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91 枯れないらしいよ
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「凛莉……私は毎日君を抱くが……その、体は辛くないんだろうか……」
「今更いわれても……」
本当に今更である。辛いかどうかと聞かれると辛い……のは治癒術で何とかしてる。たまに治癒術でもカバーしきれず昼過ぎまで寝てるよね? 知ってるよね?!
「その、君が可愛すぎて……しかも凄いから」
「んー……俺のせい?」
「いや! そうではなくて……私の我慢が足りないのがいけない……すまない」
「謝るならこの後はしなくて良いのかな?」
「……よくない……」
なにを隠そう、中間休憩中なのだ……多分普通のカップルならこの辺りで満足して風呂に入ってオヤスミナサイなんだろうが、まあ……俺達である。ここから後半戦が待っている。下手したら延長戦もある。ついでにいうとアディショナルタイムがめちゃくちゃ長い時もある。朝までオプションもあったりなかったり……。
「人より体力はあるからなぁ」
「一般人の何倍あるか分からないだろう?」
何十倍あるか分からんやつに言われたくないな!
「それに……今日足りなかったらその足りない分を明日取り返そうとされると困るんで。溜め込んで爆発した時の方がヤバいの、自覚してくれよ?」
「うっ……すまない」
ふふっ困った顔をさせてしまった。二人っきりならこの顔も可愛いなと思う。人差し指で頬でもつついてみようかな? ほっぺも硬かったりして……? 意外と硬いな。
「謝らなくていい……それにお前だけがシたい訳じゃないし。コレじゃなきゃ満足できない身体にしておいて、今更なしは許さないぞ?」
本体と同じく少し萎れているソレに手を伸ばして、わざとらしくツンと突いてみる。
「あうっ」
どうやら敏感な所だったらしく、むくむく大きくなってついでに効果音をつけるなら、ビギビキかバギバキみたいになってしまった。ちょっと煽り方を間違えたか……? 内心、少しだけ冷や汗をかく。しかし、こんな凶悪なモノをよく毎回腹の中に収めるよな、俺。思えばそっちの方が脅威じゃねぇ? 本当凄いわ。
そんなことを考えつつも、その凄い腹がきゅうっと啼いた……このぶっといモノを喰いたくてしょうがないらしい、食いしん坊な欲しがりさんめ! って俺か。何考えてんだ、恥ずかしい。
「こんな傷だらけの大して柔らかくもないモノを可愛いって思うなら……もっと可愛がれよ、なあ?」
一瞬、何をいわれたのか分からないという風にキョトンとした顔をしたが、その後大層良い笑顔になった。
「ああ!喜んで!」
「っ?!」
笑顔の奥から清廉な騎士様には似つかわしくない昏い欲の雰囲気が滲み出た気がする……俺、ちょっと間違ったかもしれない。
「君はそんなに硬くない、凄く抱き心地が良い。できればずっと抱いていたい」
「は、はは……それはちょっと……」
また凛莉師匠のご両親に追い返される事態にはなりたくないな。そんなにしょっちゅう俺が顔を出していたらご両親もゆっくり休んでいられないだろうさ!
「大切にする。ずっと一緒にいて欲しいから」
「そうしてくれ……俺も、一緒に……いたいし」
なんだ、まあ……たまにはデレるとかしてみようかなー……なんて思ったりしたんだが。
「っ凛莉ーーっ!!」
「うぐぅっ?!」
し、締まる! 苦しいっ! 目の前がどんどん暗く、な……る……。
「凛莉、凛莉?!」
しまった、嬉しくなっちゃうと力加減を忘れる奴だった……良い声を聞きながら意識が落ちて行くーー……多分俺が死ぬのは病気でも事故でもなくて愛しい伴侶に愛で殺されるんだろうな……ははっ愛する人の腕の中で死ねることが確定してるなんてなんて贅沢な人生なんだろう。
ただ、今はまだ死にたくないので、師匠のご両親に是非とも追い返して貰わなきゃならないなぁ。
いや、嘘。やっぱりフロウライトに締め殺されるのは勘弁だ。もっと鍛えようと思う。
そんなこんなで俺はいい感じに幸せに生きています。師匠のご両親とも上手くやっていけています……師匠もストレスの多いそちらの世界で頑張って生きてください、できればそちらの俺の両親もいい感じに付き合ってくれると嬉しいです。
何か間島の愚痴があればたまには聞きたいと思っていますが、例のアレを持った時に会話ができる設定は変えていただきたいと思います。
「死ぬなっ凛莉っ!」
「死なないよ……死ねないとさっき思い直した所だ」
長生きして老衰が目標だ。可愛い孫達に囲まれながら……あ、孫無理だった。そうだなぁ……可愛いフィンの子供達に囲まれながら大往時とか良いかもしれない。きっとモッフモフのグリフォンの子供は凄く可愛いだろうなー、フィンにお嫁さん探さないと!
「良かった……また私はつい、君を締め落として……」
「うん、気をつけろよ? まあ今日はもう寝るかぁ。明日はフィンのお嫁さんを探しに……」
今日はもう疲れた、寝よ。
「えっ?! 終わりなのか?! 続きは」
「殺しかけといてそりゃないだろ、続きは明日なー」
「そんな殺生な!」
「じゃあ明後日ー」
「凛莉ー!」
明日でも明後日でも良いだろう? どうせずっと一緒に居るんだし。
「じゃあ10年後~」
「爆発して死んでしまう! 君を知る前ならいざ知らず、そんなに我慢できる訳ないだろう!」
「はぁ……じゃあ俺の安眠はジジイになって枯れるまでないのか」
老衰希望なのに、先は長そうだなぁ。
「枯れる、のか?」
「枯れないのか?!」
「枯れない気がする」
「うわ……ちょっと考えさせて」
「何を?!」
俺達はきっとずっとこんな感じだ。でもそれが良いと心からいえる。ありがとう、俺のフロウライト。愛してるよ、旦那様。
【闇暗殺者と入れ替わった社畜の俺を聖騎士様が離さない】 終わり
最近上手く時間が取れず更新がまちまちになっておりますが、本編はここで終わりになります。
この後、番外編をいくつか書く予定です。宜しければお付き合いくださいねー(*'▽'*)
「今更いわれても……」
本当に今更である。辛いかどうかと聞かれると辛い……のは治癒術で何とかしてる。たまに治癒術でもカバーしきれず昼過ぎまで寝てるよね? 知ってるよね?!
「その、君が可愛すぎて……しかも凄いから」
「んー……俺のせい?」
「いや! そうではなくて……私の我慢が足りないのがいけない……すまない」
「謝るならこの後はしなくて良いのかな?」
「……よくない……」
なにを隠そう、中間休憩中なのだ……多分普通のカップルならこの辺りで満足して風呂に入ってオヤスミナサイなんだろうが、まあ……俺達である。ここから後半戦が待っている。下手したら延長戦もある。ついでにいうとアディショナルタイムがめちゃくちゃ長い時もある。朝までオプションもあったりなかったり……。
「人より体力はあるからなぁ」
「一般人の何倍あるか分からないだろう?」
何十倍あるか分からんやつに言われたくないな!
「それに……今日足りなかったらその足りない分を明日取り返そうとされると困るんで。溜め込んで爆発した時の方がヤバいの、自覚してくれよ?」
「うっ……すまない」
ふふっ困った顔をさせてしまった。二人っきりならこの顔も可愛いなと思う。人差し指で頬でもつついてみようかな? ほっぺも硬かったりして……? 意外と硬いな。
「謝らなくていい……それにお前だけがシたい訳じゃないし。コレじゃなきゃ満足できない身体にしておいて、今更なしは許さないぞ?」
本体と同じく少し萎れているソレに手を伸ばして、わざとらしくツンと突いてみる。
「あうっ」
どうやら敏感な所だったらしく、むくむく大きくなってついでに効果音をつけるなら、ビギビキかバギバキみたいになってしまった。ちょっと煽り方を間違えたか……? 内心、少しだけ冷や汗をかく。しかし、こんな凶悪なモノをよく毎回腹の中に収めるよな、俺。思えばそっちの方が脅威じゃねぇ? 本当凄いわ。
そんなことを考えつつも、その凄い腹がきゅうっと啼いた……このぶっといモノを喰いたくてしょうがないらしい、食いしん坊な欲しがりさんめ! って俺か。何考えてんだ、恥ずかしい。
「こんな傷だらけの大して柔らかくもないモノを可愛いって思うなら……もっと可愛がれよ、なあ?」
一瞬、何をいわれたのか分からないという風にキョトンとした顔をしたが、その後大層良い笑顔になった。
「ああ!喜んで!」
「っ?!」
笑顔の奥から清廉な騎士様には似つかわしくない昏い欲の雰囲気が滲み出た気がする……俺、ちょっと間違ったかもしれない。
「君はそんなに硬くない、凄く抱き心地が良い。できればずっと抱いていたい」
「は、はは……それはちょっと……」
また凛莉師匠のご両親に追い返される事態にはなりたくないな。そんなにしょっちゅう俺が顔を出していたらご両親もゆっくり休んでいられないだろうさ!
「大切にする。ずっと一緒にいて欲しいから」
「そうしてくれ……俺も、一緒に……いたいし」
なんだ、まあ……たまにはデレるとかしてみようかなー……なんて思ったりしたんだが。
「っ凛莉ーーっ!!」
「うぐぅっ?!」
し、締まる! 苦しいっ! 目の前がどんどん暗く、な……る……。
「凛莉、凛莉?!」
しまった、嬉しくなっちゃうと力加減を忘れる奴だった……良い声を聞きながら意識が落ちて行くーー……多分俺が死ぬのは病気でも事故でもなくて愛しい伴侶に愛で殺されるんだろうな……ははっ愛する人の腕の中で死ねることが確定してるなんてなんて贅沢な人生なんだろう。
ただ、今はまだ死にたくないので、師匠のご両親に是非とも追い返して貰わなきゃならないなぁ。
いや、嘘。やっぱりフロウライトに締め殺されるのは勘弁だ。もっと鍛えようと思う。
そんなこんなで俺はいい感じに幸せに生きています。師匠のご両親とも上手くやっていけています……師匠もストレスの多いそちらの世界で頑張って生きてください、できればそちらの俺の両親もいい感じに付き合ってくれると嬉しいです。
何か間島の愚痴があればたまには聞きたいと思っていますが、例のアレを持った時に会話ができる設定は変えていただきたいと思います。
「死ぬなっ凛莉っ!」
「死なないよ……死ねないとさっき思い直した所だ」
長生きして老衰が目標だ。可愛い孫達に囲まれながら……あ、孫無理だった。そうだなぁ……可愛いフィンの子供達に囲まれながら大往時とか良いかもしれない。きっとモッフモフのグリフォンの子供は凄く可愛いだろうなー、フィンにお嫁さん探さないと!
「良かった……また私はつい、君を締め落として……」
「うん、気をつけろよ? まあ今日はもう寝るかぁ。明日はフィンのお嫁さんを探しに……」
今日はもう疲れた、寝よ。
「えっ?! 終わりなのか?! 続きは」
「殺しかけといてそりゃないだろ、続きは明日なー」
「そんな殺生な!」
「じゃあ明後日ー」
「凛莉ー!」
明日でも明後日でも良いだろう? どうせずっと一緒に居るんだし。
「じゃあ10年後~」
「爆発して死んでしまう! 君を知る前ならいざ知らず、そんなに我慢できる訳ないだろう!」
「はぁ……じゃあ俺の安眠はジジイになって枯れるまでないのか」
老衰希望なのに、先は長そうだなぁ。
「枯れる、のか?」
「枯れないのか?!」
「枯れない気がする」
「うわ……ちょっと考えさせて」
「何を?!」
俺達はきっとずっとこんな感じだ。でもそれが良いと心からいえる。ありがとう、俺のフロウライト。愛してるよ、旦那様。
【闇暗殺者と入れ替わった社畜の俺を聖騎士様が離さない】 終わり
最近上手く時間が取れず更新がまちまちになっておりますが、本編はここで終わりになります。
この後、番外編をいくつか書く予定です。宜しければお付き合いくださいねー(*'▽'*)
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