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バルファ旅行記
バルファ旅行記2
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空間の中は椅子もなにもなく俺も邪魔にならないようなところで立って待つ。
「なあ、あんたも旅行に来たのか?」
ぼんやりしていれば、男が声をかけてきた。
「ここにいる奴はそこにいる女性以外、そうなんじゃないのか?」
「ああ、まあそうなんだろうけど。…聞いたことないか?いろんな人間も混ざってるって」
「たしかにそんな噂もあるようだが、厳重に素性は調べてるだろう?」
「そうだが、政府が紛れ込ませてるかもしれないだろ?」
「なぜ?」
この男が言いたいことがよく分からない。
「そのぶんだと何も知らなそうだな。…まあ、この先よろしくな」
「ああ…」
正直よろしくしたくない。どうもこの男は嫌な感じがする。
その後、男はいくつかの質問をしてきて満足したら俺から離れていった。なんなんだ?
30分ほどして、全員が集まったらしく、制服を着た女性は旅行の案内をするということで今回の旅行の注意事項などを説明する。
カメラの持ち込み禁止は当然であり、その他、機械類の持ち込みも禁止だ。他、色々有害なものの持ち込みは禁止。当然だな。入念に荷物チェックをされた。
その後、旅行の日程を話していく。そこら辺は送られてきた案内書に書いたままを言ってるだけなので少しつまらない。
「あら、どうしたの?せっかく今からバルファに行けるのにつまらなさそうね」
「いや、そんなことはない。ちゃんと話は聞いている。ただ、こうも長く覚えていることを聞いていても、飽きてくるというか…」
若い女性の声がして、それに答えた。
「ふふっ、その気持ちは分かるわ。じゃあ、バルファは好きなのね。よかった!」
「それは、もちろん………」
バルファへの思いはとても深いのだと語ろうとして、その女性のほうへ向いた俺なのだが。
「…どうしたの?」
「な………」
目の前には某有名アニメの妖精に似た小さな女の子がいた。
「…妖精?」
「そうよ。初めて見た?」
「バルファの?」
「そう。私はバルファの妖精よ」
まじか。本物か。喋って動いて飛んでるし、今の科学技術でも作るのは難しいよな。
「ふふふ。びっくりしてる!」
俺の目の前でくるくる回っている妖精は透けるような金の髪で、花の飾りをしていて、独特の光沢をした青のドレスがひらひらとゆれている。
目をこらせば妖精は発光しているようにも見える。
なんかの力か。エーテルとか。
「あなた別の世界の人だけど、かっこいいわね!」
声は見た目通りのアニメ声。可愛い。
すぐ目の前で俺の顔をじっくりと見ている。これって、妖精に気に入られたってことかな。格好良い見た目でよかったと心底思う。
「私はメリルっていうのよ。今日は旅行者の案内の手伝いをしにきたの」
「おお…。…俺は、コウカタ、オミ」
くそっ、緊張して、声がかてえ。なんだその下手な自己紹介。
「オミ、ね。よろしく。ねえ、私って可愛いと思わない?」
首を傾げての小悪魔ポーズをするメリル。自分がこれをすれば可愛く見えるって分かっててやっている。
うちの学園でもそんな男子生徒がいたが、全く気持ちがゆらぐこともなかった。
しかし、メリルはもう可愛すぎる!可愛いは正義っていうのはこういうことだって理解した!
俺なんかにそんな素晴らしい姿を見せてくれてありがとう!
「とても。可愛いです」
力をこめて返答する。
「えへへっ」
あー、照れた顔も可愛すぎる。
こんな生き物がいていいのか?バルファならありだ!
「オミがバルファで楽しい思い出ができるように頑張るね!」
「ああ。ありがと。…おお」
ふわり一回りしたメリルが俺の肩に乗ったあああ!!
これは気に入られたってことでいいんだな!
もう、一片の悔いなし!
「…他の奴はいいのか?挨拶とかしなくて」
周囲を見れば、羨ましそうにこちらを見ている人が何人かいる。
「うん。気に入った人とは挨拶したよ。他の人は興味ないし」
妖精はやっぱ自由なのか?案内人として意味あるのか?
しかしファンタジーの定番だしな。きっとマスコット的な感じで雰囲気だけでも味わってもらおうって感じかもしれない。それで、運がよければこうして気に入られて肩に乗ってもらえると。
「オミ。すごく嬉しそう」
「ああ、嬉しい。やっと…。念願叶ったからな」
きっとこうして抽選に当たってからの俺の運気はすごい状態なんだろう。
これなら、あの生き物にも会えるかもしれない。
「なあ、あんたも旅行に来たのか?」
ぼんやりしていれば、男が声をかけてきた。
「ここにいる奴はそこにいる女性以外、そうなんじゃないのか?」
「ああ、まあそうなんだろうけど。…聞いたことないか?いろんな人間も混ざってるって」
「たしかにそんな噂もあるようだが、厳重に素性は調べてるだろう?」
「そうだが、政府が紛れ込ませてるかもしれないだろ?」
「なぜ?」
この男が言いたいことがよく分からない。
「そのぶんだと何も知らなそうだな。…まあ、この先よろしくな」
「ああ…」
正直よろしくしたくない。どうもこの男は嫌な感じがする。
その後、男はいくつかの質問をしてきて満足したら俺から離れていった。なんなんだ?
30分ほどして、全員が集まったらしく、制服を着た女性は旅行の案内をするということで今回の旅行の注意事項などを説明する。
カメラの持ち込み禁止は当然であり、その他、機械類の持ち込みも禁止だ。他、色々有害なものの持ち込みは禁止。当然だな。入念に荷物チェックをされた。
その後、旅行の日程を話していく。そこら辺は送られてきた案内書に書いたままを言ってるだけなので少しつまらない。
「あら、どうしたの?せっかく今からバルファに行けるのにつまらなさそうね」
「いや、そんなことはない。ちゃんと話は聞いている。ただ、こうも長く覚えていることを聞いていても、飽きてくるというか…」
若い女性の声がして、それに答えた。
「ふふっ、その気持ちは分かるわ。じゃあ、バルファは好きなのね。よかった!」
「それは、もちろん………」
バルファへの思いはとても深いのだと語ろうとして、その女性のほうへ向いた俺なのだが。
「…どうしたの?」
「な………」
目の前には某有名アニメの妖精に似た小さな女の子がいた。
「…妖精?」
「そうよ。初めて見た?」
「バルファの?」
「そう。私はバルファの妖精よ」
まじか。本物か。喋って動いて飛んでるし、今の科学技術でも作るのは難しいよな。
「ふふふ。びっくりしてる!」
俺の目の前でくるくる回っている妖精は透けるような金の髪で、花の飾りをしていて、独特の光沢をした青のドレスがひらひらとゆれている。
目をこらせば妖精は発光しているようにも見える。
なんかの力か。エーテルとか。
「あなた別の世界の人だけど、かっこいいわね!」
声は見た目通りのアニメ声。可愛い。
すぐ目の前で俺の顔をじっくりと見ている。これって、妖精に気に入られたってことかな。格好良い見た目でよかったと心底思う。
「私はメリルっていうのよ。今日は旅行者の案内の手伝いをしにきたの」
「おお…。…俺は、コウカタ、オミ」
くそっ、緊張して、声がかてえ。なんだその下手な自己紹介。
「オミ、ね。よろしく。ねえ、私って可愛いと思わない?」
首を傾げての小悪魔ポーズをするメリル。自分がこれをすれば可愛く見えるって分かっててやっている。
うちの学園でもそんな男子生徒がいたが、全く気持ちがゆらぐこともなかった。
しかし、メリルはもう可愛すぎる!可愛いは正義っていうのはこういうことだって理解した!
俺なんかにそんな素晴らしい姿を見せてくれてありがとう!
「とても。可愛いです」
力をこめて返答する。
「えへへっ」
あー、照れた顔も可愛すぎる。
こんな生き物がいていいのか?バルファならありだ!
「オミがバルファで楽しい思い出ができるように頑張るね!」
「ああ。ありがと。…おお」
ふわり一回りしたメリルが俺の肩に乗ったあああ!!
これは気に入られたってことでいいんだな!
もう、一片の悔いなし!
「…他の奴はいいのか?挨拶とかしなくて」
周囲を見れば、羨ましそうにこちらを見ている人が何人かいる。
「うん。気に入った人とは挨拶したよ。他の人は興味ないし」
妖精はやっぱ自由なのか?案内人として意味あるのか?
しかしファンタジーの定番だしな。きっとマスコット的な感じで雰囲気だけでも味わってもらおうって感じかもしれない。それで、運がよければこうして気に入られて肩に乗ってもらえると。
「オミ。すごく嬉しそう」
「ああ、嬉しい。やっと…。念願叶ったからな」
きっとこうして抽選に当たってからの俺の運気はすごい状態なんだろう。
これなら、あの生き物にも会えるかもしれない。
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