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10 リドリー、ワシの代わりに……
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「カレリオ!お前と言う奴は!」
「やめて下さい!セブストさまぁ」
寮から出て学園の門を通り、建物に入ろうかと言うところで、王太子に呼び止められた。
ふむ、イベントか。カレリオに殴られて真っ赤になった頬を攻略対象者に見られ、攻略対象者がカレリオに詰め寄るやつだ。
なるほど、今の時点で王子妃セブストという事はセブストの王太子ルートかハーレムルートで決まりだな。
カツカツと早足で殿下は近づいてくる。そして手を振り上げて、お返しとばかりにカレリオを殴るのだが
「カレリオーーーっ!」
バシンっ!良い音がして私の代わりに殴られるのは護衛のリドリーだ。リドリーの反射速度なら避けることも、セブスト様の腕を掴んでやめさせることも出来たが、私の前に立ち塞がり敢えて殴られる。
リドリー、素晴らしい満点だ。
「リドリー!大丈夫か?」
口の端を切ったのか、たらりと血が垂れる。それを私はハンカチを取り出して拭ってやる。近づいたリドリーの耳元で囁くことも忘れない。
「良い判断だ。5000ゴールドな」
「やった!お小遣い!」
1ゴールドは1円くらい。軟弱な王太子殿下にちょこっと叩かれて5000ゴールドは美味しい稼ぎだろう。
「な、なんだ??」「えっ殿下がカレリオ様の……?」
騒ぎが大きくなり始めた時、校舎から教授が一人足早に出てきた。
「君達!朝から何をしておる!さっさと教室に向かいなさい!」
良いタイミングだ。そして最も良いのが
「む、神子カズハ!こちらへ!昨日カレリオ・バンドールの机の上にあったと言う手紙。アレを書いたのは君だな?!鑑定魔法をかけさせて貰った。
君はカレリオ・バンドールを裏庭などと言う人気のない場所に呼び出して何をしたかったのだね?!」
今までニヤニヤと私を見ていた神子カズハは顔色がさっと顔が青ざめた。
「え?!ぼ、僕はカレリオを呼び出してなんかいません!僕がカレリオに呼び出されたんです!!」
「そうだ!そこでカレリオに殴られたんだ!」
殿下がカズハの墓穴を掘ってくれた。良き良き。
「ではこの手紙はなんだ?!書いたのは間違いなくカズハ、君だ。鑑定魔法は欺けないぞ!そしてカレリオ・バンドールはこの手紙は知らないと言っている。手にも取ってはいない!」
「嘘、だって手渡したって」
カズハは小さくそう呟いたが、私は受け取らなかったんだよ。そのまま持ってきてもまた拒否されるだろうからカズハの取り巻きのあの女生徒は私がお昼を食べに行くタイミングを見計らって机の上に手紙を置いたんだろうな。
そっちの計画に乗ってやる義務はない。
「カレリオ様は昨日は授業が終わってすぐに寮に戻りました。正体不明の手紙は少し気になりましたので」
リドリーも援護してくれるが、まあ……護衛の証言は弱いが、カレリオが真っ直ぐ寮に帰ったのは沢山の生徒が見ているし、寮は防犯上の観点から、警備員の立っている出入り口からしか出入り出来ない。
そこを抜け出て裏庭に行くことなど出来ないのだ。
「え?いや、しかし……カズハはカレリオに殴られたと……?」
「そんな事より、この手紙の詳しいことを知りたい、カズハ。来なさい」
「……はい」
教授にトボトボとついていくカズハは
「なんでちゃんと渡してないんだよ……つかえねー」
と、ぶつぶつ文句を言っているようだが、聞こえない事にした。
「さ、カレリオ様参りましょう」
「ああ、リドリー。ありがとう」
私も校舎に入り、野次馬達も散り散りになるが
「ど、どういうことだ……」
殿下だけはしばらくその場に立ち尽くしていたようだった。知らんけど。
「やめて下さい!セブストさまぁ」
寮から出て学園の門を通り、建物に入ろうかと言うところで、王太子に呼び止められた。
ふむ、イベントか。カレリオに殴られて真っ赤になった頬を攻略対象者に見られ、攻略対象者がカレリオに詰め寄るやつだ。
なるほど、今の時点で王子妃セブストという事はセブストの王太子ルートかハーレムルートで決まりだな。
カツカツと早足で殿下は近づいてくる。そして手を振り上げて、お返しとばかりにカレリオを殴るのだが
「カレリオーーーっ!」
バシンっ!良い音がして私の代わりに殴られるのは護衛のリドリーだ。リドリーの反射速度なら避けることも、セブスト様の腕を掴んでやめさせることも出来たが、私の前に立ち塞がり敢えて殴られる。
リドリー、素晴らしい満点だ。
「リドリー!大丈夫か?」
口の端を切ったのか、たらりと血が垂れる。それを私はハンカチを取り出して拭ってやる。近づいたリドリーの耳元で囁くことも忘れない。
「良い判断だ。5000ゴールドな」
「やった!お小遣い!」
1ゴールドは1円くらい。軟弱な王太子殿下にちょこっと叩かれて5000ゴールドは美味しい稼ぎだろう。
「な、なんだ??」「えっ殿下がカレリオ様の……?」
騒ぎが大きくなり始めた時、校舎から教授が一人足早に出てきた。
「君達!朝から何をしておる!さっさと教室に向かいなさい!」
良いタイミングだ。そして最も良いのが
「む、神子カズハ!こちらへ!昨日カレリオ・バンドールの机の上にあったと言う手紙。アレを書いたのは君だな?!鑑定魔法をかけさせて貰った。
君はカレリオ・バンドールを裏庭などと言う人気のない場所に呼び出して何をしたかったのだね?!」
今までニヤニヤと私を見ていた神子カズハは顔色がさっと顔が青ざめた。
「え?!ぼ、僕はカレリオを呼び出してなんかいません!僕がカレリオに呼び出されたんです!!」
「そうだ!そこでカレリオに殴られたんだ!」
殿下がカズハの墓穴を掘ってくれた。良き良き。
「ではこの手紙はなんだ?!書いたのは間違いなくカズハ、君だ。鑑定魔法は欺けないぞ!そしてカレリオ・バンドールはこの手紙は知らないと言っている。手にも取ってはいない!」
「嘘、だって手渡したって」
カズハは小さくそう呟いたが、私は受け取らなかったんだよ。そのまま持ってきてもまた拒否されるだろうからカズハの取り巻きのあの女生徒は私がお昼を食べに行くタイミングを見計らって机の上に手紙を置いたんだろうな。
そっちの計画に乗ってやる義務はない。
「カレリオ様は昨日は授業が終わってすぐに寮に戻りました。正体不明の手紙は少し気になりましたので」
リドリーも援護してくれるが、まあ……護衛の証言は弱いが、カレリオが真っ直ぐ寮に帰ったのは沢山の生徒が見ているし、寮は防犯上の観点から、警備員の立っている出入り口からしか出入り出来ない。
そこを抜け出て裏庭に行くことなど出来ないのだ。
「え?いや、しかし……カズハはカレリオに殴られたと……?」
「そんな事より、この手紙の詳しいことを知りたい、カズハ。来なさい」
「……はい」
教授にトボトボとついていくカズハは
「なんでちゃんと渡してないんだよ……つかえねー」
と、ぶつぶつ文句を言っているようだが、聞こえない事にした。
「さ、カレリオ様参りましょう」
「ああ、リドリー。ありがとう」
私も校舎に入り、野次馬達も散り散りになるが
「ど、どういうことだ……」
殿下だけはしばらくその場に立ち尽くしていたようだった。知らんけど。
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