大魔王の娘に転生したのはいいが、何故か幼なじみたちが勇者として現れた

美女すぎません？

「旦那様、説明していただけますでしょうか？」
お母様が父様に言った。
「ああ。
実は君がここから発ったあたりから彼女に付きまとわれるようになってね。
城の出入口に待ち伏せるようにまでなったんだ。」
─だから、父様は窓から出勤していたのか。
ふむふむ。
「今日は君が帰って来るからいないかと思ったんだか···。」
父様はため息をついた。
「全く、相変わらず仕方のない旦那様ですね。
もう少し問いただしたいところですが、娘の前でみっともないのでやめます。」
お母様は父様の隣にいた私に目を向けた。
「こんにちは。
はじめましての方がいいかしら？
私はクシャーナ・メーガン。
あなたのお母様です。よろしくね。」
お母様がしゃがんで自己紹介をした。
「は、はじめまして、私はクルア・メーガンです。よろしくお願いいたします。」
私は少し小さくなって自己紹介した。
─だって、お母様美女過ぎません？
眩しすぎて直視できないよ。
そんな私の状態を見てお母様は、
「···こんなに突然、お母様ですとか言われても困っちゃうよね。
それに、髪が蛇の女に言われたらなおさらだよね。
クルアが慣れてくれるまでお母様は待っているから無理しなくても大丈夫だよ。」
と、何か勘違いしているようなことを言った。
─いや、実際勘違いしてるよね。
かわいそうな子を見るような目をしてるもん。
ここは、間違いをたださねば！
「お母様、私はお母様のことはお母様だと思ってます。
蛇が怖いんじゃなくって、お母様があまりにも美人だったので見とれていただけです。」
─蛇は、むしろ前世で見るたび取っ捕まえるくらい好きだったよ！
私は心のなかで親指を立てた。
お母様はとても驚いた顔をしていた。
「クルアはしっかりした子だろう。
手紙で言ったように、心配はないよ。」
父様は満足気に頷きながら言った。
「ええ、私にはもったいないくらいの子だわ。」
お母様も嬉しそうに頷いた。