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番外編
絶対尻尾を掴んでやる(シャルレス視点)
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ヴィーナの友達だとのたまうリリって奴が最近よくうちに来ている。
リリはエリアスの妹でヴィーナと同じ年らしい。
先日のお茶会でヴィーナと仲良くなったらしいが、オーウェンのおっさんとアンジェリーナのおばはんの娘だ。
絶対何かある。普通の友達の訳がない。
リュカ兄上は気が付かないのか? ヴィーナとあいつが一緒にいても平気みたいだ。
おかしい。あのヴィーナ命のリュカ兄上をも謀れる実力の持ち主なのか?
リリはグイグイ我が家に入り込んでくる。
ママやリーゼはチョロいから仕方ないとしてもジェット兄上までが受け入れているし、フィオナも楽しく遊んでいる。疑っているのは私だけか。
父上に聞いてみた。
「父上、あのリリという女をヴィーナに近づけて大丈夫なのですか? 最近うちに入り込みすぎています。何か目的があるとしか思えません」
父上は腕組みをして首を傾げている。
「警戒しすぎだよ。リリは身元もしっかりしているし、良い子だと思うけどな。ヴィーナとも気が合っているようだし、シャルの考えすぎじゃないか?」
ダメだ。父上まで騙されている。
まさか魅了の魔法か?
いや、魅了の魔法にかかるような者はうちにはいない。
ママもああ見えてその辺りの対策は抜かりない。
昔、父上が魅了の魔法にかかり国を揺るがしかねない程の騒ぎになったらしく、フェノバールにはもちろん入る事はできないが、ノルスバン王国では魅了の魔法を使えないような魔法封じをジェットな兄上がかけた。
魅了じゃないとすれば何だ?
何とかあいつに近づいて、本当の事を吐かせれよう。
私はリリが来た時はヴィーナ達の側にいて、あいつを見張ることにした。
今日も来た。サロンでヴィーナやフィオナとお茶を飲んでいる。
それとなく近づき、フィオナを抱っこしながらお茶やお菓子に何か盛らないか目を光らせる。
「シャルお兄様もご一緒しませんか?」
ヴィーナが私に気を使い声をかける。
「ちゃるにいたま、いっちょにあちょぼ。あちゅがけんのけいこでいないからふぃおさみちいの」
フィオナよ、私はアスの代わりか?
「いや、通りすがっただけだ。またの機会にするよ」
そう言ってフィオナを椅子に戻し立ち去ろうとした。
「シャルレス様は私がお嫌いのようですわね。ヴィーナ達に何かしないか気になって見に来ているのじゃないですか?」
うっ、図星だ。
やっぱりこいつ只者じゃない。
私が絶句していると、お菓子の追加を持ってきたママがヘラヘラしている。
「ちがうわよ。シャルはリリが気になっているの。リリが好きなのよ。ね~。リリ可愛いものね」
はぁ~? ママ勘違いも甚だしい。何がね~だ。
「違う!」
私は拳を握りしめながら自室に戻った。
絶対尻尾を掴んでやるんだ!
リリはエリアスの妹でヴィーナと同じ年らしい。
先日のお茶会でヴィーナと仲良くなったらしいが、オーウェンのおっさんとアンジェリーナのおばはんの娘だ。
絶対何かある。普通の友達の訳がない。
リュカ兄上は気が付かないのか? ヴィーナとあいつが一緒にいても平気みたいだ。
おかしい。あのヴィーナ命のリュカ兄上をも謀れる実力の持ち主なのか?
リリはグイグイ我が家に入り込んでくる。
ママやリーゼはチョロいから仕方ないとしてもジェット兄上までが受け入れているし、フィオナも楽しく遊んでいる。疑っているのは私だけか。
父上に聞いてみた。
「父上、あのリリという女をヴィーナに近づけて大丈夫なのですか? 最近うちに入り込みすぎています。何か目的があるとしか思えません」
父上は腕組みをして首を傾げている。
「警戒しすぎだよ。リリは身元もしっかりしているし、良い子だと思うけどな。ヴィーナとも気が合っているようだし、シャルの考えすぎじゃないか?」
ダメだ。父上まで騙されている。
まさか魅了の魔法か?
いや、魅了の魔法にかかるような者はうちにはいない。
ママもああ見えてその辺りの対策は抜かりない。
昔、父上が魅了の魔法にかかり国を揺るがしかねない程の騒ぎになったらしく、フェノバールにはもちろん入る事はできないが、ノルスバン王国では魅了の魔法を使えないような魔法封じをジェットな兄上がかけた。
魅了じゃないとすれば何だ?
何とかあいつに近づいて、本当の事を吐かせれよう。
私はリリが来た時はヴィーナ達の側にいて、あいつを見張ることにした。
今日も来た。サロンでヴィーナやフィオナとお茶を飲んでいる。
それとなく近づき、フィオナを抱っこしながらお茶やお菓子に何か盛らないか目を光らせる。
「シャルお兄様もご一緒しませんか?」
ヴィーナが私に気を使い声をかける。
「ちゃるにいたま、いっちょにあちょぼ。あちゅがけんのけいこでいないからふぃおさみちいの」
フィオナよ、私はアスの代わりか?
「いや、通りすがっただけだ。またの機会にするよ」
そう言ってフィオナを椅子に戻し立ち去ろうとした。
「シャルレス様は私がお嫌いのようですわね。ヴィーナ達に何かしないか気になって見に来ているのじゃないですか?」
うっ、図星だ。
やっぱりこいつ只者じゃない。
私が絶句していると、お菓子の追加を持ってきたママがヘラヘラしている。
「ちがうわよ。シャルはリリが気になっているの。リリが好きなのよ。ね~。リリ可愛いものね」
はぁ~? ママ勘違いも甚だしい。何がね~だ。
「違う!」
私は拳を握りしめながら自室に戻った。
絶対尻尾を掴んでやるんだ!
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