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番外編のおまけ
出版パーティー(リリ視点)そして書籍化のお知らせ
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皆様、こんにちは。ご機嫌はいかがでしょうか?
私はリリ・フェノバールと申します。フェノバール公爵の三男の嫁で、フェノバール商会の代表をさせていただいております。
今日は私が立ち上げたフェノバール商会、出版部門の売れっ子作家レイチェル・ランドセンの新作発表会&出版記念パーティーなのです。
レイチェル叔母様は私の義母の弟のロバート・ランドセン侯爵の夫人。
若い頃から恋愛小説を書いていることを知り、趣味が恋愛小説を読むことだった私が無理に読ませてもらい、大ファンになったの。
これはみんなに読んでもらわねば(売らねば)と思い、フェノバール商会に出版部門を立ち上げました。
最初はレイチェル叔母様の親友のソフィア叔母様とお義父様の弟のアンソニー叔父様の恋の物語「アンソニーの恋」を売り出したの。
二人の切ない恋はノルスバン国中の乙女の涙を誘い、小説だけじゃもったいない(もっと儲かりそうだ)とお芝居にしてみたら、これが大ヒット。フェノバール商会はウハウハになってしまいましたわ。
ソフィア叔母様は刺繍作家としても有名なので、私はソフィア叔母様にウエディングプランのドレスの刺繍をお願いしたの。
あの「アンソニーの恋」のソフィアが刺繍したドレスで結婚式を挙げると幸せになるとうたったところ、ウエディングプランが飛ぶように売れたのですわ。
そして満を持して、私は二匹目のドジョウを狙ってママとお義父様の恋の話をレイチェル叔母様に書いてもらいましたの。
タイトルは「魅了が解けた元王太子と結婚させられてしまいました」
ママ、ミディアローズがお義父様のリカルド・フェノバールと出会い、結婚してフェノバール領をどんどん盛り上げていくお話。まだ私も夫も登場しないけど、私の父のオーウェン・ドラールは終わりの頃にちょっとだけ登場しますわ。
そろそろ、ママとお義父様が到着するわね。
「リリ! お義姉様達が到着したみたいよ」
今日の主役のレイチェル叔母様が私を呼びに来た。
「レイチェル叔母様、主役なんですから会場でどんと構えてくださいませ」
「何を言っているの。今日の主役は主人公のミディアお義姉様でしょ?」
いやいや、作家はあなたでしょ? でも、ママが来たらみんな持って行かれてしまうわね。
さぁ、私も会場にも戻ろう。
◇ ◇ ◇
会場はお祝いのお花がいっぱいだ。
レイチェル叔母様のファンからのものやママのファンからのもの、フェノバール公爵家とお付き合いのある方々からのもの。
本当にフェノバール公爵夫妻は顔が広い。他国からの祝い客もたくさんみえている。
「リリ、レイチェル、今日はありがとう。私は世界一の幸せ者ね」
ママはお義父様色のドレスを着てにっこりと微笑む。
「レイチェル、小説読んだよ。面白かった。まるでその場にいたみたいだったよ。よく調べたね」
お義父様は興味津々だ。
「アーサー様の魔道具で色々見せてもらいました。あと、ジェット義兄様にも協力してもらいました」
我がフェノバール公爵家にはデキル男のアーサー・マイスタンと神様ことジェット義兄様がいる。ふたりにできないことなど何もない。
シャル(私の夫)の話によるとフェノバール公爵家の兄妹達はこのノルスバン国の建て直しの為に神界から命を受け下界に降りてきているそうだ。
確かにリュカ義兄様、リーゼ義姉様、シャル、フィオナ、みんな普通ではない。
私も転生者なので色んな力をもらっているが、あの兄妹達はほんとに神がかりだ。
次はレイチェル叔母様にフェノバール公爵家の子供達の活躍の話を書いてもらっちゃおうかな。
「リリ、また次のことを考えているの?」
ママは鋭い。
「はい。次はフェノバール公爵家の兄妹達の活躍をレイチェル叔母様に書いてもらおうかと思っています。子供の読者もほしいですからね。それに前世で人気があった漫画にも挑戦してみたいです。漫画が当たればフェノバール商会の一人勝ちですわ」
私はヒヒヒと笑う。
「漫画いいね。私も読みたい」
前世漫画好きだったらしいシャルは乗り気だ。
「絵の上手な人をもう何人か見つけていますわ」
私は抜かりない。
前世もそれなりに楽しかったが、今世は本当に楽しい。こんな楽しい世界に転生させてくれた神様には感謝しかない。
そして、この世界でママこと、ミディアローズ・フェノバール公爵夫人と出会えたことが私のいちばんの幸せだろう。
ママの傍にいれば面白いことが沢山湧き出てくる。そしてそれを形にするのは何より楽しい。
まさにママは私の女神様だ。
「リリ、そろそろ始めるよ。挨拶して」
シャルに声をかけられ私はステージの中央に立つ。
「皆様、本日はお忙しい中『魅了が解けた元王太子と結婚させられてしまいました』の出版記念パーティーにお運びいただきありがとうございます。この小説は我が義両親であります、リカルド・フェノバール公爵とミディアローズ・フェノバール公爵夫人の出会いからふたりが心を通わせ、フェノバール領を盛り上げ、幸せになっていく日々をフェノバール公爵夫人の義妹でありますレイチェル・ランドセンが執筆した小説であります。まずはふたりの話を小説にし、人気が出ればその後の子供達が登場する続編を出す所存でございます。皆様に手に取り読んでいただき、フェノバール公爵夫妻の物語を楽しんでいただければと思います。この話を書いてくれたレイチェル・ランドセン侯爵夫人、主人公のママことミディアローズ様、そしてミディアローズ様最愛のリカルド・フェノバール公爵に拍手をお願いします」
さぁ、今日のパーティー私も楽しむわよ。
♡ ♡ ♡
上記の小説は微妙にフィクションです。
この度「魅了が解けた元王太子と結婚させられてしまいました。何で私なの? 勘弁してほしいわ」が11月下旬に書籍化されフェノバール商会出版部門からではなく、アルファポリス、レジーナから出版することになりました。
これも皆様の応援のお陰です。本当にありがとうございます。
連載をはじめたころはまさか書籍化することになるとは夢にも思っていませんでした。
魅了の魔法が解けたあと、魅了にかかった人達は別に何も悪いわけではないのに皆不幸になっている。それって可哀想じゃない? 魅了の魔法にかかって失敗した人達を救済する話があってもいいのではないかと思いこの話を書き始めました。
主人公は元気で前向きなミディア、そして真面目で堅物、責任感の強いリカルド。この太陽と月のようなふたり、そしてふたりを応援してくれる皆様のお陰で第16回恋愛小説大賞優秀賞をいただき、そして書籍化することになりました。
出版に至るまでは担当についてくれた編集の方に助けていただき、とても読みやすくなりました。
編集の方が提案してくれた改稿や校正は本当に目から鱗状態でとても勉強になりました。
こちらで書いていたモノより、よりパワーアップした『魅了が解けた元王太子と結婚させられました』となりました。
また表紙や中の挿絵が素晴らしく初めてラフを見せてもらった時に感激して泣きました。
今回はリュカ達が産まれる前のお話になります。好評であれば続きも出せるそうなので、続編でリュカの絵姿も見てみたいと密かに思っております。
手にとって読んでいただければ幸いです。
書籍化に伴い、書籍になった部分は11月下旬に取り下げることになります。ご了承下さいませ。
本当にありがとうございます。
レイチェル・ランドセンこと金峯蓮華
私はリリ・フェノバールと申します。フェノバール公爵の三男の嫁で、フェノバール商会の代表をさせていただいております。
今日は私が立ち上げたフェノバール商会、出版部門の売れっ子作家レイチェル・ランドセンの新作発表会&出版記念パーティーなのです。
レイチェル叔母様は私の義母の弟のロバート・ランドセン侯爵の夫人。
若い頃から恋愛小説を書いていることを知り、趣味が恋愛小説を読むことだった私が無理に読ませてもらい、大ファンになったの。
これはみんなに読んでもらわねば(売らねば)と思い、フェノバール商会に出版部門を立ち上げました。
最初はレイチェル叔母様の親友のソフィア叔母様とお義父様の弟のアンソニー叔父様の恋の物語「アンソニーの恋」を売り出したの。
二人の切ない恋はノルスバン国中の乙女の涙を誘い、小説だけじゃもったいない(もっと儲かりそうだ)とお芝居にしてみたら、これが大ヒット。フェノバール商会はウハウハになってしまいましたわ。
ソフィア叔母様は刺繍作家としても有名なので、私はソフィア叔母様にウエディングプランのドレスの刺繍をお願いしたの。
あの「アンソニーの恋」のソフィアが刺繍したドレスで結婚式を挙げると幸せになるとうたったところ、ウエディングプランが飛ぶように売れたのですわ。
そして満を持して、私は二匹目のドジョウを狙ってママとお義父様の恋の話をレイチェル叔母様に書いてもらいましたの。
タイトルは「魅了が解けた元王太子と結婚させられてしまいました」
ママ、ミディアローズがお義父様のリカルド・フェノバールと出会い、結婚してフェノバール領をどんどん盛り上げていくお話。まだ私も夫も登場しないけど、私の父のオーウェン・ドラールは終わりの頃にちょっとだけ登場しますわ。
そろそろ、ママとお義父様が到着するわね。
「リリ! お義姉様達が到着したみたいよ」
今日の主役のレイチェル叔母様が私を呼びに来た。
「レイチェル叔母様、主役なんですから会場でどんと構えてくださいませ」
「何を言っているの。今日の主役は主人公のミディアお義姉様でしょ?」
いやいや、作家はあなたでしょ? でも、ママが来たらみんな持って行かれてしまうわね。
さぁ、私も会場にも戻ろう。
◇ ◇ ◇
会場はお祝いのお花がいっぱいだ。
レイチェル叔母様のファンからのものやママのファンからのもの、フェノバール公爵家とお付き合いのある方々からのもの。
本当にフェノバール公爵夫妻は顔が広い。他国からの祝い客もたくさんみえている。
「リリ、レイチェル、今日はありがとう。私は世界一の幸せ者ね」
ママはお義父様色のドレスを着てにっこりと微笑む。
「レイチェル、小説読んだよ。面白かった。まるでその場にいたみたいだったよ。よく調べたね」
お義父様は興味津々だ。
「アーサー様の魔道具で色々見せてもらいました。あと、ジェット義兄様にも協力してもらいました」
我がフェノバール公爵家にはデキル男のアーサー・マイスタンと神様ことジェット義兄様がいる。ふたりにできないことなど何もない。
シャル(私の夫)の話によるとフェノバール公爵家の兄妹達はこのノルスバン国の建て直しの為に神界から命を受け下界に降りてきているそうだ。
確かにリュカ義兄様、リーゼ義姉様、シャル、フィオナ、みんな普通ではない。
私も転生者なので色んな力をもらっているが、あの兄妹達はほんとに神がかりだ。
次はレイチェル叔母様にフェノバール公爵家の子供達の活躍の話を書いてもらっちゃおうかな。
「リリ、また次のことを考えているの?」
ママは鋭い。
「はい。次はフェノバール公爵家の兄妹達の活躍をレイチェル叔母様に書いてもらおうかと思っています。子供の読者もほしいですからね。それに前世で人気があった漫画にも挑戦してみたいです。漫画が当たればフェノバール商会の一人勝ちですわ」
私はヒヒヒと笑う。
「漫画いいね。私も読みたい」
前世漫画好きだったらしいシャルは乗り気だ。
「絵の上手な人をもう何人か見つけていますわ」
私は抜かりない。
前世もそれなりに楽しかったが、今世は本当に楽しい。こんな楽しい世界に転生させてくれた神様には感謝しかない。
そして、この世界でママこと、ミディアローズ・フェノバール公爵夫人と出会えたことが私のいちばんの幸せだろう。
ママの傍にいれば面白いことが沢山湧き出てくる。そしてそれを形にするのは何より楽しい。
まさにママは私の女神様だ。
「リリ、そろそろ始めるよ。挨拶して」
シャルに声をかけられ私はステージの中央に立つ。
「皆様、本日はお忙しい中『魅了が解けた元王太子と結婚させられてしまいました』の出版記念パーティーにお運びいただきありがとうございます。この小説は我が義両親であります、リカルド・フェノバール公爵とミディアローズ・フェノバール公爵夫人の出会いからふたりが心を通わせ、フェノバール領を盛り上げ、幸せになっていく日々をフェノバール公爵夫人の義妹でありますレイチェル・ランドセンが執筆した小説であります。まずはふたりの話を小説にし、人気が出ればその後の子供達が登場する続編を出す所存でございます。皆様に手に取り読んでいただき、フェノバール公爵夫妻の物語を楽しんでいただければと思います。この話を書いてくれたレイチェル・ランドセン侯爵夫人、主人公のママことミディアローズ様、そしてミディアローズ様最愛のリカルド・フェノバール公爵に拍手をお願いします」
さぁ、今日のパーティー私も楽しむわよ。
♡ ♡ ♡
上記の小説は微妙にフィクションです。
この度「魅了が解けた元王太子と結婚させられてしまいました。何で私なの? 勘弁してほしいわ」が11月下旬に書籍化されフェノバール商会出版部門からではなく、アルファポリス、レジーナから出版することになりました。
これも皆様の応援のお陰です。本当にありがとうございます。
連載をはじめたころはまさか書籍化することになるとは夢にも思っていませんでした。
魅了の魔法が解けたあと、魅了にかかった人達は別に何も悪いわけではないのに皆不幸になっている。それって可哀想じゃない? 魅了の魔法にかかって失敗した人達を救済する話があってもいいのではないかと思いこの話を書き始めました。
主人公は元気で前向きなミディア、そして真面目で堅物、責任感の強いリカルド。この太陽と月のようなふたり、そしてふたりを応援してくれる皆様のお陰で第16回恋愛小説大賞優秀賞をいただき、そして書籍化することになりました。
出版に至るまでは担当についてくれた編集の方に助けていただき、とても読みやすくなりました。
編集の方が提案してくれた改稿や校正は本当に目から鱗状態でとても勉強になりました。
こちらで書いていたモノより、よりパワーアップした『魅了が解けた元王太子と結婚させられました』となりました。
また表紙や中の挿絵が素晴らしく初めてラフを見せてもらった時に感激して泣きました。
今回はリュカ達が産まれる前のお話になります。好評であれば続きも出せるそうなので、続編でリュカの絵姿も見てみたいと密かに思っております。
手にとって読んでいただければ幸いです。
書籍化に伴い、書籍になった部分は11月下旬に取り下げることになります。ご了承下さいませ。
本当にありがとうございます。
レイチェル・ランドセンこと金峯蓮華
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