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シンは、毎日、空を見上げているようだった。元居た世界を懐かしんでいるのだろう。そして、しばらくそうしていると、振り切るように、踵を返して、私達の世界へ戻って来る。そして部屋へ戻って、彼の仕事をしているようだった。彼は、元の世界へ置いてきた恋人を思って、空を見上げているのだろうか。彼の恋人は、どんな人だったのだろうか。彼は、それを聞いても、先日答えたこと以上のことを、私に教えようとはしないだろうと思う。
恋―――を、私は知らない。
恋物語を読むことはあったから、感覚的にはどういうものか解る。だが、誰にも心が動かなかった私にとって、恋もまた、他のすべてと同じように、私の世界から遠いものであった。私が大神官に就任してから五年。その間、彼は、身を売ってこの世界で生き延びながら、恋人のことを思い続けていたのだろうか。いまでも、空を見上げていると言うことは、そうなのだろうか。
「大神官様、書簡が届いておりますが」
マーレヤの声を聞いて、私は、ハッとした。
私は、気がつくと、最近、シンのことばかり考えているような気がする。私自身、公務は忙しいはずなのに、ふとした瞬間に、彼を思い出して手が止まる。マーレヤが不審がっていないのが救いだが、気づかれるのも時間の問題のような気がする。しかし、気づかれる、とは何をだろうか。
「ああ、どこからの書類ですか?」
「テシィラの国王陛下です」
古王国、と謳われる白亜の国、テシィラ。同じ大陸に存在しているが、我が神殿とは、事実上敵対関係と言って良い。そして、異世界人をさらったのが、このテシィラという国だった。
「こちらへ」
私はテシィラの国王からと言う書簡を前に、身構えた。シンのことを、嗅ぎつけたのだろう。面倒なことにならなければ良いが。私の感情は表情に出ていたようで、マーレヤが私の様子を覗っているのが解った。不安そうに、私が書簡を見るのを、待っている。その、マーレヤが、喉元に、手をやったのが解った。そこから、暖かい波動の魔力を感じる。マーレヤの魔力とは別のものだった。
「マーレヤ、それは?」
私は、書簡を開こうとしたのを止めて、マーレヤに問う。マーレヤは菫色の瞳を大きく瞬かせながら「こ、れは……その、恋人から送られた愛の証でして」と言ってから頬を染めた。幸せそうな、薔薇色の頬をしている。恥ずかしそうにしながら、どこか、誇らしげでもある。
「愛の証……?」
「えっ、大神官様、もしや、ご存じないのですか?」
信じられないものを見るような目で見られて、私は一瞬怯んだ。
「知らないが」
「本当ですか? ……信じられないですけど、大神官様なら……いえ、大神官様、今まで、急に贈り物で特別な首飾りを受け取ったことはありませんか? 大神官様なら、一方的に、これを渡されるような気もするのですが」
マーレヤの言い方に、多少引っかかる部分はあったが、「いや」と私は答えた。マーレヤは私に、首飾りを見せてくれた。赤い宝玉が嵌められた、首飾りだった。だが、その赤い宝玉に、魔力を感じた。
「これが、愛の証というものなのですか?」
「ええ。生涯にたった一度だけ、神殿で自分の魔力を織り込んだ護符を作ることが出来ます。ふつう、これを作るのは、下位の神官だけですので、大神官様は作ったことは無いと思いますが……本当は、自分の身に何かが起きた時に、一度だけ身代わりになってくれる効果のある護符です。ですが、それを、自分の愛する相手に捧げるのです」
身代わりの護符、ならば知っている。確かに、マーレヤが言うように、生涯に一度だけ、作ることが出来るはずだが……それを、愛の証として、他人に渡す風習については、私は知らなかった。
「あなたは、それを、恋人に捧げられたと言うことですか?」
「はい」
と、マーレヤは誇らしげに言って、愛おしげに護符を撫でる。「彼が、私にこの愛の証を捧げて下さいましたから、私も、彼にそれを捧げました」
相思相愛なのだ。
「それは、良かったですね」
お互いのために、護符を捧ぐことができるほどの、深い愛情。そんな愛を交わす相手に、マーレヤはどうやって巡り会ったのだろうか。
「あの、マーレヤ。その、愛の証を捧げ合うというのは……誰もがすることなのですか?」
マーレヤは、こんなことも、私が知らないことを、不思議がっていた。ならば、世の人たちは、皆、こういうことをしているのだろうか。私は、それが気になった。マーレヤだけがしていることなのか。おそらくは、世間一般で行われていることだろうが、一度、確認をしておきたくなったのだ。だが、私はそれを知ってどうするのだろうか。私と、こうした証を交わし合いたいというものは、一人も居ないだろうに。
「多くの方が、すると思います」
「もし、その方と……、別れることになったら、どうするのですか?」
「話し合って、返して貰うかも知れませんし、そのまま差し上げるかもしれません」
「相手に、渡してしまうと? なぜ?」
「……私の場合は、その人の為に作ったものであれば、生涯にただ一度しか作れないと解っていても、その人の為に作ったのですから……、その人だけに捧げたいと思います。返して頂いてから、他の方に捧げるのは、なにか違うでしょう」
マーレヤは、誇らしげに言う。私は、それが、うらやましく感じた。愛情という、深い絆で結ばれた相手。その人と、愛を交わすことが出来たら、どれほど幸福なことだろうか。きっと、私には、そんな人は居ない。
「少し、それを貸して下さい」
私は一度護符を受け取った。そして手のひらにのせると、もう片方の手の指先に少しだけ力を込める。護符の力を、こうして少し底上げすることは可能だ。本当は、危機などない方が良いのだが、せっかくならば、少しでも力を強めておこうと思ったのだった。マーレヤは、いつも私の為に心を砕いてくれている。私がマーレヤに返せるものは少ないが、少しでもマーレヤの力になれることがあるなら、そうしたいと思っていたからだ。マーレヤは、恐縮していたが、やってから余計なことだったかも知れないという気持ちもわき上がってきた。恋人の力だけで守って貰いたいという気持ちでいたとしたら、私のしたことは、完全に余計なことだろう。
「大神官様の加護を受けられたら、百年先までも生き延びることが出来そうです」
マーレヤが笑う。私も、吊られて笑ってしまった。この先、百年も、生きるとは思えないからだ。
恋―――を、私は知らない。
恋物語を読むことはあったから、感覚的にはどういうものか解る。だが、誰にも心が動かなかった私にとって、恋もまた、他のすべてと同じように、私の世界から遠いものであった。私が大神官に就任してから五年。その間、彼は、身を売ってこの世界で生き延びながら、恋人のことを思い続けていたのだろうか。いまでも、空を見上げていると言うことは、そうなのだろうか。
「大神官様、書簡が届いておりますが」
マーレヤの声を聞いて、私は、ハッとした。
私は、気がつくと、最近、シンのことばかり考えているような気がする。私自身、公務は忙しいはずなのに、ふとした瞬間に、彼を思い出して手が止まる。マーレヤが不審がっていないのが救いだが、気づかれるのも時間の問題のような気がする。しかし、気づかれる、とは何をだろうか。
「ああ、どこからの書類ですか?」
「テシィラの国王陛下です」
古王国、と謳われる白亜の国、テシィラ。同じ大陸に存在しているが、我が神殿とは、事実上敵対関係と言って良い。そして、異世界人をさらったのが、このテシィラという国だった。
「こちらへ」
私はテシィラの国王からと言う書簡を前に、身構えた。シンのことを、嗅ぎつけたのだろう。面倒なことにならなければ良いが。私の感情は表情に出ていたようで、マーレヤが私の様子を覗っているのが解った。不安そうに、私が書簡を見るのを、待っている。その、マーレヤが、喉元に、手をやったのが解った。そこから、暖かい波動の魔力を感じる。マーレヤの魔力とは別のものだった。
「マーレヤ、それは?」
私は、書簡を開こうとしたのを止めて、マーレヤに問う。マーレヤは菫色の瞳を大きく瞬かせながら「こ、れは……その、恋人から送られた愛の証でして」と言ってから頬を染めた。幸せそうな、薔薇色の頬をしている。恥ずかしそうにしながら、どこか、誇らしげでもある。
「愛の証……?」
「えっ、大神官様、もしや、ご存じないのですか?」
信じられないものを見るような目で見られて、私は一瞬怯んだ。
「知らないが」
「本当ですか? ……信じられないですけど、大神官様なら……いえ、大神官様、今まで、急に贈り物で特別な首飾りを受け取ったことはありませんか? 大神官様なら、一方的に、これを渡されるような気もするのですが」
マーレヤの言い方に、多少引っかかる部分はあったが、「いや」と私は答えた。マーレヤは私に、首飾りを見せてくれた。赤い宝玉が嵌められた、首飾りだった。だが、その赤い宝玉に、魔力を感じた。
「これが、愛の証というものなのですか?」
「ええ。生涯にたった一度だけ、神殿で自分の魔力を織り込んだ護符を作ることが出来ます。ふつう、これを作るのは、下位の神官だけですので、大神官様は作ったことは無いと思いますが……本当は、自分の身に何かが起きた時に、一度だけ身代わりになってくれる効果のある護符です。ですが、それを、自分の愛する相手に捧げるのです」
身代わりの護符、ならば知っている。確かに、マーレヤが言うように、生涯に一度だけ、作ることが出来るはずだが……それを、愛の証として、他人に渡す風習については、私は知らなかった。
「あなたは、それを、恋人に捧げられたと言うことですか?」
「はい」
と、マーレヤは誇らしげに言って、愛おしげに護符を撫でる。「彼が、私にこの愛の証を捧げて下さいましたから、私も、彼にそれを捧げました」
相思相愛なのだ。
「それは、良かったですね」
お互いのために、護符を捧ぐことができるほどの、深い愛情。そんな愛を交わす相手に、マーレヤはどうやって巡り会ったのだろうか。
「あの、マーレヤ。その、愛の証を捧げ合うというのは……誰もがすることなのですか?」
マーレヤは、こんなことも、私が知らないことを、不思議がっていた。ならば、世の人たちは、皆、こういうことをしているのだろうか。私は、それが気になった。マーレヤだけがしていることなのか。おそらくは、世間一般で行われていることだろうが、一度、確認をしておきたくなったのだ。だが、私はそれを知ってどうするのだろうか。私と、こうした証を交わし合いたいというものは、一人も居ないだろうに。
「多くの方が、すると思います」
「もし、その方と……、別れることになったら、どうするのですか?」
「話し合って、返して貰うかも知れませんし、そのまま差し上げるかもしれません」
「相手に、渡してしまうと? なぜ?」
「……私の場合は、その人の為に作ったものであれば、生涯にただ一度しか作れないと解っていても、その人の為に作ったのですから……、その人だけに捧げたいと思います。返して頂いてから、他の方に捧げるのは、なにか違うでしょう」
マーレヤは、誇らしげに言う。私は、それが、うらやましく感じた。愛情という、深い絆で結ばれた相手。その人と、愛を交わすことが出来たら、どれほど幸福なことだろうか。きっと、私には、そんな人は居ない。
「少し、それを貸して下さい」
私は一度護符を受け取った。そして手のひらにのせると、もう片方の手の指先に少しだけ力を込める。護符の力を、こうして少し底上げすることは可能だ。本当は、危機などない方が良いのだが、せっかくならば、少しでも力を強めておこうと思ったのだった。マーレヤは、いつも私の為に心を砕いてくれている。私がマーレヤに返せるものは少ないが、少しでもマーレヤの力になれることがあるなら、そうしたいと思っていたからだ。マーレヤは、恐縮していたが、やってから余計なことだったかも知れないという気持ちもわき上がってきた。恋人の力だけで守って貰いたいという気持ちでいたとしたら、私のしたことは、完全に余計なことだろう。
「大神官様の加護を受けられたら、百年先までも生き延びることが出来そうです」
マーレヤが笑う。私も、吊られて笑ってしまった。この先、百年も、生きるとは思えないからだ。
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