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マリナデット・ウィフラート
6 あににゃん
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「ヴィクトル……!何故ここに!?」
この愛のまりにゃん部屋を息子に見られるとは!不覚!このルイーフ一生の不覚!
養子のヴィクトルは舐めるようにまりにゃん部屋を見渡し……。
「ふ、私のまりにゃん部屋の方が質が良いですね?」
と、のたまった!なんだと?!この野郎!息子と言えど言って悪い事と悪い事があるぞ!!
「というかヴィクトル。お前のまりにゃん部屋ってなに?」
「しまった!」
私は息子の後をついていった。
「お父様を探して書斎を訪れたら、階段がありましたので……つい」
む、扉を開けっぱなしだったか……私の失敗であったな。
そして息子の部屋に入り、息子も自画像を少しずらすとレバーが出て来て……
ガコン
壁が通路に変わった。私の部屋の仕掛けとほぼ同じで少し驚いた。親子かな?!
「ここが私のまりにゃん部屋です」
「おお!これは!」
「マリナの……学園での様子を隠し撮りした物です!」
「なん……だと?!」
ああ!なんという事だ!制服のマリナがこんなにこんなにこんなに……!
「ヴィクトル……!」
「分かっております、父上。子供の頃の写しと交換いたしましょう!」
「ヴィクトル……!私は良い息子を持ったようだな!」
ヴィクトルは私がマリナを守る為に、迎え入れた養子だった。マリナの兄達が次々と傷つけられる中、マリナは女子としてあのイボ猪の魔の手を逃れておった。
あの頃は恥ずかしながら、家のことは全く考えていなかった。子などどんな物でも良かったし、妻などいれば良かった。
しかしだ。日を追うごとに私に似てくるマリナを見ると可愛くて可愛くてたまらなくなった。
……私はどうもナルシストの気があるようだ……。まあそれは良いとして。
マリナが可愛くて可愛くてしょうがないのだ!!!
マリナを愛しいと思うにつれて、本妻が醜く見えてきた。今ではもうイボ猪にしか見えん。
本妻と食事を共にする度に、マリナの事を貶めてくるあのイボ猪をどう始末してくれようと思っておったが……このイボ猪が養子を連れて来たのだ。
この子供が居ればマリナの安全が図れる。ならばと受け入れた子供がヴィクトルであった。
イボ猪の目もあって、ヴィクトルとマリナを引き離して育てたが……やはり子供。ヴィクトルは離れに住むマリナ達が気になって見に行ったらしい。
「まりなちゃん……可愛い……」
離れの方を向いて溜息をつくヴィクトルであったが、中々この子供は賢く、イボ猪の前ではマリナの事など一言も口にせず、成績も良かった。
この子供は女の子の格好をしているマリナを好いたのだな?フフフではマリナが男の子だと分かれば、その恋心も儚く散ろう!
私は男の子のマリナが大好きなのだ!私そっくりで!ワンピースやドレスなどをまとう姿も可愛いと言えるが、ジレやシャツなどを着こなせばますます私はそっくりにふふふふふふ。
「マリナちゃんのちんちん、可愛い」
「?!?!?!」
ヴィクトルが要注意人物だと危険視した!マリナの股間など、私ですら見たことないのに、どこで見てきたんだ?!このクソ息子は!!!
「しかしお父様。良いのですか?あんなことを言って。まりにゃんの事です、どうせ冒険者にでもなって儲けようと、浅はかな事を考えますよ?」
分かってらい!馬鹿野郎様め。
「エレンとエレナに指示してある。あの2人に家を買った。そこから1か月、好きに冒険者をさせるが良いと。それよりいいのか?ヴィクトル。まりにゃんに分かっていて婚約を申し込んできた者どもはもう動き始めておるぞ?」
「なん……ですって?!」
ヴィクトル、兄だからと言って油断は出来ぬぞ??
「私がまりにゃんを娶って、お父様の跡を継ぎ、要らない爺婆を領地に送り返して!まりにゃんとのイチャイチャ甘々ライフを邪魔しようという命知らずが居たとは……!」
「要らない爺とはわたしの事かな?ヴィクトル?」
私の額にも青筋が走るぞ?
「ふふふ……罠にかけてやる……一生後悔するような罠に……!私がどれだけまりにゃんの事を愛しているか、思い知らせながらな……ふふふ!父上……明日から1か月、凄い用事を思い出しましたので、家を留守にさせて頂きますよ……ふふふ……」
「お、おう……」
「私の可愛いまりにゃんを触ろうなど、近づこうなど!匂いを嗅ごうなと……100年早いぞ!小童ども!ふはははは!」
我が息子ながら、恐ろしい奴だ……ヴィクトルは……!
ウィフラート家は概ね通常営業だった。
この愛のまりにゃん部屋を息子に見られるとは!不覚!このルイーフ一生の不覚!
養子のヴィクトルは舐めるようにまりにゃん部屋を見渡し……。
「ふ、私のまりにゃん部屋の方が質が良いですね?」
と、のたまった!なんだと?!この野郎!息子と言えど言って悪い事と悪い事があるぞ!!
「というかヴィクトル。お前のまりにゃん部屋ってなに?」
「しまった!」
私は息子の後をついていった。
「お父様を探して書斎を訪れたら、階段がありましたので……つい」
む、扉を開けっぱなしだったか……私の失敗であったな。
そして息子の部屋に入り、息子も自画像を少しずらすとレバーが出て来て……
ガコン
壁が通路に変わった。私の部屋の仕掛けとほぼ同じで少し驚いた。親子かな?!
「ここが私のまりにゃん部屋です」
「おお!これは!」
「マリナの……学園での様子を隠し撮りした物です!」
「なん……だと?!」
ああ!なんという事だ!制服のマリナがこんなにこんなにこんなに……!
「ヴィクトル……!」
「分かっております、父上。子供の頃の写しと交換いたしましょう!」
「ヴィクトル……!私は良い息子を持ったようだな!」
ヴィクトルは私がマリナを守る為に、迎え入れた養子だった。マリナの兄達が次々と傷つけられる中、マリナは女子としてあのイボ猪の魔の手を逃れておった。
あの頃は恥ずかしながら、家のことは全く考えていなかった。子などどんな物でも良かったし、妻などいれば良かった。
しかしだ。日を追うごとに私に似てくるマリナを見ると可愛くて可愛くてたまらなくなった。
……私はどうもナルシストの気があるようだ……。まあそれは良いとして。
マリナが可愛くて可愛くてしょうがないのだ!!!
マリナを愛しいと思うにつれて、本妻が醜く見えてきた。今ではもうイボ猪にしか見えん。
本妻と食事を共にする度に、マリナの事を貶めてくるあのイボ猪をどう始末してくれようと思っておったが……このイボ猪が養子を連れて来たのだ。
この子供が居ればマリナの安全が図れる。ならばと受け入れた子供がヴィクトルであった。
イボ猪の目もあって、ヴィクトルとマリナを引き離して育てたが……やはり子供。ヴィクトルは離れに住むマリナ達が気になって見に行ったらしい。
「まりなちゃん……可愛い……」
離れの方を向いて溜息をつくヴィクトルであったが、中々この子供は賢く、イボ猪の前ではマリナの事など一言も口にせず、成績も良かった。
この子供は女の子の格好をしているマリナを好いたのだな?フフフではマリナが男の子だと分かれば、その恋心も儚く散ろう!
私は男の子のマリナが大好きなのだ!私そっくりで!ワンピースやドレスなどをまとう姿も可愛いと言えるが、ジレやシャツなどを着こなせばますます私はそっくりにふふふふふふ。
「マリナちゃんのちんちん、可愛い」
「?!?!?!」
ヴィクトルが要注意人物だと危険視した!マリナの股間など、私ですら見たことないのに、どこで見てきたんだ?!このクソ息子は!!!
「しかしお父様。良いのですか?あんなことを言って。まりにゃんの事です、どうせ冒険者にでもなって儲けようと、浅はかな事を考えますよ?」
分かってらい!馬鹿野郎様め。
「エレンとエレナに指示してある。あの2人に家を買った。そこから1か月、好きに冒険者をさせるが良いと。それよりいいのか?ヴィクトル。まりにゃんに分かっていて婚約を申し込んできた者どもはもう動き始めておるぞ?」
「なん……ですって?!」
ヴィクトル、兄だからと言って油断は出来ぬぞ??
「私がまりにゃんを娶って、お父様の跡を継ぎ、要らない爺婆を領地に送り返して!まりにゃんとのイチャイチャ甘々ライフを邪魔しようという命知らずが居たとは……!」
「要らない爺とはわたしの事かな?ヴィクトル?」
私の額にも青筋が走るぞ?
「ふふふ……罠にかけてやる……一生後悔するような罠に……!私がどれだけまりにゃんの事を愛しているか、思い知らせながらな……ふふふ!父上……明日から1か月、凄い用事を思い出しましたので、家を留守にさせて頂きますよ……ふふふ……」
「お、おう……」
「私の可愛いまりにゃんを触ろうなど、近づこうなど!匂いを嗅ごうなと……100年早いぞ!小童ども!ふはははは!」
我が息子ながら、恐ろしい奴だ……ヴィクトルは……!
ウィフラート家は概ね通常営業だった。
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