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22 実証済みだったんだ*

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「ひぅっ」

「す、すまん!カイリ……」

 触れる前から白濁液をぶっかけられた。流石に引いたがソレの発射台の方を見て思わず「ひっ」と恐怖に引きつってしまった。何それ凶器……。

「は、入る訳がない……」

「残念だが入ると実証済みだ」

 ……そう言えばそうだったか……あの時は大惨事だったけれど。何度目かの確認か忘れたけれどリオウが繰り返す。

「ほ、本当に良いんだな……?流石にここまで来てやっぱり嫌だと言われても、止めようがないぞ……」

「う、うん……大丈夫、だから入れて……」

 しつこいくらいに解されたし、何せ俺はキーチェを産んでいる。もうあんな事にはならないはず。

「い、入れる、からな……」

「ん……」

 穴に何かが当たりそしてゆっくり、ゆっくり押し込まれる。

「ん、んん……」

「痛く、ないか」

「平気……」

 痛みはなかった。ただのし掛かられ、押し入られた圧迫感がある。その違和感に眉が寄る。

「ああ……凄い……良い、出そう……」

「は、う……ま、まだ、途中、だろ。あぅうっ」

「あっ」

 途中で暴発したりなんかしたが、ゆっくりゆっくり時間をかけてリオウは俺の一番奥まで入ってきた。

「んん……本当に入っちゃった……」

 最奥にコツンと当たったような、尻にリオウの下っ腹が当たった。

「カイリ……っ、カイリぃ!」

「え?ちょっと、待って!またぁ?!」

 うぅっと低く唸って俺の腰をぐっと引き寄せる。

「リ、リオウぅっ」

 腹の奥でビクビクと自分じゃないモノが動くのは強烈な違和感と

「はっ!やっ、イ、っーーーー」

 快楽を伴って襲いかかって来た。堪らず、一番手近にあったリオウの広い背中にしがみ付いて、強すぎる波に翻弄される。

「カイリ?カイリっ?!」

「っーー!」

 リオウが何か言っている気がしたけれど、何も耳に届かない。分からない、何も分からなかったけれど、抱きしめている体の温もりだけは伝わって来る。

ああ、俺はこいつと一緒にいたかったんだなぁ……ずっとこうやってくっ付いていたかったんだ。

 そう心の隙間にストンと壊れたパーツが嵌まった気がしたんだ。暫く無言のまま抱き合っていたけど、思わず

「リオウ、ずっと一緒にいてくれよ」

 そう呟くと

「勿論だ。愛してるよ、カイリ」

 返事が返って来たもんだから俺も答えてしまう。

「俺も、俺もリオウの事を愛してる」

 その時やっとリオウの全てを許した。あの夜から8年経っていたのだった。緩やかに口づけを交わし、お互いの匂いを確かめ合うように抱き合う。

「もうちょっと、強くして……」

「駄目だ、これ以上は抑えが効かなくなったらまたカイリを傷つける。それだけは絶対に嫌だ」

 8年でリオウの理性は鉄よりも硬くなっていたので、最後には俺が上に乗って飛び跳ねる事になってしまった。

「ああっ!カイリ!カイリッ!凄いッカイリーーーーっ駄目だ、もう、出るっ」

「出して、俺も、俺も……凄くイイっ」

 男同士でヤるとか、オメガだとかアルファだとか頭のどこかでピンと来ていない所があったけれど、リオウが俺の事をつがいと呼ぶ意味は良く伝わった。ああ、体の相性も含めて俺達は二人で一人のつがいなんだってわかってしまったんだ。

 リオウの鉄の理性を崩すには一体どうしたらいいんだろう?次の発情期にものすごいエロい下着姿でベッドに誘えばいいんだろうか……?

 発情期明けにそんな馬鹿な悩みをもやもやと抱えていたら、キーチェがニコニコしながら走って来て

「ママー!僕に弟と妹ができるんでしょう?僕、いいお兄ちゃんになるね!早く会いたいなー!」

「キ、キーチェ!?何を言って……?」

 お腹に優しく抱き着く。まさかな?と思ったけれど、待っても待っても次の発情期は来ず、恐る恐る医者の所に行ったら案の定言われる。

「妊娠していらっしゃいますね。双子のようです」

「凄い、凄いぞ!カイリ!」

 リオウは俺を抱き上げてくるくる回った。はは、ははは……我慢に我慢を重ねた分、濃かったのか……?




 



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