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22 あーあ
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「シャトルリア様~美味しいケーキが届きましたよー」
「うわー嬉しいな」
俺、色んな人に媚び売っといてよかった!皆気を使ってくれるし、俺が魔力袋の出口をモミモミして魔力を流してあげた騎士や魔導士達がいっぱい増えて、わが国も結構強くなったみたい。国の防衛力が上がるのはいいことだ。
「うーん、やっぱりうちの人間って魔力袋が出来ちゃって、出口がふさがりかける遺伝子があるんだろうなあ……こりゃ国が弱体化するわ」
「なんとかあなたのクソ寄生虫能力が別の人も使えるようになりませんかね?」
「クソ寄生虫が本体になりたいヤツなんて存在すると思うの?宰相さん」
「申し訳ございませんな話でしたね、すみません」
俺は貰って来たお茶をすすりながら宰相さんとお話したり、伸び悩んでいる人の相談に乗ったり時には指から糸くず出して触診?したり……よっぽどの人には中に入ったりして暮らしている。
「いやあ、陛下の脳溢血はやばかったなあ、血の海を泳いじゃったよ」
「あれも処置できるなてホント、寄生虫様すげえですよ、助かります」
「切れた血管から溢れた血液を泳いで逆流するのは大変だったよ~もうやりたくないなー。ちゃんとあれから運動させてる?」
血管もコレステロールでガチガチのボロボロだったからね。運動不足怖い。
「させてます、させてます。流石に次は無理ですよって伝えてありますし」
「流石に次、切れたら無理だと思うなー」
そしたら王様は引退して兄上が王様になるネ。俺、王弟か~ちょっとカッコイイな。俺がまったりしていると宰相さんがとても言いづらそうにぽつりと口を開いた。
「北帝国エネルなんですが……」
「聞きたくないでござる」
「了解」
こんなやり取りを何度か繰り返して、俺がこの国に帰って来てから1年くらいたったと思う。
「……ホルランド殿下がとうとう起き上がれなくなったそうです。是非シャルトリア様にお助け願いたいと」
「面白いこと言うね、アハハハ」
「ですよね、アハハハハハハ」
「……」
「……」
「いくら積まれたの?」
「我が国の国家予算5年分です」
「……」
「……」
「最高級馬車用意してくんない?あとプラス2年分上積みして」
「良いんですか?」
「7年分くらい分捕ればまあ……あと、向こうの国に結構知り合いいるのよ、俺。そろそろ会いに行っても良いかなあ……」
俺は久しぶりに北帝国の大地を踏むことになってしまった。俺、えらーい、俺、すごーい。嘘、ほんとは行きたくなかった、絶対嫌だった。泣いて喚いて癇癪を起こしたイールンみたいに地面に転がりたかった。
どうしてあんな大勢の前で婚約破棄されて晒し者にされたのにまた戻って来なきゃいけないの??
なぜなら俺が王子様だからさ。シャトルリア様だから国のために、真シャトルリアのために……あーあ、なんで王子様になっちゃったんだろう。流石に隠れて何度も何度も溜息をついてしまったんで、皆にバレてしまっている。
ていうか皆、めっちゃご立腹だった。だよね!ありがとう……俺の代わりに皆が怒ってくれるから、俺はちょっとだけ平気な顔ができるようになったよ。
「王太子妃様っ!よくぞ、よくぞ!お帰りに!!」
「違いますよ、私は王太子妃でもないですし、帰ってきたわけでもないです。病人を診たら自分の国へ帰ります」
フン、流石の俺もそこまで許しちゃいねえぜ!
「うわー嬉しいな」
俺、色んな人に媚び売っといてよかった!皆気を使ってくれるし、俺が魔力袋の出口をモミモミして魔力を流してあげた騎士や魔導士達がいっぱい増えて、わが国も結構強くなったみたい。国の防衛力が上がるのはいいことだ。
「うーん、やっぱりうちの人間って魔力袋が出来ちゃって、出口がふさがりかける遺伝子があるんだろうなあ……こりゃ国が弱体化するわ」
「なんとかあなたのクソ寄生虫能力が別の人も使えるようになりませんかね?」
「クソ寄生虫が本体になりたいヤツなんて存在すると思うの?宰相さん」
「申し訳ございませんな話でしたね、すみません」
俺は貰って来たお茶をすすりながら宰相さんとお話したり、伸び悩んでいる人の相談に乗ったり時には指から糸くず出して触診?したり……よっぽどの人には中に入ったりして暮らしている。
「いやあ、陛下の脳溢血はやばかったなあ、血の海を泳いじゃったよ」
「あれも処置できるなてホント、寄生虫様すげえですよ、助かります」
「切れた血管から溢れた血液を泳いで逆流するのは大変だったよ~もうやりたくないなー。ちゃんとあれから運動させてる?」
血管もコレステロールでガチガチのボロボロだったからね。運動不足怖い。
「させてます、させてます。流石に次は無理ですよって伝えてありますし」
「流石に次、切れたら無理だと思うなー」
そしたら王様は引退して兄上が王様になるネ。俺、王弟か~ちょっとカッコイイな。俺がまったりしていると宰相さんがとても言いづらそうにぽつりと口を開いた。
「北帝国エネルなんですが……」
「聞きたくないでござる」
「了解」
こんなやり取りを何度か繰り返して、俺がこの国に帰って来てから1年くらいたったと思う。
「……ホルランド殿下がとうとう起き上がれなくなったそうです。是非シャルトリア様にお助け願いたいと」
「面白いこと言うね、アハハハ」
「ですよね、アハハハハハハ」
「……」
「……」
「いくら積まれたの?」
「我が国の国家予算5年分です」
「……」
「……」
「最高級馬車用意してくんない?あとプラス2年分上積みして」
「良いんですか?」
「7年分くらい分捕ればまあ……あと、向こうの国に結構知り合いいるのよ、俺。そろそろ会いに行っても良いかなあ……」
俺は久しぶりに北帝国の大地を踏むことになってしまった。俺、えらーい、俺、すごーい。嘘、ほんとは行きたくなかった、絶対嫌だった。泣いて喚いて癇癪を起こしたイールンみたいに地面に転がりたかった。
どうしてあんな大勢の前で婚約破棄されて晒し者にされたのにまた戻って来なきゃいけないの??
なぜなら俺が王子様だからさ。シャトルリア様だから国のために、真シャトルリアのために……あーあ、なんで王子様になっちゃったんだろう。流石に隠れて何度も何度も溜息をついてしまったんで、皆にバレてしまっている。
ていうか皆、めっちゃご立腹だった。だよね!ありがとう……俺の代わりに皆が怒ってくれるから、俺はちょっとだけ平気な顔ができるようになったよ。
「王太子妃様っ!よくぞ、よくぞ!お帰りに!!」
「違いますよ、私は王太子妃でもないですし、帰ってきたわけでもないです。病人を診たら自分の国へ帰ります」
フン、流石の俺もそこまで許しちゃいねえぜ!
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