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番外編 アマーリエの恋
アルフォンスのこと
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せっかく留学したのだからアルフォンスのことは気にせず、留学生活をたのしみたい。
アルフォンスとはヒルシュ王国に留学している時に出会った。ともに王族ということもあり、なんとなく話をするようになった。
アルフォンスはヨードル王国の第2王子。ヨードル王国といえば西の魔法大国として東のフリューゲル王国と1.2を争う魔法の発達した国だ。
ヒルシュ王国は医療が発達した国で、アルフォンスは魔法医療を学ぶ為に留学していた。
私は薬師の仕事に興味があったのでそれを学びに行っていた。
私は弟が即位したら王家から離れるつもりだ。結婚して離れるのもいいが、できれば自分で仕事をして生活していきたいと考えていた。
私はアルフォンスと仲良くなり、沢山の魔法を教えてもらった。
そして、気がついたらアルフォンスを好きになっていた。
アルフォンスもなんとなく私に好意を持ってくれているような気がした。でも、王族同士の恋なんてそう簡単にはうまくいかない。
良くも悪くも、早くアルフォンスに告白してはっきりさせたいと思っていたのだが、あの日、アルフォンスの元にヨードル王国からお客がやってきた。
そのお客とは、はちみつ色のふわふわした髪、ピンク色の丸い瞳。華奢で、見るからにお姫様という感じの可愛らしい女性と、その侍女だった。
「アルフォンス様、お会いしたかったですわ~。私に黙って行ってしまわれるなんてひどいです」
その令嬢はそう言いながらアルフォンスに纏わりついている。
アルフォンスはそっけない態度をとっているが、国からわざわざ会いに来るくらいなのだ。普通の知り合いというわけではないだろう。
やっぱりアルフォンスもああいう女の子っぽい人が好きなんだな。
私は銀色のストレートのロングヘア。女性にしては背が高いし、柔らかい感じは全くない。おまけに目は吊り気味で瞳は紺色。キツく見えるし、実際キツい。色気なんて全くない。
私が男でもあちらを選ぶだろう。
中庭のガゼボでひとりで本を読んでいたら、その令嬢が突然やってきた。
「アルフォンス様は私の婚約者なんです。王女様だからって地位をカサに来てアルフォンス様に近づかないで。アルフォンス様も迷惑しているんです。私達の仲を邪魔しないで下さい。あなたみたいな怖い顔の人、アルフォンス様が好きになると思っているのですか? アルフォンス様はあなたが王女だから仕方なく合わせているだけなんですよ」
後ろに控えている侍女も声をあげる。
「そうですわ。お嬢様の邪魔をしないで下さいませ。アルフォンス殿下はお嬢様のものです」
なんだこの女。見た目は可愛いが中身は真っ黒か? 侍女もダメだ。他国の王女にいきなり話しかけ、罵倒するとは首がとんでも仕方ないぞ。
呆気に取られていたらアルフォンスと護衛騎士がやってきた。
「ミリー、探したよ。アマーリエと一緒にいたのか」
いや、別に一緒にいたわけではない。
ミリーというのか。アルフォンス様の婚約者だったのか。こんな嫌な女がね。私は小さくため息をついた。
「アルフォンス様ぁ、アマーリエ様は酷いのです。私に意地悪をなさるのです。そして酷い言葉で罵られましたわ」
はぁ? 急に何を言うんだ?
それに私はこの令嬢から挨拶も受けていないし、名前呼びを許した覚えもない。ミリーと呼ばれている令嬢はアルフォンスに縋りつき、目をうるうるさせている。
気持ち悪い。こんな奴を信用しているならアルフォンスはダメだな。まぁ、この令嬢と結婚するのだから仕方ないな。
「アマーリエ……」
アルフォンスは私をじっと見る。
「いくら私が否定したところでアルフォンスが本当だと思うなら本当でしょう。アルフォンスがどちらを信じるかね。失礼するわ」
アルフォンスは黙ったままだ。
私は席を立った。
可愛げがないのはわかっている。でも私にはそう言うしかなかった。
それからもミリー嬢は私に絡んできた。アルフォンスがいない時に私を罵倒し、アルフォンスがいるところでは私に嫌な目に遭わされたと泣きつく。
馬鹿馬鹿しい。
アルフォンスとはあれから距離を置いている。
何か言いたげな気もするのだが、いつもミリー嬢がへばりついているし、私は拒絶しているので話す機会もない。
そんな時、国から母の身体の具合が悪くなったので、戻ってきて欲しいと連絡が来た。
ヒルシュ王国で学びたかった事はだいたい習得できたし、残りの留学期間も少しだ。
これ以上ここにいてミリー嬢に嫌な思いをさせられるのも嫌だ。
これが自国なら、どんな手を使っても二度と私の前に顔を出せないようにしてやるのだが、他国で問題を起こす訳にもいかない。
ミリー嬢が来るまでは幸せで楽しい日々だった。
私はアルフォンスに挨拶もしないまま国に戻った。
国に戻ってから、アルフォンスから何度か手紙が来たが読まずに捨てた。
あの時「私はアマーリエを信じる」と言ってくれたら、何か変わっていたのかな。
いや、あちらは婚約者た。何も変わらない。
もう二度と会わないつもりだったのに、また会ってしまうなんて。
それに、また、あのミリー嬢もこの国に来ているのかもしれない。嫌だな。会いたくない。
私は未だに初恋を引きずっているみたいだ。アルフォンスに再会して思い知らされた。
気の強い鬼姫も好きな男のことになるとてんでダメだ。
ミリー嬢が来る前に「ヨードル王国で魔法を学びたい」とアルフォンスに言った。アルフォンスも「すぐにくればいい。父母や兄弟に紹介する。みんなアマーリエを歓迎するよ」と言っていた。
私は西の魔法大国ヨードル王国ではなく、東の魔法大国フリューゲル王国を選んだ。そこでロルフに出会った。ロルフは人懐っこくフレンドリーだった。魔法について、色々興味を持たせてくれた。
でも、ロルフに対しては弟のような気持ちしかないが、ロルフも国王夫妻も私を気に入ってくれている。
ロルフと結婚してもアルフォンスを忘れることなんてできないだろう。いくら政略結婚だとしてもロルフにも失礼だ。やっぱり、ひとりで生きていこう。
ロルフや国王夫妻にはきちんと断ろう。
留学の予定期間を早めて帰ろうかな。アルフォンスは1年いると言っていたから、続きは来年、アルフォンスが自国に戻ってからまた来るのもありかもしれないな。
とにかくミリー嬢に会いたくない。ミリー嬢とアルフォンスが一緒にいるとこなんて見たくない。
私は何度目かの大きなため息をついてベッドに潜り込んだ。
アルフォンスとはヒルシュ王国に留学している時に出会った。ともに王族ということもあり、なんとなく話をするようになった。
アルフォンスはヨードル王国の第2王子。ヨードル王国といえば西の魔法大国として東のフリューゲル王国と1.2を争う魔法の発達した国だ。
ヒルシュ王国は医療が発達した国で、アルフォンスは魔法医療を学ぶ為に留学していた。
私は薬師の仕事に興味があったのでそれを学びに行っていた。
私は弟が即位したら王家から離れるつもりだ。結婚して離れるのもいいが、できれば自分で仕事をして生活していきたいと考えていた。
私はアルフォンスと仲良くなり、沢山の魔法を教えてもらった。
そして、気がついたらアルフォンスを好きになっていた。
アルフォンスもなんとなく私に好意を持ってくれているような気がした。でも、王族同士の恋なんてそう簡単にはうまくいかない。
良くも悪くも、早くアルフォンスに告白してはっきりさせたいと思っていたのだが、あの日、アルフォンスの元にヨードル王国からお客がやってきた。
そのお客とは、はちみつ色のふわふわした髪、ピンク色の丸い瞳。華奢で、見るからにお姫様という感じの可愛らしい女性と、その侍女だった。
「アルフォンス様、お会いしたかったですわ~。私に黙って行ってしまわれるなんてひどいです」
その令嬢はそう言いながらアルフォンスに纏わりついている。
アルフォンスはそっけない態度をとっているが、国からわざわざ会いに来るくらいなのだ。普通の知り合いというわけではないだろう。
やっぱりアルフォンスもああいう女の子っぽい人が好きなんだな。
私は銀色のストレートのロングヘア。女性にしては背が高いし、柔らかい感じは全くない。おまけに目は吊り気味で瞳は紺色。キツく見えるし、実際キツい。色気なんて全くない。
私が男でもあちらを選ぶだろう。
中庭のガゼボでひとりで本を読んでいたら、その令嬢が突然やってきた。
「アルフォンス様は私の婚約者なんです。王女様だからって地位をカサに来てアルフォンス様に近づかないで。アルフォンス様も迷惑しているんです。私達の仲を邪魔しないで下さい。あなたみたいな怖い顔の人、アルフォンス様が好きになると思っているのですか? アルフォンス様はあなたが王女だから仕方なく合わせているだけなんですよ」
後ろに控えている侍女も声をあげる。
「そうですわ。お嬢様の邪魔をしないで下さいませ。アルフォンス殿下はお嬢様のものです」
なんだこの女。見た目は可愛いが中身は真っ黒か? 侍女もダメだ。他国の王女にいきなり話しかけ、罵倒するとは首がとんでも仕方ないぞ。
呆気に取られていたらアルフォンスと護衛騎士がやってきた。
「ミリー、探したよ。アマーリエと一緒にいたのか」
いや、別に一緒にいたわけではない。
ミリーというのか。アルフォンス様の婚約者だったのか。こんな嫌な女がね。私は小さくため息をついた。
「アルフォンス様ぁ、アマーリエ様は酷いのです。私に意地悪をなさるのです。そして酷い言葉で罵られましたわ」
はぁ? 急に何を言うんだ?
それに私はこの令嬢から挨拶も受けていないし、名前呼びを許した覚えもない。ミリーと呼ばれている令嬢はアルフォンスに縋りつき、目をうるうるさせている。
気持ち悪い。こんな奴を信用しているならアルフォンスはダメだな。まぁ、この令嬢と結婚するのだから仕方ないな。
「アマーリエ……」
アルフォンスは私をじっと見る。
「いくら私が否定したところでアルフォンスが本当だと思うなら本当でしょう。アルフォンスがどちらを信じるかね。失礼するわ」
アルフォンスは黙ったままだ。
私は席を立った。
可愛げがないのはわかっている。でも私にはそう言うしかなかった。
それからもミリー嬢は私に絡んできた。アルフォンスがいない時に私を罵倒し、アルフォンスがいるところでは私に嫌な目に遭わされたと泣きつく。
馬鹿馬鹿しい。
アルフォンスとはあれから距離を置いている。
何か言いたげな気もするのだが、いつもミリー嬢がへばりついているし、私は拒絶しているので話す機会もない。
そんな時、国から母の身体の具合が悪くなったので、戻ってきて欲しいと連絡が来た。
ヒルシュ王国で学びたかった事はだいたい習得できたし、残りの留学期間も少しだ。
これ以上ここにいてミリー嬢に嫌な思いをさせられるのも嫌だ。
これが自国なら、どんな手を使っても二度と私の前に顔を出せないようにしてやるのだが、他国で問題を起こす訳にもいかない。
ミリー嬢が来るまでは幸せで楽しい日々だった。
私はアルフォンスに挨拶もしないまま国に戻った。
国に戻ってから、アルフォンスから何度か手紙が来たが読まずに捨てた。
あの時「私はアマーリエを信じる」と言ってくれたら、何か変わっていたのかな。
いや、あちらは婚約者た。何も変わらない。
もう二度と会わないつもりだったのに、また会ってしまうなんて。
それに、また、あのミリー嬢もこの国に来ているのかもしれない。嫌だな。会いたくない。
私は未だに初恋を引きずっているみたいだ。アルフォンスに再会して思い知らされた。
気の強い鬼姫も好きな男のことになるとてんでダメだ。
ミリー嬢が来る前に「ヨードル王国で魔法を学びたい」とアルフォンスに言った。アルフォンスも「すぐにくればいい。父母や兄弟に紹介する。みんなアマーリエを歓迎するよ」と言っていた。
私は西の魔法大国ヨードル王国ではなく、東の魔法大国フリューゲル王国を選んだ。そこでロルフに出会った。ロルフは人懐っこくフレンドリーだった。魔法について、色々興味を持たせてくれた。
でも、ロルフに対しては弟のような気持ちしかないが、ロルフも国王夫妻も私を気に入ってくれている。
ロルフと結婚してもアルフォンスを忘れることなんてできないだろう。いくら政略結婚だとしてもロルフにも失礼だ。やっぱり、ひとりで生きていこう。
ロルフや国王夫妻にはきちんと断ろう。
留学の予定期間を早めて帰ろうかな。アルフォンスは1年いると言っていたから、続きは来年、アルフォンスが自国に戻ってからまた来るのもありかもしれないな。
とにかくミリー嬢に会いたくない。ミリー嬢とアルフォンスが一緒にいるとこなんて見たくない。
私は何度目かの大きなため息をついてベッドに潜り込んだ。
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