【完結】廃品を直して売る俺は娼婦の息子の奴隷商。聖女でも王子でもないからほっといてくれ!

鏑木 うりこ

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56 ムカつくから、ね?

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「くそ!あのライオン、やるな!」

「リーヤ様を孕ませたらしいぞ!」

「いいか?訓練を口実にボコったれや!」

「我ら脳筋の力を見せる時!」

 俺が居たなら「くだらねえ!そんなんで力を見せるとか言うな!」と、ツッコミが入る所だが、俺は眼鏡に質問攻めにされている所だ。

「どうして男同士で?」

「なんか、神話の時代に獣人族が男を二人残して絶滅したんだって」

「絶望感パネェ!」

 頭を押さえて天を見上げる眼鏡達。だよなーそうなるよな!皆、そう思うよな!

「つまりは、この情報を含めて「土産」と言う事なんでしょうな」

「向こうもリーヤ様をきちんと高く見積もっていると言う事なんでしょうが……」

「「「ムカつくからちょっと潰しましょう?ね?」」」

「やめろ!変な事言うな!!」

 眼鏡の殺気もなかなか恐ろしい!大半の眼鏡がため息をつく。

「そう、それですよ。リーヤ様が止めるってことも折り込み済みなんですよー!そして我々がその「可愛いお願い」を無視できない事も!」

「リーヤ様、駄目ですよ!政治は厳しく行かないと駄目なんですから!」

 眼鏡に囲まれて今度は説教されている。なんでだよ!!

「き、厳しい政治なんて、やだよ。皆にに優しくしろよ!お前らなら出来んだろ?」

 今度は丸くなって蹲る。

「クッソ……聖女かよ」

 おい!変な呟きすんな!

「お前らは眼鏡だからな!頭良いし、お前らならなんでも任せられるもん。俺、知ってるぞ」

「ううっ!ハードル上げて来やがりますね」

「だが、それに答えたくなるのが眼鏡っ!」

「やりましょうともよ!」 

 流石、うちの眼鏡だなー!

「よろしくな!」

「お任せください!!」

 眼鏡の眼鏡がギラギラ光った。頼もしい輝きだった!



「リーヤとヤりたきゃ、俺を倒してからにしろ!」

「言ったな?!この自信過剰ライオン!次は俺だーーーっ!」

「手加減なんてしねーぞ!オラァ!」

 俺が眼鏡達から解放されて、修練場に向かうとひどい騒ぎになっていた。
 観客席に母さんとリュンが手を叩いて馬鹿騒ぎを見ている。

「リーヤ!リーヤ!レントは強いのねえ!父さんなんてもう隅っこで伸びてるわ!」

「レン兄ちゃま、つよーい!」


「うぐっ……私の負けだ……リーヤの事をよろしく頼む……っ」

「ああ、絶対に泣かせない」

 本気で殴り合って皇帝たる父さんにも手を抜かず、練習剣でボッコボコにしたらしい。
 その容赦ないやりように、脳筋達は更にヒートアップしたようだ。

「良いねぇ……その媚びない姿勢……お手合わせ願おうかぁ?」

「噂の脳筋とやら……見せてもらおうか!」

「どんな噂だよっ!!」

「口でとやかく言うより喧嘩しろって奴さ!」

 上等じゃねぇか……!うちの脳筋にも火がついてしまった。おーい?治すのもしかして俺かー??

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