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征服5
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それから、俺は人の視線でも怖くなったのか、授業を受けずに生徒会室で仕事をしている。こういう時は幸いか、仕事は探せばいくらでもあった。
他の役員はもとから放課後にしか来ない者が多かったので、授業のある間は1人だ。放課後はやはり人の目を避けたいのか、生徒会室を出て寮へと戻る。
そんな生活、前の俺なら死んでも考えられなかった。
「帰ってきたか、セリ」
「…なんでこんな時間からいる?」
いつも夜遅くにやってきているハルガがくつろいでいた。まるで自分の部屋のように。
「時間ができた。それだけの話だ」
「で? 俺を抱くのか?」
抵抗は無意味だからあまりしなくなったが、男に組み敷かれるのを容認なんてしてない。
「もちろん。だが、まだ時間じゃない。セリも帰ってきたばかりで疲れているだろう?」
ハルガはゆったりとソファーに座りコーヒーを飲んで、英字の雑誌を読んでいる。
ここはお前の部屋じゃないと言いかけたが、無駄なことだろうと通りすぎて、着替えに向かう。
戻れば、部屋にいつのまにか用意されてた料理をハルガと食うことになった。意味がわからないが、嫌がる理由もないので大人しく食べた。
何故かハルガはよく俺に話しかけるので、俺も合わせて考えを話す。
「すごいな。セリは」
素直に感嘆したような声をあげたハルガ。
「ただこの前テレビで見ただけのことだぞ?」
今はもう意味がないが、跡継ぎとして情報を多く手に入れるのは当然だと思っていたし、雑誌やネットとはまた違った面白い情報がテレビでは手に入る。
「ああ。しかし優秀な上、柔軟な思考だと思うぞ? 外国に芸人が行くという番組を選んだのは単純に笑いを求めて、ということではないのだろう?」
「………笑いも悪くないぞ?」
「そうだな」
見透かされているような感じが嫌で微妙に言い返したが、意味がなかった。
笑いは健康にもいいというし、少しは理解している。ただ、芸人とかどんどん沸いてくる連中を把握なんてできないだろ。
しかし、ハルガの口から芸人とかいう単語が出てくるのは異様に違和感を感じるな。
「その美貌だけでも素晴らしいというのにどこまで優秀で可愛いんだ? セリは」
「別に…」
可愛いはこいつの口の軽さが言わせてるのだろうが、俺は容姿も中身も自信があるし、賞賛は多くもらってきている。
というのに、どこか恥ずかしいのは何故か。褒め方がストレートな外国人スタイルだからか? ストレートに褒められるなんてことも多かったと思うが…。ううむ。
「なにを考えてる?」
「な、なんでもない」
いつのまにかハルガが顔を寄せてきていた。近すぎる。こういう距離感も外国人スタイルだろうか。
「俺と一緒にいるんだ。俺のことを考えろよ?」
「馬鹿だろ」
貶めてやったのに、ハルガは楽しそうに笑う。口悪くするのがある意味最後の抵抗だというのに、ダメージは与えられない。抵抗しているとしめしているだけでもいいか。
「…まだいるのか」
気づけば夜中でベッドの中で、隣にはハルガ。
つまりはいたしたわけだが、気づいたら今になってた。いや、記憶はたしかにある。ただこう、正常な思考ができるようになったのが今だ。
会話の上手いハルガによってかなり話していたが、だんだん身体が密着するようになって際どく、それでも優しい手つきで触られていたと思ったら、あっさりベッドに連れてかれていて、コトに及んでいた。
自然すぎて抵抗するという考えを持たせる間もなかった。初めて会ったのならもっと警戒し嫌悪もしただろうが、すでに諦めていては簡単なものなのだろう。
女や男をたくさん落としてきたに違いない。パーティーとかで頬を染める相手を、いや、逆に高飛車とか警戒心の強い相手かも。そんな奴に近づいて、あっさりお持ち帰りとか。この顔の男に抵抗する奴は少ないだろう。
そう思うとかなり腹が立ってくる。イケメン滅びろ、とか?…それでは俺も滅びるな。
紳士風むっつり滅びろがいいか?
他の役員はもとから放課後にしか来ない者が多かったので、授業のある間は1人だ。放課後はやはり人の目を避けたいのか、生徒会室を出て寮へと戻る。
そんな生活、前の俺なら死んでも考えられなかった。
「帰ってきたか、セリ」
「…なんでこんな時間からいる?」
いつも夜遅くにやってきているハルガがくつろいでいた。まるで自分の部屋のように。
「時間ができた。それだけの話だ」
「で? 俺を抱くのか?」
抵抗は無意味だからあまりしなくなったが、男に組み敷かれるのを容認なんてしてない。
「もちろん。だが、まだ時間じゃない。セリも帰ってきたばかりで疲れているだろう?」
ハルガはゆったりとソファーに座りコーヒーを飲んで、英字の雑誌を読んでいる。
ここはお前の部屋じゃないと言いかけたが、無駄なことだろうと通りすぎて、着替えに向かう。
戻れば、部屋にいつのまにか用意されてた料理をハルガと食うことになった。意味がわからないが、嫌がる理由もないので大人しく食べた。
何故かハルガはよく俺に話しかけるので、俺も合わせて考えを話す。
「すごいな。セリは」
素直に感嘆したような声をあげたハルガ。
「ただこの前テレビで見ただけのことだぞ?」
今はもう意味がないが、跡継ぎとして情報を多く手に入れるのは当然だと思っていたし、雑誌やネットとはまた違った面白い情報がテレビでは手に入る。
「ああ。しかし優秀な上、柔軟な思考だと思うぞ? 外国に芸人が行くという番組を選んだのは単純に笑いを求めて、ということではないのだろう?」
「………笑いも悪くないぞ?」
「そうだな」
見透かされているような感じが嫌で微妙に言い返したが、意味がなかった。
笑いは健康にもいいというし、少しは理解している。ただ、芸人とかどんどん沸いてくる連中を把握なんてできないだろ。
しかし、ハルガの口から芸人とかいう単語が出てくるのは異様に違和感を感じるな。
「その美貌だけでも素晴らしいというのにどこまで優秀で可愛いんだ? セリは」
「別に…」
可愛いはこいつの口の軽さが言わせてるのだろうが、俺は容姿も中身も自信があるし、賞賛は多くもらってきている。
というのに、どこか恥ずかしいのは何故か。褒め方がストレートな外国人スタイルだからか? ストレートに褒められるなんてことも多かったと思うが…。ううむ。
「なにを考えてる?」
「な、なんでもない」
いつのまにかハルガが顔を寄せてきていた。近すぎる。こういう距離感も外国人スタイルだろうか。
「俺と一緒にいるんだ。俺のことを考えろよ?」
「馬鹿だろ」
貶めてやったのに、ハルガは楽しそうに笑う。口悪くするのがある意味最後の抵抗だというのに、ダメージは与えられない。抵抗しているとしめしているだけでもいいか。
「…まだいるのか」
気づけば夜中でベッドの中で、隣にはハルガ。
つまりはいたしたわけだが、気づいたら今になってた。いや、記憶はたしかにある。ただこう、正常な思考ができるようになったのが今だ。
会話の上手いハルガによってかなり話していたが、だんだん身体が密着するようになって際どく、それでも優しい手つきで触られていたと思ったら、あっさりベッドに連れてかれていて、コトに及んでいた。
自然すぎて抵抗するという考えを持たせる間もなかった。初めて会ったのならもっと警戒し嫌悪もしただろうが、すでに諦めていては簡単なものなのだろう。
女や男をたくさん落としてきたに違いない。パーティーとかで頬を染める相手を、いや、逆に高飛車とか警戒心の強い相手かも。そんな奴に近づいて、あっさりお持ち帰りとか。この顔の男に抵抗する奴は少ないだろう。
そう思うとかなり腹が立ってくる。イケメン滅びろ、とか?…それでは俺も滅びるな。
紳士風むっつり滅びろがいいか?
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