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31 俺達は上弦に魔改造を施す
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「行くぞ、打ち合わせ通りだ」
「分かりました、ファイさん」
今日は朝から雨が降っている。月は上弦の初めの方、俺の体調も万全だ。今日のうちに全部……始末してやる!
「おらぁ!ババァ!どうせ起きてんだろ!邪魔するぜ!」
「あらあら、ファイちゃん。こんな朝からどうしたの?」
「うるせぇ!黙ってろ」
俺はズカズカとばーさんちに入り込み、天井を見上げる。
「右、左、こっちもか!ちっ!これだから……!」
外は雨。家の中でもぴちょん、ぴちょんと雨垂れがバケツに落ちる。
ハルばーちゃんの家は……全張り替えだな。
「放置してっから、屋根が腐ってる!」
「でもねぇ、ファイちゃん。どうせ生い先短い年寄りの……」
「ババァの寿命より屋根の方が早く腐って落ちてくるっつてんだよ!ふざけんな!」
ったく、この村ときたらどーなってやがる!
「また来る!」
なんせキースと手分けして20軒以上ある家を全部調べなきゃならんからな!ジジィババァめ、ふざけんなよ!
「大変です、ファイさん。無事な家がありませんでした!」
「こっちもだ!なーんか柱とか壁にしみのある家ばっかりだと思ったら案の定、雨漏りしてやがる!!」
雨が止んだら俺とキースは左官屋になるしかねえ!
木材は山から切ってこよう。確かなんかのアイテムで火を出せる系があったはず。それで上手いことやって乾燥させる。板は……気合いで切るか?茅葺や藁葺は駄目だ!手入れがめんどくさい!
あ!そうだ、板でふいて、防水のスライムゼリーでコーティングすればもつんじゃね?!あと50年ももたせりゃ大抵のジジィとババァはあの世行きだからな。
「覚悟しろよ!ジジィ!ババァ!」
俺の本気を見せてやる!
次の日から俺は山に行って木を切り、乾燥させ、板に加工し、完成した物を手にジジィとババァの家の屋根に上がった。
腐った柱や屋根をぶっ壊して新しくして、屋根を付け直し、調合したスライムゼリーをぶっかける。
「……雨漏りするより良いだろう」
素人の俺がやった仕事はいまいちだった。
「ファイちゃん……見違えるようにきれいになったよ」
「世辞言ってんじゃねー!俺はもっと出来る!」
最初は下手くそだし、時間ばかりかかっていたが、最後の方になると、自分でもまあまあな仕上がりになって来た。
「ファイさん、錬金術師を辞めても屋根屋さんで暮らしていけますね!」
「屋根屋ってなんだよ!」
ぶはっ!と吹き出したが、上手、きれいと屋根を見上げながら手放しで褒めてくれるもんだから、悪い気はしなかった。
防水スライムゼリーは俺たちの家にも塗っておこう。
そして俺は意外と凝り性でな?結構気になるととことんまでやりたくなるんだよな。
「おい、キース壁の事なんだけどな?」
「んん??」
村のジジィとババァの家を全部魔改造してやったぜ!!ざまーみろ!
「分かりました、ファイさん」
今日は朝から雨が降っている。月は上弦の初めの方、俺の体調も万全だ。今日のうちに全部……始末してやる!
「おらぁ!ババァ!どうせ起きてんだろ!邪魔するぜ!」
「あらあら、ファイちゃん。こんな朝からどうしたの?」
「うるせぇ!黙ってろ」
俺はズカズカとばーさんちに入り込み、天井を見上げる。
「右、左、こっちもか!ちっ!これだから……!」
外は雨。家の中でもぴちょん、ぴちょんと雨垂れがバケツに落ちる。
ハルばーちゃんの家は……全張り替えだな。
「放置してっから、屋根が腐ってる!」
「でもねぇ、ファイちゃん。どうせ生い先短い年寄りの……」
「ババァの寿命より屋根の方が早く腐って落ちてくるっつてんだよ!ふざけんな!」
ったく、この村ときたらどーなってやがる!
「また来る!」
なんせキースと手分けして20軒以上ある家を全部調べなきゃならんからな!ジジィババァめ、ふざけんなよ!
「大変です、ファイさん。無事な家がありませんでした!」
「こっちもだ!なーんか柱とか壁にしみのある家ばっかりだと思ったら案の定、雨漏りしてやがる!!」
雨が止んだら俺とキースは左官屋になるしかねえ!
木材は山から切ってこよう。確かなんかのアイテムで火を出せる系があったはず。それで上手いことやって乾燥させる。板は……気合いで切るか?茅葺や藁葺は駄目だ!手入れがめんどくさい!
あ!そうだ、板でふいて、防水のスライムゼリーでコーティングすればもつんじゃね?!あと50年ももたせりゃ大抵のジジィとババァはあの世行きだからな。
「覚悟しろよ!ジジィ!ババァ!」
俺の本気を見せてやる!
次の日から俺は山に行って木を切り、乾燥させ、板に加工し、完成した物を手にジジィとババァの家の屋根に上がった。
腐った柱や屋根をぶっ壊して新しくして、屋根を付け直し、調合したスライムゼリーをぶっかける。
「……雨漏りするより良いだろう」
素人の俺がやった仕事はいまいちだった。
「ファイちゃん……見違えるようにきれいになったよ」
「世辞言ってんじゃねー!俺はもっと出来る!」
最初は下手くそだし、時間ばかりかかっていたが、最後の方になると、自分でもまあまあな仕上がりになって来た。
「ファイさん、錬金術師を辞めても屋根屋さんで暮らしていけますね!」
「屋根屋ってなんだよ!」
ぶはっ!と吹き出したが、上手、きれいと屋根を見上げながら手放しで褒めてくれるもんだから、悪い気はしなかった。
防水スライムゼリーは俺たちの家にも塗っておこう。
そして俺は意外と凝り性でな?結構気になるととことんまでやりたくなるんだよな。
「おい、キース壁の事なんだけどな?」
「んん??」
村のジジィとババァの家を全部魔改造してやったぜ!!ざまーみろ!
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