【完結】廃品を直して売る俺は娼婦の息子の奴隷商。聖女でも王子でもないからほっといてくれ!

鏑木 うりこ

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51 やらかしやがった!

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「うぇーい!やってられっかぁ~ばっきゃろー!誰が姫だぁーフランの馬鹿たれぇーやり逃げ男ぉ~~」

「おいおい、どう言う事だ?」

「それがさぁ~~フランっつーちょっーーと良い奴がいたんだけどぉ~~」

 俺、酔っ払ってる!しかもものすんげーー!楽しいけど、フラフラふわふわしてるぅ!うん!酒は良い!楽しい!何でも楽しい!

「俺、振られたの!知ってる?傷心!」

「そうかそうか可哀想にな。慰めてやろうか?」

「うんーーー!」

 俺はレントに抱きついた、お前良い奴だなぁ!酔っ払いすぎた俺を寝る部屋まで運んでくれるんだって!気が利いてる~!

「でもな?リーヤ。それにはつがい契約だ」

「つがいけいやくぅ?なんだそれ」

 おうおう、獣人特有のナンカかぁ?

「獣人は浮気しない。コレと決めた相手とは添い遂げる。獣人同士なら良いけど、片方が人間だと何かと問題になりやすい」

「はぁー人間は浮気するってかぁ?俺はそんな事しねーよぉ!でも、悪くねぇなぁ」

 ずーっと一緒かー。なんつーか良いな。もう苦しい思いをしなくて良いもんな。

「だろう?だからコレを飲んで」

「んー?」

 部屋についてベッドの上に下ろされると良い匂いのする酒を渡される。ちっちゃいコップ一杯分だ。

「飲んだーうめー!」

 とろりと柔らかく何年も寝かせた高い酒の味がした。

「そうか……じゃあ、

「良いぞぉーー!」

 俺はなぁんにも考えて居なかった。

「確かに」「確かに」「確かに」

 あれぇ?この部屋にまだ人がいたのか?レント、こらぁどうなってんだぁ?

「アジェントの酒は美味いか?」

 おおう?さっきの奴ぁ?

「おーうめーな!」

「そうか。

「ひゃん」

 俺はレントとはヤらない、とあれだけ拒否してたこともすっかり忘れて、大人しく足を開いた。


「えぅ……うっ!」

「リーヤ!リーヤ!」

 あ、やべ。俺、レントと寝てる。酔った勢いでやっちまった!しかも

「す、すごっん!な、なんでぇ……んんっ?やぁっ」

 なんか変だ。凄く、凄く気持ちが良い。奥が熱くってぐちゃぐちゃしてて、そこを突かれるだけでイきそうになる。

「れ、レントぉ!レントぉ!な、なに、なにこれぇ!」

「リーヤ、起きたか?とりあえず、イっとけ」

「ふあっ……何言って……やぁん!やぁあっ!!い、イーーーーーっーー!」

 奥を突かれ、あっという間に弾けた。目の前が真っ白に飛んで、全身が強ばる。力一杯背中に爪を立て、締め上げて息が詰まった。

「いい……いい……っ、すご、きもち、いいよぉ……」

 ナカにびゅくびゅくと出される精液が物凄く熱くて気持ちいい。中出しってこんなに良かったっけ?ああ、レントと、つがいと子作りするのってなんて気持ちいいんだろう!

「どうしよ……さいこう……」

「俺も気持ちいい……つがいとヤるのは全然違うな。だからこそのつがい契約だけど」

「そおなんだ、ねえ、もっとして?」

 俺の熱に浮かされた頭は、大事な事を聞きそびれている。でも、気持ち良くて。強い蒼い目で俺を見ているレントが愛しくて堪らない。

「勿論。孕むまで抜いてやらないよ」

「孕む……?俺、赤ちゃん出来るの?」

「ああ、お前は俺の子を、獅子の子を産むんだ」

 なんだか、とんでもない事を言われた気がするけど、その時の俺は阿呆で、レントの広い背中に腕を回した。

「うん、分かった。俺、レントの子供産むよ」

 それが自然で、それが一番良い事だと思ったんだ。

 レントとの交尾は三日三晩続き、四日目にして、俺はやっと正気に返った。

「ふぁ?!ど、ど、ど、どう言うことかな……?!」

「孕ませちゃ駄目とは言われてないもんで」
 
 けろりと俺をまだ組み敷いたまま、レントは牙を見せて、憎たらしい笑みを見せた。

「そ、そ、んな!確かに言ってないけどっ!!あんっ!」

「ココ良いだろ?あと、こっちも」

「ひゃぁんっ!!」

 俺の弱い所、良い所を調べ尽くされていて、良いように弄ばれる。

「後、どうだ?凄くイイだろ?」

 く、悔しいけど……っ!

「イイ、です……っ!何でぇ、こんなにイイのぉ」

 突っ込まれたらやっぱり違和感とかあるのに、まるで計算されたように、レントのアレはピッタリ嵌る。

「俺も最高に気持ちいいんだけど、これがつがい契約の効果だ。つがいとの相性を最高にしてくれるから、絶対に浮気しなくなる」

「す、すご」

 契約って言うから破ったら罰でもあるのかと思えば、良すぎてつがい以外とやりたくなくなるらしい。なんか凄い契約だな!

「……待て」

「んんー?どうしたぁ?嫁」

「もしかして、俺はレント以外とヤってもここまで気持ち良くならないのか?」

 くん!と奥をいたずら気味に突かれる。あっ!イイ!体が反応してぎゅっとレントのモノを締め付けた。そんな事したらレントが喜ぶだろうが!

「そうだぞ。なにせ俺達はつがいだからな。子供は何人いても良いぞ」

「ま、待て?待て?それは、つまり。俺はお前のつがいで、そんでお前の子供を孕むって事?それは一般的には結婚して嫁にする事ではないのか?」

「おう、そうだな。嫁」

 あれ?なんかおかしくないか?俺、いつレントと結婚したんだ?

「な、なあ……俺、お前と結婚するって言ったっけ?」

「まだ言ってねぇなぁ。大丈夫、すぐ言う気になるよ」

 いや待て?おかしいだろ?

「レント、俺、怒るけど素直に言えよ。お前、色々俺を騙したな?正確には酔っ払ったのを良い事に色々やってくれたな??ん?」

「仕方ねえ、怒られてやるけど、そう言う事だ。だってお前可愛いんだもん、絶対逃したくねーんだもん」

 太い腕でぎゅっと抱きしめてきたってなぁ……。

「なあ、一応確認すっけど、つがい契約って解除は……?」

「どっちが死ぬまで無理だぞ!」

「はぁ……」

 仕方がない。俺もレントの背中に腕を回した。厚い体、太い腕。俺がレントの前に抱かれた男とは全く違う体。
 もやもやとした思いもあるけれど、今はこの腕の中の暖かい体が最高に気持ちいい。

「リーヤ」

 俺の名前を呼んで、機嫌よくパタパタと揺れる尻尾すら可愛いと思うから、重症かもしれん。

 俺、好きって気持ちに気がつくの結構鈍いかもな。俺、多分俺を庇って大虎に噛まれた時から、お前の事好きだったみたいだ。

「最初にぶっかけられたのは血だったな」

「ん?なんだ。あの時、俺に惚れたか?」

 冗談めかして聞いてくるので、そうだと答えてやれば、は?まじか?なんて狼狽えるのもおかしい。

「何とも思わない奴をご丁寧に治してやる程俺はお人好しじゃねーって事かなぁ」
 
 失恋で心にでかい穴が空いた気がしたけど、埋めても溢れるくらいでっかいのが住み着いた。
 ライオンが旦那でも悪くねーな。
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