竜人のつがいへの執着は次元の壁を越える

たま

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「つがい殿も慣れぬ事にお疲れと思いますので今日はこれくらいで、
とりあえず重要な事はつがい殿がリュート様の大切なお方と言う事。
つがい殿次第でこの世界が滅びる可能性がある事をご理解な上、リュート様をよろしくお願いします。」

夢じゃない?
リュート様をよろしくお願いします?
どうすればいいの?と思っていたらアテノールさんはそそくさと部屋を出て行こうとしていた。

「アッアテノールさん、待って下さい。」

部屋が凍りついた。

「つがい殿!やめてください。殺す気ですか‼︎」

えっ?どういう事?
アテノールさんは叫びながら扉を閉めて逃げた。逃げた⁈
目の前の扉が白く霞んでいる。よく見ると扉周には厳つい棘の様な氷柱が…ずいぶんと分厚い氷で覆われてるがこれいつ出られるの?

閉じ込められたもう1人を見上げると、とても良い笑顔で見下ろしていた。
笑顔なのに怖い…
「結、何故アテノールばかり呼ぶの?
私はまだ1度も呼ばれてないのに。」

ごめんなさい。もう私には色々ついていけません。泣きそう…
「竜王様?」
「結、竜王は名ではないよ。リュートだよ。」
「…リュート様」
「結、リュート」
にこにこと待っておられる竜王様、リュート様
「リュート……さん」
「結?」
見知らぬお偉いさんを呼び捨てなんて女子高生にはハードル高過ぎて飛び越えられません。
アテノールさん、なに考えてるんですか!なにもわからない私を竜王様と2人っきりにして‼︎あなたはもっと私をフォローすべきだ!
「結、何を考えてるの?」
…怖い…高く聳え立つはずのハードルを恐怖に打ち勝てず飛び越えます。
「…リュート?」
「なあに?結。」

はぁ?こっからどうすればいいの?

夢じゃないって…夢だよね!これ全部夢だよね‼︎でも美穂ちゃんは現実にいるよね。美穂ちゃんも夢?でもでも、美穂ちゃんも友達もクラスメートもお兄も居なかった世界は何?何が現実なのか分からない。頭がパンクしそう。あっ、パンクしたかも…
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