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29 ちゃんとする必要、なくない?

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 俺は毎日快便だし、暇になったらいろんな物を齧ったり、複製したり。

「国王からここの貴族に報奨金が入ってるらしい」

「へえ、そうなんだ。ダークは悔しいとかあるの?」

 ダークはこう言う話は夜のエロい事をしてる最中にしかしない。曰く、だって絶対に逃げられないだろ?だって。確かに逃げられないけどなぁ。

「……そう思ってた事があった。実際ここの貴族……父親と言う奴のことは嫌いだし、あいつに何故金が入るのか意味も分からん。だけど」

「ん……っ」

 ぎしっとベッドを軋ませて、ダークが俺を引き寄せる。あ、そこイイ。

「お前を抱いてるとどうでも良くなるな。リク、お前良い体してるよ」

「はは……どうも。って言うべき?」

 この世界で俺は自由で良いはず。ならまあ、色々自由で良いかな?

「おい、何考えてる?」

 やば、ダークが拗ねた。

「や、なんでもない!大丈夫、大丈夫!」

「ごまかすのか?啼かしてやるよ!」

「ひっ!ご、ごめん、ごめんってば!あぐっ!」

 イイ所をイイ以上の力で刺激されて意識がトンだ。

「くそっ……すげぇ」

「あ!あ!あ!あじがわからないぃぃ……」

「余裕あるな!?お前!!」


 
 そんなダークとのだらしない生活はこれはこれで悪くないのではないかと思えてきた。ていうかね、ちゃんと生活する理由はあるのか?って思ってしまったんだよ。この世界に俺の親はいない、親戚も何もかも。ちゃんとしててもしてなくても誰も文句は言わないんだ。だから……好きに生きていいのかなって。
 だから仕事をして好きな女性と結婚して、子供を持って……なんて前の俺なら「そうしなくちゃ」って思っていたことをしなくても、今が良ければそれでいいなあなんて気楽に考えてもいいのかなって思えて来てしまったんだ。

 朝は好きなだけ寝ていて、誰かが食べ物も用意してくれていて。結婚しようとか一生好きだとか思うほどでもない相手と気持ちいいから、それだけの為にエロい事して。しかもそれが同性相手だったりしたとしても、誰もそれこそ神様だって俺を叱ったりしなかった。

「なぁに考えてんだ?」

 水を持ってくると、少し離れていたダークが戻って来て、水差しをベッドの横のテーブルの上に置く。置いたついでにベッドに乗り上げて俺の尻を触ってくる。

「いや、あまり深く考えなくていいのかなって考えてた」

 流されている?それもいいのかもしれない。せっかく違う世界に来たんだ、向こうと一緒の縛りの中で生きる必要はないんじゃないかって。

「考えなくてもいいって考えてたって変な奴だな」

「んんっ……またぁ……?」

 ついでと言わんばかりにまだぐちゅぐちゅの尻の穴に指を突っ込んでくるから、こいつはホントにタフだと思う。

「また、だ」

「もうおかわりはいらな……んんっ!」

「こっちの口はもっと食いたいらしいぞ?美味そうに飲み込んだ」

 すっかりただれた生活に緩み切った俺の尻は、ダークのモノを簡単に貪り食う。疲れてもう要らないかなあと思っていたのに、挿れられれば気持ちいいから困ったものだ。

「ん、もう要らないと思ったんだけどなあ~あんっ」

 薄い粘膜の内側をずりずりと擦られると、堪らない快感が湧きあがってくる。

「あ、あ、あぁ……きもち、いー……」

「あー……ホント、リクの中は締め付けが良いし、このゴリゴリ最高だな」

「ひっ?!そこ、擦ったら駄目、だめだって!あ、あーーーーっ!!」

 また良く味が分からなくなったじゃないか!!


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