3 / 6
秀才と美女にも裏があり。
しおりを挟む
「ここだ。」
先生に言われるがままに見知らぬ部室にきた。
どこにも部活の名前が書いてなく、俺の知らない部室だった。
「さぁ、入れ。」
先生が堂々とドアを開け、なかに入った。
入ると部室にはたくさんとパソコンがあった。
「先生あの、ここは...」
「六条、水無月、いるか?」
先生は俺の質問をとことん無視し、話を進めた。
「はい、います。」
初めに返事をしたのは六条だった。
2年3組 六条 晴香...
学年ぼっちの俺でもこいつを知っている。
毎回学年トップの成績を誇る。入学当時から1位を譲らない化け物。そして容姿端麗の清楚系美女。
「先生、今丁度opなんだけど~。」
すると、次に水無月が返事をした。
2年1組水無月 咲蘭...
俺はこいつも知っている。
いつも教室で陽キャたちが噂している学年いや校内トップの美女。成績では六条にいつも負けて学年2位。
なぜ、完璧美女2人がこの部活に...
てか今水無月「op」て言ったよな。
opって...まさか、いやどうせオペレーション管理とか建築とかに使われる油性調合ペイントのことだろう...
「二人とも紹介する。今日からこの部活に入る米満 浜戸だ。仲良くしてやってくれ。」
「先生あのここって何部なんですか?」
問いかけようとすると、六条が立ち上がった。
「先生、ここは私が説明します。この部は表面ではグローバルカルチャー・コミニュケーション部です。」
なるほど。これで筋が通った。表面ではと六条は言った。表があるとしたら裏もある。
「裏ではアニメ部的な活動だろ。」
表情を変えず、六条が言った。
「その根拠は?」
「その根拠はさっき水無月が言ってたopとパソンコだろ。それ以外何がある?」
俺も冷静に淡々と答えた。
「おい、六条その辺でいいだろ。」
「米満その通りだ。表ではグローバルカルチャー・コミニュケーション部裏ではアニ研をしている。」
おい、先生がそこに混ざっていいのかよ...先生としてどうなんだよ。
「おい、米満聞こえているぞ。そこにはあまり触れないほうが身のためだからな。」
睨みながら俺の足をふんでいる。先生ふんですますよー。
「よろしく。」
俺がいやいや挨拶すると、2人共無視し、自分のパソンコへと目を向けた。
水無月は「このopまじ神なんだよなー」と独り言を言いながら自分のパソコンへを操作し始めた。
トラウマ掘り返すなよ。
そう。それは中学1年生の頃。まだ俺がまだ捻くれていない頃、俺は入学初日に隣になった女子に勇気を振り絞り、「よろしく。」と挨拶をした。が返事がなく、隣の女子の肩を軽く叩くと「キャー」と悲鳴を上げられ、次の日にはセクハラ王子とあだ名が広まっていた。オーラと顔で決められ堕落した。
俺、悲し過ぎだろ。この痛みを分かち合える友達もいなく、黒歴史として俺の頭に残り続けた。
「米満、どのパソコンでも使っていいぞ。」
職員室に帰ろうとする先生を止めた。
「先生、なぜ俺がアニメ好きだと知っているんですか?」
後ろ姿では不確かだが少し悪魔のように笑っていた気がする。
「前、お前の席の下に落ちてた本を拾って開いたら、『妹が俺のこと好きすぎて照れてしまいます』みたいな本があったから、帰って調べるとアニメ化祝パッパカパーとネットに書いてあったからな。」
え、普通に怖いよ。先生怖いですよ。
「じゃあ、頑張れよ。」
先生はそう言い残し去っていた。
「あ、そういえば米満君」
再び六条が立ち上がり俺へ視線を向けた。
「もし、私たちの裏のこと話せばどうなるかね。」
「えーと、米満!もし話したら、住所なり電話番号なり、晒すわよ。」
六条に続き水無月も脅してきた。
お前、俺の家の住所知らんだろ。
「もちろん。住所も電話番号もいつでも特定でかくるんだからね。」
恐ろしい水無月の特定スキル。
「あぁ、わかってるよ。てか俺が言っても誰も信用しないって。」
「そうね。クラスの様子を見ていれば分かることだったわ。」
無口六条と呼ばれたあの六条がこんなに喋って違うな、煽ってくるのに動揺を隠せない。
なんだよこの部活。
なんだよこの裏表。
今ごろの女子って怖い。
そうして、俺の腐ったグローバルカルチャー・コミュニケーション部(アニ研)での活動が始まろうとしていた。
先生に言われるがままに見知らぬ部室にきた。
どこにも部活の名前が書いてなく、俺の知らない部室だった。
「さぁ、入れ。」
先生が堂々とドアを開け、なかに入った。
入ると部室にはたくさんとパソコンがあった。
「先生あの、ここは...」
「六条、水無月、いるか?」
先生は俺の質問をとことん無視し、話を進めた。
「はい、います。」
初めに返事をしたのは六条だった。
2年3組 六条 晴香...
学年ぼっちの俺でもこいつを知っている。
毎回学年トップの成績を誇る。入学当時から1位を譲らない化け物。そして容姿端麗の清楚系美女。
「先生、今丁度opなんだけど~。」
すると、次に水無月が返事をした。
2年1組水無月 咲蘭...
俺はこいつも知っている。
いつも教室で陽キャたちが噂している学年いや校内トップの美女。成績では六条にいつも負けて学年2位。
なぜ、完璧美女2人がこの部活に...
てか今水無月「op」て言ったよな。
opって...まさか、いやどうせオペレーション管理とか建築とかに使われる油性調合ペイントのことだろう...
「二人とも紹介する。今日からこの部活に入る米満 浜戸だ。仲良くしてやってくれ。」
「先生あのここって何部なんですか?」
問いかけようとすると、六条が立ち上がった。
「先生、ここは私が説明します。この部は表面ではグローバルカルチャー・コミニュケーション部です。」
なるほど。これで筋が通った。表面ではと六条は言った。表があるとしたら裏もある。
「裏ではアニメ部的な活動だろ。」
表情を変えず、六条が言った。
「その根拠は?」
「その根拠はさっき水無月が言ってたopとパソンコだろ。それ以外何がある?」
俺も冷静に淡々と答えた。
「おい、六条その辺でいいだろ。」
「米満その通りだ。表ではグローバルカルチャー・コミニュケーション部裏ではアニ研をしている。」
おい、先生がそこに混ざっていいのかよ...先生としてどうなんだよ。
「おい、米満聞こえているぞ。そこにはあまり触れないほうが身のためだからな。」
睨みながら俺の足をふんでいる。先生ふんですますよー。
「よろしく。」
俺がいやいや挨拶すると、2人共無視し、自分のパソンコへと目を向けた。
水無月は「このopまじ神なんだよなー」と独り言を言いながら自分のパソコンへを操作し始めた。
トラウマ掘り返すなよ。
そう。それは中学1年生の頃。まだ俺がまだ捻くれていない頃、俺は入学初日に隣になった女子に勇気を振り絞り、「よろしく。」と挨拶をした。が返事がなく、隣の女子の肩を軽く叩くと「キャー」と悲鳴を上げられ、次の日にはセクハラ王子とあだ名が広まっていた。オーラと顔で決められ堕落した。
俺、悲し過ぎだろ。この痛みを分かち合える友達もいなく、黒歴史として俺の頭に残り続けた。
「米満、どのパソコンでも使っていいぞ。」
職員室に帰ろうとする先生を止めた。
「先生、なぜ俺がアニメ好きだと知っているんですか?」
後ろ姿では不確かだが少し悪魔のように笑っていた気がする。
「前、お前の席の下に落ちてた本を拾って開いたら、『妹が俺のこと好きすぎて照れてしまいます』みたいな本があったから、帰って調べるとアニメ化祝パッパカパーとネットに書いてあったからな。」
え、普通に怖いよ。先生怖いですよ。
「じゃあ、頑張れよ。」
先生はそう言い残し去っていた。
「あ、そういえば米満君」
再び六条が立ち上がり俺へ視線を向けた。
「もし、私たちの裏のこと話せばどうなるかね。」
「えーと、米満!もし話したら、住所なり電話番号なり、晒すわよ。」
六条に続き水無月も脅してきた。
お前、俺の家の住所知らんだろ。
「もちろん。住所も電話番号もいつでも特定でかくるんだからね。」
恐ろしい水無月の特定スキル。
「あぁ、わかってるよ。てか俺が言っても誰も信用しないって。」
「そうね。クラスの様子を見ていれば分かることだったわ。」
無口六条と呼ばれたあの六条がこんなに喋って違うな、煽ってくるのに動揺を隠せない。
なんだよこの部活。
なんだよこの裏表。
今ごろの女子って怖い。
そうして、俺の腐ったグローバルカルチャー・コミュニケーション部(アニ研)での活動が始まろうとしていた。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
幼なじみとセックスごっこを始めて、10年がたった。
スタジオ.T
青春
幼なじみの鞠川春姫(まりかわはるひめ)は、学校内でも屈指の美少女だ。
そんな春姫と俺は、毎週水曜日にセックスごっこをする約束をしている。
ゆるいイチャラブ、そしてエッチなラブストーリー。
夏の抑揚
木緒竜胆
青春
1学期最後のホームルームが終わると、夕陽旅路は担任の蓮樹先生から不登校のクラスメイト、朝日コモリへの届け物を頼まれる。
夕陽は朝日の自宅に訪問するが、そこで出会ったのは夕陽が知っている朝日ではなく、幻想的な雰囲気を纏う少女だった。聞くと、少女は朝日コモリ当人であるが、ストレスによって姿が変わってしまったらしい。
そんな朝日と夕陽は波長が合うのか、夏休みを二人で過ごすうちに仲を深めていくが。
桃は食ふとも食らはるるな
虎島沙風
青春
[桃は食っても歳桃という名の桃には食われるな]
〈あらすじ〉
高校一年生の露梨紗夜(つゆなしさや)は、クラスメイトの歳桃宮龍(さいとうくろう)と犬猿の仲だ。お互いのことを殺したいぐらい嫌い合っている。
だが、紗夜が、学年イチの美少女である蒲谷瑞姫(ほたにたまき)に命を狙われていることをきっかけに、二人は瑞姫を倒すまでバディを組むことになる。
二人は傷つけ合いながらも何だかんだで協力し合い、お互いに不本意極まりないことだが心の距離を縮めていく。
ところが、歳桃が瑞姫のことを本気で好きになったと打ち明けて紗夜を裏切る。
紗夜にとって、歳桃の裏切りは予想以上に痛手だった。紗夜は、新生バディの歳桃と瑞姫の手によって、絶体絶命の窮地に陥る。
瀕死の重傷を負った自分を前にしても、眉一つ動かさない歳桃に動揺を隠しきれない紗夜。
今にも自分に止めを刺してこようとする歳桃に対して、紗夜は命乞いをせずに──。
「諦めなよ。僕たちコンビにかなう敵なんてこの世に存在しない。二人が揃った時点で君の負けは確定しているのだから」
雨、晴れる時
サトウ・レン
青春
春に長く降る、こういう雨を、春霖、って呼ぶんだよ。雨、って普通は……、すこし哀しい感じがするものだけど、春の、特に小雨が長く続くような雨は、どこか明るい感じがして、好きなんだ。まぁ哀しい感じ、って、私が勝手にそう思ってるだけ、なんだけどね。
※作品内の一部エピソードは、過去に書いた「夏夜の幻」という短編を下敷きにしています。
その女子高生は痴漢されたい
冲田
青春
このお話はフィクションです。痴漢は絶対にダメです!
痴漢に嫌悪感がある方は読まない方がいいです。
あの子も、あの子まで痴漢に遭っているのに、私だけ狙われないなんて悔しい!
その女子高生は、今日も痴漢に遭いたくて朝の満員電車に挑みます。
写真少女と家出少女
シュガーキャット
青春
部活は写真部に所属。成績は普通。運動も普通。そんな冴えない優子が夏祭りで出会った美しい少女、美香。優子は思わずカメラのシャッターを押してしまい...。
少女達の青春を覗いてみませんか?
hypocrisy[偽善]
calm
青春
白牙 銀 (びゃくが ぎん)
今作の主人公。
引きこもったせいで弱々しい語りになってしまったが、元々の根はしっかりとしている。
ある出来事がきっかけで登校拒否になってしまった。
金剛 魁真 (こんごう かいま)
主人公の数少ない友人。
主人公のことを心配しているが、なかなか誘い出せないことに少しやきもきしている。
主人公の身内以外で唯一、主人公の登校拒否の理由を知っている。
明るい性格だが、たまに闇に墜ちる。
真川 琥珀 (さながわ こはく)
主人公や金剛のクラスの学級委員。
はっきりと物を言う性格で、なよなよと部屋にこもっている主人公にイライラしている。
しかし、優しいところもあるようで、金剛からは「ツンデレ」と言われている。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる