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76 体を鍛える必要がある
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ゆっくりゆっくり俺達はクォンツへ戻って来た。建設途中の温泉地で温泉に立ち寄ったりしたけど、くる時より随分早く着いた。
「わーここがクォンツなのねぇ!本当に獣人ばっかりねぇ!」
「本当だな」
父さんと母さんが馬車の窓から街をキョロキョロ見ている。
「ったく本当に付いて来たし……」
絶対に俺と一緒に行く!と母さんが駄々をこねたらしい。
「リーヤがクォンツに行くなら私も行きます!」
これが最初。
「そうしたら、私はどうなるんだ?!」
「知りませんよ!皇帝は帝国から離れられないでしょ?別居よ、別居!」
母さんから別居宣言をされた父さんは、真っ青な顔でブルブル震えながら叫んだそうだ。
「皇帝なんかやめてやるーーー!」
そうして、何も知らずにノコノコやってきたルンにとばっちりが当たったんだ。俺のせい?いいや、元を正せばレントのせいだから、このゴタゴタの責任は全部レント。
「ハリーさん、結婚を前提にお付き合いしている私達は何をすれば良いんでしょうか?」
「さあ?名前くらいしか知りませんからね。趣味は何かとか話し合ってみましょうか?」
「えーと、私の趣味は怪我人の治療ですかね?!手先が器用だと褒められるのが嬉しいです!ハリーさんは?」
「俺はレント様の無茶振りをなんとかする事かなぁ……?あと、毎日生き残れたらそれで良いかなって」
「あはは!私達どうも仕事人間みたいですね!気が合いそうです」
「ホントですねー!モリスさん。所でその柔らかそうなお腹に爪をたてて良いですかね?」
えっ?!そんなことしたらアライグマ先生死んじゃうじゃん?!ハリーは肉食の鷹だけど、獣人なんだから、先生を食べちゃ駄目だよ?!
「あははー!止めて下さいよお!猛禽族ネタは!エッチですねぇー!」
「あはは!そうですかー?つい」
ネタ、なのか……?レントをそっと見ると
「ああ、良くやる奴だな。蛇族がねずみ族に「君を丸呑みしたい」とかお約束だ。なんだ、ああ見えてハリーとモリスは悪くない組み合わせなのかもな」
「獣人、わかんねぇー!」
「そりゃ、リーヤは獣人じゃねーからな」
当たり前の事を言われてなんだかムカついたので、レントを殴っておいた。
「ん?」
ちっとも効いていないようなのが更にムカつくから、俺はやっぱり体を鍛えようと思う!
何せ師匠は唸る程居るからな……。
「わーここがクォンツなのねぇ!本当に獣人ばっかりねぇ!」
「本当だな」
父さんと母さんが馬車の窓から街をキョロキョロ見ている。
「ったく本当に付いて来たし……」
絶対に俺と一緒に行く!と母さんが駄々をこねたらしい。
「リーヤがクォンツに行くなら私も行きます!」
これが最初。
「そうしたら、私はどうなるんだ?!」
「知りませんよ!皇帝は帝国から離れられないでしょ?別居よ、別居!」
母さんから別居宣言をされた父さんは、真っ青な顔でブルブル震えながら叫んだそうだ。
「皇帝なんかやめてやるーーー!」
そうして、何も知らずにノコノコやってきたルンにとばっちりが当たったんだ。俺のせい?いいや、元を正せばレントのせいだから、このゴタゴタの責任は全部レント。
「ハリーさん、結婚を前提にお付き合いしている私達は何をすれば良いんでしょうか?」
「さあ?名前くらいしか知りませんからね。趣味は何かとか話し合ってみましょうか?」
「えーと、私の趣味は怪我人の治療ですかね?!手先が器用だと褒められるのが嬉しいです!ハリーさんは?」
「俺はレント様の無茶振りをなんとかする事かなぁ……?あと、毎日生き残れたらそれで良いかなって」
「あはは!私達どうも仕事人間みたいですね!気が合いそうです」
「ホントですねー!モリスさん。所でその柔らかそうなお腹に爪をたてて良いですかね?」
えっ?!そんなことしたらアライグマ先生死んじゃうじゃん?!ハリーは肉食の鷹だけど、獣人なんだから、先生を食べちゃ駄目だよ?!
「あははー!止めて下さいよお!猛禽族ネタは!エッチですねぇー!」
「あはは!そうですかー?つい」
ネタ、なのか……?レントをそっと見ると
「ああ、良くやる奴だな。蛇族がねずみ族に「君を丸呑みしたい」とかお約束だ。なんだ、ああ見えてハリーとモリスは悪くない組み合わせなのかもな」
「獣人、わかんねぇー!」
「そりゃ、リーヤは獣人じゃねーからな」
当たり前の事を言われてなんだかムカついたので、レントを殴っておいた。
「ん?」
ちっとも効いていないようなのが更にムカつくから、俺はやっぱり体を鍛えようと思う!
何せ師匠は唸る程居るからな……。
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