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本編 第二部
ep.22 グレゴリウス帝国
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「お願い、ペガサス。」
ミシェルが呼び掛けると、カーバンクルは光の粒子を放ち、それは天馬の姿を象った。
ミシェル「私達を乗せて飛んで欲しいの。」
ペガサス「2人か…
我は元来、長距離移動を目的として造られてはおらぬ故、主への魔力負担においてやや非効率的だが…
命令とあらば吝かではない。」
ミシェル「お願い。」
かくしてラグナとミシェルは天馬の背に乗り、グレゴリウス領・旧ヒノモトを目指す。
移動中、ミシェルがペガサスに尋ねた。
「主という事は、やっぱり私、アグエルなの?」
ペガサス「…おかしな事を訊く。
我らが封印は聖剣をもってのみ解かれ、その聖剣を手にする事が出来るのはアグエルのみ…」
ミシェル「…そう…」
やがて、東の海の果てに島が見えると、島の方角から伝話鳥が飛来し、喋り出す。
「きっと来ると思っておりました。
歓迎いたしますわ。」
その声はルーシェのものだった。
伝話鳥の後を追って飛ぶと、やがて、以前ラグナが連行された塔に辿り着く。
「ラグナ君・ミシェルちゃん!
来てくれたんだね♪」
そう言って出迎えたのはペコルだった。
「姫様の所に案内するよ。」
玉座の間に通されると、ルーシェと、側近のザハークが待っていた。
ルーシェ「ようこそ、おいでくださいました。
ここにいらしたという事は、協力して頂ける…という事でよろしいかしら?」
ラグナ「あっ…あのっ!僕達は…!」
「ラグナ君。」
ミシェルは、緊張で声の上ずったラグナを制止し、毅然としてルーシェ姫に向かう。
「アグエルの遺物を探す事には協力します。
でもそれは、私の出自の手掛かりを探す為であって、戦争に加担したり、帝国臣民になるつもりはありません。」
ルーシェ「…まぁ…でしょうね。
それで構いませんわ。
…では、ザハーク。」
ザハーク「御意…
…では早速ですがミシェル様・ラグナ様には、殿下以下数名の魔導師と共に、海底の探索をして頂きたく存じます。」
ラグナ「か、海底…ですか…?」
ザハーク「左様…
先日、南方大陸遠征の際、途中の海上にて殿下の聖獣・ケットシーが微かに反応を示しました。
そこで、その海域にもアグエル文明の遺物があるのではないかと…」
ミシェル「でも、どうやって…?」
ザハーク「それは…どうぞこちらへ…」
ザハークに案内された先は地下に造られたプール…そこには、イルカともアザラシとも言い難い生き物が複数泳いでいた。
ザハーク「これは、殿下の聖獣・ウンディーネやセルキーを模倣して、私が造り上げたものです。
我々はフォルネウスと呼んでいます。」
ラグナ「せ、聖獣を…造った…?」
ザハーク「驚く事はありません。
今や世界中に普及した伝話鳥や、我が軍が乗騎獣などと同じです。
忌々しくも、私がかつて師事した、アリハマ博士の技術ではありますが…」
ミシェル「アリハマ博士の…?」
ザハーク「そう…博士は我々助手さえも魔導師化の実験体とした…故に私も反旗を翻したのです。
…失礼…
話が逸れましたが、このフォルネウスに乗れば、海底にも行く事が可能です。
出発は明日…お二人共、長旅でお疲れでしょう?
今日はゆっくりお休みください。」
一方その頃、大陸北部・ミッドガルド山脈の麓にある山小屋…
ラン・リン・シャールヴィは、魔法石探索のため別行動していたシグルズ・メリュジーヌと合流する。
メリュジーヌ「不快な場所だ…」
リン「寒いの苦手なんだっけ?」
ラン「山脈の向こうは年中冬だもんね。」
メリュジーヌ「それもあるが、我らの神が屠られた地でもあるのでな…」
シャールヴィ「竜の神さま?」
シグルズ「お前らが神っつう程の奴ですら…?
それもアグエル文明の仕業か?」
メリュジーヌ「左様…
さて、本題に入ろう。
ヴァナヘイムとムスペルヘイムの国境にあるフォシル採掘場が、帝国に制圧されたのは知っているな?」
ラン「あぁ、伝話鳥情報局で言ってたね。」
メリュジーヌ「だが、そこにあったはずの魔法石が、ヴァナヘイム・ムスペルヘイムの両国に横流しされていた。」
ラン「‼︎
それって…!」
シグルズ「あぁ、帝国内部に、新興国と繋がってる奴がいるって事だ。」
リン「え⁉︎
じゃあ、ラグナっちとミシェルちゃんが帝国に行ってたとしたら…⁉︎」
シグルズ「オーディンの野郎に捕まるかもしれねぇ。」
メリュジーヌ「故に、急ぎ帝国に向かおうと思う。」
シャールヴィ「けど、いくらシグルズがいるからって、たった5人で乗り込んで大丈夫かなぁ…」
シグルズ「まあ、一応ツテなら有るっちゃぁ有るぜ。」
翼竜へと姿を変えたメリュジーヌの背に乗って飛び、グレゴリウス領・旧ヒノモト領空にさしかかる。
帝国兵
「上空より接近する者が…!」
「何だあれは…異形化奇病?…に人が乗っている⁉︎」
「…白旗?
……
…‼︎
奴は…シグルズ…!」
望遠鏡の向こうに宿敵の姿を確認したゼルは、すぐさま翼ある獅子を駆り、飛び立つ。
シグルズ「よぅ、ゼル。
悪りィが今日は遊んでやるつもりはねぇよ。
俺達の仲間がここに来てるんだろ?」
ゼル「あの2人か…
もはやお前達の仲間ではない。」
シグルズ「じゃあ、アッシュと話をさせてくれ。」
ゼル「何故…アッシュに…?
奴は反逆罪で逃亡中だ。
…繋がっていたのは貴様らテロリストか⁉︎」
シグルズ「チッ…先手打たれてやがったか…
聞け、アイツは裏切ったんじゃねぇ。
ハメられたんだ。」
「テロリストの話など聞かん!」
そう言って、ゼルが剣を抜いた次の瞬間…
「待ちなさい‼︎」
そう叫んで、両者の間に割って入ったのはリリィだった。
「アイツは馬鹿でスケベだけど、アンタ、自分の相棒のコト信じれなくてどうすんの⁉︎
(シグルズに向かって)
…今の話、詳しく聞かせてくんない?」
シグルズ「…あぁ。
俺達は、魔法石を狙って各国の魔法供給施設に潜入し、奴に遭った。
お前ら、ヴァナヘイムとムスペルヘイムの国境にある魔法石採掘場を制圧したろ?
奴は、そこから持ち出された魔法石を追って魔法供給施設に辿り着き、帝国内の誰かが新興国に魔法石を横流ししてる事に気付いたのさ。」
ゼル「…それが事実だと言う証拠は無い。」
リリィ「嘘だって証拠もね。
アンタはどっちを信じんのかって事よ。」
シグルズ「…俺らにとって問題なのは、ラグナとミシェルが、新興国と繋がってる奴と一緒に居るかもしれねぇって事だ。」
リリィ「あの2人は今、姫様達と遺跡の探索中よ。
ただ、その場所がちょっと…普通には行けない所なのよね…」
シグルズ「どこだ?」
リリィ「海底よ…南方大陸沖のね。」
メリュジーヌ「…海底ならば、我が連れて行こう。」
ゼル「⁉︎」
リリィ「うわッ、ビックリした!
…ちょっと…
ウチらも異形化奇病やら聖獣やら慣れっこだけどさぁ…いきなり喋んないでよ。」
メリュジーヌ「…それらと一緒にされるのは心外なのだがな…」
リリィ「じゃあ、異形化奇病でも聖獣でもないアンタは、一体何なワケ?」
メリュジーヌ「我は竜…
アグエル文明に滅ぼされし我が眷族の骸…汝らがフォシルと呼ぶ鉱石から、その魂を解き放ち、力を受け継ぐ者である。」
ゼル「竜だと⁉︎」
リリィ「…じゃあ、魔法石って、アンタのお仲間の遺骨って事⁉︎」
メリュジーヌ「左様…
そして、力を受け継ぐとはこういう事だ。
…盟約に従い受け継ぎし大海亀の力と、其を振るうに相応しき姿を解き放たん…」
メリュジーヌはそう唱えると、一行を背に乗せたまま、翼竜から巨大な海亀へと姿を変えた。
ゼル「‼︎?」
リリィ「うわッ、今度は変身した⁉︎」
「情報提供、感謝するぞ。」
メリュジーヌが姿を変えた海亀は、その巨体を更に大きな水泡で覆い、一行を乗せて海中に沈む。
ゼル「待て!」
リリィ「無駄よ、フォルネウスはみんな出払ってるんだから。」
続く…
ミシェルが呼び掛けると、カーバンクルは光の粒子を放ち、それは天馬の姿を象った。
ミシェル「私達を乗せて飛んで欲しいの。」
ペガサス「2人か…
我は元来、長距離移動を目的として造られてはおらぬ故、主への魔力負担においてやや非効率的だが…
命令とあらば吝かではない。」
ミシェル「お願い。」
かくしてラグナとミシェルは天馬の背に乗り、グレゴリウス領・旧ヒノモトを目指す。
移動中、ミシェルがペガサスに尋ねた。
「主という事は、やっぱり私、アグエルなの?」
ペガサス「…おかしな事を訊く。
我らが封印は聖剣をもってのみ解かれ、その聖剣を手にする事が出来るのはアグエルのみ…」
ミシェル「…そう…」
やがて、東の海の果てに島が見えると、島の方角から伝話鳥が飛来し、喋り出す。
「きっと来ると思っておりました。
歓迎いたしますわ。」
その声はルーシェのものだった。
伝話鳥の後を追って飛ぶと、やがて、以前ラグナが連行された塔に辿り着く。
「ラグナ君・ミシェルちゃん!
来てくれたんだね♪」
そう言って出迎えたのはペコルだった。
「姫様の所に案内するよ。」
玉座の間に通されると、ルーシェと、側近のザハークが待っていた。
ルーシェ「ようこそ、おいでくださいました。
ここにいらしたという事は、協力して頂ける…という事でよろしいかしら?」
ラグナ「あっ…あのっ!僕達は…!」
「ラグナ君。」
ミシェルは、緊張で声の上ずったラグナを制止し、毅然としてルーシェ姫に向かう。
「アグエルの遺物を探す事には協力します。
でもそれは、私の出自の手掛かりを探す為であって、戦争に加担したり、帝国臣民になるつもりはありません。」
ルーシェ「…まぁ…でしょうね。
それで構いませんわ。
…では、ザハーク。」
ザハーク「御意…
…では早速ですがミシェル様・ラグナ様には、殿下以下数名の魔導師と共に、海底の探索をして頂きたく存じます。」
ラグナ「か、海底…ですか…?」
ザハーク「左様…
先日、南方大陸遠征の際、途中の海上にて殿下の聖獣・ケットシーが微かに反応を示しました。
そこで、その海域にもアグエル文明の遺物があるのではないかと…」
ミシェル「でも、どうやって…?」
ザハーク「それは…どうぞこちらへ…」
ザハークに案内された先は地下に造られたプール…そこには、イルカともアザラシとも言い難い生き物が複数泳いでいた。
ザハーク「これは、殿下の聖獣・ウンディーネやセルキーを模倣して、私が造り上げたものです。
我々はフォルネウスと呼んでいます。」
ラグナ「せ、聖獣を…造った…?」
ザハーク「驚く事はありません。
今や世界中に普及した伝話鳥や、我が軍が乗騎獣などと同じです。
忌々しくも、私がかつて師事した、アリハマ博士の技術ではありますが…」
ミシェル「アリハマ博士の…?」
ザハーク「そう…博士は我々助手さえも魔導師化の実験体とした…故に私も反旗を翻したのです。
…失礼…
話が逸れましたが、このフォルネウスに乗れば、海底にも行く事が可能です。
出発は明日…お二人共、長旅でお疲れでしょう?
今日はゆっくりお休みください。」
一方その頃、大陸北部・ミッドガルド山脈の麓にある山小屋…
ラン・リン・シャールヴィは、魔法石探索のため別行動していたシグルズ・メリュジーヌと合流する。
メリュジーヌ「不快な場所だ…」
リン「寒いの苦手なんだっけ?」
ラン「山脈の向こうは年中冬だもんね。」
メリュジーヌ「それもあるが、我らの神が屠られた地でもあるのでな…」
シャールヴィ「竜の神さま?」
シグルズ「お前らが神っつう程の奴ですら…?
それもアグエル文明の仕業か?」
メリュジーヌ「左様…
さて、本題に入ろう。
ヴァナヘイムとムスペルヘイムの国境にあるフォシル採掘場が、帝国に制圧されたのは知っているな?」
ラン「あぁ、伝話鳥情報局で言ってたね。」
メリュジーヌ「だが、そこにあったはずの魔法石が、ヴァナヘイム・ムスペルヘイムの両国に横流しされていた。」
ラン「‼︎
それって…!」
シグルズ「あぁ、帝国内部に、新興国と繋がってる奴がいるって事だ。」
リン「え⁉︎
じゃあ、ラグナっちとミシェルちゃんが帝国に行ってたとしたら…⁉︎」
シグルズ「オーディンの野郎に捕まるかもしれねぇ。」
メリュジーヌ「故に、急ぎ帝国に向かおうと思う。」
シャールヴィ「けど、いくらシグルズがいるからって、たった5人で乗り込んで大丈夫かなぁ…」
シグルズ「まあ、一応ツテなら有るっちゃぁ有るぜ。」
翼竜へと姿を変えたメリュジーヌの背に乗って飛び、グレゴリウス領・旧ヒノモト領空にさしかかる。
帝国兵
「上空より接近する者が…!」
「何だあれは…異形化奇病?…に人が乗っている⁉︎」
「…白旗?
……
…‼︎
奴は…シグルズ…!」
望遠鏡の向こうに宿敵の姿を確認したゼルは、すぐさま翼ある獅子を駆り、飛び立つ。
シグルズ「よぅ、ゼル。
悪りィが今日は遊んでやるつもりはねぇよ。
俺達の仲間がここに来てるんだろ?」
ゼル「あの2人か…
もはやお前達の仲間ではない。」
シグルズ「じゃあ、アッシュと話をさせてくれ。」
ゼル「何故…アッシュに…?
奴は反逆罪で逃亡中だ。
…繋がっていたのは貴様らテロリストか⁉︎」
シグルズ「チッ…先手打たれてやがったか…
聞け、アイツは裏切ったんじゃねぇ。
ハメられたんだ。」
「テロリストの話など聞かん!」
そう言って、ゼルが剣を抜いた次の瞬間…
「待ちなさい‼︎」
そう叫んで、両者の間に割って入ったのはリリィだった。
「アイツは馬鹿でスケベだけど、アンタ、自分の相棒のコト信じれなくてどうすんの⁉︎
(シグルズに向かって)
…今の話、詳しく聞かせてくんない?」
シグルズ「…あぁ。
俺達は、魔法石を狙って各国の魔法供給施設に潜入し、奴に遭った。
お前ら、ヴァナヘイムとムスペルヘイムの国境にある魔法石採掘場を制圧したろ?
奴は、そこから持ち出された魔法石を追って魔法供給施設に辿り着き、帝国内の誰かが新興国に魔法石を横流ししてる事に気付いたのさ。」
ゼル「…それが事実だと言う証拠は無い。」
リリィ「嘘だって証拠もね。
アンタはどっちを信じんのかって事よ。」
シグルズ「…俺らにとって問題なのは、ラグナとミシェルが、新興国と繋がってる奴と一緒に居るかもしれねぇって事だ。」
リリィ「あの2人は今、姫様達と遺跡の探索中よ。
ただ、その場所がちょっと…普通には行けない所なのよね…」
シグルズ「どこだ?」
リリィ「海底よ…南方大陸沖のね。」
メリュジーヌ「…海底ならば、我が連れて行こう。」
ゼル「⁉︎」
リリィ「うわッ、ビックリした!
…ちょっと…
ウチらも異形化奇病やら聖獣やら慣れっこだけどさぁ…いきなり喋んないでよ。」
メリュジーヌ「…それらと一緒にされるのは心外なのだがな…」
リリィ「じゃあ、異形化奇病でも聖獣でもないアンタは、一体何なワケ?」
メリュジーヌ「我は竜…
アグエル文明に滅ぼされし我が眷族の骸…汝らがフォシルと呼ぶ鉱石から、その魂を解き放ち、力を受け継ぐ者である。」
ゼル「竜だと⁉︎」
リリィ「…じゃあ、魔法石って、アンタのお仲間の遺骨って事⁉︎」
メリュジーヌ「左様…
そして、力を受け継ぐとはこういう事だ。
…盟約に従い受け継ぎし大海亀の力と、其を振るうに相応しき姿を解き放たん…」
メリュジーヌはそう唱えると、一行を背に乗せたまま、翼竜から巨大な海亀へと姿を変えた。
ゼル「‼︎?」
リリィ「うわッ、今度は変身した⁉︎」
「情報提供、感謝するぞ。」
メリュジーヌが姿を変えた海亀は、その巨体を更に大きな水泡で覆い、一行を乗せて海中に沈む。
ゼル「待て!」
リリィ「無駄よ、フォルネウスはみんな出払ってるんだから。」
続く…
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