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猫になった
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「あいつ、本気でアウグストを悪虐非道な王様だと思ってる。一片の疑いもなく」
「ええーー……」
「あいつの中でこの辺一帯は焼き尽くされ、蹂躙されたことになってるぞ。妄想と空想もあそこまで行くとびっくりたな!」
「なんの変哲もないのどかな村なんだけどね」
一体どうしてそんなことに……。
「節制と星はまともそうだけど他も終わってる。審判は終末のラッパを吹くことしか考えてないし、太陽は頭の中身もポカポカ陽気だ。吊るされた男はどうしようもない。あれは正義を肯定する為に生きているから」
「どうしたら良いかなぁ」
「正義を国外に捨てるしかないよ」
「うは!すぐ戻ってくるでしょ?」
あの虫みたいじゃない?!
「戻ってきたらまた捕まえて捨てるしかない……」
「やだー!」
「しょうがないだろ!正義は一匹見かけたら30匹いると思え、はミリス国の上層部の合言葉だぞ!」
完全にアイツ扱いじゃない!
「正義は神獣でしよ?話くらい出来るよね?」
レイリーが黒焦げパンを食べた時よりも苦々しい顔をしたので、俺はごくりと唾を飲み込んだ。そこまでか……?
「話してみれば?俺はごめんだけど」
焦げたパンの表面を削り落としたけど、やっぱり苦かった、そんな顔をして言うので、俺の心はもう折れかけている。
「やめとこっかな……」
「アウグストのやつが正義に噂を吹き込んだ奴を探しているから、そっちから潰した方が早いね」
「そーしよ」
朝ごはんを食べ終わり、食器を下げると慣れた手つきでレイリーが洗ってくれる。え、レイリーほんと凄い。
「ユウリーこのお台所凄いねー!水も捻れば出るしお湯もでるー!そしてこのふわふわした食器洗うやつ。泡がモコモコしてて凄くきれいになるー」
「え?そう?へへ、ありがとう」
もー片付いたよーと戻ってくるレイリーは片手に食後のお茶まで持ってくる。
「レイリー……ってば超イケメンじゃない?」
「いけめんってなんの事かわかんないけどー褒められてる気がするー!わーい」
隣にストンと座り膝の上に頭を擦り付けてゴロゴロ喉を鳴らしている。くっ!こんな家事上手を見せられたら止めろとは言えないじゃないか!
頭を撫でれば嬉しそうに目をそほめてるし。思えばレイリーだって上から7番目の神獣なんだから、とても強いんだよね。早いけど。
そんな和やかな朝は、耳がおかしくなりそうな大声で粉々に破壊された訳です。
「ここか!王都から命からがら逃げ延びて来た、不幸でか弱い獣人が細々と居を構えている荒屋は!この度の虐殺良く生き延びた!私は感動を隠し得ない!」
げ!
「ええーー……」
「あいつの中でこの辺一帯は焼き尽くされ、蹂躙されたことになってるぞ。妄想と空想もあそこまで行くとびっくりたな!」
「なんの変哲もないのどかな村なんだけどね」
一体どうしてそんなことに……。
「節制と星はまともそうだけど他も終わってる。審判は終末のラッパを吹くことしか考えてないし、太陽は頭の中身もポカポカ陽気だ。吊るされた男はどうしようもない。あれは正義を肯定する為に生きているから」
「どうしたら良いかなぁ」
「正義を国外に捨てるしかないよ」
「うは!すぐ戻ってくるでしょ?」
あの虫みたいじゃない?!
「戻ってきたらまた捕まえて捨てるしかない……」
「やだー!」
「しょうがないだろ!正義は一匹見かけたら30匹いると思え、はミリス国の上層部の合言葉だぞ!」
完全にアイツ扱いじゃない!
「正義は神獣でしよ?話くらい出来るよね?」
レイリーが黒焦げパンを食べた時よりも苦々しい顔をしたので、俺はごくりと唾を飲み込んだ。そこまでか……?
「話してみれば?俺はごめんだけど」
焦げたパンの表面を削り落としたけど、やっぱり苦かった、そんな顔をして言うので、俺の心はもう折れかけている。
「やめとこっかな……」
「アウグストのやつが正義に噂を吹き込んだ奴を探しているから、そっちから潰した方が早いね」
「そーしよ」
朝ごはんを食べ終わり、食器を下げると慣れた手つきでレイリーが洗ってくれる。え、レイリーほんと凄い。
「ユウリーこのお台所凄いねー!水も捻れば出るしお湯もでるー!そしてこのふわふわした食器洗うやつ。泡がモコモコしてて凄くきれいになるー」
「え?そう?へへ、ありがとう」
もー片付いたよーと戻ってくるレイリーは片手に食後のお茶まで持ってくる。
「レイリー……ってば超イケメンじゃない?」
「いけめんってなんの事かわかんないけどー褒められてる気がするー!わーい」
隣にストンと座り膝の上に頭を擦り付けてゴロゴロ喉を鳴らしている。くっ!こんな家事上手を見せられたら止めろとは言えないじゃないか!
頭を撫でれば嬉しそうに目をそほめてるし。思えばレイリーだって上から7番目の神獣なんだから、とても強いんだよね。早いけど。
そんな和やかな朝は、耳がおかしくなりそうな大声で粉々に破壊された訳です。
「ここか!王都から命からがら逃げ延びて来た、不幸でか弱い獣人が細々と居を構えている荒屋は!この度の虐殺良く生き延びた!私は感動を隠し得ない!」
げ!
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