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2話 ハジメテの学校

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――はあぁぁぁぁ⁇聞いてねー‼あんなイケメンと一つ屋根の下で暮らしてるって知ったら、脳みそが腐ってる女子がどんな妄想をするのかわかったもんじゃない。正常な女子でもあのイケメンと比較されるのはキツイって!
――驚き度は親父が弁護士って初めて聞いたときと同等くらいか?あのテキトー魔人の親父が弁護士って胡散臭い…我が家の経済はよく成り立ってるな
「俺は翔。高校2年。同じ高校に通うらしい。よろしくな。ところで、途中転校?」
――俺はごく普通に聞いたつもりだ。悪意など微塵もない‼俺以外が罰悪そうにしてるけど?
「あー、実は俺、日本語会話はできるけど読み書きできないんだよね…だから半年くらいしてから翔と同じ学校に行こうかと…」
――よーし心の準備などができる!腐女子リサーチもした方がいいのかな?


 そして半年…と思ったら、1カ月で読み書きマスターしたよ…
 だから1カ月後‼
――心の準備などもできた。多分。腐女子リサーチもした。さて、大丈夫だ‼多分…
「さ、リョウ!学校に行くぞ‼学校でのルールというか規則は俺が教えるからな‼」
「いや、規則は生徒手帳読んだけど…」
「そういうんじゃなくてだなぁ、学校でうまく立ちまわる方法とか」
「よくわかんないけど、わかった」
――曖昧だがまあいい。俺は兄貴分みたいなもんだし
「翔君、リョウ君をよろしくねー‼」
 とベランダからいつまでも叫んでいる母。恥ずかしい。よな?リョウは笑って手ー振ってるけど。


そして学校
「今日からクラスメートになるリョウ君だ」
――クラス中がざわめく。まぁ、見た目が美少年だから仕方ないか
「リョウです。同じクラスの翔君の家で一ヶ月前からホームステイしています。今日からよろしくお願いします」
――やった…腐女子の肴だ。休み時間、女子に囲まれてる。そっとしておこう
「どこの国から来たの?」
「誕生日は?」
「血液型は?」
――頑張れイケメン。これもサダメだ
「あ、次の時間体育みたいだよ。着替えないと」
「きゃー」

――妄想しすぎだろ?
「えぇと、男子はバスケか…」
「翔!助けてくれてもいいだろ?」
「もてていいじゃないか?イケメン」
――リョウが何も言えなくなった。イケメンを認めたのか…
「翔…俺はね。特定の特別な一人をさがしてるんだ。あんなミーハーじゃなくな」
――へぇ、かなり考えてるんだな。見た目よりずっとしっかりしてる。見た目チャラ男だけど
 そのときホイッスルが鳴った。
「あ、リョウはバスケのルールわかる?」
「バスケ?バスケットボール?本で読んだけどできるかな?」
――と言ってた割にかなりうまいのが腹立たしい
「初めてバスケのボール触るのに突き指とか大丈夫?」
 リョウが笑った。
「ママ、みたいだな。心配性。だいじょうぶだよ」
 その後もリョウは2点3点と大活躍し、バスケ部員に名を轟かせた。
 そしてそのことは女子にもその日のうちに伝わった。
「イケメンでバスケ◎ってかなりハイスペックだよね。イケメン度がそこらの男子とちがうもん」
「だよねー」
――女子恐し。我が家に入れるか心配だ
「リョウー。帰るぞー」
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