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夢の交わり(2)☆
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アルフレドはまるで柔らかな肉の感触を楽しむかのように彼女の入口全体を優しく揉む。伝わる刺激から「気にしたこともなかった……自分の『そこ』は柔らかいのだ……」と気付き、また、それを彼が今堪能しているのかと思った瞬間、ぞくぞくと背筋に何かが走って「アッ……!」とそれまで以上に追い詰められたような声をあげてしまう。
「なんだ……? これだけでも感じているのか」
「あ、あ、あ、あ」
声を塞ごうと口を手で覆って彼の手が動く場所を見れば、めくりあがった寝間着の裾から露わに出た足は情けなく開いて震えている。足を開いている自覚すらなかったリーエンは驚いて慌てて足を閉じるが、そのせいでアルフレドの手を太ももで挟み込んでしまう。
「太ももも柔らかいな。本当に……そんなに肉付きが良すぎるわけでもないのに、ふわふわとした肉は女性らしくて気持ちが良い。中も、外も」
「やっ……あっ……駄目っ、やああああっ! それ、駄目です、やっ……!」
アルフレドは指3本を揃えて、リーエンの入口を下着の上から刺激した。突然の感触にリーエンは体を起こして抵抗をしようとする。彼の手の平でゆっくりと揉み解された入口は、下着の中でとっくに既に開かれてしまっている。ゆっくりと、彼の指が下着ごしに内側にめり込んでいく感触があまりに恥ずかしく思え、咄嗟に体を起こして逃げようとしてしまうリーエン。
「駄目っ……!」
「はは、元気だな」
アルフレドは体を起こしたリーエンの背中を片腕で抱きとめ、頬にキスをする。声音は優しいが、彼はこれっぽちも彼女の抵抗で手を緩めない。
「や、や、そんなっ、下着の上からなんて……っ!」
「うん……? もう直接触って欲しいのか……?」
そう言う意味ではない。が、そう言いたくても、アルフレドがリーエンの唇を何度も軽く啄んで、ちゅ、ちゅっ、と音を立てて軽いキスをするため言葉に出すことは叶わない。そうしている間にも、彼の愛撫で愛液が溢れて更にリーエンの下着をぐちゃぐちゃに濡らしていってしまう。リーエンはどうしたら良いのかわからなくなり、また横になることも出来ずに体を起こしたままびくびくと体を震わせる。
「んっ……ああっ!」
下着の上から入口をほぐされ、親指でクリトリスを刺激され、与えられる快感に抗えずリーエンはびくりと右足の爪先をあげ、自然に膝を立てた。出てしまう嬌声を我慢しようと背を丸め、彼の愛撫に耐えた。アルフレドは小さく笑って一度リーエンから手を離すと
「ああ、縮こまって小さくなって可愛いな。ほら、こうやって俺の腕の中に収まってしまうぞ」
と、ベッドの上であぐらをかき、その上にまるでお姫様だっこをするようにリーエンを抱き上げる。とんでもない筋力だが、リーエンはそのことを考える間もなく、抱き上げられたせいで股間の愛液が尻の方へ伝っていく感触に「あ、あ、あ」とどうしようもない声をあげるだけだ。
「そろそろ、脱がせるぞ」
「……は、い……」
散々嫌だ嫌だと口走っても、やらなければいけないことはわかっている。ここで拒んでも仕方がない、とリーエンはぎゅっと目を閉じてそう答えた。もう一度アルフレドは「はは」と小さく笑うと、リーエンの下着を脱がせた。
(え、寝間着は……着たままで……?)
いや、脱がなくてもいいのなら、裸体を晒さなくてよいならばそれはそれで別にいい。そう思う気持ちと、着たままのセックスはなんだかことさら淫猥なものにも思えて、リーエンは体をすくませた。
「強張らせると、もう一度解さなければいけないな。お前がそうなってしまうのは、俺の努力が足りないのだとわかっているが」
「あっ……ごめんなさいっ……」
「仕方がない。もっと、初日のように強引に気持ちが良いことを矢継ぎ早にしてしまえば良いのだが、あれは、俺が思い出してもやりすぎだ……とはいえ、あまり時間をかけると、お前の睡眠時間が足りなくなるな……」
夢の中なのだから、今も睡眠中に含まれないのだろうか。リーエンはそう思ったが、アルフレドがそう言うならばきっとそうなのだろう。睡眠時間が足りなくなるのはそれはそれで困るし、当然それは自分のことだけではなくアルフレドも同じではないかとリーエンは思い当たった。(実のところアルフレドは一晩ぐらい寝なくても平気なのだが)
「そ、そうですね……あの。わ、わたし……嫌がるかもしれませんが……その……お任せしますからっ……頑張ります……」
最後の「頑張ります」は消え入りそうな声だったが、なんとかリーエンは言い切る。
まるで抱き上げた子供を母親が体全体で抱きしめるように、リーエンは横向きのままでアルフレドの体にぎゅっと包まれた。背に腕を回され、頬に頬を寄せられる。恥ずかしい。セックスをしているのに、まるで自分は彼に面倒をかける子供のようだ……そんな風に思った次の瞬間、ただの抱擁なのに、ぞわりと肌が粟立った。恐怖に近いのに決してそうではない、よくわからない何かを感じ取ったリーエンは暴れようとする。
「あっ……」
これは、駄目だ。何故か咄嗟にそう思ったがもう遅い。膝をかかえるような体勢のリーエンを、まるで押しつぶすかのようにアルフレドは強く抱きかかえる。駄目だ。これはいけない。これでは、与えられた刺激を逃す術も、身を捩って拒む術も何もかもなくなって……そう思った瞬間、アルフレドの手がリーエンの下着の中に入ってきた。
「あ! あ! ああ、ああ、あ、あ、ああああっ!」
彼に体全体を包まれて、ただひたすら快楽を送り込まれる。寝間着の裾に隠されているが、彼の指はずぶずぶと彼女の中に入り、肉襞をかきわけ、擦り、押し、内側を蹂躙していく。ぞくぞくと体に何かが走って、ぴくんと動いているはずなのに、その動きが彼の腕で封じられてしまう。
(や、や、駄目っ押されると、わ、わたしの中が……柔らかいんだって感じるっ……それにっ……アルフレド様の指っ……)
自由が与えられないせいで、体のどこに触れられるよりも強烈に、ごつごつとした彼の指を感じる。彼の指で絶え間なく快感が作り出され、リーエンの体は従順に愛液を漏らし、その愛液を彼はリーエンのクリトリスになすりつける。感じれば感じるほど気持ち良くなることを恐れてリーエンは逃げたくなる。だが、体全体を抱きかかえられているせいでそれは出来ないし、感じるものは快楽とアルフレドの存在だけだ。
(ああ……! お願いっ、ベッドに寝かせて……お願いっ……)
そんなことがあるのか。シーツの上で体を乱すことがどれだけ楽なことなのか、リーエンは初めて知った。動けない上に自分に触れるすべてのものがアルフレドであるこの状況は、そこに快感しかないわけのわからない閉塞感を彼女に与え、思考がどんよりと重たくなっていく。
「指を増やすぞ」
「あ、あっ……」
それへの返事すらままならない。
子供は親に抱かれると安心するものだが、これはそんなものではない。リーエンの世界には完全に今リーエンとアルフレドしかおらず、支配者は彼だ。ぐちゅぐちゅと響く水音はリーエンの快感を増幅させて、体は更に熱くなって息苦しい。逃げたいのに彼女を覆う世界そのものに圧迫されて、まるで熱と快感を体の中に詰め込まれていくようだ。
「お、お、おお……や……め……あ……」
びくびくと震えてもアルフレドの体で押さえつけられ、思うまま動くことが出来ない。反射で生まれた動きすら抑えられることが、こんなに息苦しく、もどかしさに繋がるものだとリーエンは知らなかった。
(熱い、熱い、熱い、クリトリス熱いっ、中も、気持ちいいとこ押されてるっ、あ、あ、熱い、気持ちいいと熱いが混じって、わけがわからなくなる……)
「やああっ……熱いっ……苦し……苦しいですう……あっ、あ、あ……気持ちい、あ、あ……やっ……ぎゅっと、されてるの、嬉しいけど苦しい……」
「そろそろ、入れるぞ」
リーエンの話を聞いているのか聞いていないのか、アルフレドは彼女の耳にそう囁いた。ようやくリーエンを解放してベッドに横たえると、服を雑に脱ぎ捨てる。やっと息苦しさがなくなったリーエンは、喉をのけ反らせてやたらはぁはぁと息をついた。体に入って来る空気すら、先程よりひんやりとして心地よい。
安堵で体が緩んだところに、足を大きく開かされて、いつの間にか準備が整っているアルフレドのものがあてがわれた。初日にそれを見た時、リーエンは恐れを抱いた。彼のものは人間のものとほど遠く、サイズそのものも大きいがぼこぼことしたいぼのようなものがついている。あれが、また入って来るのかと思った瞬間、リーエンは先程アルフレドに抱きかかえられて「駄目」と思った時と同じように肌が粟立った。だが、それは恐怖とは違う。
(あ、駄目……今、駄目だ……)
恥ずかしいとか怖いとかではない。ただただ、本能で「今入れられるのは駄目」と感じた。が、それを口にする時間をアルフレドは与えなかった。
「……っ、あ、あ、ああああ!?」
入口で一瞬抵抗があったのは、リーエン自身もわかっている。緩んでいても、入口のサイズと肉壁がまるでペニスを試すかのように一瞬引っかかる。が、それを気にせずにアルフレドが腰を進めると、驚くほど簡単にずるりとそれは中に入り、一気に奥まで到達した。
「あっ、ああああああ!?」
痛みはない。圧迫感は強い。が、それよりも何よりも、強烈な快感が体に走り、リーエンはまるで陸に揚げられた魚のように体を大きくびくつかせた。
(何!? 何!? 体、止まらない、止まらない、動く、何っ……!?)
まるで、アルフレドに抑えられていた間に快楽が体に溜まっていたかのように、ただ奥まで貫かれただけなのにあまりの快感に内側が何度も収縮して勝手に感じてしまう。びくん、びくん、と動くたびに彼のペニスに触れている内側の感じる部分が刺激され、また体を跳ねさせる。先程自分が「駄目」と思ったのは「今、入れられたらおかしくなる」と脳ではなく体そのものからの警告だったのだろうか。
「やああああ、やあだああああ、何、これ、何、止まらな、あ、ああ……アルフレド様、アルフレド様っ、わたし、わたし、勝手に……勝手に気持ちよくなって……やだぁ……! 違う、違う、違うっ……」
「大丈夫だ」
「う、う、うっ、うっ……き、も、ちいっ……やぁだぁ……あっ、あ、あ、あ、あ……」
リーエンは瞳に涙を浮かべながら、まだ体をびくびくとわななかせる。アルフレドは彼女の動きをそのままにさせながら、何度もなめらかな彼女の腹部をなで、腰をなで、跳ねている姿を見ているだけだ。
「こんな時に他の女のことを口にするのが失礼なのはわかっているが、安心しろ。サキュバス達も、そうなる」
「ほん、とう、ですかっ、わたしだけ、わたしだけ、恥ずかしい子なのではない、んですねっ……!?」
「俺のものは、人間のものと違ってでこぼこしているからな。入れるだけで角度を調節しなくてもどこかは気持ちがいいところをえぐるし、締め付けたり緩めたりを繰り返すだけで勝手に刺激されて気持ち良くなる。その上、これはインキュバスの力で整えている夢だから、余計に体は快楽に素直になる。安心して、勝手に腰を動かしていいぞ」
酷い人だ、とリーエンは半泣きになる。安心して勝手に腰を動かしていていい。確かにそうだが、もう少し言い方があるだろう……そう言い返したくても、体が跳ねている間は彼が言うように勝手に快楽に翻弄されてしまう。
「あっ、あ、あ」
体を捩るせいで寝間着の胸元がはだけて、乳房がむき出しになるのに止めることが出来ない。びくびくと震え続ける彼女の体にアルフレドはゆっくりと覆い被さって、ついに乳首を口に含んだ。
「っ、あ、んあっ、あ、んっ……はっ……は……んっ、んん、ん、んっ……」
彼が負い被さって体勢を変えれば、内側のものがずるりと動く。それだけでも下半身がせつなく疼いてたまらないのに、彼の舌に転がされている乳首がじんじんと熱くなっていき、何がなんだかわからない。ぼんやりと「どうしよう。射精するにはアルフレド様のものをもっと刺激をしなければいけないのに、入っているだけでこんな状態だなんて」と思ってはすぐに快楽に思考が浚われてしまう。
「そろそろ動くぞ。ゆっくり動くから、力を抜いていろ」
ちゅ、と乳首にキスをしてアルフレドは体を起こし、リーエンの足を持ち上げた。
「あ、あ、あ」
駄目だ。駄目だ。駄目だ。始めてから何度「駄目だ」と思ったことだろうか。だって、これだけでこんなに気持ちが良いのに、内側のこの熱いものがずるりと中を動き、突いて、抜かれて、また突いて、なんて繰り返されたらおかしくなってしまう。止めたい。止めたいのに、どこかで「欲しかった」と思っている自分もいる。リーエンは口をぱくぱくとさせて何かを言おうとしたが、自分でも「やめて」なのか「早く」なのかよくわかっていない。
そんな彼女の気持ちが伝わっているのか伝わっていないのかわからないが、アルフレドは「すぐ良くなる」と言って腰を動かした。すぐも何も、もう今の時点で快楽に翻弄されているのに。そう言うこともまた出来ず、リーエンは一瞬で大きく声をあげた。
「おおおおおおお!?」
ずるりと内側にある熱い塊が抜かれると、それが思っていた以上に大きく膨らんでいたのだと気付く。まるで腰ごともっていかれそうな感触と共に、感じる場所を強くガリガリと掻かれたかのような刺激に溜まらず太い声が出る。それから、彼の動きが止まると同時にリーエンも一瞬息を止めて、一拍置いてから切れ切れに呼吸をする。
「は……はっ、はっ……」
「何度も繰り返せば、ただただよくなる」
「あ、あ、あ……!」
マーキングをした時は、こんなセックスではなかった。一体これはなんだ、とリーエンは熱に浮かされた状態でぼんやり思う。何が違うんだろう、あの時の方が前戯はもっともっと時間をかけていたし、なのに入れてからはもっと性急だった気がする。
リーエンが知るわけがないのだが、アルフレドがインキュバスに寄っていたあの夜でも、彼は彼なりに「初めてだろうから」との思いだけは間違いなくあって、前戯には時間をかけていた。その反面、マーキングのためにとにかく早く射精をしなければという思いがあったため、入れてから性急になっていたのは当然だ。が、今晩は状況が違う。彼女を早く眠らせてやりたいと思いつつ、アルフレドには前回よりも余裕がある。だからなのだろうか。何もかも。そう、何もかも違う。
何より、彼はいつでも容易に彼女を絶頂に導くことが出来るのに、あえてそこまで高めずに、ただ気持ちが良い状態を維持している。終わりが見えない快楽に翻弄されるリーエンを見下ろしながら、アルフレドは「気持ちよさそうだな」と意地が悪いことを口にした。
ぐちゅぐちゅと水音が空間に響いている。夢の中なので、やっぱりここは部屋なのか何なのかわからない、ただ「空間」だとリーエンは今更ぼんやりと思う。
「やあああ、やあ、気持ちい、気持ちいいっ、何、これ何っ……やぁああ……アルフレド様ぁ……溶けるっ、溶けちゃううう……熱くって気持ちい、あ、あ……」
ごつごつしたペニスの出し入れを何度も繰り返され、その都度太い声をあげながらわけのわからない強烈な快感に全身が支配されていたが、やがてそれは「気持ちいい」と素直に声に出せる快感へと変化していく。彼が言う通り「ただただよく」なってしまっている。入れられてからしばらくは、まるで快感という暴力に蹂躙されているようだったのに、ようやくそれは「セックス」へと変化をしていった。リーエンは無意識にアルフレドに手を伸ばす。
「アルフレド様ぁ……わたしで、わたしの体で、大丈夫でしょうか……わたし、わたし何も出来なくてっ、あっ……足りない、でしょう……?」
伸ばした彼女の手を握って、それをゆっくりシーツの上へと押し返すアルフレド。緩やかに腰を動かし続ければ、リーエンも必死にそれに合わせて、柔らかい快楽に浸る。
「……いい。足りている。足りている。大丈夫だ。お前が気持ちよくなってくれればくれるほど、俺も高ぶる」
「本当に……? わたし、こんな……はしたないのに……それでもっ……? 」
「ああ。だが、朝まで付き合わせるわけにはいかないし、そろそろ出させてもらうぞ」
「は、はいっ……」
気付けば胸はすべてさらけだされ寝間着は腰のあたりにまとわりつくだけの布に化しているが、そのことすらリーエンはもう理解をしていない。ひたすら、内側で生まれる快感を素直に受け入れて、彼の動きに合わせて貪るだけだった。
どれほど自分が蕩けた表情をしているのか、彼の一突きごとにどれほど愛液を溢れさせているのか、リーエンはわからぬまま息を荒くして、艶めかしい声を上げ続ける。緩やかな刺激に甘やかされ続けた体は、アルフレドが腰の動きを速めた途端、敏感に反応をしてぞくんと背をのけ反らせる。
「あ、あ、や、駄目、アルフレド様っ……わたしっ、すぐ、すぐ達してしまいそう……!」
「わかるようになったのか? 覚えがいいな……先に達していぞ。お前が達しても内側を無理矢理こじ開けるが、ここまで甘やかしたのだし、少し許してくれ」
「え、え、え」
彼の言葉の意味がわからないが、リーエンはもう良いも悪いも答える余裕がない。ぱちゅん、ぱちゅん、とアルフレドに腰を打ち付けられ、下腹部の熱が体に一気に広がる。突然快感が体をかけめぐる速度も、膨らんでいく速度も増して、一気にリーエンは絶頂に押し上げられる。
「んっ、あっ!? ああああ、あ、ああ、イッちゃうっ、あ、あ、あ! んっ、くうううううっ!!」
リーエンは自分で腰を持ち上げてがくがくと足を震わせた。アルフレドは彼女が達したことに気付いていたが、お構いなしで彼女を手加減なく突き上げる。
「おお、おっ、おっ、も、もっ、もうっ、あっ……あああああああああ……こすら、ない、で、もうっ、あ、やああああ!」
「すぐ、すぐ出すから、少しだけ我慢しろ」
「っ……やっ、や、あっ……!」
そうだった。マーキングをされた時も、自分が先に達して。余韻に浸る間もなく、そこからアルフレドに突き上げられてわけがわからなくなっていた。リーエンはふわっとそれを思い出したが、強烈な刺激にその思考はすぐに消え去る。
アルフレドは宣言した通り、ほんの少しだけリーエンの体を無理矢理貪って、その内側に熱い精液を吐き出した。出されることは初めからわかっていたはずなのに、リーエンはその熱さに混乱をして暴れそうになる。アルフレドは放ちながらまた彼女に覆いかぶさり、可愛らしい手を握りながら「大丈夫、大丈夫だ」と何度も耳元で囁き続けるのだった。
「なんだ……? これだけでも感じているのか」
「あ、あ、あ、あ」
声を塞ごうと口を手で覆って彼の手が動く場所を見れば、めくりあがった寝間着の裾から露わに出た足は情けなく開いて震えている。足を開いている自覚すらなかったリーエンは驚いて慌てて足を閉じるが、そのせいでアルフレドの手を太ももで挟み込んでしまう。
「太ももも柔らかいな。本当に……そんなに肉付きが良すぎるわけでもないのに、ふわふわとした肉は女性らしくて気持ちが良い。中も、外も」
「やっ……あっ……駄目っ、やああああっ! それ、駄目です、やっ……!」
アルフレドは指3本を揃えて、リーエンの入口を下着の上から刺激した。突然の感触にリーエンは体を起こして抵抗をしようとする。彼の手の平でゆっくりと揉み解された入口は、下着の中でとっくに既に開かれてしまっている。ゆっくりと、彼の指が下着ごしに内側にめり込んでいく感触があまりに恥ずかしく思え、咄嗟に体を起こして逃げようとしてしまうリーエン。
「駄目っ……!」
「はは、元気だな」
アルフレドは体を起こしたリーエンの背中を片腕で抱きとめ、頬にキスをする。声音は優しいが、彼はこれっぽちも彼女の抵抗で手を緩めない。
「や、や、そんなっ、下着の上からなんて……っ!」
「うん……? もう直接触って欲しいのか……?」
そう言う意味ではない。が、そう言いたくても、アルフレドがリーエンの唇を何度も軽く啄んで、ちゅ、ちゅっ、と音を立てて軽いキスをするため言葉に出すことは叶わない。そうしている間にも、彼の愛撫で愛液が溢れて更にリーエンの下着をぐちゃぐちゃに濡らしていってしまう。リーエンはどうしたら良いのかわからなくなり、また横になることも出来ずに体を起こしたままびくびくと体を震わせる。
「んっ……ああっ!」
下着の上から入口をほぐされ、親指でクリトリスを刺激され、与えられる快感に抗えずリーエンはびくりと右足の爪先をあげ、自然に膝を立てた。出てしまう嬌声を我慢しようと背を丸め、彼の愛撫に耐えた。アルフレドは小さく笑って一度リーエンから手を離すと
「ああ、縮こまって小さくなって可愛いな。ほら、こうやって俺の腕の中に収まってしまうぞ」
と、ベッドの上であぐらをかき、その上にまるでお姫様だっこをするようにリーエンを抱き上げる。とんでもない筋力だが、リーエンはそのことを考える間もなく、抱き上げられたせいで股間の愛液が尻の方へ伝っていく感触に「あ、あ、あ」とどうしようもない声をあげるだけだ。
「そろそろ、脱がせるぞ」
「……は、い……」
散々嫌だ嫌だと口走っても、やらなければいけないことはわかっている。ここで拒んでも仕方がない、とリーエンはぎゅっと目を閉じてそう答えた。もう一度アルフレドは「はは」と小さく笑うと、リーエンの下着を脱がせた。
(え、寝間着は……着たままで……?)
いや、脱がなくてもいいのなら、裸体を晒さなくてよいならばそれはそれで別にいい。そう思う気持ちと、着たままのセックスはなんだかことさら淫猥なものにも思えて、リーエンは体をすくませた。
「強張らせると、もう一度解さなければいけないな。お前がそうなってしまうのは、俺の努力が足りないのだとわかっているが」
「あっ……ごめんなさいっ……」
「仕方がない。もっと、初日のように強引に気持ちが良いことを矢継ぎ早にしてしまえば良いのだが、あれは、俺が思い出してもやりすぎだ……とはいえ、あまり時間をかけると、お前の睡眠時間が足りなくなるな……」
夢の中なのだから、今も睡眠中に含まれないのだろうか。リーエンはそう思ったが、アルフレドがそう言うならばきっとそうなのだろう。睡眠時間が足りなくなるのはそれはそれで困るし、当然それは自分のことだけではなくアルフレドも同じではないかとリーエンは思い当たった。(実のところアルフレドは一晩ぐらい寝なくても平気なのだが)
「そ、そうですね……あの。わ、わたし……嫌がるかもしれませんが……その……お任せしますからっ……頑張ります……」
最後の「頑張ります」は消え入りそうな声だったが、なんとかリーエンは言い切る。
まるで抱き上げた子供を母親が体全体で抱きしめるように、リーエンは横向きのままでアルフレドの体にぎゅっと包まれた。背に腕を回され、頬に頬を寄せられる。恥ずかしい。セックスをしているのに、まるで自分は彼に面倒をかける子供のようだ……そんな風に思った次の瞬間、ただの抱擁なのに、ぞわりと肌が粟立った。恐怖に近いのに決してそうではない、よくわからない何かを感じ取ったリーエンは暴れようとする。
「あっ……」
これは、駄目だ。何故か咄嗟にそう思ったがもう遅い。膝をかかえるような体勢のリーエンを、まるで押しつぶすかのようにアルフレドは強く抱きかかえる。駄目だ。これはいけない。これでは、与えられた刺激を逃す術も、身を捩って拒む術も何もかもなくなって……そう思った瞬間、アルフレドの手がリーエンの下着の中に入ってきた。
「あ! あ! ああ、ああ、あ、あ、ああああっ!」
彼に体全体を包まれて、ただひたすら快楽を送り込まれる。寝間着の裾に隠されているが、彼の指はずぶずぶと彼女の中に入り、肉襞をかきわけ、擦り、押し、内側を蹂躙していく。ぞくぞくと体に何かが走って、ぴくんと動いているはずなのに、その動きが彼の腕で封じられてしまう。
(や、や、駄目っ押されると、わ、わたしの中が……柔らかいんだって感じるっ……それにっ……アルフレド様の指っ……)
自由が与えられないせいで、体のどこに触れられるよりも強烈に、ごつごつとした彼の指を感じる。彼の指で絶え間なく快感が作り出され、リーエンの体は従順に愛液を漏らし、その愛液を彼はリーエンのクリトリスになすりつける。感じれば感じるほど気持ち良くなることを恐れてリーエンは逃げたくなる。だが、体全体を抱きかかえられているせいでそれは出来ないし、感じるものは快楽とアルフレドの存在だけだ。
(ああ……! お願いっ、ベッドに寝かせて……お願いっ……)
そんなことがあるのか。シーツの上で体を乱すことがどれだけ楽なことなのか、リーエンは初めて知った。動けない上に自分に触れるすべてのものがアルフレドであるこの状況は、そこに快感しかないわけのわからない閉塞感を彼女に与え、思考がどんよりと重たくなっていく。
「指を増やすぞ」
「あ、あっ……」
それへの返事すらままならない。
子供は親に抱かれると安心するものだが、これはそんなものではない。リーエンの世界には完全に今リーエンとアルフレドしかおらず、支配者は彼だ。ぐちゅぐちゅと響く水音はリーエンの快感を増幅させて、体は更に熱くなって息苦しい。逃げたいのに彼女を覆う世界そのものに圧迫されて、まるで熱と快感を体の中に詰め込まれていくようだ。
「お、お、おお……や……め……あ……」
びくびくと震えてもアルフレドの体で押さえつけられ、思うまま動くことが出来ない。反射で生まれた動きすら抑えられることが、こんなに息苦しく、もどかしさに繋がるものだとリーエンは知らなかった。
(熱い、熱い、熱い、クリトリス熱いっ、中も、気持ちいいとこ押されてるっ、あ、あ、熱い、気持ちいいと熱いが混じって、わけがわからなくなる……)
「やああっ……熱いっ……苦し……苦しいですう……あっ、あ、あ……気持ちい、あ、あ……やっ……ぎゅっと、されてるの、嬉しいけど苦しい……」
「そろそろ、入れるぞ」
リーエンの話を聞いているのか聞いていないのか、アルフレドは彼女の耳にそう囁いた。ようやくリーエンを解放してベッドに横たえると、服を雑に脱ぎ捨てる。やっと息苦しさがなくなったリーエンは、喉をのけ反らせてやたらはぁはぁと息をついた。体に入って来る空気すら、先程よりひんやりとして心地よい。
安堵で体が緩んだところに、足を大きく開かされて、いつの間にか準備が整っているアルフレドのものがあてがわれた。初日にそれを見た時、リーエンは恐れを抱いた。彼のものは人間のものとほど遠く、サイズそのものも大きいがぼこぼことしたいぼのようなものがついている。あれが、また入って来るのかと思った瞬間、リーエンは先程アルフレドに抱きかかえられて「駄目」と思った時と同じように肌が粟立った。だが、それは恐怖とは違う。
(あ、駄目……今、駄目だ……)
恥ずかしいとか怖いとかではない。ただただ、本能で「今入れられるのは駄目」と感じた。が、それを口にする時間をアルフレドは与えなかった。
「……っ、あ、あ、ああああ!?」
入口で一瞬抵抗があったのは、リーエン自身もわかっている。緩んでいても、入口のサイズと肉壁がまるでペニスを試すかのように一瞬引っかかる。が、それを気にせずにアルフレドが腰を進めると、驚くほど簡単にずるりとそれは中に入り、一気に奥まで到達した。
「あっ、ああああああ!?」
痛みはない。圧迫感は強い。が、それよりも何よりも、強烈な快感が体に走り、リーエンはまるで陸に揚げられた魚のように体を大きくびくつかせた。
(何!? 何!? 体、止まらない、止まらない、動く、何っ……!?)
まるで、アルフレドに抑えられていた間に快楽が体に溜まっていたかのように、ただ奥まで貫かれただけなのにあまりの快感に内側が何度も収縮して勝手に感じてしまう。びくん、びくん、と動くたびに彼のペニスに触れている内側の感じる部分が刺激され、また体を跳ねさせる。先程自分が「駄目」と思ったのは「今、入れられたらおかしくなる」と脳ではなく体そのものからの警告だったのだろうか。
「やああああ、やあだああああ、何、これ、何、止まらな、あ、ああ……アルフレド様、アルフレド様っ、わたし、わたし、勝手に……勝手に気持ちよくなって……やだぁ……! 違う、違う、違うっ……」
「大丈夫だ」
「う、う、うっ、うっ……き、も、ちいっ……やぁだぁ……あっ、あ、あ、あ、あ……」
リーエンは瞳に涙を浮かべながら、まだ体をびくびくとわななかせる。アルフレドは彼女の動きをそのままにさせながら、何度もなめらかな彼女の腹部をなで、腰をなで、跳ねている姿を見ているだけだ。
「こんな時に他の女のことを口にするのが失礼なのはわかっているが、安心しろ。サキュバス達も、そうなる」
「ほん、とう、ですかっ、わたしだけ、わたしだけ、恥ずかしい子なのではない、んですねっ……!?」
「俺のものは、人間のものと違ってでこぼこしているからな。入れるだけで角度を調節しなくてもどこかは気持ちがいいところをえぐるし、締め付けたり緩めたりを繰り返すだけで勝手に刺激されて気持ち良くなる。その上、これはインキュバスの力で整えている夢だから、余計に体は快楽に素直になる。安心して、勝手に腰を動かしていいぞ」
酷い人だ、とリーエンは半泣きになる。安心して勝手に腰を動かしていていい。確かにそうだが、もう少し言い方があるだろう……そう言い返したくても、体が跳ねている間は彼が言うように勝手に快楽に翻弄されてしまう。
「あっ、あ、あ」
体を捩るせいで寝間着の胸元がはだけて、乳房がむき出しになるのに止めることが出来ない。びくびくと震え続ける彼女の体にアルフレドはゆっくりと覆い被さって、ついに乳首を口に含んだ。
「っ、あ、んあっ、あ、んっ……はっ……は……んっ、んん、ん、んっ……」
彼が負い被さって体勢を変えれば、内側のものがずるりと動く。それだけでも下半身がせつなく疼いてたまらないのに、彼の舌に転がされている乳首がじんじんと熱くなっていき、何がなんだかわからない。ぼんやりと「どうしよう。射精するにはアルフレド様のものをもっと刺激をしなければいけないのに、入っているだけでこんな状態だなんて」と思ってはすぐに快楽に思考が浚われてしまう。
「そろそろ動くぞ。ゆっくり動くから、力を抜いていろ」
ちゅ、と乳首にキスをしてアルフレドは体を起こし、リーエンの足を持ち上げた。
「あ、あ、あ」
駄目だ。駄目だ。駄目だ。始めてから何度「駄目だ」と思ったことだろうか。だって、これだけでこんなに気持ちが良いのに、内側のこの熱いものがずるりと中を動き、突いて、抜かれて、また突いて、なんて繰り返されたらおかしくなってしまう。止めたい。止めたいのに、どこかで「欲しかった」と思っている自分もいる。リーエンは口をぱくぱくとさせて何かを言おうとしたが、自分でも「やめて」なのか「早く」なのかよくわかっていない。
そんな彼女の気持ちが伝わっているのか伝わっていないのかわからないが、アルフレドは「すぐ良くなる」と言って腰を動かした。すぐも何も、もう今の時点で快楽に翻弄されているのに。そう言うこともまた出来ず、リーエンは一瞬で大きく声をあげた。
「おおおおおおお!?」
ずるりと内側にある熱い塊が抜かれると、それが思っていた以上に大きく膨らんでいたのだと気付く。まるで腰ごともっていかれそうな感触と共に、感じる場所を強くガリガリと掻かれたかのような刺激に溜まらず太い声が出る。それから、彼の動きが止まると同時にリーエンも一瞬息を止めて、一拍置いてから切れ切れに呼吸をする。
「は……はっ、はっ……」
「何度も繰り返せば、ただただよくなる」
「あ、あ、あ……!」
マーキングをした時は、こんなセックスではなかった。一体これはなんだ、とリーエンは熱に浮かされた状態でぼんやり思う。何が違うんだろう、あの時の方が前戯はもっともっと時間をかけていたし、なのに入れてからはもっと性急だった気がする。
リーエンが知るわけがないのだが、アルフレドがインキュバスに寄っていたあの夜でも、彼は彼なりに「初めてだろうから」との思いだけは間違いなくあって、前戯には時間をかけていた。その反面、マーキングのためにとにかく早く射精をしなければという思いがあったため、入れてから性急になっていたのは当然だ。が、今晩は状況が違う。彼女を早く眠らせてやりたいと思いつつ、アルフレドには前回よりも余裕がある。だからなのだろうか。何もかも。そう、何もかも違う。
何より、彼はいつでも容易に彼女を絶頂に導くことが出来るのに、あえてそこまで高めずに、ただ気持ちが良い状態を維持している。終わりが見えない快楽に翻弄されるリーエンを見下ろしながら、アルフレドは「気持ちよさそうだな」と意地が悪いことを口にした。
ぐちゅぐちゅと水音が空間に響いている。夢の中なので、やっぱりここは部屋なのか何なのかわからない、ただ「空間」だとリーエンは今更ぼんやりと思う。
「やあああ、やあ、気持ちい、気持ちいいっ、何、これ何っ……やぁああ……アルフレド様ぁ……溶けるっ、溶けちゃううう……熱くって気持ちい、あ、あ……」
ごつごつしたペニスの出し入れを何度も繰り返され、その都度太い声をあげながらわけのわからない強烈な快感に全身が支配されていたが、やがてそれは「気持ちいい」と素直に声に出せる快感へと変化していく。彼が言う通り「ただただよく」なってしまっている。入れられてからしばらくは、まるで快感という暴力に蹂躙されているようだったのに、ようやくそれは「セックス」へと変化をしていった。リーエンは無意識にアルフレドに手を伸ばす。
「アルフレド様ぁ……わたしで、わたしの体で、大丈夫でしょうか……わたし、わたし何も出来なくてっ、あっ……足りない、でしょう……?」
伸ばした彼女の手を握って、それをゆっくりシーツの上へと押し返すアルフレド。緩やかに腰を動かし続ければ、リーエンも必死にそれに合わせて、柔らかい快楽に浸る。
「……いい。足りている。足りている。大丈夫だ。お前が気持ちよくなってくれればくれるほど、俺も高ぶる」
「本当に……? わたし、こんな……はしたないのに……それでもっ……? 」
「ああ。だが、朝まで付き合わせるわけにはいかないし、そろそろ出させてもらうぞ」
「は、はいっ……」
気付けば胸はすべてさらけだされ寝間着は腰のあたりにまとわりつくだけの布に化しているが、そのことすらリーエンはもう理解をしていない。ひたすら、内側で生まれる快感を素直に受け入れて、彼の動きに合わせて貪るだけだった。
どれほど自分が蕩けた表情をしているのか、彼の一突きごとにどれほど愛液を溢れさせているのか、リーエンはわからぬまま息を荒くして、艶めかしい声を上げ続ける。緩やかな刺激に甘やかされ続けた体は、アルフレドが腰の動きを速めた途端、敏感に反応をしてぞくんと背をのけ反らせる。
「あ、あ、や、駄目、アルフレド様っ……わたしっ、すぐ、すぐ達してしまいそう……!」
「わかるようになったのか? 覚えがいいな……先に達していぞ。お前が達しても内側を無理矢理こじ開けるが、ここまで甘やかしたのだし、少し許してくれ」
「え、え、え」
彼の言葉の意味がわからないが、リーエンはもう良いも悪いも答える余裕がない。ぱちゅん、ぱちゅん、とアルフレドに腰を打ち付けられ、下腹部の熱が体に一気に広がる。突然快感が体をかけめぐる速度も、膨らんでいく速度も増して、一気にリーエンは絶頂に押し上げられる。
「んっ、あっ!? ああああ、あ、ああ、イッちゃうっ、あ、あ、あ! んっ、くうううううっ!!」
リーエンは自分で腰を持ち上げてがくがくと足を震わせた。アルフレドは彼女が達したことに気付いていたが、お構いなしで彼女を手加減なく突き上げる。
「おお、おっ、おっ、も、もっ、もうっ、あっ……あああああああああ……こすら、ない、で、もうっ、あ、やああああ!」
「すぐ、すぐ出すから、少しだけ我慢しろ」
「っ……やっ、や、あっ……!」
そうだった。マーキングをされた時も、自分が先に達して。余韻に浸る間もなく、そこからアルフレドに突き上げられてわけがわからなくなっていた。リーエンはふわっとそれを思い出したが、強烈な刺激にその思考はすぐに消え去る。
アルフレドは宣言した通り、ほんの少しだけリーエンの体を無理矢理貪って、その内側に熱い精液を吐き出した。出されることは初めからわかっていたはずなのに、リーエンはその熱さに混乱をして暴れそうになる。アルフレドは放ちながらまた彼女に覆いかぶさり、可愛らしい手を握りながら「大丈夫、大丈夫だ」と何度も耳元で囁き続けるのだった。
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