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33 礼は言い忘れた

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「それにさ、ウルズとスクルドの方が……凄いし?」
「あはっ!」

 ゆっくり歩いてウルズの首に腕を回す。

「ご満足してくれてるぅ?」
「ちょっとやり過ぎな時もあるけどぉ……それがまぁ、良かったりするしぃ、ね」

 いやらしく見せつけるようにゆっくり。なぁんで俺が二年もただ待ってるって思ってんだろ?退屈すぎるだろ、そんなの。

「ア、アッシュ……私のことを待ってて、くれたんじゃ……ないのか」

 物凄くびっくりして、愕然と膝までついてる。はあ、意味わかんない。

「なんで?」
「私のことを愛していたんじゃないのか!」

 はあ、わかんないなぁ。

「娼館のね、金で買われた奴らはさ、囁くよ、愛してるって」
「っ?!わ、私はお前を……っ」
「金で買って国へ連れてったでしょ?俺はあの娼館から出たかったけど、あんたの国に行きたいなんて一言も言ってない」

 ウルズの手が俺の腰を抱き寄せる。ちょっとやらしい手つきに、背中がゾクゾクする。

「そんな、だって……私はお前の事を愛している! 」
「俺は俺を金で買う男を愛した事はないけど?」

 ついでに言えば男を愛した事はない、はず。

「う、嘘だ」
「嘘ついてどーすんのさ? 」
「だ、だってアッシュは、私のことを……」
「ーー例え、例え二年前、カグラス殿下のことを好きだったとしてもーー」

 煽るようにウルズに頬を擦り寄せる。それくらいしたって許されるはずだよな?

「別の女と結婚して子供までいて……放置してくる相手を好きでい続ける事はないだろ?普通」
「だよなァ」
「カグラス殿下は俺のこと、ナメすぎ」
「いーくら温厚な魔王アッシュちゃんでもそこまでバカにされた相手に尻はふらねえってよ!」

 ったく俺をなんだと思ってるんだ?魔王アッシュちゃんだぞ、あ、自分でちゃんつけちゃった、痛い痛い。

「スクルド~殿下を出口まで送っていってやってくんない?俺は先に戻ってるよ」
「いーけど、あとでエッチなサービスしてねぇん」
「りょーかい♡ウルぅ連れてって」
「良いぜェ、魔王アッシュちゃん」

 こういう時双子ってラクチンだな~。ダンジョンの角を曲がればもう居住区に戻って来れる。だって俺がもう戻って来たいって思ったからね。どういう理屈かわからないけれど、戻って来れるんだら、戻って来れるんだ。

「あー……礼を言い忘れた」
「礼?」
「うん。「藤の宮」から出してくれたのはカグラスだったからね。それだけは礼を言うべきだったかなって」
「かもしれんなぁ。スクルドが気を利かせて伝えておいてくれるだろ、きっと」

 あのスクルドが気を利かすぅ?!んなことニワトリが夕方に鳴いてもないだろ?!

「テキトーなこというなよ、ウルズ」
「だってどーでもいいんだもん。ほら、カグラスサマを苛めんの手伝ってやったろ?股開け」
「またそれぇ?」

 俺をベッドの上に下ろして足を左右に割る。それしかすることないのか?

「それしかする事ねーだろ。俺達の間にゃさー」

 少しだけ引きずり下ろされた隙間からコンニチハしたアレがもう当たってる、あ、入ってくるぅ
 しっかし

「あ!あ!あ!」
「ホント魔王のカラダって良いよなぁ!いっつもきれーだし、ユルくなんない」
「あふ……たぶんね、最後の砦、だからでしょ」
「殺されない為に、最後に足を開くのぉ?」
「うん……あ、いっ」

 多分、ゲームには反映されていないんだろうけど、そういう設定はありそうな気がする。
 元々、自分自身ではなく魔王というアバターの体なんだ。雑に扱われても他人感が強かったから、心が痛まなかったし。あと、必ず治る設定があるからね。きっとどっかの阿呆が18禁ゲームからエロ用プログラム持って来てぶち込んだんだろうなぁ。

「お?もうイイの?」

 ウルズが上機嫌で舌舐めずりしている。

「あ、ぅん……ほら、ね?自分の下で……アンアン喘いでいる奴をさ、殺したいって……あんまり思わないでしょぉ」
「そだなぁ、気持ち良さそうに欲しがっている可愛いコはぁ良いねぇ」

 じゅっと首筋を吸われて、恐怖感で身が竦む。そこを噛まれたら死んじゃうだろ?

「んんー、キュッてしたぁ」
「んっ……」

 そりゃ全身に力が入ったら、尻穴もちっちゃくなるよ!太くて硬いモノが入ってるから、これ以上縮まんないけど。

「ま、俺がレベル100になるまでこのまんまかなぁ」
「100になったらぁナンかあんの?」
「あるよ」

 非アクティブになってる能力が出て来た。これに二人は乗るかも、いや多分乗るだろう。

「しーりたいなー? 」
「あんっ?!や!そこぉ、駄目だって知ってるだろっ、あんっ」
 
 与えられる刺激に体がびくんっと跳ねた。すぐいいとこ突いてくるから、簡単にイかされちゃう。

「んー!だってココ虐めるときゅって絞ってくるのきもちいーもん。俺もイイし、アッシュちゃんもイイなら最高じゃん?」
「んっんっ……あんっ、さ、さいこーだねぇでも、もっとぉイきたぁい」

 あー頭の中を快楽物質で埋め尽くしたいー。

「エロいねぇ!そいうとこ、だぁいすき」
「あんっっ!」

 ごりっと内臓がえぐられるくらい突き入れられて一気にイッたぁ!あああ!!きもちいーきもちいーーー!

「ああ、あああーーーっ!!」
「ふううっ!しまるぅー!」

 女の子みたいに全体で締め上げて精液を搾り取る。魔王のお尻はエッチにしか使わないからね、エッチする為についてる穴なんだよ。

「あー……勇者の精液おいひぃ……」
「魔王のイき顔も可愛いよ」

 結構な地獄だと思う。
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