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夕刻の鐘の音を聞いた私は、上位神官たちの食堂へ向かった。しばらく、部屋の外から様子を伺うことにする。彼のために、席は用意されているようだった。廊下からの風が吹き込んでくる、寒いところに一人でぽつんと席を用意されたようだ。それ以外のものたちは、長い食卓に並んで食べる。あからさまで笑えるような、子供っぽいやり方だ。上位神官たちは、その、ぽつんと離れた一席を取り囲むようにして、立っていた。
「今日から、ここで食事を採るらしいぞ」
「最初の一日で懲りていなかったのかね」
「案外、あれが好みの味だったのかも知れないぞ」
神官たちが下品な笑い声を上げている。彼らは私が観察していることなど知らず、客人の為に用意されていた食器を乱暴に床に置いた。投げたというのが適当な表現かも知れない。当然、中のものがこぼれる。パンも床に落とした。それを、わざわざ、踏みつけて、潰していた。こぶしくらいの大きさのあったパンは、すっかりへしゃげて薄い板のような厚さに圧縮されている。そしてどこから持ってきたのか、汚物らしいものをそこへぶちまけて、笑っている。ああ、こんなことをされれば、下位のものたちが、客人に気を使って、自分たちの食堂へいざなうだろう。
私は食堂へ足を踏み入れた。その瞬間、品のない笑い声に包まれていた食堂が、凍り付いたように、静まった。
視線が、私に集中している。先ほどまで、食事を弄んで笑っていたものたちが、青ざめて顔をして私を見ている。彼らの前に立って、私は問う。
「お前たちは、これを食べることができるのか? できるのであれば、責任をもって食べるように。出来なければ、神殿を立ち去れ」
汚物の匂いが、足元から立ち上ってくる。この状態で、これを食べることはできないだろう。馬鹿をやっていたものたちは、その場で平伏して「どうぞお許しください」と見苦しく許しを乞うている。だが、私はすでに二択を示していたので、これ以上、譲歩するつもりはなかった。
「今すぐに立ち去れ」
そう言い残して、食堂に背を向ける。これを見逃していた、ほかの者たちにも、なにか処罰の必要があるだろうが、まずは、実行していた者たちだろう。食堂を出るなり、私は外に控えていた者に、彼らを摘まみだすように言いつける。食堂がにわかに騒めいたのがわかったが、私は一度、食堂を睥睨しただけで、特に、それ以上、何も言わずにその場を後にした。彼らは、私の処断を不満に思うだろうが、別に気にすることはない。
それより、私は苛立った。食事に汚物をぶちまけられて、なぜ、彼はその状況を私に報せなかったのか。私に訴えたところで無駄だと思ったのだとしたら、私に対する侮辱だ。私が、あの者たちを処分しないのだと彼は考えているのだろう。それは腹立たしい。腹立たしい、という感覚を、私は久方ぶりに感じた。腹の底が、燃えるような感覚だ。いつぶりのことかわからないが、こういう激しい衝動を、まだ、持っていたということに対して、当惑する気持ちもあった。変化のない、私の日々の中に、唐突に投じられた変化。それが、彼なのだろう。であれば私の感情も、なにか揺さぶられるのは当然のことなのか。彼が、ここでの生活になじむことができれば、おそらく、私自身の感情のゆらぎも少なくなるだろう。それまで、しばしの間私は自身の感情の揺らぎを楽しむとすれば良い。
ともあれ私は、自室へ急いだ。おそらく、彼が待っているはずだった。そういえば、名目上、彼には「話がしたい」などと告げたことを思い出した。私と彼とでは、あまりにも日々の暮らしに接点がない。会話に成立するだろうか。私は、特に会話を好む性質ではなかったが、それでも、親しくない相手と一対一で過ごす気まずさは苦手だ。今からの食事の時間が、そうした、気の滅入る時間になりそうだ。仕方なく、私室の前で一度、深呼吸をしてから入ることにした。
私室は、入るとすぐに私が食事を取るための食卓がある。代々引き継がれてきたもので、重厚なばかりが取り柄の、重たい、黒檀で出来た食卓だった。その食卓に、彼の姿があった。私の姿を見るや立ち上がる。
「楽にして下さい」
席を勧めると、すこし躊躇ってから「ありがとうございます」と小さく告げて、彼は座った。礼儀をわきまえた態度であることに、安堵する。食事は、まだ運ばれていない。合図をすれば持ってくる算段だろう。私は、彼の向かいに座った。彼は不思議そうに私を見ている。黒い瞳が、やはりきらめいている。
「食堂で不愉快な思いをしたと、今更知った。眼が行き届いていなかったことを、心からお詫びする」
食事の前に、私は詫びてしまった。一度席を立ち、膝を曲げて胸に手を当てる礼は、最上の貴人に対する礼だ。この意味を、彼が知っているとは思えなかったが、私の気が済めば構わない。ただ、平素とは違う礼の取り方に、彼が戸惑っているのは伝わった。
「あの、食堂の件、は」
「私を信用出来ないのかもしれませんが、私は、あのような蛮行を許すような人間ではありません。次はありませんが、何かあれば、私を頼っていただきたい」
彼を見やると、黒い瞳を瞬かせているだけだった。驚いている。ということだろうか。
「ああいうことは、よくあることでしょう。ですから、気にしても仕方がないと思っていただけで」
「あんな侮辱を、よくあることなどと!?」
思わず声を荒らげてしまって、私は口を閉ざした。大声を出したのも、何年ぶりのことか、よくわからない。あのような侮辱を、なぜ、よくあることなどと、嘯くことができるのか。頭の中が、ぐらぐらと、揺れる。
「よくあることです。でも、気にかけてくださってありがとうございます」
彼は、笑う。いつも通りに笑う。その微笑みをみて、私はあることに気が付いた。これは、彼の、拒絶だと。これ以上、彼自身のことに踏み込むことを許さないというとき、彼は笑顔を浮かべてしまうのだ。あの程度のことは、自分で解決できた、という意味だろうか。私は、だが、余計なことをしたとは思わない。
「よくあること、ですか」
「はい、よくあることです」
「今までも、よくあったのですか?」
少し顔つきが険しくなった。『よくあること』ではなかったようだ。すこしだけ、愉快な気分になったのはなぜなのか。
「一般的に、よくあることです」
「いじめのたぐいの話だと? 度を越しているでしょう」
「それでも、あの程度のことならば、よくあることですよ。お話があるというのは、こういうことでしたか」
作り笑いさえ、いつしか消えていた。束の間、逡巡したものの、「いいえ」と私は告げる。状況の改善は、私がすべきことだったが、彼とその件について会話をするつもりはなかった。だからと言って、彼と会話の端緒もない。その時、ふと思い出したのが、彼の読んでいた本だった。
「図書館の、あの場所は、稀覯本ばかりがあるはずです。すでに滅びた国の言葉で書かれたものも。あなたの読んでいたのも、そのたぐいのものだったので、あなたは元々、本に興味があったのか、それをお伺いしたくて」
「元々、ですか?」
「はい、元の、あなたのいたところで」
どういう答えを、私は期待していたのか。会話の穂を継ぐことしか、今は頭の中にない。
「元居たところでは、ほとんど文字の本は読みませんでしたよ。もちろん、仕事で必要ならば、読みますけど。それより、手軽な娯楽が、たくさんあったから、本を読むのは、よほど本が好きな人たちだけだと思います」
「では、なぜ」
ここでは図書館にいたのか、という愚問を口にして、失言に気が付いた。どうも、この異世界人の前では、いつもの調子が崩れる。
「ここには娯楽らしい娯楽がないから、本しかないんですよ」
彼はそれ以上、語る気がないようだった。吐き捨てるように言って、私から、眼をそむけた。食事に入ってしまえば、気づまりでも、用件が済んだ時点で彼は帰るだろう。けれど、私は、食事の支度を、なぜか、ためらった。
「娯楽、ですか」
「そうです。ただ、たぶん、感覚的に、お話しても理解を得られないと思います。それに、俺はここで何もやることがありませんから。本を読んでいることしか、出来ることがないと思います」
「そう、ですか。それは失礼いたしました」
私も作り笑いを浮かべて、控えていたものに合図を出す。食事を持ってくるようにという意味合いだ。お互い、信用も信頼もないだろう。うわべだけ取り繕った作り笑いでやり過ごしていれば、それでいいのだろう。
「私は余計なことをしましたか?」
それでも、なぜか私の口から、素直な疑問がこぼれ出た。彼も、想定外だったらしく、微苦笑をしてから「いいえ」と力強く言い切ってから、続ける。
「正直、助かりました」
これが多分、彼の本心なのだと私は直感したが、「ならばよかった」とだけ、そっけなく返しておいた。
「今日から、ここで食事を採るらしいぞ」
「最初の一日で懲りていなかったのかね」
「案外、あれが好みの味だったのかも知れないぞ」
神官たちが下品な笑い声を上げている。彼らは私が観察していることなど知らず、客人の為に用意されていた食器を乱暴に床に置いた。投げたというのが適当な表現かも知れない。当然、中のものがこぼれる。パンも床に落とした。それを、わざわざ、踏みつけて、潰していた。こぶしくらいの大きさのあったパンは、すっかりへしゃげて薄い板のような厚さに圧縮されている。そしてどこから持ってきたのか、汚物らしいものをそこへぶちまけて、笑っている。ああ、こんなことをされれば、下位のものたちが、客人に気を使って、自分たちの食堂へいざなうだろう。
私は食堂へ足を踏み入れた。その瞬間、品のない笑い声に包まれていた食堂が、凍り付いたように、静まった。
視線が、私に集中している。先ほどまで、食事を弄んで笑っていたものたちが、青ざめて顔をして私を見ている。彼らの前に立って、私は問う。
「お前たちは、これを食べることができるのか? できるのであれば、責任をもって食べるように。出来なければ、神殿を立ち去れ」
汚物の匂いが、足元から立ち上ってくる。この状態で、これを食べることはできないだろう。馬鹿をやっていたものたちは、その場で平伏して「どうぞお許しください」と見苦しく許しを乞うている。だが、私はすでに二択を示していたので、これ以上、譲歩するつもりはなかった。
「今すぐに立ち去れ」
そう言い残して、食堂に背を向ける。これを見逃していた、ほかの者たちにも、なにか処罰の必要があるだろうが、まずは、実行していた者たちだろう。食堂を出るなり、私は外に控えていた者に、彼らを摘まみだすように言いつける。食堂がにわかに騒めいたのがわかったが、私は一度、食堂を睥睨しただけで、特に、それ以上、何も言わずにその場を後にした。彼らは、私の処断を不満に思うだろうが、別に気にすることはない。
それより、私は苛立った。食事に汚物をぶちまけられて、なぜ、彼はその状況を私に報せなかったのか。私に訴えたところで無駄だと思ったのだとしたら、私に対する侮辱だ。私が、あの者たちを処分しないのだと彼は考えているのだろう。それは腹立たしい。腹立たしい、という感覚を、私は久方ぶりに感じた。腹の底が、燃えるような感覚だ。いつぶりのことかわからないが、こういう激しい衝動を、まだ、持っていたということに対して、当惑する気持ちもあった。変化のない、私の日々の中に、唐突に投じられた変化。それが、彼なのだろう。であれば私の感情も、なにか揺さぶられるのは当然のことなのか。彼が、ここでの生活になじむことができれば、おそらく、私自身の感情のゆらぎも少なくなるだろう。それまで、しばしの間私は自身の感情の揺らぎを楽しむとすれば良い。
ともあれ私は、自室へ急いだ。おそらく、彼が待っているはずだった。そういえば、名目上、彼には「話がしたい」などと告げたことを思い出した。私と彼とでは、あまりにも日々の暮らしに接点がない。会話に成立するだろうか。私は、特に会話を好む性質ではなかったが、それでも、親しくない相手と一対一で過ごす気まずさは苦手だ。今からの食事の時間が、そうした、気の滅入る時間になりそうだ。仕方なく、私室の前で一度、深呼吸をしてから入ることにした。
私室は、入るとすぐに私が食事を取るための食卓がある。代々引き継がれてきたもので、重厚なばかりが取り柄の、重たい、黒檀で出来た食卓だった。その食卓に、彼の姿があった。私の姿を見るや立ち上がる。
「楽にして下さい」
席を勧めると、すこし躊躇ってから「ありがとうございます」と小さく告げて、彼は座った。礼儀をわきまえた態度であることに、安堵する。食事は、まだ運ばれていない。合図をすれば持ってくる算段だろう。私は、彼の向かいに座った。彼は不思議そうに私を見ている。黒い瞳が、やはりきらめいている。
「食堂で不愉快な思いをしたと、今更知った。眼が行き届いていなかったことを、心からお詫びする」
食事の前に、私は詫びてしまった。一度席を立ち、膝を曲げて胸に手を当てる礼は、最上の貴人に対する礼だ。この意味を、彼が知っているとは思えなかったが、私の気が済めば構わない。ただ、平素とは違う礼の取り方に、彼が戸惑っているのは伝わった。
「あの、食堂の件、は」
「私を信用出来ないのかもしれませんが、私は、あのような蛮行を許すような人間ではありません。次はありませんが、何かあれば、私を頼っていただきたい」
彼を見やると、黒い瞳を瞬かせているだけだった。驚いている。ということだろうか。
「ああいうことは、よくあることでしょう。ですから、気にしても仕方がないと思っていただけで」
「あんな侮辱を、よくあることなどと!?」
思わず声を荒らげてしまって、私は口を閉ざした。大声を出したのも、何年ぶりのことか、よくわからない。あのような侮辱を、なぜ、よくあることなどと、嘯くことができるのか。頭の中が、ぐらぐらと、揺れる。
「よくあることです。でも、気にかけてくださってありがとうございます」
彼は、笑う。いつも通りに笑う。その微笑みをみて、私はあることに気が付いた。これは、彼の、拒絶だと。これ以上、彼自身のことに踏み込むことを許さないというとき、彼は笑顔を浮かべてしまうのだ。あの程度のことは、自分で解決できた、という意味だろうか。私は、だが、余計なことをしたとは思わない。
「よくあること、ですか」
「はい、よくあることです」
「今までも、よくあったのですか?」
少し顔つきが険しくなった。『よくあること』ではなかったようだ。すこしだけ、愉快な気分になったのはなぜなのか。
「一般的に、よくあることです」
「いじめのたぐいの話だと? 度を越しているでしょう」
「それでも、あの程度のことならば、よくあることですよ。お話があるというのは、こういうことでしたか」
作り笑いさえ、いつしか消えていた。束の間、逡巡したものの、「いいえ」と私は告げる。状況の改善は、私がすべきことだったが、彼とその件について会話をするつもりはなかった。だからと言って、彼と会話の端緒もない。その時、ふと思い出したのが、彼の読んでいた本だった。
「図書館の、あの場所は、稀覯本ばかりがあるはずです。すでに滅びた国の言葉で書かれたものも。あなたの読んでいたのも、そのたぐいのものだったので、あなたは元々、本に興味があったのか、それをお伺いしたくて」
「元々、ですか?」
「はい、元の、あなたのいたところで」
どういう答えを、私は期待していたのか。会話の穂を継ぐことしか、今は頭の中にない。
「元居たところでは、ほとんど文字の本は読みませんでしたよ。もちろん、仕事で必要ならば、読みますけど。それより、手軽な娯楽が、たくさんあったから、本を読むのは、よほど本が好きな人たちだけだと思います」
「では、なぜ」
ここでは図書館にいたのか、という愚問を口にして、失言に気が付いた。どうも、この異世界人の前では、いつもの調子が崩れる。
「ここには娯楽らしい娯楽がないから、本しかないんですよ」
彼はそれ以上、語る気がないようだった。吐き捨てるように言って、私から、眼をそむけた。食事に入ってしまえば、気づまりでも、用件が済んだ時点で彼は帰るだろう。けれど、私は、食事の支度を、なぜか、ためらった。
「娯楽、ですか」
「そうです。ただ、たぶん、感覚的に、お話しても理解を得られないと思います。それに、俺はここで何もやることがありませんから。本を読んでいることしか、出来ることがないと思います」
「そう、ですか。それは失礼いたしました」
私も作り笑いを浮かべて、控えていたものに合図を出す。食事を持ってくるようにという意味合いだ。お互い、信用も信頼もないだろう。うわべだけ取り繕った作り笑いでやり過ごしていれば、それでいいのだろう。
「私は余計なことをしましたか?」
それでも、なぜか私の口から、素直な疑問がこぼれ出た。彼も、想定外だったらしく、微苦笑をしてから「いいえ」と力強く言い切ってから、続ける。
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