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あっ、まだここか…
起きあがろうと…ため息をついてあきらめ体の力を抜く
毎朝ガッチリ後ろからホールドされて身動きすら取れない。
何度目覚めてもここだ…
私は初日に理解できない色々な事に熱を出し、倒れたらしい。目を覚ました時、ベッドにすがりついてやつれ果て泣いてるリュートが居た。
内緒だけど、ちょっと…いや、かなり引いた。
何が起きてるの?私死ぬの⁈
…なんて事はなかった。高熱を出し倒れて1日程眠ってただけでリュートはパニックを起こし発狂せんばかりに泣きながらベッドにすがりついていたらしい。アテノールさんも若干やつれながら教えてくれた。
申し訳ない。
はぁ~、もういい加減認めよう。どうやら目覚める事の出来る夢じゃない。大分疑わしいが、ここは現実、ここで生きるしかない。
魔法があって竜人が居る異世界だ。
人族や獣人にはまだ会った事は無いけど、居るらしい。
魔物もいるのかな~
……
ドン引きする様な事も多々あるけど、イケメンだし、凄く優しい。
私の為に色々我慢してくれてるのもわかる。
なには我慢できても私を抱き枕よろしく眠るのだけは譲れないらしいが…
カッコ悪い所も含めて
嫌じゃない。
「カッコ悪い所も好きってこと?」
…好き?…好きかも
「本当!じゃあ、つがいになってくれるんだね?」
ん~、
ずっと考えてたけど…
えっ⁈
抱き込まれたままそっと後ろを伺うと、ソワソワと私の返事を待つリュートさんが…
「ん?何をずっと考えてたの?どうすればつがってくれるの?なんでも言って!なんでもする‼︎」
「わたし、こえ、でてました?」
お願い!一縷の望みをかけてリュートに尋ねると、とても良い笑顔で頷かれた。
恥ずかしさに顔が急速に熱を持ってくるのがわかる。
そっと目を逸らし前を向く
「…どこから聞いてました?」
小さく囁く様な声に
「カッコ悪い所も含めて嫌じゃない。って所?」
………………
いや~!独り言口に出てたの⁈いや~‼︎
穴があったら入って埋まりたい!なくても今すぐ自分で掘るから誰か埋めてくれ~一生埋まってるからぁ。
待ってる…待ってるよ。
答えを聞くまで待ってくれてる。
お願い諦め……
で、でも、でも…じゃあいつ言うの?
面と向かってない今の方が
私のぽつぽつと纏りのない話をリュートは静かに聞いてくれた。
私のいた世界から消えた人達、リュートとすれ違って行っただろうその人達は元の世界から存在自体消えていた事、
こちらの世界に来た時忘れていた友達、兄、クラスメートを思い出した事、
もし分かるならその人達が幸せなのか、助けが必要なら助けたい事、
私の存在が消えたとしても両親の様子が知りたい事を伝えた。
「あとね。私は恋愛、愛がよく分からないけど、リュートの事は嫌いじゃないの。
多分好きだと思うの。
つ、つがうのも嫌じゃないよ。」
勇気を出して告白してみたのにリュートからなんの反応もない。
?…寝てるのかな?なんて振り返ったら
‼︎‼︎
リュートが滂沱の涙を流していた⁈
一言も話さずただただ涙を流している。
えっ?涙ってこんな風に出る物なの?涙腺壊れてない?
「リュート、大丈ぶー‼︎」
心配してみれば思いっきり抱きしめられた。
手加減はしてくれてるとは思うけど、なんせ元が違う。
「リュ…し、しぬ」
瀕死の私は、リュートの振り切れた幸せの所為で、世界のあまりの変わり様に不審に思ったアテノールさんに無事救出され九死に一生を得ました。
起きあがろうと…ため息をついてあきらめ体の力を抜く
毎朝ガッチリ後ろからホールドされて身動きすら取れない。
何度目覚めてもここだ…
私は初日に理解できない色々な事に熱を出し、倒れたらしい。目を覚ました時、ベッドにすがりついてやつれ果て泣いてるリュートが居た。
内緒だけど、ちょっと…いや、かなり引いた。
何が起きてるの?私死ぬの⁈
…なんて事はなかった。高熱を出し倒れて1日程眠ってただけでリュートはパニックを起こし発狂せんばかりに泣きながらベッドにすがりついていたらしい。アテノールさんも若干やつれながら教えてくれた。
申し訳ない。
はぁ~、もういい加減認めよう。どうやら目覚める事の出来る夢じゃない。大分疑わしいが、ここは現実、ここで生きるしかない。
魔法があって竜人が居る異世界だ。
人族や獣人にはまだ会った事は無いけど、居るらしい。
魔物もいるのかな~
……
ドン引きする様な事も多々あるけど、イケメンだし、凄く優しい。
私の為に色々我慢してくれてるのもわかる。
なには我慢できても私を抱き枕よろしく眠るのだけは譲れないらしいが…
カッコ悪い所も含めて
嫌じゃない。
「カッコ悪い所も好きってこと?」
…好き?…好きかも
「本当!じゃあ、つがいになってくれるんだね?」
ん~、
ずっと考えてたけど…
えっ⁈
抱き込まれたままそっと後ろを伺うと、ソワソワと私の返事を待つリュートさんが…
「ん?何をずっと考えてたの?どうすればつがってくれるの?なんでも言って!なんでもする‼︎」
「わたし、こえ、でてました?」
お願い!一縷の望みをかけてリュートに尋ねると、とても良い笑顔で頷かれた。
恥ずかしさに顔が急速に熱を持ってくるのがわかる。
そっと目を逸らし前を向く
「…どこから聞いてました?」
小さく囁く様な声に
「カッコ悪い所も含めて嫌じゃない。って所?」
………………
いや~!独り言口に出てたの⁈いや~‼︎
穴があったら入って埋まりたい!なくても今すぐ自分で掘るから誰か埋めてくれ~一生埋まってるからぁ。
待ってる…待ってるよ。
答えを聞くまで待ってくれてる。
お願い諦め……
で、でも、でも…じゃあいつ言うの?
面と向かってない今の方が
私のぽつぽつと纏りのない話をリュートは静かに聞いてくれた。
私のいた世界から消えた人達、リュートとすれ違って行っただろうその人達は元の世界から存在自体消えていた事、
こちらの世界に来た時忘れていた友達、兄、クラスメートを思い出した事、
もし分かるならその人達が幸せなのか、助けが必要なら助けたい事、
私の存在が消えたとしても両親の様子が知りたい事を伝えた。
「あとね。私は恋愛、愛がよく分からないけど、リュートの事は嫌いじゃないの。
多分好きだと思うの。
つ、つがうのも嫌じゃないよ。」
勇気を出して告白してみたのにリュートからなんの反応もない。
?…寝てるのかな?なんて振り返ったら
‼︎‼︎
リュートが滂沱の涙を流していた⁈
一言も話さずただただ涙を流している。
えっ?涙ってこんな風に出る物なの?涙腺壊れてない?
「リュート、大丈ぶー‼︎」
心配してみれば思いっきり抱きしめられた。
手加減はしてくれてるとは思うけど、なんせ元が違う。
「リュ…し、しぬ」
瀕死の私は、リュートの振り切れた幸せの所為で、世界のあまりの変わり様に不審に思ったアテノールさんに無事救出され九死に一生を得ました。
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