4 / 49
バルファ旅行記
バルファ旅行記4
しおりを挟む
30分ほど歩くと城の入り口に到着した。
でかい門をくぐって中へと入る。かなり広そうで敷地内は通路から広い庭園が見える。
城の広間など、すごく豪華な場所を見学。
国王の住む城らしいけど、さすがに王には会えず、また外へと出た。
「この後はどこに行くんだ?」
「騎士に会いにいくのよ。ちょっとしたショーを見せてくれるわ」
「騎士!どんなのだ?」
男の憧れ職業だな。ゲームでなら何度かなったことはあるが、ここの騎士はどんなスキル持ちなのだろうか。
あー、テンションが下がることを知らないな!
「内緒。知らないほうが楽しいわよ?」
ハードル上げて大丈夫か?…なんて、どんな騎士でも幻滅するとは思えないが。
「お、あれか」
広場のようなとこに男が2人いた。格好からして騎士っぽい。
「あ。今回はルーバルトだったんだ」
「?」
メリルは少し嫌そうな顔だ。なにかあったのか?つか知り合い?
「ほら、来たんですから、挨拶してください」
「あー?めんどくせえ。なんで俺がこんなことしなきゃなんねえ」
「これも騎士の勤めですよ」
いきなり嫌そうな顔をしている騎士だろう男は、柄が悪そうだ。服装も騎士っぽいが自分改造か、傭兵っぽさを醸し出している。これがメリルが嫌がった原因だろう。
もう1人は知的で柔和そうな雰囲気で、きっとこの柄悪そうな騎士に仕事をさせる為になにかと苦労してるに違いない。
「あーー、めんど。しゃあねえな。俺はルーバルト。ここの騎士団の第4隊隊長をしている」
「あれで隊長か…。大変だな」
「おい、そこの。聞こえたぞ?」
「げっ」
小さく呟いたのに聞こえたようだ。どうする俺。
「へー、なかなか美人だな?なんなら、剣の相手でもすっか?」
「いえ、すみません。そういった技術は持ち合わせていないので、丁重にお断りします」
美人てなんだ。
「はっ、冷静だな。もっと慌てろよ。つまんねえだろ」
「異世界人をからかってはいけませんよ。それより早く仕事してください」
「からかってねえだろ。仕事なんてなんでやらなきゃいけないんだ」
駄目人間か。
「ぜひ、見せてください。楽しみにしてます」
「へえー?美人に期待されたらやるしかないな」
また美人…。まあ、やる気になったし、何も言うまい。
2人は広場の中央に対面で立つ。ショーとしてな試合をしてくれるもよう。
俺達は少し離れてその様子を見る。
「よっしゃ、美人の為にいきなりいくぜ?」
美人ていうのやめろし。
ルーバルトはなにげに美形な顔でにやりと口角を上げ、剣を鞘から抜く。
抜いたと思ったらそのまま、もう1人の男、シャルハという知的騎士へと向かっていく。
そのまま、大振りに切りかかるルーバルトに、シャルハは軽々かわす。しかし、ルーバルトはあの勢いで剣を振ったのに、その剣の角度を変えてすぐにシャルハに向かう。初めからそのつもりだったんだろう。
それには、シャルハはぎりぎりでかわすことに。その直後、シャルハの手が青く光って、何事かを呟き、手をルーバルトに向けると、青い光が手からドバーと溢れる。
それをルーバルトは、おそらく透明な盾を作り出して跳ね返す。
ルーバルトは剣を主にした戦いで、シャルハは魔法?を主にして戦う。
素晴らしい身体能力で高く飛び上がってるは、派手に光ってるはで、本気かと思えるほどだが、日本での真剣の演技もすさまじいから同じなんだろう。
最後にルーバルトの剣がシャルハに突きつけられて、試合は終わる。
「おー…」
「どうだった?オミ。ルーバルトは馬鹿だけど、けっこう強いのよ?」
「ああ。すごかった」
目が離せなかった。もうなんか、色々叫びたいくらいだが、そんな暇がないくらいだ。
「うらっそこっ。聞こえてんぞメリル。馬鹿とはなんだ。お仕置きが必要か?」
妖精メリルの言葉をそこまで離れててよく聞こえたな。
「…鬼畜野郎か?」
「ううん。違うよ。あいつはちょっと俺様だけど、仕事をしたがらないだけの奴だから、そんな意味のないことしないわよ」
聞こえてると分かってて、失礼なこと言ってるのをルーバルトは呆れたように見てくる。
「…美人さんには弱いからな」
いや、美人やめろって言ってるだろ。あ、声に出してなかったな。
でかい門をくぐって中へと入る。かなり広そうで敷地内は通路から広い庭園が見える。
城の広間など、すごく豪華な場所を見学。
国王の住む城らしいけど、さすがに王には会えず、また外へと出た。
「この後はどこに行くんだ?」
「騎士に会いにいくのよ。ちょっとしたショーを見せてくれるわ」
「騎士!どんなのだ?」
男の憧れ職業だな。ゲームでなら何度かなったことはあるが、ここの騎士はどんなスキル持ちなのだろうか。
あー、テンションが下がることを知らないな!
「内緒。知らないほうが楽しいわよ?」
ハードル上げて大丈夫か?…なんて、どんな騎士でも幻滅するとは思えないが。
「お、あれか」
広場のようなとこに男が2人いた。格好からして騎士っぽい。
「あ。今回はルーバルトだったんだ」
「?」
メリルは少し嫌そうな顔だ。なにかあったのか?つか知り合い?
「ほら、来たんですから、挨拶してください」
「あー?めんどくせえ。なんで俺がこんなことしなきゃなんねえ」
「これも騎士の勤めですよ」
いきなり嫌そうな顔をしている騎士だろう男は、柄が悪そうだ。服装も騎士っぽいが自分改造か、傭兵っぽさを醸し出している。これがメリルが嫌がった原因だろう。
もう1人は知的で柔和そうな雰囲気で、きっとこの柄悪そうな騎士に仕事をさせる為になにかと苦労してるに違いない。
「あーー、めんど。しゃあねえな。俺はルーバルト。ここの騎士団の第4隊隊長をしている」
「あれで隊長か…。大変だな」
「おい、そこの。聞こえたぞ?」
「げっ」
小さく呟いたのに聞こえたようだ。どうする俺。
「へー、なかなか美人だな?なんなら、剣の相手でもすっか?」
「いえ、すみません。そういった技術は持ち合わせていないので、丁重にお断りします」
美人てなんだ。
「はっ、冷静だな。もっと慌てろよ。つまんねえだろ」
「異世界人をからかってはいけませんよ。それより早く仕事してください」
「からかってねえだろ。仕事なんてなんでやらなきゃいけないんだ」
駄目人間か。
「ぜひ、見せてください。楽しみにしてます」
「へえー?美人に期待されたらやるしかないな」
また美人…。まあ、やる気になったし、何も言うまい。
2人は広場の中央に対面で立つ。ショーとしてな試合をしてくれるもよう。
俺達は少し離れてその様子を見る。
「よっしゃ、美人の為にいきなりいくぜ?」
美人ていうのやめろし。
ルーバルトはなにげに美形な顔でにやりと口角を上げ、剣を鞘から抜く。
抜いたと思ったらそのまま、もう1人の男、シャルハという知的騎士へと向かっていく。
そのまま、大振りに切りかかるルーバルトに、シャルハは軽々かわす。しかし、ルーバルトはあの勢いで剣を振ったのに、その剣の角度を変えてすぐにシャルハに向かう。初めからそのつもりだったんだろう。
それには、シャルハはぎりぎりでかわすことに。その直後、シャルハの手が青く光って、何事かを呟き、手をルーバルトに向けると、青い光が手からドバーと溢れる。
それをルーバルトは、おそらく透明な盾を作り出して跳ね返す。
ルーバルトは剣を主にした戦いで、シャルハは魔法?を主にして戦う。
素晴らしい身体能力で高く飛び上がってるは、派手に光ってるはで、本気かと思えるほどだが、日本での真剣の演技もすさまじいから同じなんだろう。
最後にルーバルトの剣がシャルハに突きつけられて、試合は終わる。
「おー…」
「どうだった?オミ。ルーバルトは馬鹿だけど、けっこう強いのよ?」
「ああ。すごかった」
目が離せなかった。もうなんか、色々叫びたいくらいだが、そんな暇がないくらいだ。
「うらっそこっ。聞こえてんぞメリル。馬鹿とはなんだ。お仕置きが必要か?」
妖精メリルの言葉をそこまで離れててよく聞こえたな。
「…鬼畜野郎か?」
「ううん。違うよ。あいつはちょっと俺様だけど、仕事をしたがらないだけの奴だから、そんな意味のないことしないわよ」
聞こえてると分かってて、失礼なこと言ってるのをルーバルトは呆れたように見てくる。
「…美人さんには弱いからな」
いや、美人やめろって言ってるだろ。あ、声に出してなかったな。
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説

天寿を全うした俺は呪われた英雄のため悪役に転生します
バナナ男さん
BL
享年59歳、ハッピーエンドで人生の幕を閉じた大樹は、生前の善行から神様の幹部候補に選ばれたがそれを断りあの世に行く事を望んだ。
しかし自分の人生を変えてくれた「アルバード英雄記」がこれから起こる未来を綴った予言書であった事を知り、その本の主人公である呪われた英雄<レオンハルト>を助けたいと望むも、運命を変えることはできないときっぱり告げられてしまう。
しかしそれでも自分なりのハッピーエンドを目指すと誓い転生───しかし平凡の代名詞である大樹が転生したのは平凡な平民ではなく……?
少年マンガとBLの半々の作品が読みたくてコツコツ書いていたら物凄い量になってしまったため投稿してみることにしました。
(後に)美形の英雄 ✕ (中身おじいちゃん)平凡、攻ヤンデレ注意です。
文章を書くことに関して素人ですので、変な言い回しや文章はソッと目を滑らして頂けると幸いです。
また歴史的な知識や出てくる施設などの設定も作者の無知ゆえの全てファンタジーのものだと思って下さい。

囚われた元王は逃げ出せない
スノウ
BL
異世界からひょっこり召喚されてまさか国王!?でも人柄が良く周りに助けられながら10年もの間、国王に準じていた
そうあの日までは
忠誠を誓ったはずの仲間に王位を剥奪され次々と手篭めに
なんで俺にこんな事を
「国王でないならもう俺のものだ」
「僕をあなたの側にずっといさせて」
「君のいない人生は生きられない」
「私の国の王妃にならないか」
いやいや、みんな何いってんの?
その男、有能につき……
大和撫子
BL
俺はその日最高に落ち込んでいた。このまま死んで異世界に転生。チート能力を手に入れて最高にリア充な人生を……なんてことが現実に起こる筈もなく。奇しくもその日は俺の二十歳の誕生日だった。初めて飲む酒はヤケ酒で。簡単に酒に呑まれちまった俺はフラフラと渋谷の繁華街を彷徨い歩いた。ふと気づいたら、全く知らない路地(?)に立っていたんだ。そうだな、辺りの建物や雰囲気でいったら……ビクトリア調時代風? て、まさかなぁ。俺、さっきいつもの道を歩いていた筈だよな? どこだよ、ここ。酔いつぶれて寝ちまったのか?
「君、どうかしたのかい?」
その時、背後にフルートみたいに澄んだ柔らかい声が響いた。突然、そう話しかけてくる声に振り向いた。そこにいたのは……。
黄金の髪、真珠の肌、ピンクサファイアの唇、そして光の加減によって深紅からロイヤルブルーに変化する瞳を持った、まるで全身が宝石で出来ているような超絶美形男子だった。えーと、確か電気の光と太陽光で色が変わって見える宝石、あったような……。後で聞いたら、そんな風に光によって赤から青に変化する宝石は『ベキリーブルーガーネット』と言うらしい。何でも、翠から赤に変化するアレキサンドライトよりも非常に希少な代物だそうだ。
彼は|Radius《ラディウス》~ラテン語で「光源」の意味を持つ、|Eternal《エターナル》王家の次男らしい。何だか分からない内に彼に気に入られた俺は、エターナル王家第二王子の専属侍従として仕える事になっちまったんだ! しかもゆくゆくは執事になって欲しいんだとか。
だけど彼は第二王子。専属についている秘書を始め護衛役や美容師、マッサージ師などなど。数多く王子と密に接する男たちは沢山いる。そんな訳で、まずは見習いから、と彼らの指導のもと、仕事を覚えていく訳だけど……。皆、王子の寵愛を独占しようと日々蹴落としあって熾烈な争いは日常茶飯事だった。そんな中、得体の知れない俺が王子直々で専属侍従にする、なんていうもんだから、そいつらから様々な嫌がらせを受けたりするようになっちまって。それは日増しにエスカレートしていく。
大丈夫か? こんな「ムササビの五能」な俺……果たしてこのまま皇子の寵愛を受け続ける事が出来るんだろうか?
更には、第一王子も登場。まるで第二王子に対抗するかのように俺を引き抜こうとしてみたり、波乱の予感しかしない。どうなる? 俺?!

傷だらけの僕は空をみる
猫谷 一禾
BL
傷を負った少年は日々をただ淡々と暮らしていく。
生を終えるまで、時を過ぎるのを暗い瞳で過ごす。
諦めた雰囲気の少年に声をかける男は軽い雰囲気の騎士団副団長。
身体と心に傷を負った少年が愛を知り、愛に満たされた幸せを掴むまでの物語。
ハッピーエンドです。
若干の胸くそが出てきます。
ちょっと痛い表現出てくるかもです。
君に望むは僕の弔辞
爺誤
BL
僕は生まれつき身体が弱かった。父の期待に応えられなかった僕は屋敷のなかで打ち捨てられて、早く死んでしまいたいばかりだった。姉の成人で賑わう屋敷のなか、鍵のかけられた部屋で悲しみに押しつぶされかけた僕は、迷い込んだ客人に外に出してもらった。そこで自分の可能性を知り、希望を抱いた……。
全9話
匂わせBL(エ◻︎なし)。死ネタ注意
表紙はあいえだ様!!
小説家になろうにも投稿
2度目の恋 ~忘れられない1度目の恋~
青ムギ
BL
「俺は、生涯お前しか愛さない。」
その言葉を言われたのが社会人2年目の春。
あの時は、確かに俺達には愛が存在していた。
だが、今はー
「仕事が忙しいから先に寝ててくれ。」
「今忙しいんだ。お前に構ってられない。」
冷たく突き放すような言葉ばかりを言って家を空ける日が多くなる。
貴方の視界に、俺は映らないー。
2人の記念日もずっと1人で祝っている。
あの人を想う一方通行の「愛」は苦しく、俺の心を蝕んでいく。
そんなある日、体の不調で病院を受診した際医者から余命宣告を受ける。
あの人の電話はいつも着信拒否。診断結果を伝えようにも伝えられない。
ーもういっそ秘密にしたまま、過ごそうかな。ー
※主人公が悲しい目にあいます。素敵な人に出会わせたいです。
表紙のイラストは、Picrew様の[君の世界メーカー]マサキ様からお借りしました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる