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1章 学生生活

ニの騎士 コアナイトの対決

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サン「え、だ、ダメでしたか?」

サンは泣きそうになっている

カン「い、いや。すごくてな」

サン「良かったぁ」

サンはすぐに泣き止んだ

ベスティ「なあ、あのデバイスってあんなに多機能だったか?」

エヴィ「…ううん。あんなに機能はないよ。あっても自分が得意な武器に変わるだけ」

デバイスとは貴族以上の身分の当主、または当主の子供に与えられる武器である。ロード家はただの貴族のながら、デバイスを持っているのは、ロード家が過去の実績により、王族と同じく、国を管理するほどの力があるからだ











サン「此処は落ち着きますね」

サンは一人、学園の開けた場所で座っている

エヴィ「居た居た」

ベスティ「お~い」

サン「ッ!?」

サン「な、何ですか?」

サンはびっくりしたのか、固まっている

エヴィ「デバイスの事なんだけど」

サン「!」

サンはデバイス、という言葉を聞いた瞬間、反応した

ベスティ「俺達が持っているデバイスと違うと思ってな」

サン「それはですね!!」

サン「本来デバイスは一つの武器にしか変形できませんが、僕が幼い時にデバイスを改良したため、さまざまな武器に変わるのですッ!!」

さっきの調子は何処(どこ)にいったのか、サンの目は輝き、早口で言った

ベスティ「そ、そうか」

ベスティは少し引いた

エヴィ「幼い時っていつ?」

サン「…確か、5歳の時です」

ベスティ「じゃあ最近なんじゃないか?」

サン「失礼な!」

サンはほっぺを膨らませた

サン「これでも16歳です!」

ベスティ「俺と年同じかよッ!?」

ベスティが驚いていると、イフがサン達の元に来た

イフ「お兄ちゃん!テスト終わったよ♪」

イフは嬉しそうに向かってきた

サン「どうでした?」

イフ「良いと思う!」

サン「それは良かった」

サンが安心すると、イフが近づいてきた

サン「お疲れ様です」

サンはつま先立ちの状態でイフを撫でた

イフ「えへへ♪」

サン「……どうしました?」

サンはベスティとエヴィの目が丸くなっている事に気がついた

ベスティ「お前男だったんだなって思ってな」

エヴィ「ずっと女の子って思ってたから」

サン「……そ、そうですか」

サンはシュン、としてしまった

イフ「あ、お兄ちゃん。次のテストはコアナイトの対決だから行こ」

サン「はい!」

サンはすぐに元気になった










イフ「どうしたんだろ?」

イフ達は戻ってきたが、何かあったのか、少し騒がしい

サン「何かあったんですか?」

カン「テストの対戦相手に急用が入ってしまってね、テストを出来そうにないんだ」

ベスティ「んじゃ俺とエヴィでいいか?」

カン「構わないが、二人はどうだ?」

サン「大丈夫です」

イフ「大丈夫」

ベスティ「しゃッ!!」

ベスティ「そういやお前ら、コアナイトあるのか?」

サン「ありますが、今は家にあります」

サン「だから呼びます」

その言葉にイフ以外、首をかしげた

サン「……」

サンはタブレットの形になったデバイスで何かを入力すると、巨大な円が現れ、その円の中心から、背中に二つの実体剣を背負ったコアナイト、巨大なメイス、背中にアサルトライフルを背負った。二体のコアナイトが現れた

イフ「私の相手は誰?」

ベスティ「俺だ」

サン「では僕の相手はエヴィさんですね」

エヴィ「うん」










イフ「準備できた?」

イフはコアナイトのコックピットから言った。コアナイトのコックピットには音声機能があり、遠くにいる人に話す事ができる。仲間にだけ話す時は操作で変更できる

ベスティ「ああ」

ベスティもコアナイトのコックピットから言った。ベスティのコアナイトは槍を持っており、背中にはスラスターがある

イフ・ベスティ「勝者敗者問わず称(たた)え、勝利の景色を知るのは勝者のみ」

二人は対戦の前の言葉を言った瞬間、戦いが始まった

ベスティ「行くぜ!」

ベスティのコアナイト。ランサーのスラスターが吹き出し、一気に向かってきた

イフ「行くよ。ツインソード」

イフのコアナイト、ツインソードはランサーに対して、二つの剣を使わず、ただ構えただけだった

ベスティ「おらッ!!」

ランサーの槍がツインに向かって行った

イフ「やあ!」

だが、ツインの脚が先に届き、蹴りで、ランサーは吹っ飛んだ

ベスティ「…結構威力あるな」

サン「イフ、どうですか?」

サンはデバイスを介して、話すと、イフのコックピットにサンの声が聞こえた

イフ「私が思ったとおりに動く!」

イフは喜んでいると、コックピットに警告が表示された

ベスティ「これなら!」

ベスティは後ろから槍で攻撃した

イフ「…危ないよぉ」

ツインソードは槍をくらったかに見えたが、くらう直前にスラスターを吹かせ、離れていた

ベスティ「なッ!?」

イフ「さあ、今度は私の番!」

ツインソードは背中にある一つのソードを構えた

イフ「行くよ!」

ツインソードの脚にあるスラスターが吹き、一気に向かってきた

ベスティ「速(はえ)ぇ」

ベスティがそう思った瞬間にはランサーの首にソードが当たっていた

ベスティ「降参だ」

ベスティが降参し、勝負は終わった










サン「行きますよ、エヴィさん!」

サンのコアナイト。パストのスラスターが吹き出し、向かって行った

エヴィ「……」

エヴィのコアナイト。スナイパーの腰部からミサイルが発射された

サン「ん?」

ミサイルは回避したが、周りに煙幕が発生した

サン「!」

煙幕の中、レーザーが向かってきた

サン「危ない」

サンはメイスでレーザーを防いだ

デバイス「マスター、操縦権を譲渡しますか?」

サン「しませんよ!これは勝負ですから」

デバイスは今コアナイトと接続されており、その状態ではハッキング、操縦権の譲渡などができる

ベスティ「あいつのコアナイト。旧式なのにやるな」

イフ「お兄ちゃんのコアナイトは旧式だけど、お兄ちゃんが改造してるから、今のコアナイトと渡り合えるよ」

サン「はあッ!!」

パストがメイスが振り回すと、周りの煙幕が晴れた

エヴィ「……ヤバ」

エヴィは驚いた

エヴィ「…けど、まだ諦めないよ」

スナイパーはライフルを捨て、肩から剣を出し、構え、スラスターを吹かせ、向かって行った

サン「はあッ!!」

パストはメイスを投げた

エヴィ「え…」

突然投げられたメイスはスナイパーにぶつかり、怯んだ

サン「はあはあ」

投げたメイスをパストはスナイパーが怯んだ隙に掴み、メイスを振り下ろそうとしている

エヴィ「降参」

その言葉によって、試合は終わった










サン・イフ「今日は疲れました(た)」

二人はバレルが迎えに来て、馬車で帰っている

バレル「学校はどうでした?」

サン・イフ「楽しかったです(た)♪」
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