クエスト審議官の後始末Ⅱ 冒険者がそれを終えた時、私の仕事は始まる

冒険者がクエストを達成する行いは多くの人々に様々な形の幸福をもたらす。冒険者は富と名声を得て、依頼者は困り事から解放されたり日々の暮らしが楽になったりもする。そして、冒険者と依頼者を仲介するギルドもそこそこの手間で収益を上げる事が出来る上、商売に信用が伴っていく。

しかし、時と場合によっては冒険者によるクエストクリアが人々に禍をもたらす事もある。
その禍とは!?

これは、クリストクリアの副産物の様に起きてしまう見えない禍の種が育ち切る前にそれを発見し、後始末をつけては人々の暮らしを護る1人のクエスト審議官『クリスティア』の物語。

彼女は勇者として活躍し、その死後、約1000年経ってから前世の記憶を持ったまま再びこの世に生を受けた。そこで目にしたのは冒険者たちが勇者だの英雄だのを目指して闇雲にクエストのクリアを目指している姿だった。

「クエストは、ただクリアすればいいというものではない。どうクリアするかまで考えて!」

クリスティアは1000年前に自身が作ってしまった勇者という蜃気楼の後始末をつけるべく、クエスト審議官としての新たな人生を進み始める。

※本作はhttps://www.alphapolis.co.jp/novel/806036173/225658863の続編となります。オムニバス形式なので直接繋がるストーリーではありませんがもし前作が気になられましたらご覧ください。尚、前作は1人称となっており今作とは佇まいが違います事をご了承願います。

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