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彼氏持ちにナンパは七つの大罪の一つと言っても過言ではない

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声が聞こえる。
その声は綺麗で誰もが魅了されてしまいそう。

「……黒?嫌でも逆に白もそそるかも?いや日常感が出た方が興奮するからいつもの下着?あえてのギャップでこのクマさんブラでもいいかも?大人ぶってる子が下着はかわいいのはシコリティが高いってお婆ちゃんも言ってたし……」

こんな事を呟いていなければね
どんなお婆ちゃんだよ……
そんな事を思っていると僕はベットの感覚がいつもと違うと気付く。
いつもより柔らかいような感じがする。
まるでバジリスクの羽毛のようだ。
まぁそんな高い布団体感した事がないがそんな感じだ。
家の布団は普通の少し固いベットだったはず……
ならここはどこだ?
僕は急いで目をさまそうとするが身体がついてこずゆっくり目を開けていく。

「うーん」

「やっと起きた 寝坊助さん」

やっと目を開けた時に写り混んできたのは白髪の裸の少女が僕の頭の橫に両手を広げ置いていた。
綺麗だ。
いやそんな事じゃなく! 
昨日のことを思い出した僕はクリームヒルトと出会って無理やり二人で冒険に出たんだった!

「隠して!隠して!」 

僕は目を隠しながらクリームヒルトから距離をとる。

「見えない方が好み? そういうフェチズムもあるのか……案外ジークはH でもそんな純情そうな顔でそういう癖……そそる。」

そういいながらクリームヒルトの声は近くなる。
近付いて来ているのは明らかだった。

「違うから!近づいてこないで!」

僕がオドオドしているとドアをノックする音がする。

「すいませーん 朝食のお時間ですがー」
「いま開ける」

そういいながらクリームヒルトは僕から離れる
よかったぁー 危うく貞操の危機だった。
ありがとう朝食の人……あれ?いまあけるって……

「ありがとう」
「いえいえ仕事ですから 今日はパンとネーラのスー!?   お楽しみ中お邪魔しました!!」

給仕の彼女が目にしたのは裸の少女とベットにいる僕。
ここから連想できるのは一つしかない。
これで連想してくれるのがパジャマパーティとかだったらどれだけよかったことか……
お母様 旅立って初めてあった人の印象がロリコン変態に決まりました。


 「いつまで落ち込んでるの?大事なゲーム落としちゃった?それともクリア前にデータ消えちゃった?私にも分かるよポケットのあれのデータが消えた時僕も落ち込んだ 返して僕のアドベンチャー」
「違うよ!そもそもデータって何!?何もかも君のせいだよ!!僕ロリコン変態野郎って呼ばれるんだ それ以前に逮捕だよ!」

「安心して面会には毎日行く そして脱獄道具差し入れする 大丈夫5シーズンより早く脱獄できる」

そう言いながら彼女はどこからかネジ回しやナイフを取り出す。

「余計なお世話だよ!脱獄よりも捕まらないようにしてよ!!」

「ジョークだよ 大丈夫 あなたは捕まらない」

「真顔でジョークとか言われても信用できないよ!それに現行犯じゃないか!まさか彼女を消すとか言わないよね!?」

この子の性格なら言いそうだ。

「そんな物騒な事はしないし する必要はない あたし最強だから」

そういい彼女は中指をたてる。

「ほんとぉ?」

嘘なら僕の人世詰みなんだ
彼女の言葉を信じよう。
元はと言えば彼女のせいなんだけど……

「さっきはすみません 給仕もせず逃げてしまって……」

そういい彼女は頭を下げる。
嫌々全然気にすることはない
クリームヒルトが完璧に配膳してくれたし美味しかったし。
まぁあーんしてこようとしたり燃え燃えキュンしてパンをビームで焼いたりして驚いたけど……人間ってビーム出せるんだな。
クリームヒルトは剣を持ってたらビーム出せて当たり前とか言ってたけど絶対嘘だろ。
いやいやそんなことどうでもよくて!
彼女は俺を変態を見るような冷たい目では見ていない。
あの場面は小さな少女を連れ込んだ変態にしか見えないのに
それどころか

「ううん貴方は悪くないわ 裸で出た私も悪かった 反省する」
「そんな頭なんて下げないでくださいよ あなたみたいな美人に頭下げさせたなんて知ったら父にいやオーナーに怒られちゃいます 」
「そうならこれは二人の秘密ね?」
「秘密……悪くないかも……」
そういいクリームヒルトは笑う。
悔しながらかわいい。
だが彼女はかわいいとは違う感情でときめいているような……

「こら!またローラ何かしたのか!?お客様申し訳ありません。」

奥から二人の話している様子が見えたのかガタイのいい男の人が出てくる。

「いえいえただ食事のお礼を伝えていただけですわ 美味しくて最高の朝になりました」

「そんな美人なお姉さんに言ってもらえるとこっちも元気になりますよ!この後お茶でも……」

オーナーはそう照れながら言う。

「すみません……」

クリームヒルトはそういいながら僕の方を見る。

「お父さん!息子さんの前で口説かない!」

息子?

「おっとそうだったなすまんな坊主 お母さん口説いちまってお父さんには内緒だぞ?」
「すいませんすいませんこんな父で ほらいくよ!」
「わかったわかった!ではまたー」

メイドさんはそう言ってオーナーの耳を引っ張っていった。
これどういうこと?

「サイキックパワー」

  「この聖水安い そもそも聖水が安い高いあるとか教会も金儲け狙ってるよね?これって強欲の罪になるって揺すってただで貰おうかな?」
 
そう言って彼女は悪い顔をする。
神のしもべを揺するとか絶対罰当たりもいいところいい死にかたしないぞ。
ってそんなのどうでもよくて!
クリームヒルトは呑気に買い物してるけどさっきのこと説明して貰わなきゃ

「そろそろ真面目に説明して!」
「あぁ、強欲の罪って言うのは七つの大罪の一つでファックス」
「そっちじゃないさっきのこと!」
「さっき?」

そう言って彼女は頭の上に?を浮かべる。
まさかもう忘れてるのか?

「あぁ!」

思い出したようだ

「もしかして嫉妬しちゃった?でも安心して本当に愛してるのは君だけだから信用できないならあの宿ごと焼き払って来世でもあわないように悪魔召喚して灰を食わせようか?
灰じゃ駄目なんだっけ?
なら私ルシファーとコネがあるからよびたして」
「こわいよ!それにルシファーとコネってなに!?ルシファーって最上級悪魔だよね!?
それじゃなくてなんで僕を変態として通報しなかったって事!」

「あぁそのこと 答えは簡単 鏡花 そんな顔しないでその顔もメモリーに保管と 真面目に言うから殴らないでいくら最強の私でも心は痛いから」

ほっとくとクリームヒルトは訳が分からないこと言うんだから……もうそんな訳が分からないことを言う彼女になれてしまっている自分が怖い。

「わかりやすく言うと洗脳 うーんH」
「洗脳って心を操る魔術は法で禁止じゃ……」

確か魔法法の第8章にあったはずだ。
そういい僕はお店の本棚から魔法全書を出しめくっていく。
全裸魔法 こんなのいつ使うんだよ
あった洗脳魔術

何々……
洗脳魔術
『封印指定されている魔術の一つ
あいての心を操り自分の思うようにする事が出来る サキュバスなどの淫魔の得意魔法だが近年人間でも使える洗脳魔法が発見され封印指定にされた。使用者を発見した暁には目を見ずその場から逃げ魔法協会までご連絡を』

やっぱり違法じゃないか!
いくら助かったといえ違法魔術であの優しい店主を……

「言い方が悪かったね 心は操っていない見ている視覚情報に干渉しただけ 心は弄ってない 」

そんな落ち込んでいる僕を見て説明を続ける。
視覚情報に干渉?

「あれを見てなんの動物か分かる?」

クリームヒルトが指差した先には猫が眠っていた。

「猫だけど」
「うん」

僕がそう言ったのを聞いた後クリームヒルトは僕の目を手で隠した。
手が小さくて端っこは見えてしまっている。
かわいい
そんなことどうでもよくて!

「一体何を」
「ちちんぷいぷい 目を開けてさっきの寝てる猫を見て 何に見える?」

そう言った後手を離す。
そんなの決まっている。

「猫に決まって あれ? 犬?」

いつのまにかねこは犬へと変わっていた。
猫はどこに行ったのか近くにはいない。

「あれは犬じゃない 猫 」
「何を言って!? まさか!? 」

「そうこれが視覚情報に干渉した魔法
もっと分かりやすく言うと特定の物を特定の物として認識できる魔法 」

そういってクリームヒルトは俺にオレンジを渡してくる。

「オレンジ?」
「そう見えるけど違う 実はリンゴ 匂いを嗅いでみて?」

そういわれて俺は驚きながらも匂いを嗅ぐ
確かにリンゴの香りだ。

「理論を説明すると視覚情報を送る微かな電気信号を弄って違うものの電気信号に変えてるから違うものに見えさせてるとは違うんだけどまぁ、どうでもいいよね そういう魔法って理解してくれたら」

「つまりクリームヒルトの小さな女の子の外見を違う外見として認識させたってこと? 」
「うん 流石ジーク理解が早い」

そう言ってクリームヒルトは頭を撫でようと背伸びするが届かなくてジャンプする。
かわいい
でもこれって禁止されてる魔法とあんまり変わらないんじゃ……

「大丈夫 魔法法には触れてない 何故ならこれは私のオリジナルでまだ協会にはバレてないから 新しい麻薬が出来たときと同じ」

どうしてわざわざ悪く言うのか……
まぁ、捕まらなかった訳だしいいのか?
いやでも……

「今回だけだからね」
「うん」

今回だけそう自分に言い聞かせ買い物を続けた。


 「初めての大きな町だからはしゃぎすぎ
誘惑する暇もなく寝ちゃった」

私はジークのかわいい寝顔を撫でる。
凛々しかったあなたとは大違い。
いやそもそも寝てる顔なんて見たことがなかった。
いつもあなたは誰かの助けにばかり行っていて休むことなんてなかった。
あいつにつくづく感謝ね……
そうだ
ショリしなきゃね。


「どうしたんですか?こんな時間に小腹でも空きましたか?まだ朝食の支度はしていないんですが少しぐらいなら何か作りましょうか?あっそうだあの坊主の朝食パンケーキにしようと……な、なんだ!?」

「あなた優しい人と言うのは理解してるんだけどね私に色目を使ってジークフリートを不快にさせたわね?それは許されない事なのよ」
「ジークフリート?朝のあれのことなら謝りますだからその剣を……」
 
塵は必死に謝ってくる。
うん謝りから入るなんていい塵ね。

「……そうね剣はやりすぎね 掃除も面倒だしこの街の皆の記憶を弄ってあなたを消すのもめんどくさいし何よりあの人以外の記憶なんてどうでもよくて壊しちゃいそうだし」

「消す??壊す??」

塵は分からず混乱している。
やはり塵は塵ね。
彼とは全然違う。
……あいつとも
あいつと似ていたらいい鬱憤ばらしになったものを……
まぁいいわ。

「私はこう見えても寛大だしこれで許してあげる。」

そういい私は塵の前の空に触れる。

「あ、ありがとうございます?次からはそういうことはしません!神に誓います!!」

塵はよく分からないがなにもされず感謝をつげている。

「……そう これから何だけどね それとごめんなさい この世界の人間で試すのは初めてだから少し強めにしてあるわ 大丈夫壊れてもなんとかなるわよ多分」

「何を!?あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

塵は頭を抑え叫び始める。
この世界でも所詮塵は塵か。
地獄には耐えられない。

「そういえばあなた神に誓って居たけれど神なんて居ないわよ いたら彼は救われた筈だものいる筈がない!!いたのならいたのなら!!あんな悪逆な事……それを神が許したのなら私は神をこの手で……」

……早く戻って彼を愛でよう。
私は部屋へとらんらん気分で戻った。
魔剣をしまうとき魔剣は今日も黒い血のように輝いていた。

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