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9 姫も聖女もお断りだ
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「ルンの野郎……っ!」
好き勝手していきやがって!俺は風呂で体を洗う。
「手足もちんこももげちまえ!!」
そう言ってもルンの手足が取れたと言うか叫び声は聞こえて来なかったから、治したものは治ったままなんだろう。くそっ!ちんこくらいもげちまえ!
そして帳面をみると、またルンの借金が増えている。
「母さんの字ぃ……!」
つまり、母さんは俺がルンにヤられたのを知ってるって事で、あー!辛い!母さんにそんな事知られたくねーよ!でも毎回毎回きっちり母さんに知られている。しかも
「ねぇ、リーヤ。もう諦めてそっち方面も訓練してみたら?母さんみたいに売れっ子になるかもしれないわよ?」
「いや、俺それなら奴隷商で良い……」
「そう?リーヤならすぐ人気の姫になれそうなのに」
娼婦を姫と呼ぶ。使い捨ての、性処理の道具のように使う奴もいるだろう、でもうちは違う。俺たちは使い捨てにされる女を減らしたい。俺達親子は人間を使い捨てにするのはどうも性に合わないらしい。
「男が姫ってどうなんだよ、気持ち悪い」
「じゃあ聖女様?リーヤ貧民街の聖女とかって言われてるじゃない?」
「母さん!何馬鹿なこといってんだよ!俺は!奴隷商だっつーの!」
ったく、母さんはどこでそんな下らない噂拾ってくるんだよ!俺が聖女サマなわけ無いだろ。本物の聖女様に殺されるっつーの!
「あーもう!この話はナシ!俺は姫にも聖女にもなりませーん」
「分かったわ。今日はここまでにしときますぅ」
母さんは俺に何をさせたいんだ!ったく困った人だ。まあ俺にだって今日の予定くらいあるしな。こういう時は少し離れるに限る。
「町の奴隷商行ってくる。カノンの代わりを買ってくる予定だ」
「だからリーヤが看板娘に……」
「娘じゃねー!息子だろ!」
どんだけ息子を男に抱かせたいんだ、母さんは!結婚するなら女と結婚したいんだよ、俺は。まあ結婚する気は無いんだけどね。この汚い町の片隅で歳とった母さんと暮らして死んでいくつもりだ。
好きにしていいなら、好きにしたい。今度は若いうちに死なず、歳をとってみたいものだ。
「んもう!可愛いんだから、若いうちはチヤホヤされて良いのよ~~?」
「男にチヤホヤされたくねーよ」
この辺は母さんと意見が食い違うな!俺はとっとと家を出る事にした。柔和に見えて母さんはかなり頑固だから、話し合ってると俺がうっかり言い負かされそうになるから危ない。
「気がついたら男の婚約者とか、男の所に嫁に出されてそうで怖いな」
お前の子供は息子っつーのに、母さんは困った奴だ。貧民街には似つかわしくない質の良さそうな馬車の横を通り過ぎながら、馴染みの奴隷商の所に向かった。
好き勝手していきやがって!俺は風呂で体を洗う。
「手足もちんこももげちまえ!!」
そう言ってもルンの手足が取れたと言うか叫び声は聞こえて来なかったから、治したものは治ったままなんだろう。くそっ!ちんこくらいもげちまえ!
そして帳面をみると、またルンの借金が増えている。
「母さんの字ぃ……!」
つまり、母さんは俺がルンにヤられたのを知ってるって事で、あー!辛い!母さんにそんな事知られたくねーよ!でも毎回毎回きっちり母さんに知られている。しかも
「ねぇ、リーヤ。もう諦めてそっち方面も訓練してみたら?母さんみたいに売れっ子になるかもしれないわよ?」
「いや、俺それなら奴隷商で良い……」
「そう?リーヤならすぐ人気の姫になれそうなのに」
娼婦を姫と呼ぶ。使い捨ての、性処理の道具のように使う奴もいるだろう、でもうちは違う。俺たちは使い捨てにされる女を減らしたい。俺達親子は人間を使い捨てにするのはどうも性に合わないらしい。
「男が姫ってどうなんだよ、気持ち悪い」
「じゃあ聖女様?リーヤ貧民街の聖女とかって言われてるじゃない?」
「母さん!何馬鹿なこといってんだよ!俺は!奴隷商だっつーの!」
ったく、母さんはどこでそんな下らない噂拾ってくるんだよ!俺が聖女サマなわけ無いだろ。本物の聖女様に殺されるっつーの!
「あーもう!この話はナシ!俺は姫にも聖女にもなりませーん」
「分かったわ。今日はここまでにしときますぅ」
母さんは俺に何をさせたいんだ!ったく困った人だ。まあ俺にだって今日の予定くらいあるしな。こういう時は少し離れるに限る。
「町の奴隷商行ってくる。カノンの代わりを買ってくる予定だ」
「だからリーヤが看板娘に……」
「娘じゃねー!息子だろ!」
どんだけ息子を男に抱かせたいんだ、母さんは!結婚するなら女と結婚したいんだよ、俺は。まあ結婚する気は無いんだけどね。この汚い町の片隅で歳とった母さんと暮らして死んでいくつもりだ。
好きにしていいなら、好きにしたい。今度は若いうちに死なず、歳をとってみたいものだ。
「んもう!可愛いんだから、若いうちはチヤホヤされて良いのよ~~?」
「男にチヤホヤされたくねーよ」
この辺は母さんと意見が食い違うな!俺はとっとと家を出る事にした。柔和に見えて母さんはかなり頑固だから、話し合ってると俺がうっかり言い負かされそうになるから危ない。
「気がついたら男の婚約者とか、男の所に嫁に出されてそうで怖いな」
お前の子供は息子っつーのに、母さんは困った奴だ。貧民街には似つかわしくない質の良さそうな馬車の横を通り過ぎながら、馴染みの奴隷商の所に向かった。
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