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「それ、違う。絶対違うから、な?それ、フローラ母さんに言ったら今日からおかず減らされるから言うのやめな?リーヤ」
「いや、あの目はマジだった。完全に俺の事を稼ぎ頭に据える目だった」
「いやぁ……ただ単にみんなにチヤホヤされる息子がみたいだけだよ……あの人は」
とりあえず、ローザ姉さんと話し合った結果、やっぱり母さんが男娼も扱おうとは思ってないようだと結論づけた。
「じゃあこの人達返品してくるの?」
「多分無理だろうなー。なんせタダで押し付けられたから」
また荷車を引いて奴隷商まで持って行っても絶対に引き取って貰えないだろう。
「あーあ!俺、何やってんだ」
「我が弟ながら、阿呆だねぇ。もっと勉強しなさいよ、お姉様が教えてやるよ?」
勉強してどうなる訳でもねーだろ!この場合は。ま、仕方がねえし
「直すとしますか。使い道は後から考えよっと」
「目の前で死なれちゃ薄気味悪いもんな」
そう言う事。と姉さんに返してから必死で庇う二人を押しのけて一番酷い奴をみる。
「相変わらず引くねぇ」
「うわ!私これ知ってる。ダルマって奴でしょ!手足を切り落として動物みたいにしておもちゃにするって。本当にやる奴いるんだー酷い」
一応生きている人間……本当に一応生きている。
「やっぱり、怪我じゃなくて無理矢理誰かに切り落とされたんだ。どおりで傷口が処置されてるって思ったんだよね」
そうなんだ。こいつを見て思ったんだが、普通両手足を失ったらショックで死ぬだろう?でもこいつは生きている。と、言う事は誰かが切り落とし、死なないように処置をした。傷口が縫い合わされているから、驚いたんだ。
「えぐいなぁ、普通に殺すより」
「リーヤ、多分そいつ歯が無いはずだよ。無理矢理全部抜かれてるんだ」
顔に手をかけると確かに頬が細すぎる。口に指を突っ込んで少しだけ覗くと姉さんの言う通りだった。
「急所を噛まれると事だから抜いてしまうんだって。話しか聞いた事は無かったけれど、まさか本当にやる奴がいるとは、だねぇ」
「なるほど、って事は下はもっとか?」
本人に正気はない。ま、あったとしても見るけど。短い足をひらけば何の抵抗もなく局部を曝け出した。
「うわ」
「うわ」
姉さんも俺も引いた上に更に引いた。
「よっぽどの変態に貰われたんだなぁ……」
「ぐちゃぐちゃじゃん!あーあ何もかも潰れてるよ」
覗き込む姉さんと俺の言葉が聞こえているのか、残り二人が声を殺して泣いている。
「何だろうな。この人が耐えれば部下の命は救ってやるとでも言われたのかなぁ?」
変色して腐りかけているモノを摘んでみるが、痛みは感じていないのか、反応がない。
「そうかもしれないわねぇ。でも最後に部下達までこんなにされたんでしょう?報われないわね」
結局、全部殺されるか不具にされ捨てられた。戦争は怖いね、何もかも壊して行く。
「そうだな。まあ少しいじってみるか」
俺は死にかけを抱き上げる。皮肉にも手足が無い分軽くて俺でも余裕で持ち上げられる。
「ど、どこ、に」
どこに連れて行く!と言いたいんだろうな。まだマシな男二人の喋る事ができる方が声を上げた。
「こっちに風呂があるんだよ。心配ならついてくれば良い。あんたら重いから持ち上げたくねぇんだ」
顎をしゃくって扉を教える。
「扉、開けといてやるから来るなら勝手に這ってきたら良いだろ」
姉さんにからかわれながら俺は風呂の部屋に入る。ここで少しは治して行かないと色々面倒そうだ。
「何から直そう?」
「ちんこ!」
姉さん……。
「いや、あの目はマジだった。完全に俺の事を稼ぎ頭に据える目だった」
「いやぁ……ただ単にみんなにチヤホヤされる息子がみたいだけだよ……あの人は」
とりあえず、ローザ姉さんと話し合った結果、やっぱり母さんが男娼も扱おうとは思ってないようだと結論づけた。
「じゃあこの人達返品してくるの?」
「多分無理だろうなー。なんせタダで押し付けられたから」
また荷車を引いて奴隷商まで持って行っても絶対に引き取って貰えないだろう。
「あーあ!俺、何やってんだ」
「我が弟ながら、阿呆だねぇ。もっと勉強しなさいよ、お姉様が教えてやるよ?」
勉強してどうなる訳でもねーだろ!この場合は。ま、仕方がねえし
「直すとしますか。使い道は後から考えよっと」
「目の前で死なれちゃ薄気味悪いもんな」
そう言う事。と姉さんに返してから必死で庇う二人を押しのけて一番酷い奴をみる。
「相変わらず引くねぇ」
「うわ!私これ知ってる。ダルマって奴でしょ!手足を切り落として動物みたいにしておもちゃにするって。本当にやる奴いるんだー酷い」
一応生きている人間……本当に一応生きている。
「やっぱり、怪我じゃなくて無理矢理誰かに切り落とされたんだ。どおりで傷口が処置されてるって思ったんだよね」
そうなんだ。こいつを見て思ったんだが、普通両手足を失ったらショックで死ぬだろう?でもこいつは生きている。と、言う事は誰かが切り落とし、死なないように処置をした。傷口が縫い合わされているから、驚いたんだ。
「えぐいなぁ、普通に殺すより」
「リーヤ、多分そいつ歯が無いはずだよ。無理矢理全部抜かれてるんだ」
顔に手をかけると確かに頬が細すぎる。口に指を突っ込んで少しだけ覗くと姉さんの言う通りだった。
「急所を噛まれると事だから抜いてしまうんだって。話しか聞いた事は無かったけれど、まさか本当にやる奴がいるとは、だねぇ」
「なるほど、って事は下はもっとか?」
本人に正気はない。ま、あったとしても見るけど。短い足をひらけば何の抵抗もなく局部を曝け出した。
「うわ」
「うわ」
姉さんも俺も引いた上に更に引いた。
「よっぽどの変態に貰われたんだなぁ……」
「ぐちゃぐちゃじゃん!あーあ何もかも潰れてるよ」
覗き込む姉さんと俺の言葉が聞こえているのか、残り二人が声を殺して泣いている。
「何だろうな。この人が耐えれば部下の命は救ってやるとでも言われたのかなぁ?」
変色して腐りかけているモノを摘んでみるが、痛みは感じていないのか、反応がない。
「そうかもしれないわねぇ。でも最後に部下達までこんなにされたんでしょう?報われないわね」
結局、全部殺されるか不具にされ捨てられた。戦争は怖いね、何もかも壊して行く。
「そうだな。まあ少しいじってみるか」
俺は死にかけを抱き上げる。皮肉にも手足が無い分軽くて俺でも余裕で持ち上げられる。
「ど、どこ、に」
どこに連れて行く!と言いたいんだろうな。まだマシな男二人の喋る事ができる方が声を上げた。
「こっちに風呂があるんだよ。心配ならついてくれば良い。あんたら重いから持ち上げたくねぇんだ」
顎をしゃくって扉を教える。
「扉、開けといてやるから来るなら勝手に這ってきたら良いだろ」
姉さんにからかわれながら俺は風呂の部屋に入る。ここで少しは治して行かないと色々面倒そうだ。
「何から直そう?」
「ちんこ!」
姉さん……。
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