溺愛魔王は優しく抱けない

今泉 香耶

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10年前~アルフレド~(3)

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 リーエンは再び馬車が動く前に、使者に「お父様は間に合ったのですか」と尋ねた。それへ使者が「はい。奥方様の意識は戻りませんでしたが、まだ息があるうちに間に合われました」と返す。それへ「そうですか……」と呟いて黙りこんだ。こんな状況で父親のことを心配するなんて、どうかしている、とアルフレドは思う。

 と、その時だった。遠くから、凄まじい勢いで馬が近付く音。それは、リーエンの屋敷側からではなく、彼らが今まで通って来た方角から聞こえて来た。出発しようとしてた人々はその音を無視することが出来ず、何だ何だとそちらを見た。

 近付いて来た馬は5頭。騎手は、どうやらどこかの警備兵か何かのように見える。こんな明け方にそのような剣幕で馬を走らせるなぞ、尋常なことではないと誰もがわかる。勿論、リーエン達の状況も尋常ではないのだから、そこには尋常ではない状況の団体が2つ出くわすわけだ。そして、そんなことは「偶然ではない」とアルフレドは直感した。

 案の定、相当な剣幕で走って来た人々は、彼らの馬車の手前で止まり

「コーキンタの森から抜けて来た馬車は、こちらで間違いないか」

と、上からの物言いをする。

「……乗り継いでは来ましたが、コーキンタの森は抜けてまいりました」

 リーエン達の道程を理解している護衛騎士の一人が返事をする。その時点で、どうやらこの団体はリーエン達に用事があるのだと警戒の色を強めた。

「こちら側からコーキンタ森を抜けた先、バルパルトの町に昨夜盗賊が現れ、金品を盗んだ。賊の1人である若い青年が、森に逃げ込み誰かと馬車に乗り合って逃亡したという通報が入った」

 バルパルトは森の「向こう側」、つまり、アルフレドがまったく通過していない町だ。その町を馬車で通過したのはリーエンとカスパーブルグ卿だ。彼らの言い分では、盗賊の1人であるアルフレドが森に逃げ込み、リーエン達が逃亡に手助けをしたというストーリーのようだった。

 護衛騎士が「バルパルトからここまで走って来たのか?」「馬を乗り継いだにしても早いな?」とこそこそと話し合う声を、ボックスの中にいながらもアルフレドは聞き逃さなかった。

(なるほど……俺が人間には手を出せないと踏んだか)

 アルフレドは知らなかったが、アルフレドが転移させられた森のあちらこちらには、魔力を使うことによって起動する罠が仕掛けられていた。彼を貶めた者は、森からの脱出にアルフレドが魔力を使うと思っていたのだろう。

 だが、それが起動しないことで、アルフレドが森の中にそのままいるのか、脱出をしたのかがわからなくなり、次は人間を使って彼を拘束しようという手段に出たに違いない。どうしても魔族同士手を出してはいけないなど様々な制限があるため、最終的には人間を使っての妨害になることは予測出来たことだ。

(回りくどいやり方だが、これが成功すれば大幅に巡礼の予定を狂わせることが出来るし、俺が脱出しても指名手配書をバラまかれて巡礼に大いに支障が出る。しかも、首謀者はこいつらだけを魔力で操ったわけじゃなさそうだ。こいつらにある魔力の痕跡は薄い。操られていたのは通報者かな……どっちにしても、後で足がつく行為だが、そうしても良いと……死ぬ覚悟、殺される覚悟でハメて来ているわけだしな)

 アルフレドはあれこれと思いめぐらせ、そして「魔力で相手を操る」ことが出来そうな能力を持つ供の者を思い出し「あいつが裏切者か」と確信した。巡礼を行うに際して、何かしらの失敗をした時に、やらかしはやらかしとして、誰かがフォローをしなければいけない。そのために、必ずその能力を持つ――強すぎない程度に――者を連れて来るのだが、きっと、その魔族が買収されたのか脅されたのか何かでアルフレドを裏切ったのだろう。

(ということは、巡礼が終わるまで、何か失敗しても相応のフォローをいれてもらえない可能性があるんだな……)

 それは、頭が痛い話だ。よりによって、巡礼の供の中で最重要能力を持つ者に裏切られたということは、この巡礼の難易度が相当あがったということだ。そもそも、今この場を切り抜けることすら難しそうだと言うのに。

「乗り継ぎながら逃亡するように夜通し走っている馬車があると聞き、急ぎ追いかけて来たのだ。今すぐ馬車の中の者を改めさせてもらおう」

 リーエンの馬車は最初の一台はそれなりに良いものだったが、突然夜通しの乗り継ぎ手配をしたため、今乗り換えた馬車はそこまで高貴な人間が使うものに見えない。追いついて来た彼らは護衛騎士ではなく馬車を見て、馬車に乗っている人間の身分を計ったのかもしれない。あまりにも物言いが失礼だ。護衛騎士の身なりを見ればそれなりの人物が使っているとわかりそうだが、逆に言えば「装備だけは整っている護衛を雇った」という見方も出来なくはないので仕方がない。

「神官様」

「これ以上ご迷惑をかけるのも申し訳ありませんから、仕方ないですね……わたしが彼らについていけば、静かになるのでしょう」

 アルフレドは肩を竦めて小さく溜息をつく。リーエンの目は赤かったが、さすがにこの事態で泣き止んでいた。

「でも、神官様は彼らが探す盗賊ではないでしょう?」

「それは勿論。そんなことをやっていたら、とっくに馬車から降りて1人で逃げている」

「ええ、存じてます」

 リーエンのその言葉に、アルフレドはおや、と目を見開いた。

「神官様の靴には、あまり土が多くついていませんでした。森をそこまで長く歩いていない証拠です。ですから、誰かにあそこに連れていかれたということはきっと本当なのでしょう。では、盗賊の仲間割れをして、他の仲間に捨てられたとしたら……神官様とお会いした場所はバルパルトの町を抜けて相当深く森に入ったところ。そして、お会いしたのは、夕暮れでしたがまだ夜にならない時間。あの者達の話とはもうそこで食い違います」

「……お嬢様はまだ小さいのに聡明ですね」

「わたし、ずっと考えていたんですもの。神官様は本当にどこからいらしたのかなって。ミランダ様の天啓でわざわざわたしがお伝えいただいた方なんですもの。考えない方がおかしいでしょう?」

 外では護衛騎士が警備兵たちに逆に身分の提示を求めてもめている。その少しの時間稼ぎは、アルフレドとリーエンにはありがたいことだった。

「天啓といってもわたしにはあんまり言葉の意味はわかりません。でも、ミランダ様の歌は奇跡のようなものだと思いました。だから、沢山沢山考えていたんです。困っているあなたを助けたこと……この馬車に乗って送り届けることがあなたへの助けだと思っていましたが、きっと、そうじゃなかったのですね。わたしがお母様の最後に立ち会えなかったのには、意味があるんだわ……ううん、あるって、思わせてください……」

 幼いリーエンの手は震えている。それに気付いたアルフレドは「どうしたのですか」と声をかけようとした。が、彼の言葉が出る前に、彼女は意を決したように座席から立ち上がってボックスの扉を開けた。驚いて声を上げるアルフレド。

「お嬢様!」

 背が低い彼女は、屈まなくとも扉を開ければ立った状態でもほぼ全身を相手に見せることが出来る。まるで、アルフレドを守るように彼女は開け放した扉の前で仁王立ちになった。

「わたくしに無礼を働こうとしている者は誰ですか」

「ぶ、無礼だと……!?」

「わたくしはカスパーブルグ公爵が娘、リーエン・トリニーダ・エルカスタル・カスパーブルグ」

 彼女の名乗りに護衛騎士達は、姿勢を正す。彼女の父親がアルフレドにした名乗りは「ファリダン・カスパーブルグ」と簡略化されていたが、本来の名前はそこまで長い。そして、彼女やカスパーブルグ卿が正式な名を口にする時は、それなりの権威を使おうとしている時だと彼らは知っているのだ。

「話は馬車の中にも聞こえました。あなた方は、わたくしの父、ファリダン・トリニーダ・エルカスタル・カスパーブルグの賓客を罪人扱いしようと言うのですね。わたくし達が馬車に乗ったのは夜にならない夕刻。それは、こちらから森を超え、バル……トの町? を越えたファザーラ領の者達が証明してくれるはずです。ファザーラ卿が我々につけてくれた護衛騎士は、森を抜けた馬貸し屋で別れ、朝になればファザーラ卿の屋敷に戻ります。その者達が証人となることでしょう」

 町名が曖昧でも、自分が訪問した貴族の名は当然はっきりと覚えていて事足りる。たとえあやふやな地名を口にしても、そこにいる者達は誰1人薄ら笑いすら浮かべることすら出来なかった。それほど、彼女の言は明らかに「身分が高い者」からのものなのだと誰もが感じ取っている。

「し、しかし、通報が……」

「そもそも、逃亡するのであればわざわざ人目につく馬車に乗る必要もなければ、こうやって容易に足跡を追えるように馬貸し屋を何度も経由はしないでしょう? それに、乗り継いで走って来たのは、わたくしの母、カスパーブルグ公爵夫人が危篤だったからです。それを、逃亡するように、と揶揄されたこと、カスパーブルグ家に対する慮外な口利きと思わざるを得ない」

 アルフレドも、護衛騎士も、追いかけて来た警備兵達も、幼い令嬢の演説に舌を巻く。特に、護衛騎士達は彼女が彼らを知らなくとも彼らは彼女を知っている。いつもカスパーブルグ卿の近くでちょこちょこと歩き、少しばかりおっとりとしている少女がこのような言葉を大人に投げつけることが出来たのか、と驚きを隠せない。

(……ああ……)

 アルフレドはボックスの中からリーエンの背を見つつ、カスパーブルグ卿の言葉を思い出した。

――優しく、強い娘に育ってくれてありがとう。お前はお母様によく似ているよ――

 きっと、今日亡くなってしまった彼女の母親もそういう人物だったのだろう。そして、彼女の「強い」は、聞き訳が良く我儘を言わない強さではなく、まっとうな貴族令嬢としてあるべき姿であろうとする強さだ、と、共にいた時間が少ないのに、何故かアルフレドは腑に落ち、その姿に胸を打たれた。

――この馬車に乗って送り届けることが、あなたへの助けだと思っていましたが、きっと、そうじゃなかったのですね――

 こんなことがあるのか、とアルフレドは胸の奥が熱くなっていくのを感じた。彼は、魔界で味方もいるが敵も多い。そして、彼はその立場から、味方を「守らなければいけないもの」だと思っていた。どれだけ彼らがアルフレドの力になってくれようとしても、最終的にアルフレドを守るのはアルフレドだけだし、そして、アルフレドの立ち回りで彼らの立場も変わっていく。魔王の後継者とはそういうものだ。魔王にならなければ、自分の立場が悪くなれば、自分の味方は魔界での地位を落としてしまう。

 だから。こんな風に、出会って間もない、何の力もなさそうな人間の令嬢に身を挺して庇われて、自分が守られるなんて。これっぽっちも彼は想像をしていなかった。ほんの数刻前に彼と出会った時にはくるくると表情を変えて、気分の高揚を隠せずあれこれとしゃべって。2人になってからは年齢相応の悩みを見せ、泣きじゃくって。震える手を掴んでほしいと不安に押しつぶされそうになり。そして、母親の死去を知らされたばかりの少女だ。

(どうして、こんなことが出来るんだろう)

 その小さな背を見ながら、アルフレドはただただ、彼女に自分は何を返せばよいのかとそればかりを考えていたのだった。




 やがて、警備兵達はリーエンが言ったようにファザーラ卿の護衛騎士に証言させる、と言い出し、その上でアルフレドが賊の1人だったらカスパーブルグ卿に責任をとってもらうと言い出した。当然、リーエンはそれを了承する。

 彼らがすごすごと帰っていった後、護衛騎士は逆にアルフレドに「ここで別れるのは得策ではないので、カスパーブルグ邸まで同行しないか」と声をかけた。確かに、ここでアルフレドが1人になってからまた絡まれる可能性もあるし、疑われたので逃げるために別れたと思われてはリーエンの顔に泥を塗ることにもなる。

 面倒に巻き込まれた、と思いつつ、その面倒はほとんど自分のせいだという自覚もあったので、アルフレドは仕方なくその提案を飲んだ。護衛騎士の半数は、警備兵達が本当にそのまま帰ったのかを確認するために尾行をしている。彼らが戻るまで少しこの場で待つことになった。

 再び馬車の扉が閉じられ、ボックスに2人きり。すると、リーエンはぽつりと

「わたし、上手に出来ましたか?」

 と言って、両目に涙を浮かべた。アルフレドはその様子を見てぎょっとする。彼女は彼女なりに、護衛騎士達の前では我慢をしなければ、と必死にそれをこらえていたのだが、そこまでの心をアルフレドが気付くはずもない。

「は、はい。とても……とても、素晴らしい啖呵でした……」

「たんか……? わ、わたし、昔お母様が体の調子があまりよくないことを、パーティーで馬鹿にされて……その時にこんな風なことをおっしゃって、あの、あの優しいお母様がその場の者達を黙らせていたことを覚えていて……あっていましたか? 通じたでしょうか……わたしにしてはっ、言葉をちゃんと覚えていたと思うんですけど……ああ、ああ、町の名前はわかりませんでした。聞いていたんですけど、もうっ、わたしったら、あんまり得意じゃあなくて……」

「……!」

「あの、あの、意味が本当はわからないんですけれど……りょがい……りょがいって何でしょうか……やゆ、は知っています……社交界でよくあるんですよね? 大丈夫だったでしょうか」

「大丈夫です……」

 彼女の言葉にアルフレドは驚きすぎて、素で丁寧な言葉を使ってしまう。先程までの感動はなんだったんだ、という気持ちがなくもないが、幼い少女が彼女なりに必死に考えて、最良の演技をしてくれたのだと知って、愛しさに似た気持ちが沸き上がる。が、それよりも彼女の変わり身が早すぎて笑いたくなってしまってもいるのだが。

「あなたを、お守り出来ましたか。助けることは出来たでしょうか」

 そう言ってアルフレドを見上げる少女の唇は震えている。アルフレドはうまく言葉に出来ない感銘を受けながら、彼女をただ見つめるだけだ。

「は、はい」

「よかった……よかったです……お母様……お母様ありがとうございます……お母様が助けてくださったんだわ……ああ、お母様……お母様ぁ……!」

 そう繰り返し、またリーエンはわあっと泣き出した。今度こそ、彼女は本当にただの幼い少女に戻ったのだろう。母の死と、慣れぬことへの重責から解き放たれた安堵がないまぜになって、完全にただただ訳も分からず泣きじゃくる。そこにいるのがアルフレドではなく父だと勘違いしたのか、どん、と彼の体にぶつかるように倒れてリーエンは嗚咽を漏らした。

 仕方なくアルフレドは軽く抱きしめて「ああ、俺もまだ大人ではないが、彼女はこんなにも小さいのだな」と腕の中の生き物の背を軽くさするのだった。
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