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私は私らしく
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エマが我が家にやってきてから半年が過ぎた。
私はエマの指導で鍛錬を再開し、剣の稽古も一緒にやりだした。毎日とっても楽しい。
なぜか騎士団のみんなや、リカルド様まで参加している。
エマはひとりひとりに合わせた鍛錬を提案してくれるので、無理なく楽しく鍛錬ができる。
リカルド様は細マッチョだったのかなかなかのマッチョになってきた。
マシューさんなんかはもうすっかりゴリラ状態だ。
リュカとジェットもすっかり懐いている。そしてメアリーも懐いている。
すっかりスッキリした体型に戻った私を見て、ルビー姉様やエレノア姉様も見学にきたくらいだ。
「リカルド様、エマの鍛錬と温泉をセットにして、フェノバール領に何泊か泊まってもらって、身体も心もスッキリツアーなんてどうでしょうね」
「そうだね。変な人が参加できないように予約時に弾くシステムをアーサーに作ってもらおうか」
「特産品を食事に出して、味見してもらってお土産に買ってもらうのもいいですね」
本当にするかどうかはわからないがそんな話をリカルド様やアーサー様たちとするのも楽しい。
今日もフェノバール領は平和だなぁ。
そういえば来週は国王陛下のお誕生日の夜会に呼ばれている。
これは大きな夜会ではなく身内だけの夜会らしい。
さすがにもうややこしいことはしないと思うけど、国王陛下はイマイチ信用ならない気がする。
リカルド様は面倒だから断ろうと言っていたけど、おばあ様も来られるんだと言われ断れなくなった。
おばあ様はリュカとジェットに会いたがっているそうだ。リュカとジェットも一緒にということなので、メアリーやエマにもついてきてもらうつもりなのだが……。
「嫌ですよ。そんな王家の人たちが集まる夜会なんて」
メアリーがゴネる。
「私も嫌です。場違いですわ」
エマも嫌がる。
「私も嫌だ」
いやいや、リカルド様はダメでしょう。
「私はおばあ様が苦手なんだよ。母上なんかよりずっと威圧感があって怖いぞ。できれば会いたく無いなぁ」
王妃様より威圧感があるって? そんな人がいるの?
「無理です~。絶対無理~。ハンナさん代わりに行ってください。王太后様知ってるでしょう?」
そうか、ハンナは知ってるんだ。
「ハンナ、おばあ様はどんな方なの?」
私はハンナに聞いてみた。
「お優しい方ですよ。私は特に威圧感も感じませんでしたけどね」
ハンナは笑っている。
「じゃあ、ハンナさんお願いします」
メアリーは逃げた。
ということで、ハンナとエマが付き添うことになった。
家族だけの夜会か~。
初めて会うおばあ様、どんな方なのだろう?
おばあ様は女王陛下だったそうだ。亡くなったおじい様は王配で元々は隣国の第2王子だったらしい。
我が国は女王陛下の時代もあったのだな。私はそんなことも知らずに元王太子と結婚したのか。今思えば無謀だな。
ちゃんと王太子妃教育を受けたポーレッタさんなら色々知ってるんだろうな。
「どうしたの? 難しい顔してるよ」
「私は何にも知らないなと思ってちょっと凹んでました。おばあ様は女王陛下だったのでしょう?」
「昔のことだからね。ミディアが生まれた時はもう退位してたもの。知らなくてもいいよ」
リカルド様は優しいな。無知な私を笑ったりしない。もっと勉強しなきゃダメだな。淑女学校ではそんなこと教えてくれなかったよ。
「リカルド様、付け焼き刃だけど、おばあ様にお会いするまでに王家の歴史を教えて下さいませ」
「いいけど、ほんとに知らなくていいよ。ミディアはフェノバール公爵夫人なんだからね」
フェノバール公爵夫人か。
そうだね。そうだよね。私はフェノバール公爵夫人なんだ。ノルスバン王家の第一王子の妃ではないんだものね。みんながおばあ様怖いっていうからちょっとビビっちゃったなぁ。
「ミディアはミディアらしくでいいよ。王家なんて私たちには関係ない。ただの親戚だよ」
私は私らしくでいいか。そうだね、ただの親戚だね。
「さぁ、もう寝よう。明日も鍛錬するんだろ?」
そんなこと言いながらぎゅっと抱きしめられた。
これはどうやらそういうつもりだな。明日の朝は鍛錬できるだろうか?
♡最近出番がないと怒るリュカ&ジェットの念話♡
リュカ: 「最近ママ、鍛錬頑張ってるね」
ジェット: 「パパも頑張ってるよ」
リュカ: 「パパはママにカッコいいと思われたいんだよ」
ジェット: 「パパはママに好かれたくて仕方ないもんね」
リュカ: 「だね。ママはあんまり可愛くなっちゃヤバいのに気づいてない」
ジェット: 「そうだね。妹が来るの早くなりそうだね」
*そろそろ妹がくるんでしょうかね?
私はエマの指導で鍛錬を再開し、剣の稽古も一緒にやりだした。毎日とっても楽しい。
なぜか騎士団のみんなや、リカルド様まで参加している。
エマはひとりひとりに合わせた鍛錬を提案してくれるので、無理なく楽しく鍛錬ができる。
リカルド様は細マッチョだったのかなかなかのマッチョになってきた。
マシューさんなんかはもうすっかりゴリラ状態だ。
リュカとジェットもすっかり懐いている。そしてメアリーも懐いている。
すっかりスッキリした体型に戻った私を見て、ルビー姉様やエレノア姉様も見学にきたくらいだ。
「リカルド様、エマの鍛錬と温泉をセットにして、フェノバール領に何泊か泊まってもらって、身体も心もスッキリツアーなんてどうでしょうね」
「そうだね。変な人が参加できないように予約時に弾くシステムをアーサーに作ってもらおうか」
「特産品を食事に出して、味見してもらってお土産に買ってもらうのもいいですね」
本当にするかどうかはわからないがそんな話をリカルド様やアーサー様たちとするのも楽しい。
今日もフェノバール領は平和だなぁ。
そういえば来週は国王陛下のお誕生日の夜会に呼ばれている。
これは大きな夜会ではなく身内だけの夜会らしい。
さすがにもうややこしいことはしないと思うけど、国王陛下はイマイチ信用ならない気がする。
リカルド様は面倒だから断ろうと言っていたけど、おばあ様も来られるんだと言われ断れなくなった。
おばあ様はリュカとジェットに会いたがっているそうだ。リュカとジェットも一緒にということなので、メアリーやエマにもついてきてもらうつもりなのだが……。
「嫌ですよ。そんな王家の人たちが集まる夜会なんて」
メアリーがゴネる。
「私も嫌です。場違いですわ」
エマも嫌がる。
「私も嫌だ」
いやいや、リカルド様はダメでしょう。
「私はおばあ様が苦手なんだよ。母上なんかよりずっと威圧感があって怖いぞ。できれば会いたく無いなぁ」
王妃様より威圧感があるって? そんな人がいるの?
「無理です~。絶対無理~。ハンナさん代わりに行ってください。王太后様知ってるでしょう?」
そうか、ハンナは知ってるんだ。
「ハンナ、おばあ様はどんな方なの?」
私はハンナに聞いてみた。
「お優しい方ですよ。私は特に威圧感も感じませんでしたけどね」
ハンナは笑っている。
「じゃあ、ハンナさんお願いします」
メアリーは逃げた。
ということで、ハンナとエマが付き添うことになった。
家族だけの夜会か~。
初めて会うおばあ様、どんな方なのだろう?
おばあ様は女王陛下だったそうだ。亡くなったおじい様は王配で元々は隣国の第2王子だったらしい。
我が国は女王陛下の時代もあったのだな。私はそんなことも知らずに元王太子と結婚したのか。今思えば無謀だな。
ちゃんと王太子妃教育を受けたポーレッタさんなら色々知ってるんだろうな。
「どうしたの? 難しい顔してるよ」
「私は何にも知らないなと思ってちょっと凹んでました。おばあ様は女王陛下だったのでしょう?」
「昔のことだからね。ミディアが生まれた時はもう退位してたもの。知らなくてもいいよ」
リカルド様は優しいな。無知な私を笑ったりしない。もっと勉強しなきゃダメだな。淑女学校ではそんなこと教えてくれなかったよ。
「リカルド様、付け焼き刃だけど、おばあ様にお会いするまでに王家の歴史を教えて下さいませ」
「いいけど、ほんとに知らなくていいよ。ミディアはフェノバール公爵夫人なんだからね」
フェノバール公爵夫人か。
そうだね。そうだよね。私はフェノバール公爵夫人なんだ。ノルスバン王家の第一王子の妃ではないんだものね。みんながおばあ様怖いっていうからちょっとビビっちゃったなぁ。
「ミディアはミディアらしくでいいよ。王家なんて私たちには関係ない。ただの親戚だよ」
私は私らしくでいいか。そうだね、ただの親戚だね。
「さぁ、もう寝よう。明日も鍛錬するんだろ?」
そんなこと言いながらぎゅっと抱きしめられた。
これはどうやらそういうつもりだな。明日の朝は鍛錬できるだろうか?
♡最近出番がないと怒るリュカ&ジェットの念話♡
リュカ: 「最近ママ、鍛錬頑張ってるね」
ジェット: 「パパも頑張ってるよ」
リュカ: 「パパはママにカッコいいと思われたいんだよ」
ジェット: 「パパはママに好かれたくて仕方ないもんね」
リュカ: 「だね。ママはあんまり可愛くなっちゃヤバいのに気づいてない」
ジェット: 「そうだね。妹が来るの早くなりそうだね」
*そろそろ妹がくるんでしょうかね?
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