急に王妃って言われても…。オジサマが好きなだけだったのに…

satomi

文字の大きさ
10 / 18

10.女同士で……

しおりを挟む

 まだ安定期とは言えないから公にはしてないんだけど、そこはそれ。クレッシェは王弟妃殿下だもの。それなりの情報流れてるわよ。
「ミシェル、妊娠したって?陛下の子」
「うん、まあ」
「陛下は最近頓に前国王陛下に似てきたものね」
「ちゃんと、陛下は陛下として想ってるわよ?まぁ、声も顔も体つきも前国王陛下に似てきたなぁとは思うけどさぁ。それはアレックスとリックも育ったら似てくるのかなぁ?とか思うし。そっちと一緒よ!」
「兄弟、仲いいわよねー」
「本当に。見てて和やかよ。それより、陛下が義兄あにバカでサンドラの王配探しが難航してるのよ!」
「ああ、問題は山積みなのね」
 たくさん目の前に問題があって、エリアを失った悲しみを紛らわせてくれる。決して忘れてはいないのだけど、思い出すと悲しいからなるべく思い出さないようにしてる。

「あ、そういえば。わざわざ懐妊祝いありがとう!」
「男女わからないから黄色いものになったわ。でもまぁ、ミシェルだもん。また双子とか三つ子産むんじゃないかと心配しちゃう」
「アハハっ。って笑えないのよ。もうお腹がこんなに大きくて侍医の人にも心配されちゃった。三つ子達は弟妹増えるの喜んでるけどね。
あ、三つ子もそれぞれ悪阻にいいものとか差し入れてくれるのよ?アレックスは果物。リックもかな?ただし、なにやら魔術をかけてある怪しいからこっそり廃棄かなぁ?ゴメンねリック。サンドラは特にないか。でも私の公務代わりにやってくれてるから助かるのよ」
「まだデビュタントもしてない子が?」
「そうなのよ。優秀でね?できちゃうのよ。どうしても私のサインが必要な時は書類を持ってくるかなぁ?」
 クレッシェは驚いてるけど、これが国王陛下一家の当たり前なのよね。
「そんなだから、サンドラの王配探しが難航してるのよ」

「アレックス王太子殿下が国王になるんじゃないの?」
「違うのよ~。三つ子達曰く、『アレックスは武術で、リックは魔術でサンドラを支えるから、サンドラが女王』って。陛下もご存じの事よ?」
「はぁ、なるほどねぇ。それで、サンドラ殿下が女王って話になるわけか。王配探しも陛下が義兄バカで難航していると?」
「そういうこと。サンドラも優秀でサンドラと肩を並べるような男性はこの国にいないんじゃないかと思って。もう他国頼み?」
「本っ当にいろいろ大変なのねぇ」
 自分の妊娠・サンドラの王配探し・日常の公務で結構頭がいっぱいになる。

「クレッシェ?誰かいい人紹介してくれない?サンドラの王配になりそうな人!」
「確かに他国に知り合いはいるけど、同年代よ。サンドラ殿下の好みだってわかんないし……」
 オジサマ好きかもしれないし、ここはひとつやっぱりサンドラに聞かないとダメだなぁ。

 とは言え、サンドラは公務で忙しいのよね。
 私がするべき公務を代わりにやってもらっているから、なんだか強気に出れない……。

 サンドラがお見舞い(?)に来てくれたので、聞いてみた。
「ねぇ、サンドラってどんな男性が好きなの?」
「今一番好きなのは義兄上かな?義兄も私のこと大切にしてくれてるから両想い?きゃっ♡」
 その義兄の子を妊娠中の母に向かってそれはないだろう?
「え?ちょっと年上が好み?」
「同年代は落ち着きがないって言うかなんか。アレックスとリックを見てるとなんかねー」
 なるほど。しちゃいけないけど、納得。
「それで、ちょっと年上くらいがいいと?義兄はちょっとどころじゃないと思うけど?」
「うーん。だから、って言ったじゃん。やっぱり包容力がある人がいいなぁ。そしてイケメン」
 王配探しが難航しそう……。
 サンドラの言葉で陛下は小躍りしそうだけど……。

しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

婚約破棄された令嬢は、“神の寵愛”で皇帝に溺愛される 〜私を笑った全員、ひざまずけ〜

夜桜
恋愛
「お前のような女と結婚するくらいなら、平民の娘を選ぶ!」 婚約者である第一王子・レオンに公衆の面前で婚約破棄を宣言された侯爵令嬢セレナ。 彼女は涙を見せず、静かに笑った。 ──なぜなら、彼女の中には“神の声”が響いていたから。 「そなたに、我が祝福を授けよう」 神より授かった“聖なる加護”によって、セレナは瞬く間に癒しと浄化の力を得る。 だがその力を恐れた王国は、彼女を「魔女」と呼び追放した。 ──そして半年後。 隣国の皇帝・ユリウスが病に倒れ、どんな祈りも届かぬ中、 ただ一人セレナの手だけが彼の命を繋ぎ止めた。 「……この命、お前に捧げよう」 「私を嘲った者たちが、どうなるか見ていなさい」 かつて彼女を追放した王国が、今や彼女に跪く。 ──これは、“神に選ばれた令嬢”の華麗なるざまぁと、 “氷の皇帝”の甘すぎる寵愛の物語。

見た目の良すぎる双子の兄を持った妹は、引きこもっている理由を不細工だからと勘違いされていましたが、身内にも誤解されていたようです

珠宮さくら
恋愛
ルベロン国の第1王女として生まれたシャルレーヌは、引きこもっていた。 その理由は、見目の良い両親と双子の兄に劣るどころか。他の腹違いの弟妹たちより、不細工な顔をしているからだと噂されていたが、実際のところは全然違っていたのだが、そんな片割れを心配して、外に出そうとした兄は自分を頼ると思っていた。 それが、全く頼らないことになるどころか。自分の方が残念になってしまう結末になるとは思っていなかった。

見知らぬ子息に婚約破棄してくれと言われ、腹の立つ言葉を投げつけられましたが、どうやら必要ない我慢をしてしまうようです

珠宮さくら
恋愛
両親のいいとこ取りをした出来の良い兄を持ったジェンシーナ・ペデルセン。そんな兄に似ずとも、母親の家系に似ていれば、それだけでもだいぶ恵まれたことになったのだが、残念ながらジェンシーナは似ることができなかった。 だからといって家族は、それでジェンシーナを蔑ろにすることはなかったが、比べたがる人はどこにでもいるようだ。 それだけでなく、ジェンシーナは何気に厄介な人間に巻き込まれてしまうが、我慢する必要もないことに気づくのが、いつも遅いようで……。

聖女の座を追われた私は田舎で畑を耕すつもりが、辺境伯様に「君は畑担当ね」と強引に任命されました

さら
恋愛
 王都で“聖女”として人々を癒やし続けてきたリーネ。だが「加護が弱まった」と政争の口実にされ、無慈悲に追放されてしまう。行き場を失った彼女が選んだのは、幼い頃からの夢――のんびり畑を耕す暮らしだった。  ところが辺境の村にたどり着いた途端、無骨で豪胆な領主・辺境伯に「君は畑担当だ」と強引に任命されてしまう。荒れ果てた土地、困窮する領民たち、そして王都から伸びる陰謀の影。追放されたはずの聖女は、鍬を握り、祈りを土に注ぐことで再び人々に希望を芽吹かせていく。  「畑担当の聖女さま」と呼ばれながら笑顔を取り戻していくリーネ。そして彼女を真っ直ぐに支える辺境伯との距離も、少しずつ近づいて……?  畑から始まるスローライフと、不器用な辺境伯との恋。追放された聖女が見つけた本当の居場所は、王都の玉座ではなく、土と緑と温かな人々に囲まれた辺境の畑だった――。

悪役令嬢に転生しましたがモブが好き放題やっていたので私の仕事はありませんでした

蔵崎とら
恋愛
権力と知識を持ったモブは、たちが悪い。そんなお話。

可愛い妹を母は溺愛して、私のことを嫌っていたはずなのに王太子と婚約が決まった途端、その溺愛が私に向くとは思いませんでした

珠宮さくら
恋愛
ステファニア・サンマルティーニは、伯爵家に生まれたが、実母が妹の方だけをひたすら可愛いと溺愛していた。 それが当たり前となった伯爵家で、ステファニアは必死になって妹と遊ぼうとしたが、母はそのたび、おかしなことを言うばかりだった。 そんなことがいつまで続くのかと思っていたのだが、王太子と婚約した途端、一変するとは思いもしなかった。

【完結】透明令嬢だったけれど、素敵な愛を知ることができました。

朝日みらい
恋愛
アリシアは貴族の家に生まれ育ったが、婚約者からも相手にされず、自分は空気のように存在感がないと、疎外感を感じているアリシア。そんなある日、青年騎士のレオネルと出会う。次第に彼の優しさと魅力に心を奪われていく。レオネルもまた、アリシアに対して特別な感情を抱くようになり―――。

手作りお菓子をゴミ箱に捨てられた私は、自棄を起こしてとんでもない相手と婚約したのですが、私も含めたみんな変になっていたようです

珠宮さくら
恋愛
アンゼリカ・クリットの生まれた国には、不思議な習慣があった。だから、アンゼリカは必死になって頑張って馴染もうとした。 でも、アンゼリカではそれが難しすぎた。それでも、頑張り続けた結果、みんなに喜ばれる才能を開花させたはずなのにどうにもおかしな方向に突き進むことになった。 加えて好きになった人が最低野郎だとわかり、自棄を起こして婚約した子息も最低だったりとアンゼリカの周りは、最悪が溢れていたようだ。

処理中です...