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秘密基地?
しおりを挟むそうしてどれくらいたったか、靴の音が響き渡った。
私は体を牢の奥の方に移動させた。
一体、誰が来たんだろう···。
コツコツとテンポよく靴の音が響く。
靴の主は走っているみたいだ。
やがて明かりが近づいてきて、私がいる牢の前で止まった。
「···こっちへ来て。
大丈夫、ここから出してあげるから。」
「···その声は、グレン···さん?」
聞き覚えのある声に私はハッと顔を上げた。
久しぶりに見るまぶしい光に照らされた顔は私が知ってるグレンさんの笑顔だった。
「クルア姫、こっち。」
鎖を外され、牢から解放された私はグレンさんの指示のもと城の地下から脱出し、城の南にある森へ来ていた。
「グレンさん、ここには何があるんですか?」
「えーと、秘密基地?」
何故に疑問型!?
「秘密基地···ですか?」
「うん、秘密?なのかは置いといて···、でも、基地っていう程立派でもないっていうか···。」
なんとなく、疑問型な意味がわかった。
「ま、もう少しで······ほら、ついたよ!」
グレンさんが指差した秘密基地?は、二階建ての小さなぼろぼろのログハウスだった。
確かに、これだったら周りの木よりも低いから簡単には見つからないだろうな。
「とにかく、早く行って休もうか。
事情は休んでから説明するから。」
グレンさんはそう言って、さっさと行ってしまった。
私もずっと歩き詰めで疲れていたのでとにかく進むことにした。
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