141 / 161
番外編
夢だったのか?
しおりを挟む
今夜は夜会か。王妃様の護衛だな。私は近衛騎士団に所属している。この国初の女性近衛騎士だ。主に王妃様の護衛をしている。
この国の国王陛下と王妃様は一見仲睦まじく見えるが、内情はと言うと国王は国民ばかり見て、王妃様を全く見ていない。王妃様は職業王妃のように仕事として割り切っている。
「私ね、結婚する前に好きな人がいて、実はまだその人のことが好きなの。その人はもう結婚して幸せに暮らしているんだけどね。陛下は良い人だと思うけど私を愛しているわけじゃない。私も陛下を愛していないからしかたないわね」
王妃様は笑っていた。
私は陛下とは挨拶位しか話したことはないけど、確かにいつも笑顔で優しい雰囲気の人だ。
国民に人気もある。でも幸せそうじゃないんだよね。
良い王であらねばならないと自分をがんじがらめにしているような気がする。
「ねぇ、ミディア。ミディアは結婚しないの?」
王妃様が言う。
「私は小さい頃からランドセン家の跳ねっ返りと異名を持っておりまして、同世代の男性はみんなやっつけておりましたので貰い手がございません」
「そうなの。好きな人はいないの?」
「いませんよ。私より強い男で私を愛してくれる人なんていませんからね」
「いてもこんな世界じゃ貴族の娘は政略結婚しかないものね。好きな人とは結ばれず、好きでもない心の通い合わない人と幸せなふりをして添い遂げなければならないなんて不幸だわ」
王妃様はため息をついた。
「私ね、陛下とは王子を身籠るまでしか閨事をしてないの。それもまぁ、身籠るためだけのための閨事。嫡男が生まれたら私はお飾りの王妃になのよ。陛下は忙しくて会話もほとんどないわ。こんな生活もう嫌なの。あの時逃げればよかったわ」
「王妃様……」
私はどんな言葉を掛ければいいのかわからなかった。
しばらくして王妃様は亡くなった。私が休みの日に毒を飲んだらしい。
私は国王の部屋に文句を言う為に押しかけた。
「陛下、不敬を承知で申し上げます。王妃様は寂しがっておられました。なぜ向き合ってあげなかったのですか?」
「寂しがっていた? ポーレッタは王妃ではないか。王妃も民の為にやることがたくさんある。なぜ寂しがっていたのだ?」
「王妃である前にひとりの女として陛下と愛を育みたかったのではないでしょうか?」
陛下はふっと鼻で笑った。
「愛を育むだと? 私達は政略結婚だ。愛などない。ともに国のために、民の為に生きる同志のようなものだ。ポーレッタは嫡男を産み、役目を果たした。あとは母のように王妃としてやるべきことをすればいい」
「陛下は寂しくないのですか?」
「王は孤独だ。民の為には仕方ない」
「陛下となんか結婚してしまった王妃様はお気の毒です。自ら亡くなられたのも理解できます。こんな陛下が治める国で生きていたくありません」
私は国王に失望し、近衛騎士を辞め、国を出た。
国王は間違えている。民はそんな国王を望んでいない。
国王は本当はあんな人じゃないはずだ。もっと優しくて熱い人のはずだ。愛に溢れた人なのに……。
えっ? 何言ってるんだろう?
「ミディア、ミディア」
ん? 誰?
私が目を開くとそこには陛下の顔がある。
何で陛下が?
「ミディア、寝ぼけてるのかい? 私は陛下じゃないよ」
ん? ん? ん?
うわぁ~~~。
「リカルド様?」
「そうだよ。変な夢見たのかい? 偉く怒って歯軋りしていたよ」
夢か……
「あのね、実はね……」
私は見た夢の話をリカルド様にした。
普段ならあのことをリカルド様に思いださせないようにと絶対しないはずなのに、なぜだかわからないけど話してしまったのだ。
リカルド様は「う~ん」と唸った。
「それはパラレルワールドというものかもしれないな。そしてミディアは何かの拍子にそれを見てしまったということか」
「パラレルワールド?」
「うん、リリに聞いたことがあるんだ。リリ達がいた前世にはそういう考えがあったそうだ。いくつもの違う次元の世界があるらしい。つまりミディアが見たのは私が魅了されなかった世界だ」
リカルド様は頭が柔らか過ぎる。私が全く何を言ってるかわからないシャルやリリの言うことをどんどん吸収している。
パラレルワールド?
違う次元の世界?
さっぱりわからない。
「あのまま国王になっていたら、そんな感じの未来になっていただろうな。あの頃の私は国王とは民を幸せにするもの、国を富ます物だと思っていた。だから王妃にもそれを求めてしまっていただろうな。滅私奉公というやつだ」
「自分や王妃の幸せは?」
「民が幸せであれは自分も王妃も幸せだと思っていた。今思えば、ミディアに会うまでの私は壊れていたんだな。魅了をかけられる前から壊れていたんだよ」
「それでフェノバールに来た頃も民の為にばかり動いて自分のことはほったらかしにしていたの?」
「あぁ、国王にはなれなかったから、せめて領主として民に尽くそうと思っていたんだ。でもミディアと一緒にいるうちにそれは違うとわかった。私が幸せで、ミディアも幸せで子供達が幸せじゃないと民を幸せにはできない。自分も家族も幸せにできない者が民を幸せにできるわけがないとミディアが教えてくれたんだ」
「私はみんなで幸せになりたいだけよ」
「私にはそんな発想はなかったんだ」
リカルド様は私をぎゅっと抱きしめた。
「あの事件の関係者はみんな幸せになっている。それは神のギフトなのかもしれないな。彼女も私と結婚していたら、苦しんで自死を選んだが、今は好いた男と結婚し、幸せに暮らしている。チャーリーも元婚約者も幸せだろう。ジャックとメリーアンもそうだと思う。ここに来るまで皆色んなことがあったが、魅了がなかった人生よりは間違いなく幸せだと思う」
「神様が魅了という試練を与えたから、魅了後の世界はギフトなのね」
確か神様はドラマチックが好きだとジェットが言っていたような気がする。
「私にとってのいちばんのギフトはミディアだよ。ミディアに出会ってなかったら私はつまらない人生だった。本当の幸せを知らないまま自己満足の偽物の幸せの中にいた。ミディアありがとう」
「私こそありがとうございます」
「でも、近衛騎士のミディアも見てみたかった気がするな。でも、もしミディアが騎士なら王妃付きでなく私付きにしていたかもしれないな」
リカルド様はふふふと笑う。
「次生まれ変わる時は王子と護衛騎士もいいな。王女と騎士の恋物語はよくあるが、王子と騎士の恋の話は読んだけどがない。レイチェルに言って書いてもらおうか? まぁ、私は何度生まれ変わってもミディアに恋をする。どんなことをしてもミディアを見つけるからね」
なんだか話が変わってきているようだ。
結局のところ、何度生まれ変わっても本質は変わらないと言うことか。逃げられないってことね。まぁそれもいいかもね。私も何度生まれ変わってもリカルド様がいいわ。
「うん? どうしたの?」
「いえ、私も何度生まれ変わってもリカルド様がいいなと思っていたのです」
それを聞いてリカルド様は破顔した。
「愛してる、ミディアだけだよ」
悪夢でうなされて目が覚めたばかりの私はなぜかまたベッドに逆戻りすることになった。
本当にリカルド様ったら、もう還暦前なのに元気すぎです。
この国の国王陛下と王妃様は一見仲睦まじく見えるが、内情はと言うと国王は国民ばかり見て、王妃様を全く見ていない。王妃様は職業王妃のように仕事として割り切っている。
「私ね、結婚する前に好きな人がいて、実はまだその人のことが好きなの。その人はもう結婚して幸せに暮らしているんだけどね。陛下は良い人だと思うけど私を愛しているわけじゃない。私も陛下を愛していないからしかたないわね」
王妃様は笑っていた。
私は陛下とは挨拶位しか話したことはないけど、確かにいつも笑顔で優しい雰囲気の人だ。
国民に人気もある。でも幸せそうじゃないんだよね。
良い王であらねばならないと自分をがんじがらめにしているような気がする。
「ねぇ、ミディア。ミディアは結婚しないの?」
王妃様が言う。
「私は小さい頃からランドセン家の跳ねっ返りと異名を持っておりまして、同世代の男性はみんなやっつけておりましたので貰い手がございません」
「そうなの。好きな人はいないの?」
「いませんよ。私より強い男で私を愛してくれる人なんていませんからね」
「いてもこんな世界じゃ貴族の娘は政略結婚しかないものね。好きな人とは結ばれず、好きでもない心の通い合わない人と幸せなふりをして添い遂げなければならないなんて不幸だわ」
王妃様はため息をついた。
「私ね、陛下とは王子を身籠るまでしか閨事をしてないの。それもまぁ、身籠るためだけのための閨事。嫡男が生まれたら私はお飾りの王妃になのよ。陛下は忙しくて会話もほとんどないわ。こんな生活もう嫌なの。あの時逃げればよかったわ」
「王妃様……」
私はどんな言葉を掛ければいいのかわからなかった。
しばらくして王妃様は亡くなった。私が休みの日に毒を飲んだらしい。
私は国王の部屋に文句を言う為に押しかけた。
「陛下、不敬を承知で申し上げます。王妃様は寂しがっておられました。なぜ向き合ってあげなかったのですか?」
「寂しがっていた? ポーレッタは王妃ではないか。王妃も民の為にやることがたくさんある。なぜ寂しがっていたのだ?」
「王妃である前にひとりの女として陛下と愛を育みたかったのではないでしょうか?」
陛下はふっと鼻で笑った。
「愛を育むだと? 私達は政略結婚だ。愛などない。ともに国のために、民の為に生きる同志のようなものだ。ポーレッタは嫡男を産み、役目を果たした。あとは母のように王妃としてやるべきことをすればいい」
「陛下は寂しくないのですか?」
「王は孤独だ。民の為には仕方ない」
「陛下となんか結婚してしまった王妃様はお気の毒です。自ら亡くなられたのも理解できます。こんな陛下が治める国で生きていたくありません」
私は国王に失望し、近衛騎士を辞め、国を出た。
国王は間違えている。民はそんな国王を望んでいない。
国王は本当はあんな人じゃないはずだ。もっと優しくて熱い人のはずだ。愛に溢れた人なのに……。
えっ? 何言ってるんだろう?
「ミディア、ミディア」
ん? 誰?
私が目を開くとそこには陛下の顔がある。
何で陛下が?
「ミディア、寝ぼけてるのかい? 私は陛下じゃないよ」
ん? ん? ん?
うわぁ~~~。
「リカルド様?」
「そうだよ。変な夢見たのかい? 偉く怒って歯軋りしていたよ」
夢か……
「あのね、実はね……」
私は見た夢の話をリカルド様にした。
普段ならあのことをリカルド様に思いださせないようにと絶対しないはずなのに、なぜだかわからないけど話してしまったのだ。
リカルド様は「う~ん」と唸った。
「それはパラレルワールドというものかもしれないな。そしてミディアは何かの拍子にそれを見てしまったということか」
「パラレルワールド?」
「うん、リリに聞いたことがあるんだ。リリ達がいた前世にはそういう考えがあったそうだ。いくつもの違う次元の世界があるらしい。つまりミディアが見たのは私が魅了されなかった世界だ」
リカルド様は頭が柔らか過ぎる。私が全く何を言ってるかわからないシャルやリリの言うことをどんどん吸収している。
パラレルワールド?
違う次元の世界?
さっぱりわからない。
「あのまま国王になっていたら、そんな感じの未来になっていただろうな。あの頃の私は国王とは民を幸せにするもの、国を富ます物だと思っていた。だから王妃にもそれを求めてしまっていただろうな。滅私奉公というやつだ」
「自分や王妃の幸せは?」
「民が幸せであれは自分も王妃も幸せだと思っていた。今思えば、ミディアに会うまでの私は壊れていたんだな。魅了をかけられる前から壊れていたんだよ」
「それでフェノバールに来た頃も民の為にばかり動いて自分のことはほったらかしにしていたの?」
「あぁ、国王にはなれなかったから、せめて領主として民に尽くそうと思っていたんだ。でもミディアと一緒にいるうちにそれは違うとわかった。私が幸せで、ミディアも幸せで子供達が幸せじゃないと民を幸せにはできない。自分も家族も幸せにできない者が民を幸せにできるわけがないとミディアが教えてくれたんだ」
「私はみんなで幸せになりたいだけよ」
「私にはそんな発想はなかったんだ」
リカルド様は私をぎゅっと抱きしめた。
「あの事件の関係者はみんな幸せになっている。それは神のギフトなのかもしれないな。彼女も私と結婚していたら、苦しんで自死を選んだが、今は好いた男と結婚し、幸せに暮らしている。チャーリーも元婚約者も幸せだろう。ジャックとメリーアンもそうだと思う。ここに来るまで皆色んなことがあったが、魅了がなかった人生よりは間違いなく幸せだと思う」
「神様が魅了という試練を与えたから、魅了後の世界はギフトなのね」
確か神様はドラマチックが好きだとジェットが言っていたような気がする。
「私にとってのいちばんのギフトはミディアだよ。ミディアに出会ってなかったら私はつまらない人生だった。本当の幸せを知らないまま自己満足の偽物の幸せの中にいた。ミディアありがとう」
「私こそありがとうございます」
「でも、近衛騎士のミディアも見てみたかった気がするな。でも、もしミディアが騎士なら王妃付きでなく私付きにしていたかもしれないな」
リカルド様はふふふと笑う。
「次生まれ変わる時は王子と護衛騎士もいいな。王女と騎士の恋物語はよくあるが、王子と騎士の恋の話は読んだけどがない。レイチェルに言って書いてもらおうか? まぁ、私は何度生まれ変わってもミディアに恋をする。どんなことをしてもミディアを見つけるからね」
なんだか話が変わってきているようだ。
結局のところ、何度生まれ変わっても本質は変わらないと言うことか。逃げられないってことね。まぁそれもいいかもね。私も何度生まれ変わってもリカルド様がいいわ。
「うん? どうしたの?」
「いえ、私も何度生まれ変わってもリカルド様がいいなと思っていたのです」
それを聞いてリカルド様は破顔した。
「愛してる、ミディアだけだよ」
悪夢でうなされて目が覚めたばかりの私はなぜかまたベッドに逆戻りすることになった。
本当にリカルド様ったら、もう還暦前なのに元気すぎです。
20
お気に入りに追加
6,823
あなたにおすすめの小説
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢
岡暁舟
恋愛
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢マリアは、それでも婚約者を憎むことはなかった。なぜか?
「すまない、マリア。ソフィアを正式な妻として迎え入れることにしたんだ」
「どうぞどうぞ。私は何も気にしませんから……」
マリアは妹のソフィアを祝福した。だが当然、不気味な未来の陰が少しずつ歩み寄っていた。
子ども扱いしないでください! 幼女化しちゃった完璧淑女は、騎士団長に甘やかされる
佐崎咲
恋愛
旧題:完璧すぎる君は一人でも生きていけると婚約破棄されたけど、騎士団長が即日プロポーズに来た上に甘やかしてきます
「君は完璧だ。一人でも生きていける。でも、彼女には私が必要なんだ」
なんだか聞いたことのある台詞だけれど、まさか現実で、しかも貴族社会に生きる人間からそれを聞くことになるとは思ってもいなかった。
彼の言う通り、私ロゼ=リンゼンハイムは『完璧な淑女』などと称されているけれど、それは努力のたまものであって、本質ではない。
私は幼い時に我儘な姉に追い出され、開き直って自然溢れる領地でそれはもうのびのびと、野を駆け山を駆け回っていたのだから。
それが、今度は跡継ぎ教育に嫌気がさした姉が自称病弱設定を作り出し、代わりに私がこの家を継ぐことになったから、王都に移って血反吐を吐くような努力を重ねたのだ。
そして今度は腐れ縁ともいうべき幼馴染みの友人に婚約者を横取りされたわけだけれど、それはまあ別にどうぞ差し上げますよというところなのだが。
ただ。
婚約破棄を告げられたばかりの私をその日訪ねた人が、もう一人いた。
切れ長の紺色の瞳に、長い金髪を一つに束ね、男女問わず目をひく美しい彼は、『微笑みの貴公子』と呼ばれる第二騎士団長のユアン=クラディス様。
彼はいつもとは違う、改まった口調で言った。
「どうか、私と結婚してください」
「お返事は急ぎません。先程リンゼンハイム伯爵には手紙を出させていただきました。許可が得られましたらまた改めさせていただきますが、まずはロゼ嬢に私の気持ちを知っておいていただきたかったのです」
私の戸惑いたるや、婚約破棄を告げられた時の比ではなかった。
彼のことはよく知っている。
彼もまた、私のことをよく知っている。
でも彼は『それ』が私だとは知らない。
まったくの別人に見えているはずなのだから。
なのに、何故私にプロポーズを?
しかもやたらと甘やかそうとしてくるんですけど。
どういうこと?
============
番外編は思いついたら追加していく予定です。
<レジーナ公式サイト番外編>
「番外編 相変わらずな日常」
レジーナ公式サイトにてアンケートに答えていただくと、書き下ろしweb番外編をお読みいただけます。
いつも攻め込まれてばかりのロゼが居眠り中のユアンを見つけ、この機会に……という話です。
※転載・複写はお断りいたします。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
山に捨てられた令嬢! 私のスキルは結界なのに、王都がどうなっても、もう知りません!
甘い秋空
恋愛
婚約を破棄されて、山に捨てられました! 私のスキルは結界なので、私を王都の外に出せば、王都は結界が無くなりますよ? もう、どうなっても知りませんから! え? 助けに来たのは・・・
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。