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猫になった

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「悠里ぃ!ぅうっ!!」

「あっ!ちょっ、レイリぃ!」

 だよねー……!


戦車チャリオットは早い!


「うぐぅ!!もう一回!」

「うん……」

 俺が一回イく間に3回イったとか、内緒にしておいてやろうと思う……。

「ま、まだ!まだやれるから!」

「もー今日はいいよー明日にしよ」

「明日もしてくれるの?やったー!」

 慣れればレイリーのペースも悪くないのかもしれない。早いけど。
 しかも次の日は甲斐甲斐しくお世話してくれる。やっぱりそう言う所は凄いよ、レイリー。

「悠里、好き」

「ありがとう。俺も結構好きだよ」

「聞き捨てならないんですけどぉ?浮気なの?ユーリ」

 泊まった宿の一階で朝食を食べようとしていた時だった。後ろから怒りを含んだ声がかけられた。
 この声を俺は知っている。これは

「マリ、ティアさん……」

「せいかーい。どおしてユーリは居なくなったのかな?俺、めちゃくちゃ探したんだけどぉ?どこに行ってたのかなぁ?お仕置きしてもいーい?」

 がたり、レイリーは立ち上がって俺とマリティアさんの間に立った。

「駄目に決まってんでしょ。俺の可愛い人に何か用?」

「お前、ユーリを抱いたな?殺そう」

「へえ、気が合うね。俺もお前を殺そうかなってちょうど思ってた所」

 朝の宿屋の一階はどぎつい殺気が渦巻く。やばいね、これ。一般人は倒れる奴だね。

「どっか広い所へ行こう。レイリー、西の町外れなら良いと思う」

「オッケー悠里」

 レイリーは俺の方を見てにこっと笑った。

「目ぇ逸らした方が負けって知らないのお?!」

 予備動作は少なく、マリティアさんの拳がレイリーを狙うけど

「っつ!」

「落ち着いてくれない?」

 俺の出した障壁を殴るに止まる。

「てめ……」

「首輪、ない事忘れないで」

 俺の声はとても冷たく硬かったと思う。

「ちょうどいいや、皆連れて行こう」

 少し現実を見てもらわないと、この一行は良くはならないと判断した。

 まだ寝ぼけていたキラルとミュニィを起こし、

「何故!リック様がお前のような獣人に指図されねばならぬ!」

 と喚く吊られた男ハングドマンを騙させ、連行する。

「ユーリ?!何故お前がムイをそのように扱える?!ムイは神獣、第12席の吊られた男ハングドマンだぞ!?」

「……第12席だからですよ。行きますよ、少し現実を見なさい」

 慌てふためくリックを連れて、町外れに到着する。

「もーなーに?ユーリィ。眠いんだけどぉー?」

「むが、俺のラッパぁ」

 ほとんど寝ている二人を置いて、レイリーを呼ぶ。


 さあ、魅せてくれ。

「レイリー、相手は逆位置リバースザ・ムーンだ」

「あは、やっぱり?3位差か」

正義ジャスティスの目を覚さないといけないからね。少しズルしよう」

 俺はレイリーに2本の短剣を渡す。

「操作は直感でやったら良いよ。多分、レイリーの反射についていけると思うけど。使い捨てにして」

「何本までいけんの?」

「6本づつかなー?」

「おっもしろーい!使うね!」

 クルクルと短剣を回しながら、町外れの広場の中央に向かう。マリティアさんの目の前へと。
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