35 / 67
本編 第二部
ep.26 騎士道
しおりを挟む
アースガルド国・ヴァルホル邸…
家庭教師「かくして、圧政によって民を苦しめたグレゴリウス帝国は倒され、自由で平等な社会が…
ラグナ「嘘です。
貴族達が魔法の恩恵を自由に受けられるようになった裏で、戦災孤児や貧しい人々は魔導師にされ、異形化奇病を発症しています。」
家庭教師「いや…そのような噂はありますが、根拠が…」
ラグナ「僕はこの目で見たんです!
魔導師が異形化奇病になる瞬間を…何度も…!」
その時、ドアをノックする音がした。
使用人「ラグナ様、お食事の用意が出来ました。」
家庭教師「……
では、今日の授業はこれまでとします。」
長いテーブルの上座に父・オーディンが座る食卓。
豪勢な料理が並ぶが、まるで食べる気がしない。
ラグナの母・フリッグが言う。
「一緒に助けられた子って、戦災孤児なんですって?
どうしてそんな子とラグナちゃんが…?」
ミシェルを蔑視する様な言い草に、ラグナは怒りに任せて食卓の上の料理を食器ごと払い落とした。
だが次の瞬間、ハッとする。
旅先で見た人々は皆、日々の糧を得るため必死に働き、懸命に生きていた…それを思い、床に落ちた料理を必死で食べる。
フリッグ「まぁ、何てお行儀の悪い!」
オーディン「……
ラグナ、庭園に来なさい。
自分の槍を持ってな。」
ラグナ「⁉︎」
ヴァルホル邸・庭園…
オーディン「構えなさい。
私に勝つ事が出来たなら、あの娘と何処へなりと行くがいい。」
ラグナ「⁉︎」
フリッグ「貴方…何を⁉︎」
オーディン「だが、負けたらあの娘は諦め、アカデミーに戻る事を約束すると、お前の騎士道に誓え。
いいな?」
ラグナ「……
本当に、勝ったらミシェルさんを解放してくれるんですね…?」
オーディン「…私の騎士道に誓おう。」
ラグナ「……
わかりました…やります…!」
かくして、ラグナとオーディンの一騎討ちが始まった。
ラグナ(革命戦争でシグルズさんが自分の父親を倒した時、シグルズさんは今の僕くらいの歳だった…
僕だって色々経験を積んで来たんだ…今なら!)
オーディン「…テロリストのもとで、多少は研鑽を積んだようだな。」
その打ち合いは、はた目には互角に見えたが、ラグナには父が本気でない事がはっきりとわかった。
ラグナ(帝国1000年の栄華に終止符を打った革命戦争の首謀者…
実力差はあって当然…それでも!ミシェルさんを救う為に、実力以上の力を出すんだ!)
「…そろそろ少し本気を出すぞ。」
そう言うと、オーディンの槍の石突による打ち込みだけが、一方的にラグナを捉え始める。
オーディン「私が穂先を向けていれば、お前は今日何度死んだかわからんぞ。」
(くそッ、手加減されてても圧倒的だ!
でも、ここで勝たないとミシェルさんは…)
ラグナの脳裏を、パズズの言葉がよぎる。
『アリハマ博士の実験動物』
「絶対…負ける訳にはいかない‼︎」
ラグナの渾身の一撃‼︎
だが、オーディンはいとも容易く捌き、返す刃をラグナの首筋で寸止めして言った。
「…気合いや精神論などで積み上げたものが覆る程、現実は甘くない。」
ラグナは茫然として、芝生の上に自分の槍を落とす。
オーディン「…案ずるな。
彼女の持つ力は希少だ。危害を加えたりはしない。」
フリッグ「…ラグナちゃん…
貴方にはもっと相応しい人を、パパとママが選んであげますから…」
ラグナ「……」
翌日、アカデミーにて…
女生徒「ラグナ君⁉︎
すっごい久しぶりだね~!
テロリストに拉致されてたんだって⁉︎
心配してたんだよ~。
大丈夫だった?」
ラグナ「…うん…」
女生徒「授業もだいぶ遅れたでしょ?
わからない所、教えてあげるからさ~。
一緒に教室行こ?」
放課後…
「ラグナっち!
この浮気者~…ミシェルちゃんに言いつけちゃうんだから~!」
聞き覚えのある声に振り返り、目を丸くするラグナ。
「リン?ランさん?」
ラン「アンタも中々隅に置けないじゃない。」
ラグナ「…どうやってここに…?」
リン「へへ~♪似合うでしょ?
前の史跡見学に潜入した時に着た制服♪」
ラン「トレジャーハンターだからね、どこにだって忍び込むさ。」
リン「さ、ミシェルちゃんを助けに行こ?」
ラグナ「…でも、父さんとの約束で…
…ミシェルさんにも危害は加えないって…」
リン「はぁ⁉︎
なに言ってんの⁉︎」
ラン「……
…まぁ、実はあんたン家、ずっと覗いてて一部始終見てたんだけどさ…
じゃあナニかい?
勝手に勝負にミシェルを賭けて、負けたから諦めるってワケ?」
ラグナ「…お互いの騎士道に誓った約束なので…」
リン「騎士道⁉︎ナニソレ⁉︎」
ラン「くだらないね!
アンタそんなモンの為にミシェルを…」
その時である。
「こっちです!」
女生徒に呼ばれ、衛兵が駆けつけた。
「何だ君達は、本当にここの生徒か⁉︎」
ラン「チッ…行くよ、リン!」
リン「でも、ラグナっちは…⁉︎」
ラン「そいつはもうラグナじゃない。
成り行きで名ばかりの騎士になるだけの、ただのボンクラ貴族さ…!」
「待ちなさい、君達!」
立ち去る2人と、それを追う衛兵。
女生徒「大丈夫だった?
見た事ない子達に絡まれてたからさ…
…一緒に帰ろ?」
ラグナ「…いや…
迎えが来てるから…」
女生徒「そ、そっか…
じゃ、また明日ね。」
ヴァルホル邸・オーディンの書斎…
白衣の美女「ミシェルさんの護送は無事完了しています。
健康状態にも問題ありません。」
オーディン「日程は?」
白衣の美女「アリハマ博士が戻り次第、としか…」
オーディン「わかり次第連絡をくれ。」
白衣の美女「承知しました。
では、失礼いたします。」
護衛に送られ帰宅したラグナと出くわした白衣の美女。
「こんにちは、貴方がラグナ君?
…聞いてたのと、ちょっと雰囲気違うかしら…」
ラグナ「こっ…こんにちは。
…あの…あなたは…?」
白衣の美女「あっ、ごめんなさいね。
私はシェイミー=ハサウェイ。
アリハマ博士の助手よ。」
ラグナ「アリハマ博士の…⁉︎
…あのっ!
…ミシェルさんは…無事なんですよね⁉︎」
ラグナの問い掛けに、シェイミーは悪戯な笑みを浮かべて答えた。
「…どうかしら?
博士にとって、この世にある全ての物事は、研究と実験の対象でしかないわ。
そして私は、博士に命じられれば、あの子の身体にもメスを入れざるを得ない…」
その言葉にラグナは、血の気が引く様な…目の前の景色が、その場に居ながら遠ざかる様な感覚に襲われた。
だが次の瞬間、ある決意をする。
ラグナはシェイミーを羽交い締めにし、彼女が携えていた弓矢の鏃を首筋に突き付け、言った。
「ぼっ…僕を、ミシェルさんの所まで…あ、案内して下さい…!」
シェイミーは、うろたえもせず答えた。
「あら、見込み違いかと思ったけど、そうでもなさそうね。」
ラグナ「…?」
シェイミー「そのまま私を人質にして、外へ出なさい。」
言われた通り外へ出て、衛兵が守るヴァルホル邸門前に差し掛かると、シェイミーは大袈裟な程に叫ぶ。
「助けて‼︎
言う通りにするから、殺さないで‼︎」
衛兵「⁉︎
ラグナ様、一体何を⁉︎」
その騒ぎに、往来を行く人々は野次馬となって集まり、望遠鏡でヴァルホル邸を監視していたラン・リン、邸内のオーディンも駆け付けた。
リン「ラグナっち⁉︎」
ラン「ちょっと、面白い事してるじゃない。」
オーディン「一体何の騒ぎだ⁉︎」
シェイミーは、その態度の豹変ぶりに驚くラグナに小声で言う。
「(さぁ、貴方があの後どうするつもりだったのか、見せてごらんなさい!)」
ラグナはハッとし、毅然とした態度を取り繕って叫んだ。
「武器を捨てて道を…あ、開けろ‼︎
さもないと…こ、この人の命は無いぞ‼︎」
オーディン「ラグナ…お前…!
騎士道に賭けて誓った約束を違えるつもりか⁉︎」
ラグナ「女の子を見殺しにして…そんな騎士道…く、クソ喰らえだ‼︎
どんな手段を使ってでも…例え卑怯と言われてでもミシェルさんを守る、それが僕の騎士道だ‼︎」
リン「ラグナっち、カッコイイ!」
ラン「よく言ったよ…ラグナ…!」
野次馬の集まる中で人質を見殺しにする訳にもいかず、オーディンは成す術なくラグナを見送るしかなかった。
続く…
家庭教師「かくして、圧政によって民を苦しめたグレゴリウス帝国は倒され、自由で平等な社会が…
ラグナ「嘘です。
貴族達が魔法の恩恵を自由に受けられるようになった裏で、戦災孤児や貧しい人々は魔導師にされ、異形化奇病を発症しています。」
家庭教師「いや…そのような噂はありますが、根拠が…」
ラグナ「僕はこの目で見たんです!
魔導師が異形化奇病になる瞬間を…何度も…!」
その時、ドアをノックする音がした。
使用人「ラグナ様、お食事の用意が出来ました。」
家庭教師「……
では、今日の授業はこれまでとします。」
長いテーブルの上座に父・オーディンが座る食卓。
豪勢な料理が並ぶが、まるで食べる気がしない。
ラグナの母・フリッグが言う。
「一緒に助けられた子って、戦災孤児なんですって?
どうしてそんな子とラグナちゃんが…?」
ミシェルを蔑視する様な言い草に、ラグナは怒りに任せて食卓の上の料理を食器ごと払い落とした。
だが次の瞬間、ハッとする。
旅先で見た人々は皆、日々の糧を得るため必死に働き、懸命に生きていた…それを思い、床に落ちた料理を必死で食べる。
フリッグ「まぁ、何てお行儀の悪い!」
オーディン「……
ラグナ、庭園に来なさい。
自分の槍を持ってな。」
ラグナ「⁉︎」
ヴァルホル邸・庭園…
オーディン「構えなさい。
私に勝つ事が出来たなら、あの娘と何処へなりと行くがいい。」
ラグナ「⁉︎」
フリッグ「貴方…何を⁉︎」
オーディン「だが、負けたらあの娘は諦め、アカデミーに戻る事を約束すると、お前の騎士道に誓え。
いいな?」
ラグナ「……
本当に、勝ったらミシェルさんを解放してくれるんですね…?」
オーディン「…私の騎士道に誓おう。」
ラグナ「……
わかりました…やります…!」
かくして、ラグナとオーディンの一騎討ちが始まった。
ラグナ(革命戦争でシグルズさんが自分の父親を倒した時、シグルズさんは今の僕くらいの歳だった…
僕だって色々経験を積んで来たんだ…今なら!)
オーディン「…テロリストのもとで、多少は研鑽を積んだようだな。」
その打ち合いは、はた目には互角に見えたが、ラグナには父が本気でない事がはっきりとわかった。
ラグナ(帝国1000年の栄華に終止符を打った革命戦争の首謀者…
実力差はあって当然…それでも!ミシェルさんを救う為に、実力以上の力を出すんだ!)
「…そろそろ少し本気を出すぞ。」
そう言うと、オーディンの槍の石突による打ち込みだけが、一方的にラグナを捉え始める。
オーディン「私が穂先を向けていれば、お前は今日何度死んだかわからんぞ。」
(くそッ、手加減されてても圧倒的だ!
でも、ここで勝たないとミシェルさんは…)
ラグナの脳裏を、パズズの言葉がよぎる。
『アリハマ博士の実験動物』
「絶対…負ける訳にはいかない‼︎」
ラグナの渾身の一撃‼︎
だが、オーディンはいとも容易く捌き、返す刃をラグナの首筋で寸止めして言った。
「…気合いや精神論などで積み上げたものが覆る程、現実は甘くない。」
ラグナは茫然として、芝生の上に自分の槍を落とす。
オーディン「…案ずるな。
彼女の持つ力は希少だ。危害を加えたりはしない。」
フリッグ「…ラグナちゃん…
貴方にはもっと相応しい人を、パパとママが選んであげますから…」
ラグナ「……」
翌日、アカデミーにて…
女生徒「ラグナ君⁉︎
すっごい久しぶりだね~!
テロリストに拉致されてたんだって⁉︎
心配してたんだよ~。
大丈夫だった?」
ラグナ「…うん…」
女生徒「授業もだいぶ遅れたでしょ?
わからない所、教えてあげるからさ~。
一緒に教室行こ?」
放課後…
「ラグナっち!
この浮気者~…ミシェルちゃんに言いつけちゃうんだから~!」
聞き覚えのある声に振り返り、目を丸くするラグナ。
「リン?ランさん?」
ラン「アンタも中々隅に置けないじゃない。」
ラグナ「…どうやってここに…?」
リン「へへ~♪似合うでしょ?
前の史跡見学に潜入した時に着た制服♪」
ラン「トレジャーハンターだからね、どこにだって忍び込むさ。」
リン「さ、ミシェルちゃんを助けに行こ?」
ラグナ「…でも、父さんとの約束で…
…ミシェルさんにも危害は加えないって…」
リン「はぁ⁉︎
なに言ってんの⁉︎」
ラン「……
…まぁ、実はあんたン家、ずっと覗いてて一部始終見てたんだけどさ…
じゃあナニかい?
勝手に勝負にミシェルを賭けて、負けたから諦めるってワケ?」
ラグナ「…お互いの騎士道に誓った約束なので…」
リン「騎士道⁉︎ナニソレ⁉︎」
ラン「くだらないね!
アンタそんなモンの為にミシェルを…」
その時である。
「こっちです!」
女生徒に呼ばれ、衛兵が駆けつけた。
「何だ君達は、本当にここの生徒か⁉︎」
ラン「チッ…行くよ、リン!」
リン「でも、ラグナっちは…⁉︎」
ラン「そいつはもうラグナじゃない。
成り行きで名ばかりの騎士になるだけの、ただのボンクラ貴族さ…!」
「待ちなさい、君達!」
立ち去る2人と、それを追う衛兵。
女生徒「大丈夫だった?
見た事ない子達に絡まれてたからさ…
…一緒に帰ろ?」
ラグナ「…いや…
迎えが来てるから…」
女生徒「そ、そっか…
じゃ、また明日ね。」
ヴァルホル邸・オーディンの書斎…
白衣の美女「ミシェルさんの護送は無事完了しています。
健康状態にも問題ありません。」
オーディン「日程は?」
白衣の美女「アリハマ博士が戻り次第、としか…」
オーディン「わかり次第連絡をくれ。」
白衣の美女「承知しました。
では、失礼いたします。」
護衛に送られ帰宅したラグナと出くわした白衣の美女。
「こんにちは、貴方がラグナ君?
…聞いてたのと、ちょっと雰囲気違うかしら…」
ラグナ「こっ…こんにちは。
…あの…あなたは…?」
白衣の美女「あっ、ごめんなさいね。
私はシェイミー=ハサウェイ。
アリハマ博士の助手よ。」
ラグナ「アリハマ博士の…⁉︎
…あのっ!
…ミシェルさんは…無事なんですよね⁉︎」
ラグナの問い掛けに、シェイミーは悪戯な笑みを浮かべて答えた。
「…どうかしら?
博士にとって、この世にある全ての物事は、研究と実験の対象でしかないわ。
そして私は、博士に命じられれば、あの子の身体にもメスを入れざるを得ない…」
その言葉にラグナは、血の気が引く様な…目の前の景色が、その場に居ながら遠ざかる様な感覚に襲われた。
だが次の瞬間、ある決意をする。
ラグナはシェイミーを羽交い締めにし、彼女が携えていた弓矢の鏃を首筋に突き付け、言った。
「ぼっ…僕を、ミシェルさんの所まで…あ、案内して下さい…!」
シェイミーは、うろたえもせず答えた。
「あら、見込み違いかと思ったけど、そうでもなさそうね。」
ラグナ「…?」
シェイミー「そのまま私を人質にして、外へ出なさい。」
言われた通り外へ出て、衛兵が守るヴァルホル邸門前に差し掛かると、シェイミーは大袈裟な程に叫ぶ。
「助けて‼︎
言う通りにするから、殺さないで‼︎」
衛兵「⁉︎
ラグナ様、一体何を⁉︎」
その騒ぎに、往来を行く人々は野次馬となって集まり、望遠鏡でヴァルホル邸を監視していたラン・リン、邸内のオーディンも駆け付けた。
リン「ラグナっち⁉︎」
ラン「ちょっと、面白い事してるじゃない。」
オーディン「一体何の騒ぎだ⁉︎」
シェイミーは、その態度の豹変ぶりに驚くラグナに小声で言う。
「(さぁ、貴方があの後どうするつもりだったのか、見せてごらんなさい!)」
ラグナはハッとし、毅然とした態度を取り繕って叫んだ。
「武器を捨てて道を…あ、開けろ‼︎
さもないと…こ、この人の命は無いぞ‼︎」
オーディン「ラグナ…お前…!
騎士道に賭けて誓った約束を違えるつもりか⁉︎」
ラグナ「女の子を見殺しにして…そんな騎士道…く、クソ喰らえだ‼︎
どんな手段を使ってでも…例え卑怯と言われてでもミシェルさんを守る、それが僕の騎士道だ‼︎」
リン「ラグナっち、カッコイイ!」
ラン「よく言ったよ…ラグナ…!」
野次馬の集まる中で人質を見殺しにする訳にもいかず、オーディンは成す術なくラグナを見送るしかなかった。
続く…
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
【商業企画進行中・取り下げ予定】さようなら、私の初恋。
ごろごろみかん。
ファンタジー
結婚式の夜、私はあなたに殺された。
彼に嫌悪されているのは知っていたけど、でも、殺されるほどだとは思っていなかった。
「誰も、お前なんか必要としていない」
最期の時に言われた言葉。彼に嫌われていても、彼にほかに愛するひとがいても、私は彼の婚約者であることをやめなかった。やめられなかった。私には責務があるから。
だけどそれも、意味のないことだったのだ。
彼に殺されて、気がつけば彼と結婚する半年前に戻っていた。
なぜ時が戻ったのかは分からない。
それでも、ひとつだけ確かなことがある。
あなたは私をいらないと言ったけど──私も、私の人生にあなたはいらない。
私は、私の生きたいように生きます。

【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。

白い結婚をめぐる二年の攻防
藍田ひびき
恋愛
「白い結婚で離縁されたなど、貴族夫人にとってはこの上ない恥だろう。だから俺のいう事を聞け」
「分かりました。二年間閨事がなければ離縁ということですね」
「え、いやその」
父が遺した伯爵位を継いだシルヴィア。叔父の勧めで結婚した夫エグモントは彼女を貶めるばかりか、爵位を寄越さなければ閨事を拒否すると言う。
だがそれはシルヴィアにとってむしろ願っても無いことだった。
妻を思い通りにしようとする夫と、それを拒否する妻の攻防戦が幕を開ける。
※ なろうにも投稿しています。
【完結】間違えたなら謝ってよね! ~悔しいので羨ましがられるほど幸せになります~
綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
ファンタジー
「こんな役立たずは要らん! 捨ててこい!!」
何が起きたのか分からず、茫然とする。要らない? 捨てる? きょとんとしたまま捨てられた私は、なぜか幼くなっていた。ハイキングに行って少し道に迷っただけなのに?
後に聖女召喚で間違われたと知るが、だったら責任取って育てるなり、元に戻すなりしてよ! 謝罪のひとつもないのは、納得できない!!
負けん気の強いサラは、見返すために幸せになることを誓う。途端に幸せが舞い込み続けて? いつも笑顔のサラの周りには、聖獣達が集った。
やっぱり聖女だから戻ってくれ? 絶対にお断りします(*´艸`*)
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2022/06/22……完結
2022/03/26……アルファポリス、HOT女性向け 11位
2022/03/19……小説家になろう、異世界転生/転移(ファンタジー)日間 26位
2022/03/18……エブリスタ、トレンド(ファンタジー)1位
スキルは見るだけ簡単入手! ~ローグの冒険譚~
夜夢
ファンタジー
剣と魔法の世界に生まれた主人公は、子供の頃から何の取り柄もない平凡な村人だった。
盗賊が村を襲うまでは…。
成長したある日、狩りに出掛けた森で不思議な子供と出会った。助けてあげると、不思議な子供からこれまた不思議な力を貰った。
不思議な力を貰った主人公は、両親と親友を救う旅に出ることにした。
王道ファンタジー物語。
あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~
深楽朱夜
ファンタジー
13人の神がいる異世界《アタラクシア》にこの世界を治癒する為の魔術、異界人召喚によって呼ばれた主人公
じゃ、この世界を治せばいいの?そうじゃない、この魔法そのものが治療なので後は好きに生きていって下さい
…この世界でも生きていける術は用意している
責任はとります、《アタラクシア》に来てくれてありがとう
という訳で異世界暮らし始めちゃいます?
※誤字 脱字 矛盾 作者承知の上です 寛容な心で読んで頂けると幸いです
※表紙イラストはAIイラスト自動作成で作っています
とあるおっさんのVRMMO活動記
椎名ほわほわ
ファンタジー
VRMMORPGが普及した世界。
念のため申し上げますが戦闘も生産もあります。
戦闘は生々しい表現も含みます。
のんびりする時もあるし、えぐい戦闘もあります。
また一話一話が3000文字ぐらいの日記帳ぐらいの分量であり
一人の冒険者の一日の活動記録を覗く、ぐらいの感覚が
お好みではない場合は読まれないほうがよろしいと思われます。
また、このお話の舞台となっているVRMMOはクリアする事や
無双する事が目的ではなく、冒険し生きていくもう1つの人生が
テーマとなっているVRMMOですので、極端に戦闘続きという
事もございません。
また、転生物やデスゲームなどに変化することもございませんので、そのようなお話がお好みの方は読まれないほうが良いと思われます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる