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番外編
遺伝
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フィオナの結婚式と戴冠式も終わりのんびりしている。
結婚式は王都の大聖堂で行われた。フェノバールのリュカ達の式も幻想的で素晴らしかったけど、やはり大聖堂ということもあってか、参列していた貴族や招待された他国の王族や要人、見にきてくれていた国民の皆さんもあまりの美しさに度肝を抜かれていたようだ。
商魂逞しいリリは「ママ、この結婚式は、絶対ブームになるわ。フェノバール商会からパックで売り出すわね」とリュカの式の後からシャル、ジェット、デーアと企画していたフェノバール商会ブライダルパックの発売に向けて張り切っている。
最近はフェノバール商会はシャルとリリに任せている。
シャルは国の仕事、魔道具の開発、フェノバール商会とフル回転だが、神様から身を粉にして働いても大丈夫な身体をもらっているそうなので、いくらでも仕事ができるらしい。
ふたりは結婚し、リカルド様の持っているリスパダール伯爵を継ぎ、フェノバール領の隣のリスパダール領を治める事になり、そちらの屋敷に移った。
フェノバールの屋敷はシャルとリリ、フィオナとアスが出たが、移動魔法でしょっちゅう来ているのであまり変わらない。
そして、ヴィーナが身籠った。
「ママ、リュカ様が何もさせてくれないの。私は元気だし、メグ先生も適度に運動しなさいって言うから散歩とかしたいのに、まるで軟禁されてるみたいだわ」
久しぶりにリュカが仕事で側にいないので、ヴィーナが愚痴る。
「遺伝だから仕方ないわね」
私はくすくす笑う。
「どうしたの? 楽しそうだね」
リカルド様が通りすがりに顔を出した。
「ヴィーナがね、リュカが過保護で困るって言ってるの」
「そうか、でも大事な身体だからね。子供が生まれるまでは我慢だよ。まぁ、もう少し縛りが緩くなるように私からも言ってみるよ」
爽やかに微笑んでいる。
どの口が言っているのだろう。ヴィーナに目をやると、渇いた笑いを浮かべている。絶対あんたが言っても説得力無いわと思っているのだろう。
あと3ヶ月程の辛抱だな(多分)
「ジュリアン、調子はどうだ?」
リカルド様はヴィーナのお腹に話しかけている。
「調子はいいらしいよ。あと、リュカの過保護や過干渉は諦めろって。『僕が生まれても僕よりママだから』との事だ」
「遺伝……」
ヴィーナが小さく呟いたので私はぷっと吹き出してしまった。
リカルド様はなぜ私が吹き出して笑っているか分からず首を傾げている。
それにしてもジュリアン(仮)も念話ができるんだなぁ。
フェノバール家(元はノルスバン家)の子供達はすごいなぁ。
移動魔法でリュカが戻ってきた。
「ヴィーナ変わりはない?」
どう変わると言うのだろう? 全くリュカはリカルド様のコピーみたいだわ。
私とヴィーナは顔を見合わせてため息をついた。
結婚式は王都の大聖堂で行われた。フェノバールのリュカ達の式も幻想的で素晴らしかったけど、やはり大聖堂ということもあってか、参列していた貴族や招待された他国の王族や要人、見にきてくれていた国民の皆さんもあまりの美しさに度肝を抜かれていたようだ。
商魂逞しいリリは「ママ、この結婚式は、絶対ブームになるわ。フェノバール商会からパックで売り出すわね」とリュカの式の後からシャル、ジェット、デーアと企画していたフェノバール商会ブライダルパックの発売に向けて張り切っている。
最近はフェノバール商会はシャルとリリに任せている。
シャルは国の仕事、魔道具の開発、フェノバール商会とフル回転だが、神様から身を粉にして働いても大丈夫な身体をもらっているそうなので、いくらでも仕事ができるらしい。
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そして、ヴィーナが身籠った。
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久しぶりにリュカが仕事で側にいないので、ヴィーナが愚痴る。
「遺伝だから仕方ないわね」
私はくすくす笑う。
「どうしたの? 楽しそうだね」
リカルド様が通りすがりに顔を出した。
「ヴィーナがね、リュカが過保護で困るって言ってるの」
「そうか、でも大事な身体だからね。子供が生まれるまでは我慢だよ。まぁ、もう少し縛りが緩くなるように私からも言ってみるよ」
爽やかに微笑んでいる。
どの口が言っているのだろう。ヴィーナに目をやると、渇いた笑いを浮かべている。絶対あんたが言っても説得力無いわと思っているのだろう。
あと3ヶ月程の辛抱だな(多分)
「ジュリアン、調子はどうだ?」
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「調子はいいらしいよ。あと、リュカの過保護や過干渉は諦めろって。『僕が生まれても僕よりママだから』との事だ」
「遺伝……」
ヴィーナが小さく呟いたので私はぷっと吹き出してしまった。
リカルド様はなぜ私が吹き出して笑っているか分からず首を傾げている。
それにしてもジュリアン(仮)も念話ができるんだなぁ。
フェノバール家(元はノルスバン家)の子供達はすごいなぁ。
移動魔法でリュカが戻ってきた。
「ヴィーナ変わりはない?」
どう変わると言うのだろう? 全くリュカはリカルド様のコピーみたいだわ。
私とヴィーナは顔を見合わせてため息をついた。
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