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「いや、その、なんてーか」
オリビエの手首に現れた短剣に驚いていれば、石が勝手に動いていた。それだけでも呆気にとられていれば、現れた剣がどうやら聖魔剣らしい。
フェリオも思考回路停止寸前だった。
「黄色の石ですか? 有名なのは、大地の恵みっていう宝です。その石があれば、どんな枯れた土地でも作物が育つという伝説のものです」
気を取り直して思い出した。また伝説クラスのお宝だ。
続けざまに出会えて嬉しいが、疲れてしまう。
いくら好物でも限度を超えると食べられなくなってしまうのと同じ感覚だった。
「そうかもね。私のとよく似ているって! ごめん」
カーリーも自分の手首に魔術でかくしていた紅竜の瞳を出すや思わぬ行動をとられてしまった。
「ひぃぃぃぃぃぃ!」
左手を上げて駆け回っているオリビエがいた。
「受け取って」
紅竜の瞳は、やっと住処を見付けて飛んで帰ったという表現しかできない動きだった。
一直線に高速で飛んでいって、窪みははまった。
「いらない!」
「けど、お家に帰りたいって気持ち分かるでしょう」
「カーリー!」
ふざけた口調にハスラムが切れた。
「これ以上オーリーに負担を増やさないでくれ」
「気持ちは分かるけど。これは私がどうのというのではなくて、石の気持ちだから」
「いやだ!」
地面にしゃがみ込んでオリビエは手を乱暴に振り回していた。
「あるべき場所に集まるのが決まりでしょう」
「それは分かっているが」
どうにかしてくれとハスラムが切なげな視線を送ってきている。
「ハスラム、あんたオリビエを守るために強くなったんでしょう? 私は諸悪の根源だけど、こうなってしまった。いっしょにがんばりましょう!」
もう誰が悪いなどといっている次元ではない。
「そうだな。あ! カーリーが禁断の地へ入ったのはいつ頃だ?」
その時に聖魔剣の封印を解いたのなら、時間的に合わない。
オリビエが短剣を手に入れたのは子供の頃。十年ぐらい前だ。
最後の望みだった。
「あの後妖精界にいたのは五日ぐらいいて、それを人間界の時間に換算して、人間界で過ごした時間を足したら十年ちょっとかな」
「十年ちょっと前!」
オリビエが叫ぶ。
ハスラムは声も出ないという状態だった。
しばらく二人は固まっていた。
「そうか」
やっと声を出せたハスラムは、しゃがみ込んだままのオリビエの手を取り立ち上がらせた。
「父さんのいった通り、二人でがんばろうな」
「うー、嫌だけど。でも、ハスラムがいっしょだもんな」
「ああ」
「だったらいいか。小言は嫌いだけど」
ありがとうと素直にいえないオリビエだった。
「なんだかなぁ」
ただ見ていることしかできなかったフェリオは、この展開に笑いが出てしまう。
しんみりとなりながらも二人寄り添い励まし合っていた。
いい雰囲気というものだ。
口うるさいから嫌いだのうっとおしいだのとオリビエはハスラムを煙たがっているようなことを口にしているが、素直でないだけだと確信した。
「オレも付き合うから」
二人の世界を壊すのも悪いが近付いて行った。
「いいのか?」
自分の意志を伝えるとオリビエの瞳から堰を切ったように涙が溢れてきた。
「おい、オレは泣かせてないぞ」
恐々とハスラムを見る。大切なオリビエに何をすると、どんな報復がくるかと。
「だって、無茶苦茶危険だぞ」
「知ってるよ。宝が絡んでいるんだ。それも伝説級のな。宝探しをやっていた時も危険覚悟で動いていたから、気にしない」
冒険者の心得を口にする。
「なんだよそれは?」
「お宝との付き合い方。でもさ、今まで伝説のものなんて出会ったことがなかった。それに近いものでも」
それが今日は何個も出会えた。感動だった。
「感覚変って思われるけど、なんてーか、見たいんだ。オレも足手まといにならないように動くから」
「フェリオが足手まといだったら、オレはどうなる?」
「オリビエも強いよ。ただ、寄り道と拾い物だけは止めろよな」
この癖が原因で短剣と出会ったようだった。
「うん、その、がんばる」
「そこは頼む」
拾い物に関してハスラムが念を押す。
伝説の宝がからむ場所に出向くことが多くなるはず。そんな場所には珍しいものが多い。
危険なと付く。
普通の道端や森に落ちているものならばいいが、曰くが絶対に付いてきそうなものを拾われては困る。
これ以上気力を減らすような心配事は避けたい。
ハスラムの切なる願いだった。
「じゃあね。私もさっさとすませるわ」
三人でそれなりに納得している様子にカーリーは安心していた。
オリビエとハスラムは渦中の人だから仕方ないが、フェリオがどうするか心配だった。
心根に剣の腕。素晴らしいとしか評せない。
フェリオがいるといないではこの先が変わるだろうと考えていた。
「オレたちもがんばって調べるから」
「ええ」
やっと出たオリビエの笑顔にカーリーは微笑み返す。
「またね」
テリウスを肩に担ぎ、呪文を唱えるとカーリーの正面の空間が歪んでくる。
歪みがカーリーが楽に出入りできる大きさと幅になると、その中へ入るや空間が戻る。
「あれなんだ?」
「妖精の道だろう」
オリビエの呟きにハスラムは答える。上位妖精の使える魔術だった。
「妖精たちは、定めている場所にどこからでも移動できるんだ」
定めた場所さえ安定していれば、帰れるという。
「カーリーって、すごい妖精さんなんだ」
「なんか変だぞ、そのいい方」
「そうか? じゃあ、フェリオならどういう?」
「うーん、変わった人だったなぁ」
素直な印象だった。
「喋り方とかおしゃれな感じ、美意識とかね。ボスみたいかなぁって」
「そうだね。見た目だけがちょっと違うぐらいかなぁ」
確かに共通点が多いような気がする。唯一の違いは、ごっいかそうでないかだ。
「オマエたちなぁ」
こんな二人にハスラムは呆れていた
「オレたちはボスを変な趣味の人ってバカにしてないぞ! 尊敬している」
趣味には付いていけないだけだ。
フェリオも大きく頷いていた。
「分かっているよ。ただ、」
こういいかけ止めた。
問題だらけのこの状況でよく冗談をいい合えるなぁと。
「オレはまだまだ精神力を鍛えたほうがいいな」
この二人は問題事から逃げているのではなく、深刻に考え過ぎないようにしているだけだと分かったからだ。
「ねえ。塔の賢者ってどんな人?」
次の行き先の情報集めにとオリビエは訊いてきた。
「穏やかな人で、本や巻物に埋もれて暮らしている」
「読書好きか?」
オリビエも嫌いではないが、埋もれる程とはどんなものか想像ができなかった。
「冒険者たちの恩人なんだ!」
フェリオが興奮気味に入ってきた。
宝のことが記されている古い巻物の解読でどれだけ助けられているか。
「アーサーは、紫の一族のことに詳しいから。いい情報も入るだろう」
「紫の一族か」
オリビエの表情に翳りがさした。あまり関わりたくない名称だった。
「伝説の宝を作った一族だもんな」
また別の伝説の宝のことが分かったり、いや出会えたりするのではとワクワク顔のフェリオ。
二人の心中は正反対だった。
「二人共、危険だからな。慎重に動いてくれよ」
この二人、特にオリビエが好奇心から暴走しないか心配だった。
「あ! 先にギルドに戻ってもいい? しばらく仕事ができないって申請出さないと」
「そうだな」
長期休暇の理由を二人は相談していた。バカ正直にはいえない。嘘でないギリギリのものを。
「行くぞ」
いつまでもここにいる気はないとハスラムは歩き出した。
オリビエの手首に現れた短剣に驚いていれば、石が勝手に動いていた。それだけでも呆気にとられていれば、現れた剣がどうやら聖魔剣らしい。
フェリオも思考回路停止寸前だった。
「黄色の石ですか? 有名なのは、大地の恵みっていう宝です。その石があれば、どんな枯れた土地でも作物が育つという伝説のものです」
気を取り直して思い出した。また伝説クラスのお宝だ。
続けざまに出会えて嬉しいが、疲れてしまう。
いくら好物でも限度を超えると食べられなくなってしまうのと同じ感覚だった。
「そうかもね。私のとよく似ているって! ごめん」
カーリーも自分の手首に魔術でかくしていた紅竜の瞳を出すや思わぬ行動をとられてしまった。
「ひぃぃぃぃぃぃ!」
左手を上げて駆け回っているオリビエがいた。
「受け取って」
紅竜の瞳は、やっと住処を見付けて飛んで帰ったという表現しかできない動きだった。
一直線に高速で飛んでいって、窪みははまった。
「いらない!」
「けど、お家に帰りたいって気持ち分かるでしょう」
「カーリー!」
ふざけた口調にハスラムが切れた。
「これ以上オーリーに負担を増やさないでくれ」
「気持ちは分かるけど。これは私がどうのというのではなくて、石の気持ちだから」
「いやだ!」
地面にしゃがみ込んでオリビエは手を乱暴に振り回していた。
「あるべき場所に集まるのが決まりでしょう」
「それは分かっているが」
どうにかしてくれとハスラムが切なげな視線を送ってきている。
「ハスラム、あんたオリビエを守るために強くなったんでしょう? 私は諸悪の根源だけど、こうなってしまった。いっしょにがんばりましょう!」
もう誰が悪いなどといっている次元ではない。
「そうだな。あ! カーリーが禁断の地へ入ったのはいつ頃だ?」
その時に聖魔剣の封印を解いたのなら、時間的に合わない。
オリビエが短剣を手に入れたのは子供の頃。十年ぐらい前だ。
最後の望みだった。
「あの後妖精界にいたのは五日ぐらいいて、それを人間界の時間に換算して、人間界で過ごした時間を足したら十年ちょっとかな」
「十年ちょっと前!」
オリビエが叫ぶ。
ハスラムは声も出ないという状態だった。
しばらく二人は固まっていた。
「そうか」
やっと声を出せたハスラムは、しゃがみ込んだままのオリビエの手を取り立ち上がらせた。
「父さんのいった通り、二人でがんばろうな」
「うー、嫌だけど。でも、ハスラムがいっしょだもんな」
「ああ」
「だったらいいか。小言は嫌いだけど」
ありがとうと素直にいえないオリビエだった。
「なんだかなぁ」
ただ見ていることしかできなかったフェリオは、この展開に笑いが出てしまう。
しんみりとなりながらも二人寄り添い励まし合っていた。
いい雰囲気というものだ。
口うるさいから嫌いだのうっとおしいだのとオリビエはハスラムを煙たがっているようなことを口にしているが、素直でないだけだと確信した。
「オレも付き合うから」
二人の世界を壊すのも悪いが近付いて行った。
「いいのか?」
自分の意志を伝えるとオリビエの瞳から堰を切ったように涙が溢れてきた。
「おい、オレは泣かせてないぞ」
恐々とハスラムを見る。大切なオリビエに何をすると、どんな報復がくるかと。
「だって、無茶苦茶危険だぞ」
「知ってるよ。宝が絡んでいるんだ。それも伝説級のな。宝探しをやっていた時も危険覚悟で動いていたから、気にしない」
冒険者の心得を口にする。
「なんだよそれは?」
「お宝との付き合い方。でもさ、今まで伝説のものなんて出会ったことがなかった。それに近いものでも」
それが今日は何個も出会えた。感動だった。
「感覚変って思われるけど、なんてーか、見たいんだ。オレも足手まといにならないように動くから」
「フェリオが足手まといだったら、オレはどうなる?」
「オリビエも強いよ。ただ、寄り道と拾い物だけは止めろよな」
この癖が原因で短剣と出会ったようだった。
「うん、その、がんばる」
「そこは頼む」
拾い物に関してハスラムが念を押す。
伝説の宝がからむ場所に出向くことが多くなるはず。そんな場所には珍しいものが多い。
危険なと付く。
普通の道端や森に落ちているものならばいいが、曰くが絶対に付いてきそうなものを拾われては困る。
これ以上気力を減らすような心配事は避けたい。
ハスラムの切なる願いだった。
「じゃあね。私もさっさとすませるわ」
三人でそれなりに納得している様子にカーリーは安心していた。
オリビエとハスラムは渦中の人だから仕方ないが、フェリオがどうするか心配だった。
心根に剣の腕。素晴らしいとしか評せない。
フェリオがいるといないではこの先が変わるだろうと考えていた。
「オレたちもがんばって調べるから」
「ええ」
やっと出たオリビエの笑顔にカーリーは微笑み返す。
「またね」
テリウスを肩に担ぎ、呪文を唱えるとカーリーの正面の空間が歪んでくる。
歪みがカーリーが楽に出入りできる大きさと幅になると、その中へ入るや空間が戻る。
「あれなんだ?」
「妖精の道だろう」
オリビエの呟きにハスラムは答える。上位妖精の使える魔術だった。
「妖精たちは、定めている場所にどこからでも移動できるんだ」
定めた場所さえ安定していれば、帰れるという。
「カーリーって、すごい妖精さんなんだ」
「なんか変だぞ、そのいい方」
「そうか? じゃあ、フェリオならどういう?」
「うーん、変わった人だったなぁ」
素直な印象だった。
「喋り方とかおしゃれな感じ、美意識とかね。ボスみたいかなぁって」
「そうだね。見た目だけがちょっと違うぐらいかなぁ」
確かに共通点が多いような気がする。唯一の違いは、ごっいかそうでないかだ。
「オマエたちなぁ」
こんな二人にハスラムは呆れていた
「オレたちはボスを変な趣味の人ってバカにしてないぞ! 尊敬している」
趣味には付いていけないだけだ。
フェリオも大きく頷いていた。
「分かっているよ。ただ、」
こういいかけ止めた。
問題だらけのこの状況でよく冗談をいい合えるなぁと。
「オレはまだまだ精神力を鍛えたほうがいいな」
この二人は問題事から逃げているのではなく、深刻に考え過ぎないようにしているだけだと分かったからだ。
「ねえ。塔の賢者ってどんな人?」
次の行き先の情報集めにとオリビエは訊いてきた。
「穏やかな人で、本や巻物に埋もれて暮らしている」
「読書好きか?」
オリビエも嫌いではないが、埋もれる程とはどんなものか想像ができなかった。
「冒険者たちの恩人なんだ!」
フェリオが興奮気味に入ってきた。
宝のことが記されている古い巻物の解読でどれだけ助けられているか。
「アーサーは、紫の一族のことに詳しいから。いい情報も入るだろう」
「紫の一族か」
オリビエの表情に翳りがさした。あまり関わりたくない名称だった。
「伝説の宝を作った一族だもんな」
また別の伝説の宝のことが分かったり、いや出会えたりするのではとワクワク顔のフェリオ。
二人の心中は正反対だった。
「二人共、危険だからな。慎重に動いてくれよ」
この二人、特にオリビエが好奇心から暴走しないか心配だった。
「あ! 先にギルドに戻ってもいい? しばらく仕事ができないって申請出さないと」
「そうだな」
長期休暇の理由を二人は相談していた。バカ正直にはいえない。嘘でないギリギリのものを。
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