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栗原伊織、異世界転生する
7 邪精霊、襲来
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「うげ!」
「くふふ……!獲物の方がのこのこと出てきおったわ」
王都から出た途端、空には黒い精霊達が浮いていて、その真ん中に人間とほぼ同じ大きさの……多分邪精霊王がトンボのような羽を動かしながら浮いていた。
「おお、これはこれは美味そうな……」
「王よ、これは美味そうな人間ですな」
「とって食いましょう」
なんか恐ろしいことを言っている!こいつらやべぇ!
「愚か者共!食ろうてしまえばそこでしまいよ。我らが寝床に持ち帰り、生かして飼うのだ」
「おお!流石は王の叡智」
はぁ?!何言ってんの?この家ダニ供!信じられん!
「殺さぬ程度に毎夜毎夜、生気を搾り取ろう」
「そうしましょうぞ」「そうしましょうぞ」
気持ち悪い!
馬車の中から御者に声をかける。
「おい!突っ切れないか!?」
「だ、駄目です!坊ちゃん!馬のやつがすくんじまって、動きません!」
なんて事だ!出てすぐにこんなピンチだなんてどうなってるんだ?!くそっ!
馬車の扉がミシミシと音を立て、バキッと壊された。
「やぁ、こんにちは。可愛いヒト。我が妃にしてやろう、光栄に思うが良い」
「ひっ!」
遠慮します!とは口から出なかった。何せ顔が怖すぎたのだ。一応人の形をしているものの、目玉がある場所は真っ黒な闇が広がり、ニィ…っと気味悪く笑った口には深海魚を思わせる鋭い歯が並んでいる。顔色は死人のように青白く、頬は痩せこけていた。
手も痩せていて節々だけが盛り上がり、異常に長い手足だが棒切れのように細かった。
そんな手が伸びてきて、俺の腕を掴んだんだ!き、気持ち悪いいいいい!!
「痛っ!」
しかも力強い!いてぇ!というか、俺が弱い!くそったれ!この虚弱体質なんとかしろ!見た目と知力にパラメータの全てを振って、筋力とか敏捷性に振らなかっただろう!を体現しているようなイセリアめ!
俺だって努力しましたよ?!でも全然強くならないのに、本なんかは適当に読んだだけで覚えちゃうんだよ!ひでぇだろ?
「あっ離せ……っ!」
それでも一応、抵抗してみる。うん、ニヤニヤ笑ってる。くそっ!楽しいのか?楽しいのかぁ?!
「くくく、か弱い抵抗よなぁ?」
か弱いって言うなぁーー!くそっ!誰か!誰か助けてーーー!
「姫!今助けるぜ!」
「ご無事ですかっ!姫!」
姫はいませんけど??
「くふふ……!獲物の方がのこのこと出てきおったわ」
王都から出た途端、空には黒い精霊達が浮いていて、その真ん中に人間とほぼ同じ大きさの……多分邪精霊王がトンボのような羽を動かしながら浮いていた。
「おお、これはこれは美味そうな……」
「王よ、これは美味そうな人間ですな」
「とって食いましょう」
なんか恐ろしいことを言っている!こいつらやべぇ!
「愚か者共!食ろうてしまえばそこでしまいよ。我らが寝床に持ち帰り、生かして飼うのだ」
「おお!流石は王の叡智」
はぁ?!何言ってんの?この家ダニ供!信じられん!
「殺さぬ程度に毎夜毎夜、生気を搾り取ろう」
「そうしましょうぞ」「そうしましょうぞ」
気持ち悪い!
馬車の中から御者に声をかける。
「おい!突っ切れないか!?」
「だ、駄目です!坊ちゃん!馬のやつがすくんじまって、動きません!」
なんて事だ!出てすぐにこんなピンチだなんてどうなってるんだ?!くそっ!
馬車の扉がミシミシと音を立て、バキッと壊された。
「やぁ、こんにちは。可愛いヒト。我が妃にしてやろう、光栄に思うが良い」
「ひっ!」
遠慮します!とは口から出なかった。何せ顔が怖すぎたのだ。一応人の形をしているものの、目玉がある場所は真っ黒な闇が広がり、ニィ…っと気味悪く笑った口には深海魚を思わせる鋭い歯が並んでいる。顔色は死人のように青白く、頬は痩せこけていた。
手も痩せていて節々だけが盛り上がり、異常に長い手足だが棒切れのように細かった。
そんな手が伸びてきて、俺の腕を掴んだんだ!き、気持ち悪いいいいい!!
「痛っ!」
しかも力強い!いてぇ!というか、俺が弱い!くそったれ!この虚弱体質なんとかしろ!見た目と知力にパラメータの全てを振って、筋力とか敏捷性に振らなかっただろう!を体現しているようなイセリアめ!
俺だって努力しましたよ?!でも全然強くならないのに、本なんかは適当に読んだだけで覚えちゃうんだよ!ひでぇだろ?
「あっ離せ……っ!」
それでも一応、抵抗してみる。うん、ニヤニヤ笑ってる。くそっ!楽しいのか?楽しいのかぁ?!
「くくく、か弱い抵抗よなぁ?」
か弱いって言うなぁーー!くそっ!誰か!誰か助けてーーー!
「姫!今助けるぜ!」
「ご無事ですかっ!姫!」
姫はいませんけど??
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