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第1話 公子出征
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ベルスティン公国は亡国である。ブリュンドル大陸の東側半分ほどを支配するバルザック帝国と西側の諸国連合ブリュンドル同盟の抗争の中、同盟側の構成国として戦い滅び去った。
大陸中央に位置する公国は地勢的に常に戦いの矢面に立つ事となったが、ヴェルザー公王率いる騎士団は帝国の尖兵による侵攻を幾度となく阻んで見せた。ベルスティン公国騎士団はブリュンドル同盟の誉れ高き壁なり、その武勲は同盟内で称賛されたものである。
しかし、水面下で密かに同盟離反を画策していた加盟国の裏切りに遭いあっけなく散華。自慢の壁を抜かれた同盟は徐々に追い詰められていった。
いつか公子が掲げる旗の下、必ずやベルスティン公国を再興せん。王城落城の折、家臣たちの奮闘により辛くも落ち延びたマルフィス公子は彼らの希望であった。皆はやがて成長した公子が挙兵する時を心待ちに、彼方の夢を眺め続けた。
ベルスティン公国の滅亡から6年の月日が流れていた。
ブリュンドル大陸より遥か南方に浮かぶライロス島にウェルヘン王国はあった。その国土にはこれと言った資源が眠っているわけではなく、あるのは大海がもたらす豊富な水産物程度。大陸から遠く離れていたが故、さしたる旨味を持つわけではない故、大陸の覇者となろうとしていたバルザック帝国の侵攻から免れた島国。
その王宮、玉座の間。モルディス王の前で跪くマルフィス公子の姿があった。
「今日まで陛下をはじめウェルヘン王国の皆様より受けた御恩、生涯忘れはしませぬ。明日、我らは祖国奪還の戦いに赴きます」
「うむっ。大陸では同盟盟主ブリュンドル王国のディウス将軍が反転攻勢に出て帝国への抵抗を呼び掛けておる、時は今でござろう」
「今は傭兵を加えても300足らずにございますが、我が軍旗がなびくを見れば散り散りとなった家臣たちが必ずや馳せ参じてくれるものと信じております」
「そうじゃの。それにしても落ち延びてこられた時はまだあどけない少年であったが今のお姿は亡き父君ヴェルザー公王の若かりし頃と瓜二つ」
「知勇兼備の将と呼ばれた父上と比べられてはいささか身震い致しますが……。父上の築いた名声に恥じぬ戦いだけはしたいと思っております」
「うむっ! 守役のガゼル殿、よくぞ殿下をこの様に見事な若者に育てられた。我が友、ヴェルザー殿に代わって礼を申しますぞ」
モルディス王は公子の左後ろで跪く初老の者に声をかけた。公子が幼少のみぎりより側にあり続けたガゼル将軍である。既に武人としては一線を退いていた身であったが祖国奪還を掲げる公子の支えとなるべく再び槍を手に取る事となっていた。
「もったいなきお言葉。この老骨めは大した事なぞしておりませぬ。全ては殿下の才覚なれば」
「謙遜なされるな、殿下の折り目正しい所作など貴殿のそれにそっくりであるぞ」
「爺、いや、ガゼル。私からも礼を言わせてもらう。今日という日を迎えられるのもそなたの働きあってこそ」
ガゼルは床に額を擦り付けるほどに深々と頭を下げた。
「だが、殿下の戦いに我が兵を出せぬのは実に心苦しいの……」
「いえ、帝国から侵攻してくる気がない以上は表立って我が戦いに関わってはなりませぬ。やすらかなこの島に戦火を呼び込んではならぬのです。密かに匿い援助して頂いただけで充分にございます」
「そう言ってもらうと少しは救われる。さて、ささやかじゃが今宵は皆で大いに楽しもうぞ」
その夜。王城の中庭ではベルスティン公国騎士団を送り出す宴が盛大に行われた。公国の者と王国の者は盃を酌み交わしながら一時の別れを惜しみ再会の日を誓った。中には宴席を抜け出して城外の木の下で抱き合う公国騎士と王国の宮女という様な光景もちらほらと見られる。その様な者たちの1人にマルフィス公子も含まれていた。
「このフィルもお連れ頂けませんか? 弓の腕なら我が国で並ぶ者はおりません、共に戦いとうございます」
「前にも言った様にそれは出来ないんだ。姫が戦いに加わればウェルヘン王国がバルザック帝国に宣戦布告するも同じ」
「でしたら、私が王室を出てマルフィス様の騎士となる宣誓を交わします。それなら問題ありませんでしょう?」
「困ったな……、僕が言いたいのはそういう事じゃなくて……。その……、万が一にでも君が傷付く姿を見たくないんだっ!」
「マルフィス、様……」
2人が唇を重ね身を寄せ合う姿が篝火の灯りで照らし出されていた。その様子に城壁の上から微笑ましい眼差しを送っていたガゼルが少し気恥ずかしそうに盃をあおった。空になった盃をもてあましているところ麦酒で満たされた盃を差し出す者が。
「将軍、殿下もそういうお年頃になられた様ですな」
「ガルディノか。主の恋路を覗き見するとは何たる不忠」
彼、ガルディノは騎士たちの模範となるべき騎士長の身分にある。本来それを務めるべき人物が皆戦死してしまったので仕方なく拝命した、それが彼の口癖の様なものであった。
「見ているのは殿下の恋路の先、にございます」
「ん?」
「マルフィス公王が即位し、その御子が安らかに暮らせる地と時の流れを我らで取り戻して差し上げましょうぞ。将軍」
「ふっ、此度がわしにとって最後の大戦となろう。老いたこの身、我が愛弟子にしかと支えてもらう故、覚悟致せ」
ベルスティン公国奪還の戦い。それが始まる前夜の宴は夜遅くまで続いた。皆がよく飲み、よく歌い踊った。戦勝を願う時とあって口には出さぬが、戦を控える以上はこれが最期かもしれないとの想いを誰しも抱いていたのである。
そうしてそれぞれが決意を胸に刻んで迎えた翌朝。ベルスティン公国騎士団が港町ワスディの奥まった所にある入江から軍船で出港するはずだった時分、その姿は再びウェルヘン王国の玉座の間にあった。
「殿下、お気を落とされるな、焼かれた軍船はまた建造すればよい、武具はまた買い揃えればいいのだ。今は皆が健在であるを幸運と思われよ」
「むっ、無念にございます。兵を挙げるにまたとない好機、それを海賊どもの襲撃なぞで失するとは……。全ては油断した私が悪うございます」
「船を隠しておったの逆が仇になったやもしれぬな……。海辺に目を凝らしていた海賊にしてみれば何かお宝があると目星を付ける様な事もあるだろう」
港町ワスディから第一報がもたらされたのは夜明けの少し前、多くの者が宴席の場でそのまま眠りこくっていた時だった。早朝、漁に出る支度を始めていた漁師たちが積荷を奪って船に火をかける海賊の姿を目撃していた。
軍船に物資の搬入が始められて以降は常に公国騎士が交代で警護にあたっていたのだが、その日だけは誰もいなかった。島で過ごす最後の日だけは皆で楽しもう、その様な公子のはからいによるものだった。
それから10日間ほど経った港町ワスディの繁華街。その場末に普通の飲み客はまず足を踏み入れない酒場があった。いつも人相の悪い客が席を埋め何やら物騒な話題が飛び交う掃きだめの様な処である。
その地下の一室。まるで浮浪の者の如きボロ布を纏っていた男が入ってくるなり深く被ったフードを下ろしながら席に着いた。テーブルを挟んだ向かい側には随分と肌の露出の多い女が座り煙管をふかしていた。
「マル坊から預かった物の一部を大陸の闇市場で売り払った金だ。金貨で3万枚、小麦が随分と高く売れたもんさ」
女はテーブルの脇にいくつも並べている麻袋を煙管の先で指して見せた。
「同盟の反転攻勢が始まったから、干殺しにでもしようと帝国が買い占めに走って値上がりでもしたんだろうね。さて、5千枚はアマルダ姐さんの取り分という事で」
「あいよ、確かに。それにしてもマル坊も随分と悪い子に育ったじゃないか。あたいらアマルダ海竜団に自分の船を襲わせて物資の強奪を装って売り捌くとはね」
「我が祖国を取り戻す! 国を失くした王侯貴族がそう言えばあちらこちらから支援の手が挙がる、勝手に可哀想だと涙し心酔してくれる様になる。せっかく亡国公子の冠を戴いているのだから出来るだけ長く使わねば損、というものじゃないかな?」
「出た出た、祖国奪還するする詐欺。貢がれた金品を一度は軍備に換えて周囲へ充分に祖国奪還の意思を示してから再び金に戻して懐に入れる。何ともあくどい」
「詐欺とは酷い言い様だな~~。奪還する気は充分過ぎるほどにあるさ。だが、実に残念な事にこの俺には実行するだけの才覚がない。出征前に油断して軍備をごっそりと盗まれてしまうほどに」
「あっはっはっ! 手際よくみんなを騙しておいてよく言うよ」
「それに……」
「それに? 急に口を噤んでどうしたんだい」
「いや、何でもない」
ベルスティン公国最後の希望マルフィス公子16歳。祖国奪還の旗印として育て上げられたはずの彼はそれを謳って悠々自適に過ごそうとする祖国奪還するする詐欺師となっていた。こうして、マルフィス公子は祖国奪還への一歩を踏み出さなかったのである。
大陸中央に位置する公国は地勢的に常に戦いの矢面に立つ事となったが、ヴェルザー公王率いる騎士団は帝国の尖兵による侵攻を幾度となく阻んで見せた。ベルスティン公国騎士団はブリュンドル同盟の誉れ高き壁なり、その武勲は同盟内で称賛されたものである。
しかし、水面下で密かに同盟離反を画策していた加盟国の裏切りに遭いあっけなく散華。自慢の壁を抜かれた同盟は徐々に追い詰められていった。
いつか公子が掲げる旗の下、必ずやベルスティン公国を再興せん。王城落城の折、家臣たちの奮闘により辛くも落ち延びたマルフィス公子は彼らの希望であった。皆はやがて成長した公子が挙兵する時を心待ちに、彼方の夢を眺め続けた。
ベルスティン公国の滅亡から6年の月日が流れていた。
ブリュンドル大陸より遥か南方に浮かぶライロス島にウェルヘン王国はあった。その国土にはこれと言った資源が眠っているわけではなく、あるのは大海がもたらす豊富な水産物程度。大陸から遠く離れていたが故、さしたる旨味を持つわけではない故、大陸の覇者となろうとしていたバルザック帝国の侵攻から免れた島国。
その王宮、玉座の間。モルディス王の前で跪くマルフィス公子の姿があった。
「今日まで陛下をはじめウェルヘン王国の皆様より受けた御恩、生涯忘れはしませぬ。明日、我らは祖国奪還の戦いに赴きます」
「うむっ。大陸では同盟盟主ブリュンドル王国のディウス将軍が反転攻勢に出て帝国への抵抗を呼び掛けておる、時は今でござろう」
「今は傭兵を加えても300足らずにございますが、我が軍旗がなびくを見れば散り散りとなった家臣たちが必ずや馳せ参じてくれるものと信じております」
「そうじゃの。それにしても落ち延びてこられた時はまだあどけない少年であったが今のお姿は亡き父君ヴェルザー公王の若かりし頃と瓜二つ」
「知勇兼備の将と呼ばれた父上と比べられてはいささか身震い致しますが……。父上の築いた名声に恥じぬ戦いだけはしたいと思っております」
「うむっ! 守役のガゼル殿、よくぞ殿下をこの様に見事な若者に育てられた。我が友、ヴェルザー殿に代わって礼を申しますぞ」
モルディス王は公子の左後ろで跪く初老の者に声をかけた。公子が幼少のみぎりより側にあり続けたガゼル将軍である。既に武人としては一線を退いていた身であったが祖国奪還を掲げる公子の支えとなるべく再び槍を手に取る事となっていた。
「もったいなきお言葉。この老骨めは大した事なぞしておりませぬ。全ては殿下の才覚なれば」
「謙遜なされるな、殿下の折り目正しい所作など貴殿のそれにそっくりであるぞ」
「爺、いや、ガゼル。私からも礼を言わせてもらう。今日という日を迎えられるのもそなたの働きあってこそ」
ガゼルは床に額を擦り付けるほどに深々と頭を下げた。
「だが、殿下の戦いに我が兵を出せぬのは実に心苦しいの……」
「いえ、帝国から侵攻してくる気がない以上は表立って我が戦いに関わってはなりませぬ。やすらかなこの島に戦火を呼び込んではならぬのです。密かに匿い援助して頂いただけで充分にございます」
「そう言ってもらうと少しは救われる。さて、ささやかじゃが今宵は皆で大いに楽しもうぞ」
その夜。王城の中庭ではベルスティン公国騎士団を送り出す宴が盛大に行われた。公国の者と王国の者は盃を酌み交わしながら一時の別れを惜しみ再会の日を誓った。中には宴席を抜け出して城外の木の下で抱き合う公国騎士と王国の宮女という様な光景もちらほらと見られる。その様な者たちの1人にマルフィス公子も含まれていた。
「このフィルもお連れ頂けませんか? 弓の腕なら我が国で並ぶ者はおりません、共に戦いとうございます」
「前にも言った様にそれは出来ないんだ。姫が戦いに加わればウェルヘン王国がバルザック帝国に宣戦布告するも同じ」
「でしたら、私が王室を出てマルフィス様の騎士となる宣誓を交わします。それなら問題ありませんでしょう?」
「困ったな……、僕が言いたいのはそういう事じゃなくて……。その……、万が一にでも君が傷付く姿を見たくないんだっ!」
「マルフィス、様……」
2人が唇を重ね身を寄せ合う姿が篝火の灯りで照らし出されていた。その様子に城壁の上から微笑ましい眼差しを送っていたガゼルが少し気恥ずかしそうに盃をあおった。空になった盃をもてあましているところ麦酒で満たされた盃を差し出す者が。
「将軍、殿下もそういうお年頃になられた様ですな」
「ガルディノか。主の恋路を覗き見するとは何たる不忠」
彼、ガルディノは騎士たちの模範となるべき騎士長の身分にある。本来それを務めるべき人物が皆戦死してしまったので仕方なく拝命した、それが彼の口癖の様なものであった。
「見ているのは殿下の恋路の先、にございます」
「ん?」
「マルフィス公王が即位し、その御子が安らかに暮らせる地と時の流れを我らで取り戻して差し上げましょうぞ。将軍」
「ふっ、此度がわしにとって最後の大戦となろう。老いたこの身、我が愛弟子にしかと支えてもらう故、覚悟致せ」
ベルスティン公国奪還の戦い。それが始まる前夜の宴は夜遅くまで続いた。皆がよく飲み、よく歌い踊った。戦勝を願う時とあって口には出さぬが、戦を控える以上はこれが最期かもしれないとの想いを誰しも抱いていたのである。
そうしてそれぞれが決意を胸に刻んで迎えた翌朝。ベルスティン公国騎士団が港町ワスディの奥まった所にある入江から軍船で出港するはずだった時分、その姿は再びウェルヘン王国の玉座の間にあった。
「殿下、お気を落とされるな、焼かれた軍船はまた建造すればよい、武具はまた買い揃えればいいのだ。今は皆が健在であるを幸運と思われよ」
「むっ、無念にございます。兵を挙げるにまたとない好機、それを海賊どもの襲撃なぞで失するとは……。全ては油断した私が悪うございます」
「船を隠しておったの逆が仇になったやもしれぬな……。海辺に目を凝らしていた海賊にしてみれば何かお宝があると目星を付ける様な事もあるだろう」
港町ワスディから第一報がもたらされたのは夜明けの少し前、多くの者が宴席の場でそのまま眠りこくっていた時だった。早朝、漁に出る支度を始めていた漁師たちが積荷を奪って船に火をかける海賊の姿を目撃していた。
軍船に物資の搬入が始められて以降は常に公国騎士が交代で警護にあたっていたのだが、その日だけは誰もいなかった。島で過ごす最後の日だけは皆で楽しもう、その様な公子のはからいによるものだった。
それから10日間ほど経った港町ワスディの繁華街。その場末に普通の飲み客はまず足を踏み入れない酒場があった。いつも人相の悪い客が席を埋め何やら物騒な話題が飛び交う掃きだめの様な処である。
その地下の一室。まるで浮浪の者の如きボロ布を纏っていた男が入ってくるなり深く被ったフードを下ろしながら席に着いた。テーブルを挟んだ向かい側には随分と肌の露出の多い女が座り煙管をふかしていた。
「マル坊から預かった物の一部を大陸の闇市場で売り払った金だ。金貨で3万枚、小麦が随分と高く売れたもんさ」
女はテーブルの脇にいくつも並べている麻袋を煙管の先で指して見せた。
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「あいよ、確かに。それにしてもマル坊も随分と悪い子に育ったじゃないか。あたいらアマルダ海竜団に自分の船を襲わせて物資の強奪を装って売り捌くとはね」
「我が祖国を取り戻す! 国を失くした王侯貴族がそう言えばあちらこちらから支援の手が挙がる、勝手に可哀想だと涙し心酔してくれる様になる。せっかく亡国公子の冠を戴いているのだから出来るだけ長く使わねば損、というものじゃないかな?」
「出た出た、祖国奪還するする詐欺。貢がれた金品を一度は軍備に換えて周囲へ充分に祖国奪還の意思を示してから再び金に戻して懐に入れる。何ともあくどい」
「詐欺とは酷い言い様だな~~。奪還する気は充分過ぎるほどにあるさ。だが、実に残念な事にこの俺には実行するだけの才覚がない。出征前に油断して軍備をごっそりと盗まれてしまうほどに」
「あっはっはっ! 手際よくみんなを騙しておいてよく言うよ」
「それに……」
「それに? 急に口を噤んでどうしたんだい」
「いや、何でもない」
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