8 / 113
8 フローラ
しおりを挟む
「ルンちゃん、どうして綺麗にしてからしないの?駄目って言ってるでしょう?」
「ぎゃっ!フローラ様っ!!」
俺はカーテンの隙間から見ていた人に怒られた。俺の腹の下にはリーヤが気を失って延びている。抜かずに三発もやって、その間にリーヤは5.6回はイッたから、体力のないリーヤなら当然の結果なんだが。
因みにまだ入ったままだ。リーヤの中は本当に気持ちがよくてずっと突っ込んでいたい。
けれど!母親であるフローラ様に見守られながらはちょっと、いや!かなり嫌だ!!
「分かるわよ?リーヤって物凄い名器なんでしょ?私の子供だからかしらね?でも何度も言ってるけど、リーヤ、嫌がってるでしょう?無理矢理しちゃ駄目って言ってるわよね?」
「あ……はいぃ……」
フローラ様の背後にドラゴンでも見えそうなくらいな怒気が立ち上っている!
「リーヤの中が気持ち良くても、リーヤがすぐ気持ち良くてもなっちゃって可愛く啼いても許しませんって前に言ったわよねぇ?」
ひ、ひええええ……!フローラ様の怒りに当てられて俺の俺はしおしおと小さくなって行ってちゅるんと抜けてしまった。
こ、怖い!怖すぎる……っ!
「今日も罰金上乗せしとくわね?あとしばらくリーヤとは会わせません。金だけ持って来なさい!」
「はひぃぃーーー!」
俺はすっかり縮こまって、走って逃げるしか無かった。本当に!本当に!フローラ様は怖いーーー!!
リーヤに金を返しに来る度に、リーヤにちょっかい出しているのをフローラ様に見つかっている……だから俺の借金はどんどん増えているんだ……。
「リーヤ。私の子供、私だけの可愛い子」
鼻水なのか、よだれなのか。気を失っているリーヤの顔の汚れ、それだけタオルで拭っておく。きっと体を拭かれる事も嫌がるだろうから、起きたら自分でお風呂に入るでしょう。
生まれる前からリーヤは特別だった。
「っ?!」
私がまだわたくしであり、令嬢であった最後、私と婚約者様の仲を裂こうとした者の手によって、わたくしは令嬢としての価値を失いました。
純潔を散らされてしまったのです。
無価値になったわたくし。守りきれなかったと泣く婚約者様。自分が捨てられると分かって諦めたわたくしは愛していた婚約者様にお願いをしたのです。
「どうぞ、抱いてくださいませんか?最後の思い出に」
令嬢なら有り得ない発想でしたが、わたくしはそう言い、婚約者様も応じてくださいました。
そして次の日からわたくしに変化が起こったのです。
泣いてばかりいたわたくしが、生きる事に貪欲になりました。平民になる事も、放逐される事も何も怖くない気がしたのです。
多分その時にリーヤがお腹に宿ったのでしょう。そこからわたくしは生きる為の術を使用人達からどんどん学んでいきました。
家から捨てられるのに、1ヶ月ほどかかりましたが、その間に私は荷物をまとめ、お金を用意し、手を回しました。
「ふー!娼婦しかないようね!ま、何とかなるわ!」
馬鹿みたいに前向きになって、この貧民街に流れ着いたのです。お腹の中にいるリーヤが私の全てを助けてくれたようでした。
そこからリーヤを一人で産んだのに、産後も安定しました。リーヤもおっぱいを物凄い勢いで飲む子供でしたし、げっぷも上手で、毎日快便のとても健康な赤ん坊でした。
令嬢時代、気を張って生きていたのより、ずっと楽しく、明るい毎日が訪れるなんて思いもよりませんでした。
「母さん」
全部リーヤのおかげです。リーヤが私に幸せを運んで来てくれるんです。
「何かしら?」
ただ、あの青緑色の目が婚約者様を思い出してしまい、少し寂しくなりますが息子との生活はとても楽しくみのりの多いものになっていました。
「ぎゃっ!フローラ様っ!!」
俺はカーテンの隙間から見ていた人に怒られた。俺の腹の下にはリーヤが気を失って延びている。抜かずに三発もやって、その間にリーヤは5.6回はイッたから、体力のないリーヤなら当然の結果なんだが。
因みにまだ入ったままだ。リーヤの中は本当に気持ちがよくてずっと突っ込んでいたい。
けれど!母親であるフローラ様に見守られながらはちょっと、いや!かなり嫌だ!!
「分かるわよ?リーヤって物凄い名器なんでしょ?私の子供だからかしらね?でも何度も言ってるけど、リーヤ、嫌がってるでしょう?無理矢理しちゃ駄目って言ってるわよね?」
「あ……はいぃ……」
フローラ様の背後にドラゴンでも見えそうなくらいな怒気が立ち上っている!
「リーヤの中が気持ち良くても、リーヤがすぐ気持ち良くてもなっちゃって可愛く啼いても許しませんって前に言ったわよねぇ?」
ひ、ひええええ……!フローラ様の怒りに当てられて俺の俺はしおしおと小さくなって行ってちゅるんと抜けてしまった。
こ、怖い!怖すぎる……っ!
「今日も罰金上乗せしとくわね?あとしばらくリーヤとは会わせません。金だけ持って来なさい!」
「はひぃぃーーー!」
俺はすっかり縮こまって、走って逃げるしか無かった。本当に!本当に!フローラ様は怖いーーー!!
リーヤに金を返しに来る度に、リーヤにちょっかい出しているのをフローラ様に見つかっている……だから俺の借金はどんどん増えているんだ……。
「リーヤ。私の子供、私だけの可愛い子」
鼻水なのか、よだれなのか。気を失っているリーヤの顔の汚れ、それだけタオルで拭っておく。きっと体を拭かれる事も嫌がるだろうから、起きたら自分でお風呂に入るでしょう。
生まれる前からリーヤは特別だった。
「っ?!」
私がまだわたくしであり、令嬢であった最後、私と婚約者様の仲を裂こうとした者の手によって、わたくしは令嬢としての価値を失いました。
純潔を散らされてしまったのです。
無価値になったわたくし。守りきれなかったと泣く婚約者様。自分が捨てられると分かって諦めたわたくしは愛していた婚約者様にお願いをしたのです。
「どうぞ、抱いてくださいませんか?最後の思い出に」
令嬢なら有り得ない発想でしたが、わたくしはそう言い、婚約者様も応じてくださいました。
そして次の日からわたくしに変化が起こったのです。
泣いてばかりいたわたくしが、生きる事に貪欲になりました。平民になる事も、放逐される事も何も怖くない気がしたのです。
多分その時にリーヤがお腹に宿ったのでしょう。そこからわたくしは生きる為の術を使用人達からどんどん学んでいきました。
家から捨てられるのに、1ヶ月ほどかかりましたが、その間に私は荷物をまとめ、お金を用意し、手を回しました。
「ふー!娼婦しかないようね!ま、何とかなるわ!」
馬鹿みたいに前向きになって、この貧民街に流れ着いたのです。お腹の中にいるリーヤが私の全てを助けてくれたようでした。
そこからリーヤを一人で産んだのに、産後も安定しました。リーヤもおっぱいを物凄い勢いで飲む子供でしたし、げっぷも上手で、毎日快便のとても健康な赤ん坊でした。
令嬢時代、気を張って生きていたのより、ずっと楽しく、明るい毎日が訪れるなんて思いもよりませんでした。
「母さん」
全部リーヤのおかげです。リーヤが私に幸せを運んで来てくれるんです。
「何かしら?」
ただ、あの青緑色の目が婚約者様を思い出してしまい、少し寂しくなりますが息子との生活はとても楽しくみのりの多いものになっていました。
81
お気に入りに追加
3,421
あなたにおすすめの小説

光る穴に落ちたら、そこは異世界でした。
みぃ
BL
自宅マンションへ帰る途中の道に淡い光を見つけ、なに? と確かめるために近づいてみると気付けば落ちていて、ぽん、と異世界に放り出された大学生が、年下の騎士に拾われる話。
生活脳力のある主人公が、生活能力のない年下騎士の抜けてるとこや、美しく格好いいのにかわいいってなんだ!? とギャップにもだえながら、ゆるく仲良く暮らしていきます。
何もかも、ふわふわゆるゆる。ですが、描写はなくても主人公は受け、騎士は攻めです。

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

風紀委員長様は王道転校生がお嫌い
八(八月八)
BL
※11/12 10話後半を加筆しました。
11/21 登場人物まとめを追加しました。
【第7回BL小説大賞エントリー中】
山奥にある全寮制の名門男子校鶯実学園。
この学園では、各委員会の委員長副委員長と、生徒会執行部が『役付』と呼ばれる特権を持っていた。
東海林幹春は、そんな鶯実学園の風紀委員長。
風紀委員長の名に恥じぬ様、真面目実直に、髪は七三、黒縁メガネも掛けて職務に当たっていた。
しかしある日、突如として彼の生活を脅かす転入生が現われる。
ボサボサ頭に大きなメガネ、ブカブカの制服に身を包んだ転校生は、元はシングルマザーの田舎育ち。母の再婚により理事長の親戚となり、この学園に編入してきたものの、学園の特殊な環境に慣れず、あくまでも庶民感覚で突き進もうとする。
おまけにその転校生に、生徒会執行部の面々はメロメロに!?
そんな転校生がとにかく気に入らない幹春。
何を隠そう、彼こそが、中学まで、転校生を凌ぐ超極貧ド田舎生活をしてきていたから!
※11/12に10話加筆しています。

新しい道を歩み始めた貴方へ
mahiro
BL
今から14年前、関係を秘密にしていた恋人が俺の存在を忘れた。
そのことにショックを受けたが、彼の家族や友人たちが集まりかけている中で、いつまでもその場に居座り続けるわけにはいかず去ることにした。
その後、恋人は訳あってその地を離れることとなり、俺のことを忘れたまま去って行った。
あれから恋人とは一度も会っておらず、月日が経っていた。
あるとき、いつものように仕事場に向かっているといきなり真上に明るい光が降ってきて……?
※沢山のお気に入り登録ありがとうございます。深く感謝申し上げます。
すべてを奪われた英雄は、
さいはて旅行社
BL
アスア王国の英雄ザット・ノーレンは仲間たちにすべてを奪われた。
隣国の神聖国グルシアの魔物大量発生でダンジョンに潜りラスボスの魔物も討伐できたが、そこで仲間に裏切られ黒い短剣で刺されてしまう。
それでも生き延びてダンジョンから生還したザット・ノーレンは神聖国グルシアで、王子と呼ばれる少年とその世話役のヴィンセントに出会う。
すべてを奪われた英雄が、自分や仲間だった者、これから出会う人々に向き合っていく物語。

【BL】男なのになぜかNo.1ホストに懐かれて困ってます
猫足
BL
「俺としとく? えれちゅー」
「いや、するわけないだろ!」
相川優也(25)
主人公。平凡なサラリーマンだったはずが、女友達に連れていかれた【デビルジャム】というホストクラブでスバルと出会ったのが運の尽き。
碧スバル(21)
指名ナンバーワンの美形ホスト。博愛主義者。優也に懐いてつきまとう。その真意は今のところ……不明。
「僕の方がぜってー綺麗なのに、僕以下の女に金払ってどーすんだよ」
「スバル、お前なにいってんの……?」
冗談? 本気? 二人の結末は?
美形病みホスと平凡サラリーマンの、友情か愛情かよくわからない日常。

いつかコントローラーを投げ出して
せんぷう
BL
オメガバース。世界で男女以外に、アルファ・ベータ・オメガと性別が枝分かれした世界で新たにもう一つの性が発見された。
世界的にはレアなオメガ、アルファ以上の神に選別されたと言われる特異種。
バランサー。
アルファ、ベータ、オメガになるかを自らの意思で選択でき、バランサーの状態ならどのようなフェロモンですら影響を受けない、むしろ自身のフェロモンにより周囲を調伏できる最強の性別。
これは、バランサーであることを隠した少年の少し不運で不思議な出会いの物語。
裏社会のトップにして最強のアルファ攻め
×
最強種バランサーであることをそれとなく隠して生活する兄弟想いな受け
※オメガバース特殊設定、追加性別有り
.
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる