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25.それはまるで…
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当初、倒れたルイーゼをメーベルト邸へ戻すべきだと、誰もが考えていた。
彼女の生家だ、当然だろう。エルウィンだって、世の常識は弁えている。
しかし、彼はその決定に異を唱えた。
ルイーゼが倒れた原因はソフィアにあると確信していたからだ。
だがそれを立証することはできない。精霊や龍神に幻想を抱いているシュティーフェル伯やメーベルト伯に、「ソフィアの憎しみに精霊が感化され、呪詛を作り出しているようだ」と言ったところで、理解を得るのは不可能だ。
精霊や妖精は亡者だ。妬みや嫉みと相性がいいと教えたところで、理解を得られるはずもない。
己の意見が通らないことに、エルウィンは慣れすぎていた。
このような前提があるにも関わらず、ルイーゼはシュティーフェル邸での養生が決まった。二人の伯爵が、ソフィアの平静とは思えない様子を目の当たりにして、今はルイーゼとソフィアを引き離したほうがいい、という結論に達したのだ。
一度帰路に就いたはずのソフィアが、エルウィンの部屋に現れたのは、ソフィアがわがままを言って引き返してきたためだ。そして騒動が起こり、部屋の様子がおかしいことに気づいた伯爵達が様子を見にきて、事態が知られることとなったのだ。
体調不良で倒れ込んだと思しきルイーゼを前に、ソフィアは感情のままに叫び続けていた。「わたしじゃない! わたしは悪くないッ!」――と。
その様相は、精霊など見ることができない二人の伯爵にさえも、事の異常さを感じ取らせ、ある種の危機感を覚えさせるほどのものだった。
ルイーゼをシュティーフェル邸で預かることが決まった時、ソフィアはひどい癇癪を起こした。そこに、倒れた姉に対する気遣いなどは微塵もなかった。
辟易したシュティーフェル伯が、大仰な言葉でメーベルト伯とソフィアを屋敷から追い出し、エルウィンはようやくルイーゼの看病に専念することができた。
「ありがと、ちょっと楽になったわ」
エルウィンが少々介抱した程度で、ルイーゼの体調がよくなることはない。彼女の顔色は依然として悪い。けれど、ルイーゼは嬉しそうに笑う。エルウィンがそばにいて、自分のために動いてくれるのが嬉しいと言って笑う。
「無理するな」
「結婚したらこんな風に、ずっと一緒にいられるのよね。楽しみだわ」
笑いながら、時折焦点が合っていないのではないかというような仕草を見せるルイーゼに、エルウィンは不安になる。こんなに可愛らしい発言をしているというのに、喜びに浸りきれない。
ソフィアと物理的な距離が離れたからといって、ルイーゼの体調が回復することはなかった。
――彼女はどこにいても、生きている限りルイーゼを苦しめ続けるのか。
赦せなかった。赦せるはずがなかった。
そんなシュティーフェル邸を、元・聖女マルグリート・ビアホフが訪ねたのは、ルイーゼが倒れた翌日のことだった。平民上がりであるエルウィンは、元・聖女の顔など知らない。だから、今日が初対面となる彼女が、元・聖女であることなど予想だにせず、呪術対応のために修道女が来ることになったのだろうと考えていた。
お昼を少し過ぎた頃、マルグリートは病人を見舞うにふさわしい静けさで現れた。
騒々しかったのは、偶然か故意か時間がかち合ったソフィアのほうだ。
彼女も、姉であるルイーゼのことを心配してきたのかと思えば、ソフィアはいつものようにエルウィンにまとわりつくだけだった。昨日同様、彼女の中にルイーゼに対する思いやりは欠片もない。
そのことに、エルウィンは失望を通り越した、冷たい感情を覚えた。
ゆえに彼女の相手は使用人に任せたつもりだったのだが、彼等は無意識の内に彼女の望むように動いてしまうようで、「彼女はいつの間にか、エルウィンの下へ舞い戻っている」という状況に陥っている。
「エルウィン様、私がルイーゼ様をみてまいりますので、その間、ソフィア様のお相手をお願いしてもよろしいでしょうか」
我慢の限界か、エルウィンがいよいよ殺気立ちはじめてきたころ、穏やかな口調でマルグリートは彼にそう尋ねた。
マルグリートの提案に、反射的に異を唱えようとしていたが、気づいた。彼女の穏やかな瞳の中に、ソフィアに対する言いようのない冷たさがあることに。
彼のことしか見ていないソフィアは気づいていない。その冷たさの正体は分からなかったけれど、エルウィンは気づいたら了承の意を示していた。
エルウィンが了承すると、マルグリートはルイーゼが養生している部屋へ使用人に案内されて入っていった。
「お姉様はあの人に任せておけば大丈夫よ! ねえエルウィン様、遊びましょう? わたし、庭の花が見たいわ! とっても綺麗なんですもの!」
――彼女はルイーゼのことが心配ではないのか?! ああ、心配などするはずもないか。彼女を呪っているくらいなんだからな!
腸は煮えくり返るが、「今だけ」、「ルイーゼのため」、「解呪のとっかかりになるかもしれない」と己を納得させ、しょうもないソフィアの雑談にのっている風を装うことにした。
――下さらない戯れ言など、いくらでも聞き流してやれるさ。俺に意識が向いている、たったそれだけのことで、ルイーゼにかけた呪いが消えるというのなら仕方がない。
数時間後、エルウィン達の下へ戻ってきたマルグリートは、静かにソフィアを見据え、
「彼女は呪詛を受けています。貴女が、かけているようですね?」
――と、言った。
彼女の生家だ、当然だろう。エルウィンだって、世の常識は弁えている。
しかし、彼はその決定に異を唱えた。
ルイーゼが倒れた原因はソフィアにあると確信していたからだ。
だがそれを立証することはできない。精霊や龍神に幻想を抱いているシュティーフェル伯やメーベルト伯に、「ソフィアの憎しみに精霊が感化され、呪詛を作り出しているようだ」と言ったところで、理解を得るのは不可能だ。
精霊や妖精は亡者だ。妬みや嫉みと相性がいいと教えたところで、理解を得られるはずもない。
己の意見が通らないことに、エルウィンは慣れすぎていた。
このような前提があるにも関わらず、ルイーゼはシュティーフェル邸での養生が決まった。二人の伯爵が、ソフィアの平静とは思えない様子を目の当たりにして、今はルイーゼとソフィアを引き離したほうがいい、という結論に達したのだ。
一度帰路に就いたはずのソフィアが、エルウィンの部屋に現れたのは、ソフィアがわがままを言って引き返してきたためだ。そして騒動が起こり、部屋の様子がおかしいことに気づいた伯爵達が様子を見にきて、事態が知られることとなったのだ。
体調不良で倒れ込んだと思しきルイーゼを前に、ソフィアは感情のままに叫び続けていた。「わたしじゃない! わたしは悪くないッ!」――と。
その様相は、精霊など見ることができない二人の伯爵にさえも、事の異常さを感じ取らせ、ある種の危機感を覚えさせるほどのものだった。
ルイーゼをシュティーフェル邸で預かることが決まった時、ソフィアはひどい癇癪を起こした。そこに、倒れた姉に対する気遣いなどは微塵もなかった。
辟易したシュティーフェル伯が、大仰な言葉でメーベルト伯とソフィアを屋敷から追い出し、エルウィンはようやくルイーゼの看病に専念することができた。
「ありがと、ちょっと楽になったわ」
エルウィンが少々介抱した程度で、ルイーゼの体調がよくなることはない。彼女の顔色は依然として悪い。けれど、ルイーゼは嬉しそうに笑う。エルウィンがそばにいて、自分のために動いてくれるのが嬉しいと言って笑う。
「無理するな」
「結婚したらこんな風に、ずっと一緒にいられるのよね。楽しみだわ」
笑いながら、時折焦点が合っていないのではないかというような仕草を見せるルイーゼに、エルウィンは不安になる。こんなに可愛らしい発言をしているというのに、喜びに浸りきれない。
ソフィアと物理的な距離が離れたからといって、ルイーゼの体調が回復することはなかった。
――彼女はどこにいても、生きている限りルイーゼを苦しめ続けるのか。
赦せなかった。赦せるはずがなかった。
そんなシュティーフェル邸を、元・聖女マルグリート・ビアホフが訪ねたのは、ルイーゼが倒れた翌日のことだった。平民上がりであるエルウィンは、元・聖女の顔など知らない。だから、今日が初対面となる彼女が、元・聖女であることなど予想だにせず、呪術対応のために修道女が来ることになったのだろうと考えていた。
お昼を少し過ぎた頃、マルグリートは病人を見舞うにふさわしい静けさで現れた。
騒々しかったのは、偶然か故意か時間がかち合ったソフィアのほうだ。
彼女も、姉であるルイーゼのことを心配してきたのかと思えば、ソフィアはいつものようにエルウィンにまとわりつくだけだった。昨日同様、彼女の中にルイーゼに対する思いやりは欠片もない。
そのことに、エルウィンは失望を通り越した、冷たい感情を覚えた。
ゆえに彼女の相手は使用人に任せたつもりだったのだが、彼等は無意識の内に彼女の望むように動いてしまうようで、「彼女はいつの間にか、エルウィンの下へ舞い戻っている」という状況に陥っている。
「エルウィン様、私がルイーゼ様をみてまいりますので、その間、ソフィア様のお相手をお願いしてもよろしいでしょうか」
我慢の限界か、エルウィンがいよいよ殺気立ちはじめてきたころ、穏やかな口調でマルグリートは彼にそう尋ねた。
マルグリートの提案に、反射的に異を唱えようとしていたが、気づいた。彼女の穏やかな瞳の中に、ソフィアに対する言いようのない冷たさがあることに。
彼のことしか見ていないソフィアは気づいていない。その冷たさの正体は分からなかったけれど、エルウィンは気づいたら了承の意を示していた。
エルウィンが了承すると、マルグリートはルイーゼが養生している部屋へ使用人に案内されて入っていった。
「お姉様はあの人に任せておけば大丈夫よ! ねえエルウィン様、遊びましょう? わたし、庭の花が見たいわ! とっても綺麗なんですもの!」
――彼女はルイーゼのことが心配ではないのか?! ああ、心配などするはずもないか。彼女を呪っているくらいなんだからな!
腸は煮えくり返るが、「今だけ」、「ルイーゼのため」、「解呪のとっかかりになるかもしれない」と己を納得させ、しょうもないソフィアの雑談にのっている風を装うことにした。
――下さらない戯れ言など、いくらでも聞き流してやれるさ。俺に意識が向いている、たったそれだけのことで、ルイーゼにかけた呪いが消えるというのなら仕方がない。
数時間後、エルウィン達の下へ戻ってきたマルグリートは、静かにソフィアを見据え、
「彼女は呪詛を受けています。貴女が、かけているようですね?」
――と、言った。
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