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34 成長期なんですかね?
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そんな中、ダークマカロンさんからメッセージが来ていた。
「荒らし、大変でしたね。その事も含めてシラスの事で少し相談したいことがあるので会えませんか?あのパフェを食べた喫茶店で」
なんだろうシラスの事って?まあでも私もシラスが元気にやっているか気になるし「分かりました」と返事をした。
「日曜日、マカロンさんとシラスに会いに行こう」
「はーい!シラスさん元気かなー元気ですよね~」
「元気だと思うよ」
ただ、マカロンさんのサイトの更新がないのが気になるなあ。こないだまでものすごい数のシラスの写真がアップされていたのに。まあとにかく日曜日にあの喫茶店に出かける事になった。
「あの、あなた……kanaって人でしょ?」
「え……どなたですか?」
あのパフェが美味しい喫茶店に早く着いた私は入るなり知らない女性に声をかけられた。女性は25.6くらいの黒い……フリフリのたくさんついた服を着ている人だった。ゴスロリ?とかそう言うのだっけ。まあ服装は個人の自由だからとやかくいう事はないけれど、真黒ないでたちに濃いメイクで、真っ赤な唇が少し怖かった。
何度見ても私の知り合いではない。メイクが濃いけれどそうでなくても知り合いの少ない私が見間違えるはずがない。
その今日初めてあった女性は突然、私の鞄を引っ張った。な、なに??
「ねえ、狐のぬいぐるみ貰ってあげるわ。早く出して」
「え??」
確かに今私の鞄の中に油揚げが入っている。そして狐の羊毛フェルトの姿だろう。だがしかし、どうして見ず知らずの人に上げなくてはならないのか?しかも貰ってあげるってどういう事??勿論私に油揚げを誰かに譲る気持ちなんてこれっぽっちもない。
引っ張られる鞄をしっかりと持ち直し、盗られまいとガードする。凄い力……何なのこの人!
「早く出しなさいよ。私が貰ってあげるって言ってるのよ!」
「あ、あの……誰かと勘違いしていませんか?私はあなたのお友達じゃないですよ」
「あんたkanaでしょ?ならあんたで合ってるわ。あんたの狐のぬいぐるみ、出しなさいよ!」
な、なにこの人……会話が成立してない。怖い……怖いよ。
「は、離してください!」
「だから狐を出せって言ってるでしょうッ!!」
女性の声が大きくなって、店の店員さんやお客さんがこちらを見た。
「た、助けて!」
「早く寄越しなさいっ!!」
私は鞄をしっかり握った。油揚げをこの人に渡すわけにはいかない。この人に油揚げは渡せない!
「やめなさい。嫌がってるじゃないですか。マカ、やっぱり来たよ。当たって欲しくない予想だったね」
知っている声がした。私の横に誰かいて、知らない女性との間に入ってくれたようだ。
「まさかとは思ったけれど……あなた、前にも言ったわよね。リアルで突撃やめてって。そして今度はkanaさんにまで……いい加減にして」
「あ……」
店の奥の席からダークマカロンさんがやってきた。よ、良かった……助かった。
「kanaさん、ごめんなさい。あなたの動画を荒らしたのはあの人です」
「えっ!」
マカロンさんは黒ずくめの女性を睨みつけて言う。
「あの人、私のファンだとか言いながらストーカーみたいなこと繰り返して。前は示談で済ませたけれど、今度はもう許さないから」
「わ、私は……マカロンさんに何の迷惑もかけていません!」
「でもkanaさんに迷惑をかけた!もう出るとこ出ましょう。これ以上kanaさんに迷惑をかけられない」
どういう事なんだろう……私は状況を整理したい。それよりなにより……。この怖い女性と私の間に立っている男性。背が高くて180センチ以上ありそうな人で、服装は……普通。そして……少しだけ聞いたことがある声。というか、この人……って。
「あ、あの……」
「かなさん、大丈夫だった?マカがもしかしたらって言うから来てみたら……あ、かなさん。私ですよ、分かります?」
背の高いその人は、笑った。とても柔和な笑みで。女の子かな?と一瞬思えるような、でも背の高さと服装で男性である事ははっきりわかる……けれど。
「も、もしかして……シ、シラス!?」
「はい、白洲啓介って呼んでね、カナさん」
にこにこ笑うそのイケメンの顔は確かにシラスだったのである。で、でっかくなってる、とても、凄く!!今日一番びっくりしたのはシラスの成長だった……。
「荒らし、大変でしたね。その事も含めてシラスの事で少し相談したいことがあるので会えませんか?あのパフェを食べた喫茶店で」
なんだろうシラスの事って?まあでも私もシラスが元気にやっているか気になるし「分かりました」と返事をした。
「日曜日、マカロンさんとシラスに会いに行こう」
「はーい!シラスさん元気かなー元気ですよね~」
「元気だと思うよ」
ただ、マカロンさんのサイトの更新がないのが気になるなあ。こないだまでものすごい数のシラスの写真がアップされていたのに。まあとにかく日曜日にあの喫茶店に出かける事になった。
「あの、あなた……kanaって人でしょ?」
「え……どなたですか?」
あのパフェが美味しい喫茶店に早く着いた私は入るなり知らない女性に声をかけられた。女性は25.6くらいの黒い……フリフリのたくさんついた服を着ている人だった。ゴスロリ?とかそう言うのだっけ。まあ服装は個人の自由だからとやかくいう事はないけれど、真黒ないでたちに濃いメイクで、真っ赤な唇が少し怖かった。
何度見ても私の知り合いではない。メイクが濃いけれどそうでなくても知り合いの少ない私が見間違えるはずがない。
その今日初めてあった女性は突然、私の鞄を引っ張った。な、なに??
「ねえ、狐のぬいぐるみ貰ってあげるわ。早く出して」
「え??」
確かに今私の鞄の中に油揚げが入っている。そして狐の羊毛フェルトの姿だろう。だがしかし、どうして見ず知らずの人に上げなくてはならないのか?しかも貰ってあげるってどういう事??勿論私に油揚げを誰かに譲る気持ちなんてこれっぽっちもない。
引っ張られる鞄をしっかりと持ち直し、盗られまいとガードする。凄い力……何なのこの人!
「早く出しなさいよ。私が貰ってあげるって言ってるのよ!」
「あ、あの……誰かと勘違いしていませんか?私はあなたのお友達じゃないですよ」
「あんたkanaでしょ?ならあんたで合ってるわ。あんたの狐のぬいぐるみ、出しなさいよ!」
な、なにこの人……会話が成立してない。怖い……怖いよ。
「は、離してください!」
「だから狐を出せって言ってるでしょうッ!!」
女性の声が大きくなって、店の店員さんやお客さんがこちらを見た。
「た、助けて!」
「早く寄越しなさいっ!!」
私は鞄をしっかり握った。油揚げをこの人に渡すわけにはいかない。この人に油揚げは渡せない!
「やめなさい。嫌がってるじゃないですか。マカ、やっぱり来たよ。当たって欲しくない予想だったね」
知っている声がした。私の横に誰かいて、知らない女性との間に入ってくれたようだ。
「まさかとは思ったけれど……あなた、前にも言ったわよね。リアルで突撃やめてって。そして今度はkanaさんにまで……いい加減にして」
「あ……」
店の奥の席からダークマカロンさんがやってきた。よ、良かった……助かった。
「kanaさん、ごめんなさい。あなたの動画を荒らしたのはあの人です」
「えっ!」
マカロンさんは黒ずくめの女性を睨みつけて言う。
「あの人、私のファンだとか言いながらストーカーみたいなこと繰り返して。前は示談で済ませたけれど、今度はもう許さないから」
「わ、私は……マカロンさんに何の迷惑もかけていません!」
「でもkanaさんに迷惑をかけた!もう出るとこ出ましょう。これ以上kanaさんに迷惑をかけられない」
どういう事なんだろう……私は状況を整理したい。それよりなにより……。この怖い女性と私の間に立っている男性。背が高くて180センチ以上ありそうな人で、服装は……普通。そして……少しだけ聞いたことがある声。というか、この人……って。
「あ、あの……」
「かなさん、大丈夫だった?マカがもしかしたらって言うから来てみたら……あ、かなさん。私ですよ、分かります?」
背の高いその人は、笑った。とても柔和な笑みで。女の子かな?と一瞬思えるような、でも背の高さと服装で男性である事ははっきりわかる……けれど。
「も、もしかして……シ、シラス!?」
「はい、白洲啓介って呼んでね、カナさん」
にこにこ笑うそのイケメンの顔は確かにシラスだったのである。で、でっかくなってる、とても、凄く!!今日一番びっくりしたのはシラスの成長だった……。
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