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28話 魔法基礎練からの〜
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今日は書く時間が取れそうもなく、更新は無理かと思ったのですが、病院の待ち時間になんとか書けました。いつもよりちょっと短いですが、よろしくお願いします。
今日はマグダレーナと魔法の練習をしている。
マグダレーナは魔導士だった両親を魔獣討伐で亡くし、魔導士団長のモーリッツ様に引き取られていた。魔力はあるのだが、まだ魔法が上手く使えない。
やる気だけは満々だけど技術がついてきていない。グローズクロイツ家で引き取り、私が鍛える事になった。
「レーナ、今日も基本の練習。面白くないと思うけど、これをちゃんとやってるかやってないかで、全然違うの。頑張ろうね」
マグダレーナは頑張り屋さんだ。でも早く結果を出したがる。まだ基礎練中だから、結果はなかなか出ない。ちょっと焦っているようだ。
「ディーママ様、やっぱり私はダメなのてしょうか? なかなかコントロールが上手くできないの」
「焦らなくていいの。基礎練をバッチリやった人は応用の段階になるとスムーズに魔法を出せるわ」
「ディーママ様も基礎練をやったのですか?」
マグダレーナは私を見つめる。
「もちろんよ。10年くらいは朝から晩まで魔法の基礎練と剣の稽古に体術、そして鍛錬。それに淑女教育。ヘトヘトだったけど、そのおかげで体力がついたわ」
私の答えにマグダレーナは目を見開いている。驚いたかな?
「魔法の基礎練だけじゃなく、剣や体術や鍛錬、淑女教育もしたのですか?」
「うちは武門の家だったから、女も男も鍛えられるのよ。いつでも戦えるようにね」
「すごい! 私も戦えるようになりたい!」
目をキラキラさせている。
「レーナは魔法で戦えるように、今練習しているの。将来は魔導士になるのでしょう。攻撃魔法をしっかり使えれば剣や体術を覚えなくても大丈夫。充分強いわよ」
私の言葉にレーナは頷く。
「モーリッツ様より強くなる?」
「そうね。将来女性初の魔導士団長になればいいんじゃない? グローズクロイツ領は男女差別はないし、適材適所で人選をしているわ。それにこれからは貴族も平民も関係なく仕事に就けるようになるから、レーナも魔導士団長になれる可能性はあるわ。その日のためにしんどいけど、基礎練頑張ろうね」
マグダレーナと始めた魔法の基礎練が日を重ねる毎にひとりふたりと増え、半年経った今では8人の子供達を教えている。
貴族もいれば平民もいる。孤児院の子供もいてバラエティにとんでいる。王都と違ってここはみんな平等だ。
いつのまにかレーナとブルーノ様の嫡男のユリウスがリーダーのようになっていた。
ユリウスは突然現れた。
「ディー様、私もディー様の鍛錬に参加したいのです」
ブルーノ様はコンラート様のようにガチガチの跡継ぎは父と同じ道を歩まねばならない思想ではなく、やりたいことをやればいいという考えの人らしく、嫡男でも文官になる必要はない、好きなことをやればいいとユリウスに言ったそうだ。
「私は魔導士になりたいのです。父と領主様に相談したら、マグダレーナと一緒にディー様に訓練を受けたらどうだと言われました。お願いします。私を弟子にして下さい」
ユリウスは頭を下げる。
弟子か。
「ブルーノ様やアル様がいいなら私はいいわよ。よろしくね」
真面目で努力家のユリウスの登場はマグダレーナの刺激になった。ふたりでコツコツ練習をしている姿を見て参加希望者が増えて来た。
今ではふたりを中心に勉強会なんかも行われているみたいだ。
「ディー様、レーナからディー様は魔法以外にも、剣術や体術、それ用の鍛錬もしていると聞きました。私にそれを教えてくれませんか? 魔法を使うだけでなく、剣術や体術も覚え、それを魔法にいかしたいのです」
ユリウスが真剣な眼差しで私に言う。
「そうね。アル様とブルーノ様に相談してみるわ。ユリウスは真面目で努力家だけどすぐに無理しちゃうでしょう。それがちょっと心配なの」
私はユリウスの頭を撫でた。
「え~! 私も行きたいです!」
ユリウスの話を聞いたアイザックが自分も行きたいとゴネだし、アイザックが行くなら自分達もと言い出したのだ。
アルトゥール様に相談してみたら、いいのではないかということになり、騎士団の練習に参加している子供達で希望者はアイゼンシュタット家直伝の子供の訓練を開催することになった。
マグダレーナの魔法訓練をしていただけなのに、気がついたら、魔導士を目指す子供達の魔法貴族訓練と騎士を目指す子供達のアイゼンシュタット家風訓練をするはめになってしまった。
まぁ、それも楽しいかな。
今日は書く時間が取れそうもなく、更新は無理かと思ったのですが、病院の待ち時間になんとか書けました。いつもよりちょっと短いですが、よろしくお願いします。
今日はマグダレーナと魔法の練習をしている。
マグダレーナは魔導士だった両親を魔獣討伐で亡くし、魔導士団長のモーリッツ様に引き取られていた。魔力はあるのだが、まだ魔法が上手く使えない。
やる気だけは満々だけど技術がついてきていない。グローズクロイツ家で引き取り、私が鍛える事になった。
「レーナ、今日も基本の練習。面白くないと思うけど、これをちゃんとやってるかやってないかで、全然違うの。頑張ろうね」
マグダレーナは頑張り屋さんだ。でも早く結果を出したがる。まだ基礎練中だから、結果はなかなか出ない。ちょっと焦っているようだ。
「ディーママ様、やっぱり私はダメなのてしょうか? なかなかコントロールが上手くできないの」
「焦らなくていいの。基礎練をバッチリやった人は応用の段階になるとスムーズに魔法を出せるわ」
「ディーママ様も基礎練をやったのですか?」
マグダレーナは私を見つめる。
「もちろんよ。10年くらいは朝から晩まで魔法の基礎練と剣の稽古に体術、そして鍛錬。それに淑女教育。ヘトヘトだったけど、そのおかげで体力がついたわ」
私の答えにマグダレーナは目を見開いている。驚いたかな?
「魔法の基礎練だけじゃなく、剣や体術や鍛錬、淑女教育もしたのですか?」
「うちは武門の家だったから、女も男も鍛えられるのよ。いつでも戦えるようにね」
「すごい! 私も戦えるようになりたい!」
目をキラキラさせている。
「レーナは魔法で戦えるように、今練習しているの。将来は魔導士になるのでしょう。攻撃魔法をしっかり使えれば剣や体術を覚えなくても大丈夫。充分強いわよ」
私の言葉にレーナは頷く。
「モーリッツ様より強くなる?」
「そうね。将来女性初の魔導士団長になればいいんじゃない? グローズクロイツ領は男女差別はないし、適材適所で人選をしているわ。それにこれからは貴族も平民も関係なく仕事に就けるようになるから、レーナも魔導士団長になれる可能性はあるわ。その日のためにしんどいけど、基礎練頑張ろうね」
マグダレーナと始めた魔法の基礎練が日を重ねる毎にひとりふたりと増え、半年経った今では8人の子供達を教えている。
貴族もいれば平民もいる。孤児院の子供もいてバラエティにとんでいる。王都と違ってここはみんな平等だ。
いつのまにかレーナとブルーノ様の嫡男のユリウスがリーダーのようになっていた。
ユリウスは突然現れた。
「ディー様、私もディー様の鍛錬に参加したいのです」
ブルーノ様はコンラート様のようにガチガチの跡継ぎは父と同じ道を歩まねばならない思想ではなく、やりたいことをやればいいという考えの人らしく、嫡男でも文官になる必要はない、好きなことをやればいいとユリウスに言ったそうだ。
「私は魔導士になりたいのです。父と領主様に相談したら、マグダレーナと一緒にディー様に訓練を受けたらどうだと言われました。お願いします。私を弟子にして下さい」
ユリウスは頭を下げる。
弟子か。
「ブルーノ様やアル様がいいなら私はいいわよ。よろしくね」
真面目で努力家のユリウスの登場はマグダレーナの刺激になった。ふたりでコツコツ練習をしている姿を見て参加希望者が増えて来た。
今ではふたりを中心に勉強会なんかも行われているみたいだ。
「ディー様、レーナからディー様は魔法以外にも、剣術や体術、それ用の鍛錬もしていると聞きました。私にそれを教えてくれませんか? 魔法を使うだけでなく、剣術や体術も覚え、それを魔法にいかしたいのです」
ユリウスが真剣な眼差しで私に言う。
「そうね。アル様とブルーノ様に相談してみるわ。ユリウスは真面目で努力家だけどすぐに無理しちゃうでしょう。それがちょっと心配なの」
私はユリウスの頭を撫でた。
「え~! 私も行きたいです!」
ユリウスの話を聞いたアイザックが自分も行きたいとゴネだし、アイザックが行くなら自分達もと言い出したのだ。
アルトゥール様に相談してみたら、いいのではないかということになり、騎士団の練習に参加している子供達で希望者はアイゼンシュタット家直伝の子供の訓練を開催することになった。
マグダレーナの魔法訓練をしていただけなのに、気がついたら、魔導士を目指す子供達の魔法貴族訓練と騎士を目指す子供達のアイゼンシュタット家風訓練をするはめになってしまった。
まぁ、それも楽しいかな。
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