魔導姫戦記

森乃守人

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本編 第一部

ep.1 序章

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戦士達の亡骸が無数に転がる古城に、激しくぶつかり合う金属音が響き渡る。

そこはグレゴリウス皇帝の玉座の間。
帝国軍最強と謳われる近衛兵長シグムントと、革命軍の若き志士シグルズの、剣技の応酬。
互いに、自身の身長程もある大剣を両手で振るい、その長大さから想像される重量にそぐわぬ、無数の剣閃が描かれる。
だが、それらがぶつかり合う衝撃音は、紛れも無く重量級武器特有の響きだ。
やがて、同時に剣舞を止めた両者。
共に肩でする息は荒い。

「見事だ…我が息子よ…」
それは、シグムントの生涯最期の言葉となった。

近衛兵長が力尽きた今、皇帝を守る者は誰も居ない。

「チェックメイトですな、皇帝陛下。」
革命軍のリーダー・オーディンが、そう言って不敵な笑みを浮かべた。

「愚かなり逆賊供よ。
グレゴリウス王家のみが神より授かりし力… 『魔法』による裁きを受け、滅び去るがよい。」
皇帝の召喚魔法によって現れた聖獣ピュラリスが炎の息吹を放つ。
だが、その前に立ち塞がった革命軍のアリハマ博士が手をかざすと、光の壁が炎を遮った。

皇帝「⁉︎
バカな…その力はまるで魔法…
なぜ王族でもない者がその力を…?」
オーディン「陛下、ご覚悟を…」










それから16年後、舞台は同じくグレゴリウス城…

課外授業の史跡見学に訪れていたアカデミーの学生達を相手に、教師が講釈を述べる。
「かくして革命戦争は終結し、グレゴリウス帝国の統一支配から世界は解放されたのである。
さて、ではその結果、世界はどうなったか、説明できる者はいるかな?」

「はい。」
女生徒が挙手する。

教師「ではミシェル君。」
「はい。
世界各地に独立国が誕生しました。
そして、それまで帝国が独占していた魔法の力の恩恵を、多くの人々が受けられるようになり、その生活は便利で快適なものになりました。
それから…」
言いかけたミシェルの表情がやや曇る。

教師「他にまだ何かあったかね?」
ミシェル「…人が異形化、凶暴化する奇病 『メタモルフ』が流行しました。」
教師「ふむ、その通り。
まぁ、メタモルフの流行と革命戦争の因果関係は無いと思うがね。
(生徒を見渡し)
さて諸君。
これより、ここ 旧グレゴリウス城跡にて、自主見学をしてもらう。
アースガルド騎士団の方々が警備にいらしているが、外には異形化奇病メタモルフも出没するので、決して出ないように。
では解散。」



そのアカデミーは、戦後、独立したアースガルド国の議長となったオーディンが設立した、貴族から孤児まで身分に関わりなく教育を受けられる学校である。

何やらソワソワしている男子生徒が、意を決して、しかし緊張しながら口を開く。
「…あっ、あのっ、ミシェルさん!」
ミシェル「あら、ラグナ君?」
ラグナ「あのっ、い…一緒に見学しませんか?」
「そうね、そうしましょう。」
ミシェルはあっさり承諾したが、残念ながら、どうやらラグナの真意には気付いてない様だ。



「いいねぇ、青春だねぇ…
…つーか、なんでこの俺様が、ガキんちょ供の史跡見学の護衛なんざ…」
警備に参加していたシグルズが、遠くで眺めながらぼやいた。
革命軍の若き志士も、あれから16年…
今や 『革命戦の英雄』と呼ばれるに相応しい風格を携えている。









一方その頃、怪しい女生徒が2人…
「潜入成功っと♪
さ、行くよリン!」
リン「でもランちゃん。
こんだけ居る中から、どやって探すの?」
ラン「そうさねぇ…
異形化奇病メタモルフでも乱入すれば、ご主人様のピンチに駆けつけるんじゃない?」
リン「な~るほど、異形化奇病メタモルフ…ね♪」

2人は学生になりすまして潜入し、何やら探しているようだ。
城内を探索し、城門付近に差し掛かる。

ラン「シッ!隠れな!」

城門に衛兵が2人。
「おい。」
「なんだ?」
「二階級特進おめでとう。」
「?
何の話だ?…ぐわっ‼︎」
「君は異形化奇病メタモルフの襲撃で殉職した。」

兵士は同僚を槍で突き殺し、城門を開けた。
血の匂いに誘われ、外を徘徊する異形化奇病メタモルフが続々と侵入する。

ラン「どうやらウチらと同じ事考えてる奴が居るみたいね。
しかも異形化奇病メタモルフ使って…
死人までだすとは、ヤリ方がスマートじゃないね。」
リン「どうする?」
ラン「先越される訳いかないからね。
この騒ぎに乗じるよ!」









突然の異形化奇病メタモルフの襲撃に、シグルズをはじめとする騎士団が応戦する傍ら、騎士を目指すラグナも、史跡内に展示されていた槍を手に取り奮戦する。
また、ミシェルにも剣の心得がある様だ。
シグルズ「嬢ちゃん、剣はどこで習った?」
ミシェル「わかりません…
物心ついた頃からお稽古が習慣だったんです。」
シグルズ(どっかの戦没貴族の出身か?)

そう、ミシェルは戦災孤児なのだ。



シグルズをはじめとする騎士団の活躍により、一時は騒然となったものの大事には至っていない。

ラン「革命戦の英雄シグルズか…
流石に厄介だね。
やっぱウチらの『メタモルフ』も出番かね。
(肩の上の小鳥に話しかける)
…もしもし?」

その鳥はアルキュオネという、元々は帝国に使役されていた聖獣である。
テレパシー能力で、遠くの者と会話が出来る。
アリハマ博士が模倣して造り出す事に成功し、今や富裕層を中心に多くの人々に普及していた。
その伝話鳥アルキュオネで、どこかに連絡を取っている様だ。









異形化奇病メタモルフの駆除は着実に進み、騒動は沈静化しつつあるかに見えた。
そんな矢先、城内に轟音が響き、1人の兵士が走って来る。
「シグルズ卿、応援頼む!
今までの異形化奇病メタモルフとはまるで違う奴が現れた!
我々では全く歯が立たん。」
「ほほぅ、そいつぁ面白ぇ…
(ラグナを見て)
坊ちゃん、騎士を目指すってんなら、嬢ちゃんを体張って守ってやんな。」
そう言い残してシグルズはその場を去る。
その直後、異形化奇病メタモルフの生き残りが再び襲い掛かって来た。
ラグナはミシェルを庇って傷を負う。

ミシェル「ラグナ君!」

すると、どこからか不思議な小動物が現れ、光り輝く息吹をラグナの傷に吹きかけた。
光を浴びた傷は見る見る塞がり、活力を取り戻したラグナは辛うじて異形化奇病メタモルフを退ける。
小動物はミシェルに懐いている様だ。

ミシェル「ありがとう、ラグナ君。
それと…小さな騎士様♪
でも、見た事ない子だね…」

リン「ターゲットは~っけ~ん♪」
ミシェル「きゃあっ!」
ラン「坊や、あんたの彼女、ちょっと借りるわね。」

突如現れた2人組に、ミシェルは捕らわれる。
小動物にも、この事態を打開出来る様な能動的な力は無いらしい。
なす術なくミシェルの傍らで威嚇するだけだ。

ラグナ「かっ…彼女って…
ってか、ミシェルさんを放せ!」
リン「照れてる?
かわい~坊や。」
ラグナ「君の方が子供だろっ⁉︎」
リン「あーっ、子供ってゆったなー⁉︎」
ラン「ふざけてないで行くよっ!」

逃走するランとリン。
再び伝話鳥アルキュオネでどこかに連絡する。

「待てッ!」
ラグナも後を追う。









一方その頃…

シグルズと対峙するのは、長い尾と大きな翼を持ち、全身鎧の様な鱗で覆われた、異形化奇病メタモルフにしては醜悪と言うより精悍な姿の生き物だった。
シグルズ「…コイツぁ確かに普通の異形化奇病メタモルフじゃねぇな…
これだけ圧倒的な力を持っていながら、誰も殺さねぇで、あしらってるだけ…
まるで時間稼ぎだ。
…時間稼ぎ⁉︎」

その生き物は、何かに気付いたかの様に戦いを止めると、突如飛び去った。

シグルズ「待ちやがれ!
お楽しみはこれからだろ⁉︎」









城の外に逃走するも、崖っぷちに追い詰められたかに見えたランとリン。
そこへ、先程までシグルズと戦っていた生き物が飛来する。
ランが放り投げたロープを掴むと、3人と1匹を連れて空へ舞い上がった。

「待てッ!」
ラグナも必死にロープにしがみつく。

リン「ちょっとッ、エッチ!」
ラグナ「あっ、ゴ…ゴメンッ…」
リン「しつこい男はモテないよ!」
ラン「アタシはその情熱、嫌いじゃないけどな~。」
リン「ええぇぇぇ~、ランちゃん⁉︎」

そこへ、別の追跡者が辿り着く。

ラン「あッ、アイツ!
仲間を殺して城門あけた奴!」
ラグナ「えっ⁉︎」

「逃がさん。」
兵士は渾身の力を込めて槍を放り投げた。
それはロープを切断し、4人(と1匹)は崖下の森へと落下する。



ラグナ「ミシェルさん!大丈夫ですか⁉︎」
ミシェル「…私は大丈夫。
あの方達が庇ってくれたから…」
ラグナ「えっ?」
ラン「ウチらは平気さ。
慣れてるからね。」
リン「落ちたのが森で良かったよね~♪」
ラグナ「…あの…さっきの話…」
「…‼︎
後でね、坊や。」
何かに気付いたランは一歩前に進み、剣の収まった鞘を腰に、低く身構える。

ミシェル「…人?」
ラグナ「武器も持たずにこんな所に居たら危な…
リン「近づいちゃダメ!」

茂みの奥から現れたのは一見すると人間だったが、その眼は焦点が定まっておらず、その口からは言葉とも呻き声ともつかぬ音を、唾液と共に垂れ流しながらランを取り囲む。

「コイツらはゾンビ…人が異形化奇病メタモルフを発症する寸前の状態さ。」
そう言ったランの右手がピクリと動いたかと思った刹那、一閃が弧を描いて走ると、次の瞬間、ランの周りに群がったゾンビ達はピタリと立ち止まり、一呼吸置いてバタバタと倒れていった。
ランに目をやると剣を抜いている。
それは、薄暗い森の僅かな光を反射して美しく輝く、細身で緩く反った片刃の、見た事もない剣だった。

ラン「ほら、ボサっと見てないで!」
リン「ほいほーい!」
リンは丸腰に見えたが、あどけない見た目にそぐわぬパワフルさと、キレ味鋭いダンスの様な動きを兼ね備えた格闘術を披露し、ランと連携して次々とゾンビ達を薙ぎ倒していった。

ラグナ「…殺した…のか?みんな…」
リン「こうなっちゃったら、もうゼッタイ元には戻れない…異形化奇病メタモルフになるのを待つしかないんだよ。」
ラン「…この際お互いの立場は置いといて、共闘するしかないみたいよ、生きて帰るには。
あたしはラン、こっちは妹のリン。」
リン「よろしくね~♪」
ミシェル「ミシェルです。」
ラグナ「…僕は…ラグナ。」

その時、伝話鳥アルキュオネが鳴き出す。

ラン「もしもし?
……
……
……
わかった。
(一同を見て)
仲間からだ、こっちだよ。」

ランとリンは森の奥に向かって歩き出す。
ラグナはためらうが、どの道ついて行くしかなかった。

リン「ねぇねぇ、さっきの話…気になる?」
ラン「あんたの国にも、この子を探してる奴が居るみたいね。
異形化奇病メタモルフまで利用してさ。」
ラグナ「君達だって異形化奇病メタモルフを…」
ラン「あぁ、あの子は異形化奇病メタモルフなんかじゃないよ。
竜…ドラゴンさ。」
ミシェル「おとぎ話に出てくる、大昔に滅んだって言う…?」



話の腰を折るように度々襲ってくる6脚猫科獣ミルメコレオ野犬の様な生き物バージェストも、異形化奇病メタモルフ発症者なのだろうか?
それらを退けながら、ひたすら森を歩く。

ミシェル「皆さん、私にどういった御用が…?」
ラン「宝探しに付き合ってもらう…かな?」
リン「それと、世界平和の為!…だね♪」
ラグナ「真面目に答えて下さい!」
ラン「大マジなんだけどなぁ~。」



しばらく森を進むと、奇妙な建造物に辿り着いた。

ラン「ここか…待ち合わせには打って付けの目印だね。」

そこへ、先程のドラゴンが舞い降りる。

ラン「あんたも連れてったげようと思ったけど、お迎えが来たから大丈夫そうね。」
リン「ミシェルちゃんの事、悪いようにはしないからさ、心配しないでよ。」

そう言うと、突然ラグナは突き飛ばされ、ミシェルを抱えてランとリンは竜の背に飛び乗る。

ミシェル「ラグナ君‼︎」
ラグナ「ミシェルさん‼︎ミシェルさーーん‼︎」

そこへ、搜索に来ていたシグルズら騎士団が辿り着いたが、3人を乗せた竜は飛び去った。

シグルズ「チッ、逃げられた!
(ラグナを見つけ)
おい、坊ちゃん、無事か⁉︎」

騎士団に保護されたラグナは、アースガルドに帰国する。










アースガルド国・ヴァルホル邸…

ラグナ「父さん!」
オーディン「おぉラグナ!
無事で何よりだ。」

そう、ラグナは、かつての革命軍のリーダーにして、現アースガルド国議長・オーディン=ヴァルホルの息子であった。

ラグナ「でも、僕の…友達が拐われてしまいました。」
オーディン「案ずるな。
すぐに捜索隊を派遣しよう。
とりあえず今日はゆっくり休んで、明日、何があったか話しなさい。」
ラグナ「僕も捜索に参加します!
今すぐにでも…!」
「馬鹿を言うな。
お前はまだ学生だ、何も出来まい。
とにかく今日はもう休め。」
オーディンはそう言って部屋を去った。









翌日、ラグナは伝話鳥アルキュオネから発せられた言葉を聞く。
いや、ラグナだけではない。
世界中に普及した伝話鳥アルキュオネが、同時に同じ声明を伝えた。

「我が名はルーシェ=グレゴリウス。
グレゴリウス帝国の正当なる王位継承者である。」

ラグナ「‼︎
この声…ミシェルさん⁉︎」





続く…
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