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第三章
第三話
しおりを挟む その日アシュガは遺跡に足を運んだ。
「どうですか、発掘の具合は」
一人の発掘者は答えた。
「・・・・・・ダメです、どれもおとぎ話ばかりで」
発掘者は成人した好青年だった。名はアベル。
「アベルさん、そのおとぎ話が伝説でその伝説が予言だったらどうします? 」
「予言・・・・・・? その予言が真実かどうか」
「・・・・・・とにかく、その予言が欲しいのです。こんなおとぎ話をご存じないですか、ある日少女が吐血して」
はっと目覚めたようにアベルは言った。
「その吐血した少女の元へ黒猫の悪魔が現れ、その悪魔をいけにえに少女は助かる・・・・・・まさか」
アベルは大長老の元へ走りよりこのことを伝えた。大長老は目の色を変えて周りの者に予言の証を探すように声をかけた。アシュガは叫んだ。
「急いでください!! ミチル姫が助かるかもしれません」
大長老はアシュガの元へ歩み寄り、目をしばたかせて言った。
「確かに、あのおとぎ話は人が人へと伝えた言伝です。しかしまさか、あのアスターという名の黒猫が悪魔なんて言うことが・・・・・・」
「あるかもしれません、姫の命なら悪魔でさえも命に代えるのです」
確かにミチルは民からも好かれ、二人の悪魔にも好かれていた。大長老はアシュガの言葉を足した。
「ましてや国を支える后妃の命、しかぞ・・・・・・」
・・・・・・噂は街中に広まった。すぐにでもあの猫を・・・・・・などという黒い話まで流れた。しかし予言の証が見つからない限り、動く手段はなかった。
「どうですか、発掘の具合は」
一人の発掘者は答えた。
「・・・・・・ダメです、どれもおとぎ話ばかりで」
発掘者は成人した好青年だった。名はアベル。
「アベルさん、そのおとぎ話が伝説でその伝説が予言だったらどうします? 」
「予言・・・・・・? その予言が真実かどうか」
「・・・・・・とにかく、その予言が欲しいのです。こんなおとぎ話をご存じないですか、ある日少女が吐血して」
はっと目覚めたようにアベルは言った。
「その吐血した少女の元へ黒猫の悪魔が現れ、その悪魔をいけにえに少女は助かる・・・・・・まさか」
アベルは大長老の元へ走りよりこのことを伝えた。大長老は目の色を変えて周りの者に予言の証を探すように声をかけた。アシュガは叫んだ。
「急いでください!! ミチル姫が助かるかもしれません」
大長老はアシュガの元へ歩み寄り、目をしばたかせて言った。
「確かに、あのおとぎ話は人が人へと伝えた言伝です。しかしまさか、あのアスターという名の黒猫が悪魔なんて言うことが・・・・・・」
「あるかもしれません、姫の命なら悪魔でさえも命に代えるのです」
確かにミチルは民からも好かれ、二人の悪魔にも好かれていた。大長老はアシュガの言葉を足した。
「ましてや国を支える后妃の命、しかぞ・・・・・・」
・・・・・・噂は街中に広まった。すぐにでもあの猫を・・・・・・などという黒い話まで流れた。しかし予言の証が見つからない限り、動く手段はなかった。
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