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私は猫ちゃん?
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街に行ってお買い物をする予定だったけど、馬車が渋滞?で進まず、行き先を変更した。
変更した先は薔薇園。以前クリス様から凄く素敵だったと聞いていたので行ってみたかった場所だ。
アルブラン公爵邸から街に向かい、途中で行き先を変更したので薔薇園まではちょっと遠い。馬車の中ではユリウス様が何故か私の隣に座り、手を繋いだり、髪を撫でたり、頬を触ったりしている。
「ヴィオは可愛いなぁ」
「ありがとうございます。でも普通ですよ」
私が猫のリリーを可愛がるのと同じ様な感じかもしれない。
リリーは我が家にいる白い猫ちゃん。5歳の女の子なの。
私もリリーといると身体を撫でたり、頬を触ったりしちゃうものね。
いちばん好きなのはリリーのお腹に顔を埋めて思いっきり息を吸い込むこと。めっちゃ癒される。
ユリウス様もあれをやりたいかな?
う~ん。ドレスの上からならいいかな? でもそれじゃドレスの匂いしかしないかな? 裸? ダメダメ裸は恥ずかしいわ。
「ヴィオどうしたの? 面白い顔も可愛いけど……」
ユリウス様に声をかけられて焦る。変なこと考えてきっと私変な顔してたのね。
まぁ、裸でもえっちな雰囲気にはならないだろうな。
ユリウス様にとって私は猫状態なんだし。
薔薇園まだかな? 楽しみだな。
しばらくして薔薇園に到着した。
ユリウス様にエスコートされて馬車から降りた。
薔薇園は人気があるが王都から少し離れているのでそれほど混んでいない。
クリス様の話によると秘密の関係の人がお忍びで来るらしい。
クリス様は秘密の関係ではなく、第1王子と来たそうだ。
なんだかんだ言っても第1王子は素敵な人なのでクリス様は幸せみたい。王妃様のことは怖いらしいけど。
クリス様に「ヴィオは王妃様のこと怖くないの?」と聞かれたけど、お義母さまで免疫がついているので大丈夫だ。
お義母さまと王妃様は仲良しなので雰囲気がよく似ている。
「ヴィオ、何を考えてるのかな? ニコニコしてるけど」
「あっ、お義母さまと王妃様のことです」
ユリウス様がチッと舌打ちをしたような?
「私といるのに母上のことなんか考えないでほしいな」
そう言って私の肩をぎゅっと抱いた。痛いんですけど。
「痛いです」
涙目で訴える
「お仕置きだよ。今度、私とふたりの時に母上の事を考えたら、もっと痛いことするかもしれないよ」
そう言ってにっこり笑うユリウス様。なんか怖いんですけど……。
もっと痛いことってなんだろう? 怖い事を考えるのはやめよう。
「ユリウス様、早く薔薇を見に行きましょう!」
私は話をそらし、薔薇園の中に駆け込んだ。
*ヴィオレッタとユリウスの温度差の違いをお楽しみいただけましたでしょうか?
もっと痛いこと何でしょうね?
ヴィオレッタの思うもっと痛いこととユリウスの思うもっと痛いことは全然違います。
ユリウスの思うもっと痛いことは……。
R18ではないのでここでは言えません。皆さんのご想像にお任せします。
変更した先は薔薇園。以前クリス様から凄く素敵だったと聞いていたので行ってみたかった場所だ。
アルブラン公爵邸から街に向かい、途中で行き先を変更したので薔薇園まではちょっと遠い。馬車の中ではユリウス様が何故か私の隣に座り、手を繋いだり、髪を撫でたり、頬を触ったりしている。
「ヴィオは可愛いなぁ」
「ありがとうございます。でも普通ですよ」
私が猫のリリーを可愛がるのと同じ様な感じかもしれない。
リリーは我が家にいる白い猫ちゃん。5歳の女の子なの。
私もリリーといると身体を撫でたり、頬を触ったりしちゃうものね。
いちばん好きなのはリリーのお腹に顔を埋めて思いっきり息を吸い込むこと。めっちゃ癒される。
ユリウス様もあれをやりたいかな?
う~ん。ドレスの上からならいいかな? でもそれじゃドレスの匂いしかしないかな? 裸? ダメダメ裸は恥ずかしいわ。
「ヴィオどうしたの? 面白い顔も可愛いけど……」
ユリウス様に声をかけられて焦る。変なこと考えてきっと私変な顔してたのね。
まぁ、裸でもえっちな雰囲気にはならないだろうな。
ユリウス様にとって私は猫状態なんだし。
薔薇園まだかな? 楽しみだな。
しばらくして薔薇園に到着した。
ユリウス様にエスコートされて馬車から降りた。
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クリス様の話によると秘密の関係の人がお忍びで来るらしい。
クリス様は秘密の関係ではなく、第1王子と来たそうだ。
なんだかんだ言っても第1王子は素敵な人なのでクリス様は幸せみたい。王妃様のことは怖いらしいけど。
クリス様に「ヴィオは王妃様のこと怖くないの?」と聞かれたけど、お義母さまで免疫がついているので大丈夫だ。
お義母さまと王妃様は仲良しなので雰囲気がよく似ている。
「ヴィオ、何を考えてるのかな? ニコニコしてるけど」
「あっ、お義母さまと王妃様のことです」
ユリウス様がチッと舌打ちをしたような?
「私といるのに母上のことなんか考えないでほしいな」
そう言って私の肩をぎゅっと抱いた。痛いんですけど。
「痛いです」
涙目で訴える
「お仕置きだよ。今度、私とふたりの時に母上の事を考えたら、もっと痛いことするかもしれないよ」
そう言ってにっこり笑うユリウス様。なんか怖いんですけど……。
もっと痛いことってなんだろう? 怖い事を考えるのはやめよう。
「ユリウス様、早く薔薇を見に行きましょう!」
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*ヴィオレッタとユリウスの温度差の違いをお楽しみいただけましたでしょうか?
もっと痛いこと何でしょうね?
ヴィオレッタの思うもっと痛いこととユリウスの思うもっと痛いことは全然違います。
ユリウスの思うもっと痛いことは……。
R18ではないのでここでは言えません。皆さんのご想像にお任せします。
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